剣と魔法の世界で冒険はそこそこにして色々なお仕事の女の子達がはちゃめちゃにえっちなことになるお話

アレ

文字の大きさ
87 / 370
5章 人妻エルフとえっちな呪いのお話

84:執務室

しおりを挟む
『リーゼ君。その呪印、ずいぶんと君を苦しめているようだね』

アシュワースは椅子から立ち上がると、足音を立てずに、ゆっくりとした足取りでリーゼに歩み寄る。その恰幅のいい身体が動くたびに、部屋の空気が重く、粘り気を帯びていくようだった。彼が纏う、高価な香油と、その下に隠された純粋な雄の匂いが、リーゼの呼吸を浅くさせる。

『安心したまえ。私は君に、仕事を頼みたいだけなのだよ。君は、ギルドの重要な顧客に奉仕するという、きわめて名誉な仕事を受ける。そうして、その忌まわしい呪いの苦しみから、一時的にではあるが解放される。素晴らしいことだとは思わんかね?』

男は、リーゼの背後に立つと、そのプラチナブロンドの髪を、まるで品定めでもするかのように、無遠慮な手つきでなでた。その指先から、微弱な魔力が流れ込み、リーゼの頭皮をぴりぴりと痺れさせる。

『私は、君の家庭を助けてあげようと言っているのだ。事務長――君の夫君の病を癒す薬は、高価なのだろう?』

言葉と共に投げかけられる、ねっとりとした欲望の思念が、リーゼの肢体を激しく、執拗に炙る。それは単なる視線ではない。魔導具製作者として、人の精神に干渉する術を知り尽くした男が放つ、魔力を帯びた精神攻撃だ。その思念の矢は、淫紋という名の的の中心を、寸分の狂いもなく射抜き、快感の波紋を幾重にも広げていく。

「あ゛ッ♡んぅっ♡♡」

もはや、立っているのがやっとだった。わななく脚を必死で支え、マホガニーのデスクの縁に指を食い込ませる。だが、その身体は、男の言葉と思念に正直に反応し、恍惚に震え、くねり、更なる刺激を求めるように、自ら腰を揺らしていた。

長い、長い沈黙。それは、リーゼの中に残った、夫への貞淑という名の最後の理性が、淫紋の濁流に抗うための、無駄で、そして惨めな最後の戦いであった。しかし、その戦いは、あまりにもあっけなく終わりを告げる。

「……あの人には、どのように……説明、すれば……」

それは、もはや問いではなかった。これから始まる背徳の儀式を、どうすれば滞りなく進められるのかという、共犯者としての確認作業に過ぎない。その言葉を口にした瞬間、リーゼは自らの魂が、完全にアシュワースに屈したことを悟った。

その言葉を聞き、アシュワースは満足げに喉を鳴らした。

『そうだな。私の勅命で、隣町まで重要な魔導具の受け渡しに行く、とでも言っておこう。報酬も、その出張手当ということで説明すればよかろう』

男は懐から、鈍い黒光りを放つ一本の鍵を取り出した。それは、このアストリナのどこにでもあるような鉄製の鍵ではない。所有者の魔力紋を読み取り、それに反応して空間そのものに錠前を生成する、古代エルダードワーフ文明の遺物、『空間錠の鍵』のレプリカであった。これがあれば、いかなる扉も、彼専用の入り口と化す。

『ああ、これを渡しておこう。今夜は、私の家に来なさい。わざわざホテルを借りる必要もない。その分の費用も、君の報酬に上乗せしてあげよう。光栄に思うがいい』

有無を言わさぬ口調で、男はリーゼの手に、その冷たく、重い鍵を握らせた。魔力を帯びた金属の感触が、彼女の手のひらから全身へと駆け巡る。それは、逃れようのない、隷属の証だった。

「……わかり、ました……マスター」

鍵を受け取った瞬間、リーゼの中にあった最後の堤防は、完全に決壊した。彼女は自らの意思で振り返ると、目の前の男の首に腕を回し、その分厚い唇に、自らの唇を重ねた。それは、懇願だった。早く、この身を内側から焼き尽くす炎を、あなたの欲望で消してください、と。

アシュワースは、その背徳的な口づけに応えながら、手慣れた仕草でリーゼの制服の胸元に手を伸ばした。その指は、まるで長年連れ添った愛人の身体を慈しむかのように、しかし一切の躊躇なく、純白のシャツのボタンを一つ、また一つと外していく。やがて、豊満な双丘が、窮屈なレースの下着の中から解放され、部屋の薄暗い光の中で、その白い肌を艶めかしく輝かせた。

男の大きな手が、その柔らかく、しかし弾力に満ちた肉塊を、わしりと掴む。

「♡ぁ゛ぅ...っ、あ゛♡、っ...ふぁ゛...っぁ゛...っ♡♡う゛...♡」

指が、すでに硬く尖った乳首を捉え、いやらしくこね上げる。その瞬間、リーゼの喉から、堪えきれない甘い嬌声が迸った。

「あ゛ッッ♡あ゛、あ゛あ゛、あ゛♡そこ、きもちっ♡あ゛♡ま、♡ま、えっ????」

胸だけで達するかに思えた、その刹那。男はぱっとリーゼの身体から手を離した。与えられるはずだった快感の奔流が、行き場を失って体内で渦を巻く。

「あ……♡ま、すたぁ……?」

荒い息をつき、蕩けきった瞳で男を見上げるリーゼに、アシュワースは悪魔のように優しく微笑む。

『続きは、私の家でだ。楽しみは、後に取っておくものだろう?』

その言葉は、リーゼの身体を焦らし、そして、これから始まる長い夜への、底なしの期待感を植え付けるための、最も残酷で、最も甘美な呪文となったのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

ナッツアーモンド
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模S子。新入社員として入った会社でS子を待ち受ける運命とは....。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

屋上の合鍵

守 秀斗
恋愛
夫と家庭内離婚状態の進藤理央。二十五才。ある日、満たされない肉体を職場のビルの地下倉庫で慰めていると、それを同僚の鈴木哲也に見られてしまうのだが……。

【魔法少女の性事情・1】恥ずかしがり屋の魔法少女16歳が肉欲に溺れる話

TEKKON
恋愛
きっとルンルンに怒られちゃうけど、頑張って大幹部を倒したんだもん。今日は変身したままHしても、良いよね?

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

処理中です...