剣と魔法の世界で冒険はそこそこにして色々なお仕事の女の子達がはちゃめちゃにえっちなことになるお話

アレ

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9章 狩人も冒険ではちゃめちゃになってしまうお話

164:帰路

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二人が山を降り、再びあの集落へと戻ってきた時には、空は美しい茜色に染まっていました。あれほど淀んでいた空気は澄み渡り、村人たちは、まるで長い悪夢から覚めたかのように、家の外に出て、呆然と空を見上げています。

宿屋の主人は、二人を見つけると、涙を流さんばかりの勢いで駆け寄ってきました。

「おお、冒険者様! あなたがたが、我々を救ってくださったのですね! なんとお礼を言ったらよいか……!」

昨夜、魔物に操られていた時の記憶はないようでした。彼は、今度こそ、心からの感謝を込めて、二人に温かい食事を振る舞ってくれたのです。

香ばしく焼かれた山鳥の肉、新鮮な野菜がたっぷり入ったスープ、そして、焼きたての、ふわふわの白パン。その、どこまでも素朴で、しかし心のこもった温かいごちそうを、シャイラさんは、涙をこらえながら、夢中で頬張りました。

その夜のことです。

山間の集落に、再び穏やかな夜の帳が下りていました。宿屋の窓から差し込む月光が、床に静かな銀色の四角形を描き出しています。魔物を討伐した安堵感と、村人からの心温まるもてなし。本来であれば、シャイラさんの心は故郷への達成感と誇りで満たされているはずでした。しかし、今の彼女を支配しているのは、そんな清らかな感情とは程遠い、もっとずっと、どろりとした熱いものでした。

シャイラさんの身体は、再び燃え盛るような熱を帯び始めていました。

「ん……っ♡ ふぅ……♡♡」

シーツの中で、シャイラさんは小さく身じろぎをしました。獣人族ならではの回復力は、昨夜の狂乱で酷使したはずの肉体をすっかり癒してしまいましたが、魂に刻まれた淫らな呪いは、まるで飢えた獣のように、その牙を剥き始めていたのです。身体の芯が、じくじくと甘く疼きます。下腹部の奥からは、彼の雄々しい姿を思い出すたびに、じゅわ、と止めどなく蜜が溢れ出し、寝間着のズボンをじっとりと濡らしていきました。

(だめ……♡♡ また、熱くなってる……♡♡)

理性の最後の砦が、必死に警鐘を鳴らしています。しかし、その声は、身体の奥底から突き上げてくる、圧倒的なまでの渇望の前では、あまりにもか細く、無力でした。ぴくり、と猫の耳が震え、彼のいる方を向いてしまいます。美しい尻尾は、シーツの下でぱたり、ぱたりと床を打ち、主人の正直な気持ちを代弁していました。身体は、あの岩のように逞しい男、モブ=オジを求めてやまないのです。昨夜、自分のすべてを蹂躙し、支配し、そして満たしてくれた、あの圧倒的な雄を。

「……っ」

シャイラさんは、意を決して寝台から起き上がりました。そうです。感傷に浸っている場合ではありません。彼とは、今回の依頼における最も重要な問題、報酬の分配について、まだ話をしていなかったのです。それを口実にすれば、彼と話すことができる。その思考に至った瞬間、彼女の秘裂から、また一筋、とろりとした愛液が流れ落ちました。

部屋の隅の椅子に腰かけ、武具の手入れをしていたおじさんは、シャイラさんの気配に気づくと、ゆっくりと顔を上げました。その表情の読めない瞳が、月光を浴びて潤む彼女の金色の瞳を、じっと見つめます。

「……報酬の、ことなんだけど」
シャイラさんは、震える声でなんとか切り出しました。
「当初の約束では、アタシが八割で、おじさんが二割。でも、昨日の戦いぶりを見たら、それでは……」

「…なら、こうしよう」

おじさんは、彼女の言葉を遮るように、静かに、しかし有無を言わせぬ響きで言いました。

「アストリナに戻るまで、あと一週間。その道中、毎晩、あんたが俺の『相手』をするなら、俺の取り分は二割でいい」

「―――えっ!?」

その、あまりにも直接的で、あまりにも破廉恥な提案に、シャイラさんの思考は一瞬、完全に停止しました。しかし、彼女の身体は、その言葉の意味を、魂のレベルで理解したようです。どくん、と心臓が大きく高鳴り、全身の血が沸騰するかのようでした。下腹部の奥が、きゅうううん、と甘く締め付けられ、もう抑えようのないほどの熱い蜜が、じゅわ、じゅわ、と溢れ出してきます。

(ま、毎晩……♡♡ この人と……♡♡♡)

身体は、歓喜に打ち震えていました。しかし、理性の最後の欠片が、必死に抵抗します。

「そ、そんなの……! だめに決まってるだろ! アタシには……許嫁が……!」
「そうか」

おじさんは、特に気にする様子もなく、淡々と続けます。

「では、一割でいい」

「……っ!」

その言葉が、シャイラさんの最後の抵抗を、いともたやすく打ち砕きました。金貨三百枚の一割と二割では、三十枚もの差があります。それは、故郷の集落の皆が、何日も腹一杯食べられるほどの金額。そして何より、彼女の身体が、魂が、その取引を「受け入れろ」と、絶叫しているのです。

「…………わかった」

消え入りそうな声で、シャイたさんは頷きました。その瞬間、彼女の金色の瞳から、ぽろり、と一筋の涙がこぼれ落ちます。それは、許嫁への罪悪感からか、それとも、自らの欲望に屈した安堵からか。彼女自身にも、もうわかりませんでした。
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