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16章 実録、人妻エージェントコスプレ絵巻
466:追想
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「わたしは、彼の元へ向かいました。震える子猫のように、彼の庇護を求める娼婦を演じながら。内心では、任務への忠誠心と、未知の男に支配されることへの背徳的な好奇心。その二つが、わたしの内で危険なカクテルとなって混ざり合っていました」
ヨハンは、アリーナ、もといリリーを一瞥すると、にやりと口の端を吊り上げた。その視線は、まるで品定めをするかのように、リリーの身体の隅々までを、粘つくように這い回る。
「新しい顔だな。名前は?」
「…リリー、と申します♡」
「ほう、リリーか。いい名だ。俺の隣に来い」
有無を言わさぬ命令。リリーが彼の隣に腰を下ろすと、その太い腕が、有無を言わさず彼女の腰を抱き寄せた。ドレスの薄い生地越しに、彼の体温と、硬い筋肉の感触が、じかに伝わってくる。
「ひゃっ♡」
リリーは小さく喘ぎ、身を捩る。だが、ヨハンの腕は岩のように固く、びくともしない。彼は、テーブルに置かれたグラスを手に取ると、リリーの目の前に突き出した。グラスの中では、琥珀色の液体が、反重力照明の光を反射して、妖しくきらめいている。
「飲め。俺からの歓迎の印だ」
その液体からは、アルデバラン産の蒸留酒特有の芳醇な香りに混じって、微かに、しかし確実に、薬草のような、甘く痺れるような匂いがした。リリーは、それが単なる酒ではないことを瞬時に察知した。おそらくは、思考を混濁させ、抵抗力を奪うための向精神薬。オリジン社の訓練で、幾度となくその対処法を学んできた。しかし、今の彼女の心は、任務への忠誠心と、自ら破滅へと飛び込むことへの倒錯した期待感とで、危険なほどに揺れ動いていた。この男に、薬で理性を奪われ、完全に支配されたら、自分はどうなってしまうのだろう。その想像が、彼女の下腹部に、ずくり、とした熱い疼きを生み出す。
「…いただきます♡」
リリーは、震える手でグラスを受け取ると、こくり、と一口、その液体を喉に流し込んだ。舌の上に広がるのは、芳醇な酒の味と、それを追い越してくるような、脳髄を直接痺れさせる強烈な甘み。薬液は、口腔粘膜から瞬時に吸収され、血流に乗って脳へと到達する。視界がぐにゃりと歪み、思考が急速に白く染まっていくのが分かった。神経伝達物質の再取り込みを阻害し、ドーパミン受容体を過剰に刺激するタイプの、古典的だが強力な化合物。理性が、快感の奔流に押し流されていく。
「お前の身体は、俺の好みだ。今夜は、お前を買おう。値段は言い値でいい」
その言葉と同時に、彼の指が、ドレスのスリットから滑り込み、ストッキングの上から太腿の内側を、ゆっくりと、しかし確信に満ちた動きでなぞり始めた。その瞬間、リリーの身体は裏切り者のように、びくんと大きく震えた。
「んぅ…♡お、お客様…♡まだ、お話も…♡」
「話は、ベッドの上で聞く」
ヨハンはそう言うと、リリーを軽々と抱き上げ、店の奥にあるであろう個室へと向かった。屈強な部下たちが、何事もなかったかのように、他の客たちの視線を遮る壁となる。リリーは、彼の腕の中で、なすすべもなく運ばれていく。その圧倒的な質量と熱が、薬で麻痺しかけた彼女の理性を、じわじわと、しかし確実に蒸発させていった。
個室のドアが、重い音を立てて閉まる。そこは、赤いベルベットの壁紙と、金色の装飾が施された、悪趣味なまでに豪華な部屋だった。ヨハンは、リリーを巨大な円形のベッドの上に、乱暴に放り投げた。
「さあ、見せろ。お前が、どれほどの価値がある女なのかをな」
ヨハンの命令は、絶対だった。薬によって思考は快感の霧に包まれ、身体は彼の意のままに動くことを渇望している。リリーは、震える手で、深紅のチャイナドレスの裾を、ゆっくりと、しかし確実な手つきでたくし上げていく。
滑らかなシルクの生地が、ストッキングに包まれた太腿の上を滑り、やがて、その付け根にある、最も柔らかな部分があらわになる。黒いガーターベルトが、豊満な肉に食い込み、その先には、何の障害物も存在しなかった。少女のような恥じらいを隠すための小さな布地すら、そこにはない。あるのは、昨夜の情事の名残でわずかに腫れあがり、潤んだ、生々しいまでの女の秘裂。その中心は、これから起こるであろう蹂躙への期待に、くぴ、と小さく蠢いていた。
「…もっとだ。もっと、よく見えるようにしろ」
リリーは、その冷酷な命令に、恍惚と身を震わせた。彼女は、ベッドの上で四つん這いになると、豊満な臀部を高く突き出した。そして、自らの指で、恥丘の肉をかき分け、潤んだ秘裂の入り口を、ぐい、と大きく開いてみせる。
「んぅ…♡おきゃく、さま…♡わ、わたしの、おく…♡こんなに、ぬれちゃって…♡あなたさまの、おっきいのを、まち望んで、おりますぅ…♡♡♡」
粘つく愛液が、指と秘裂の間で、きらり、と糸を引く。その光景は、あまりにも淫らで、背徳的であった。
ヨハンは、アリーナ、もといリリーを一瞥すると、にやりと口の端を吊り上げた。その視線は、まるで品定めをするかのように、リリーの身体の隅々までを、粘つくように這い回る。
「新しい顔だな。名前は?」
「…リリー、と申します♡」
「ほう、リリーか。いい名だ。俺の隣に来い」
有無を言わさぬ命令。リリーが彼の隣に腰を下ろすと、その太い腕が、有無を言わさず彼女の腰を抱き寄せた。ドレスの薄い生地越しに、彼の体温と、硬い筋肉の感触が、じかに伝わってくる。
「ひゃっ♡」
リリーは小さく喘ぎ、身を捩る。だが、ヨハンの腕は岩のように固く、びくともしない。彼は、テーブルに置かれたグラスを手に取ると、リリーの目の前に突き出した。グラスの中では、琥珀色の液体が、反重力照明の光を反射して、妖しくきらめいている。
「飲め。俺からの歓迎の印だ」
その液体からは、アルデバラン産の蒸留酒特有の芳醇な香りに混じって、微かに、しかし確実に、薬草のような、甘く痺れるような匂いがした。リリーは、それが単なる酒ではないことを瞬時に察知した。おそらくは、思考を混濁させ、抵抗力を奪うための向精神薬。オリジン社の訓練で、幾度となくその対処法を学んできた。しかし、今の彼女の心は、任務への忠誠心と、自ら破滅へと飛び込むことへの倒錯した期待感とで、危険なほどに揺れ動いていた。この男に、薬で理性を奪われ、完全に支配されたら、自分はどうなってしまうのだろう。その想像が、彼女の下腹部に、ずくり、とした熱い疼きを生み出す。
「…いただきます♡」
リリーは、震える手でグラスを受け取ると、こくり、と一口、その液体を喉に流し込んだ。舌の上に広がるのは、芳醇な酒の味と、それを追い越してくるような、脳髄を直接痺れさせる強烈な甘み。薬液は、口腔粘膜から瞬時に吸収され、血流に乗って脳へと到達する。視界がぐにゃりと歪み、思考が急速に白く染まっていくのが分かった。神経伝達物質の再取り込みを阻害し、ドーパミン受容体を過剰に刺激するタイプの、古典的だが強力な化合物。理性が、快感の奔流に押し流されていく。
「お前の身体は、俺の好みだ。今夜は、お前を買おう。値段は言い値でいい」
その言葉と同時に、彼の指が、ドレスのスリットから滑り込み、ストッキングの上から太腿の内側を、ゆっくりと、しかし確信に満ちた動きでなぞり始めた。その瞬間、リリーの身体は裏切り者のように、びくんと大きく震えた。
「んぅ…♡お、お客様…♡まだ、お話も…♡」
「話は、ベッドの上で聞く」
ヨハンはそう言うと、リリーを軽々と抱き上げ、店の奥にあるであろう個室へと向かった。屈強な部下たちが、何事もなかったかのように、他の客たちの視線を遮る壁となる。リリーは、彼の腕の中で、なすすべもなく運ばれていく。その圧倒的な質量と熱が、薬で麻痺しかけた彼女の理性を、じわじわと、しかし確実に蒸発させていった。
個室のドアが、重い音を立てて閉まる。そこは、赤いベルベットの壁紙と、金色の装飾が施された、悪趣味なまでに豪華な部屋だった。ヨハンは、リリーを巨大な円形のベッドの上に、乱暴に放り投げた。
「さあ、見せろ。お前が、どれほどの価値がある女なのかをな」
ヨハンの命令は、絶対だった。薬によって思考は快感の霧に包まれ、身体は彼の意のままに動くことを渇望している。リリーは、震える手で、深紅のチャイナドレスの裾を、ゆっくりと、しかし確実な手つきでたくし上げていく。
滑らかなシルクの生地が、ストッキングに包まれた太腿の上を滑り、やがて、その付け根にある、最も柔らかな部分があらわになる。黒いガーターベルトが、豊満な肉に食い込み、その先には、何の障害物も存在しなかった。少女のような恥じらいを隠すための小さな布地すら、そこにはない。あるのは、昨夜の情事の名残でわずかに腫れあがり、潤んだ、生々しいまでの女の秘裂。その中心は、これから起こるであろう蹂躙への期待に、くぴ、と小さく蠢いていた。
「…もっとだ。もっと、よく見えるようにしろ」
リリーは、その冷酷な命令に、恍惚と身を震わせた。彼女は、ベッドの上で四つん這いになると、豊満な臀部を高く突き出した。そして、自らの指で、恥丘の肉をかき分け、潤んだ秘裂の入り口を、ぐい、と大きく開いてみせる。
「んぅ…♡おきゃく、さま…♡わ、わたしの、おく…♡こんなに、ぬれちゃって…♡あなたさまの、おっきいのを、まち望んで、おりますぅ…♡♡♡」
粘つく愛液が、指と秘裂の間で、きらり、と糸を引く。その光景は、あまりにも淫らで、背徳的であった。
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