4 / 100
第4話 最果ての村へ
しおりを挟む
硬く冷たい石の感触で、俺の意識はゆっくりと浮上した。
夜の間に雨は上がっていたらしい。薄汚れた裏路地には朝日が差し込み、昨夜の雨水がきらきらと光を反射している。眩しさに思わず目を細めた。
死んだと思っていた。あのまま凍えて、誰にも知られずに死ぬのだと。だが、俺は生きていた。身体は鉛のように重く、節々が痛む。それでも、心臓はまだ律儀に鼓動を刻んでいた。
なぜ、死ななかったのだろう。
虚ろな目で空を見上げる。生きていることが、まるで罰のように感じられた。あのまま意識を失って、楽になれたはずなのに。
腹がぐう、と鳴った。強烈な空腹が、生きているという現実を否応なく突きつけてくる。俺はよろめきながら壁に手をつき、ゆっくりと立ち上がった。
このままでは、結局飢えて死ぬだけだ。それなら同じことか。
だが、その時だった。路地の入り口に、パン屋の親父さんが立っていた。俺がパーティーにいた頃、時々パンを買いに行っていた店だ。親父さんは俺の姿を認めると、少し驚いた顔をして、それから何かを察したように黙って近づいてきた。
そして、無言で紙袋を差し出した。中からは、焼きたてのパンの香ばしい匂いがした。
「……」
俺は何も言えなかった。何か言おうとしても、喉が張り付いて声が出ない。親父さんは何も言わず、俺の手に袋を押し付けると、すぐに背を向けて店に戻っていった。同情か、憐れみか。どちらにせよ、今の俺にはありがたかった。
紙袋の中には、少し形の崩れたパンが二つ入っていた。売り物にならないものだろう。俺はそれを、夢中で口にかきこんだ。パンはまだ温かく、その温かさが凍えた身体にじんわりと染み渡っていく。
涙が、ぼろぼろと零れた。パンの塩気と、涙の塩気が口の中で混ざり合う。悔しいのか、情けないのか、それとも人の優しさが身に染みたのか。自分でも分からなかった。
パンを全て食べ終えると、少しだけ力が湧いてきた。死ぬのは、まだ早いのかもしれない。いや、死ぬにしても、こんな場所はごめんだ。俺を侮蔑した奴らが笑いながら暮らすこの王都で、惨めに野垂れ死ぬのだけは嫌だった。
行く当てもない。だが、ここにいてはいけない。
俺はふらつく足取りで歩き出した。目指す方角なんてない。ただ、人の少ない方へ、この華やかな王都から遠ざかる方へ。背後で聞こえる市場の活気や、人々の楽しげな笑い声が、今はただただ苦痛だった。
王都の門を抜ける。衛兵が訝しげな視線を向けてきたが、みすぼらしい格好の男一人に構うほど暇ではないらしい。俺は誰に咎められることもなく、王都の外へと出た。
それからの旅は、過酷という言葉では生ぬるいものだった。
街道沿いを歩けば、他の旅人や商人に追い越されるたびに、惨めな気持ちになった。だから、いつしか街道を外れ、獣道のような場所を歩くようになった。食べ物は、森で木の実を拾ったり、川で魚を手づかみで捕まえたりして凌いだ。夜は洞窟や大木の根元で、獣に怯えながら眠った。
かつてパーティーで旅をしていた頃は、快適なテントがあり、温かい食事が用意されていた。危険な夜は、仲間が見張りをしてくれていた。その全てが、今はもうない。
一人きりの旅は、心を蝕む。歩きながら、何度も考えた。なぜ俺は追放されたのか。俺がもっと強ければよかったのか。もっと役に立つスキルを持っていれば。考えても答えの出ない問いが、頭の中をぐるぐると回り続ける。
そして、その思考はいつも同じ結論に行き着く。俺は無価値な人間なのだ、と。
何日歩き続けたのか、もう分からなかった。季節はすっかり冬になり、北風が身に染みる。俺は痩せこけ、髪も髭も伸び放題で、もはや冒険者の面影はどこにもなかった。ただの薄汚れた放浪者だ。
そんなある日、俺は小さな村にたどり着いた。
丘陵地帯にぽつんと存在する、十数軒の家が集まっただけの寂れた村だった。畑は痩せ、家々は古びている。村を歩く人々の顔にも活気はなく、皆一様にうつむき加減で、よそ者である俺を警戒するように遠巻きに見ているだけだった。
世界の果てにある村。今の俺には、そんな印象を受けた。そして、不思議と居心地の悪さは感じなかった。この澱んだ空気は、今の俺の心によく似ていたからだ。
村に一軒だけある粗末な酒場に入り、なけなしの銅貨で一番安いエールを頼む。水で薄めたような、気の抜けた味だった。カウンターの隅でそれをちびちびと飲んでいると、村の男たちの話し声が聞こえてきた。
「おい、聞いたか? また教会の『呪われた聖女』様が倒れたらしいぞ」
「ああ。隣の家の婆さんが様子を見に行ったら、熱を出して魘されてたって話だ」
「ちっ、疫病神が。あいつがこの村に来てから、ろくなことがねえ」
呪われた聖女。その言葉に、俺は思わず耳をそばだてた。
「馬鹿言え。あのお方がいなけりゃ、うちの小僧はとうに死んでた。お前だって、熱病にかかった時、あの方に癒やしてもらったじゃねえか」
「そりゃそうだがよ。人を癒やすたびに、自分が苦しむなんて、やっぱり普通じゃねえ。あれは呪いだ。聖女様なんて呼ばれてるが、実態は呪いを振りまく魔女かもしれん」
「声を落とせ。聞かれたらどうする」
男たちはひそひそと声を潜める。
俺はエールの杯を握りしめた。彼らの話から察するに、この村には一人の女性が住んでいるらしい。彼女は聖女と呼ばれるほどの治癒の力を持っているが、その力を使うと、代償として彼女自身が苦しむ。だから村人たちは、彼女を敬うと同時に、不気味がって『呪われた聖女』と呼んでいる。
自分と同じだ、と思った。
いや、違う。彼女は自分の身を削ってでも、人を助けている。俺とは大違いだ。俺は、誰の役にも立てなかった。
だが、それでも親近感のようなものを感じずにはいられなかった。その力ゆえに、人から疎まれている。その孤独は、痛いほど分かる気がした。
「あんな呪われた力、ありがた迷惑ってもんだぜ。下手に助けられて、こっちが罪悪感を背負わされるんじゃたまらん」
男の一人が吐き捨てるように言った。その言葉は、まるで俺自身の胸に突き刺さったようだった。
俺は杯に残っていたエールを一気に飲み干し、席を立った。店主の怪訝な視線を背中に感じながら、酒場を出る。
外は、冷たい風が吹いていた。
呪われた聖女が住むという教会は、村はずれの丘の上にあるらしい。古びた石造りの小さな教会が、夕暮れの空を背景にシルエットになっていた。
行くべきか、行かざるべきか。
俺はただの放浪者だ。何の力もない。行ってどうなるものでもない。むしろ、不審者として追い払われるのが関の山だろう。
分かっている。分かっているのに、足が勝手にそちらへ向かっていた。
何もかもに絶望し、生きる意味さえ見失っていた俺の心に、ほんの小さな石が投げ込まれた。それは好奇心か、同情か、あるいは自分と似た境遇の人間がいるという、ただそれだけの安堵感だったのかもしれない。
俺は、その正体も分からないまま、丘の上の教会へと続く寂しい道を、一歩一歩踏みしめていた。
夜の間に雨は上がっていたらしい。薄汚れた裏路地には朝日が差し込み、昨夜の雨水がきらきらと光を反射している。眩しさに思わず目を細めた。
死んだと思っていた。あのまま凍えて、誰にも知られずに死ぬのだと。だが、俺は生きていた。身体は鉛のように重く、節々が痛む。それでも、心臓はまだ律儀に鼓動を刻んでいた。
なぜ、死ななかったのだろう。
虚ろな目で空を見上げる。生きていることが、まるで罰のように感じられた。あのまま意識を失って、楽になれたはずなのに。
腹がぐう、と鳴った。強烈な空腹が、生きているという現実を否応なく突きつけてくる。俺はよろめきながら壁に手をつき、ゆっくりと立ち上がった。
このままでは、結局飢えて死ぬだけだ。それなら同じことか。
だが、その時だった。路地の入り口に、パン屋の親父さんが立っていた。俺がパーティーにいた頃、時々パンを買いに行っていた店だ。親父さんは俺の姿を認めると、少し驚いた顔をして、それから何かを察したように黙って近づいてきた。
そして、無言で紙袋を差し出した。中からは、焼きたてのパンの香ばしい匂いがした。
「……」
俺は何も言えなかった。何か言おうとしても、喉が張り付いて声が出ない。親父さんは何も言わず、俺の手に袋を押し付けると、すぐに背を向けて店に戻っていった。同情か、憐れみか。どちらにせよ、今の俺にはありがたかった。
紙袋の中には、少し形の崩れたパンが二つ入っていた。売り物にならないものだろう。俺はそれを、夢中で口にかきこんだ。パンはまだ温かく、その温かさが凍えた身体にじんわりと染み渡っていく。
涙が、ぼろぼろと零れた。パンの塩気と、涙の塩気が口の中で混ざり合う。悔しいのか、情けないのか、それとも人の優しさが身に染みたのか。自分でも分からなかった。
パンを全て食べ終えると、少しだけ力が湧いてきた。死ぬのは、まだ早いのかもしれない。いや、死ぬにしても、こんな場所はごめんだ。俺を侮蔑した奴らが笑いながら暮らすこの王都で、惨めに野垂れ死ぬのだけは嫌だった。
行く当てもない。だが、ここにいてはいけない。
俺はふらつく足取りで歩き出した。目指す方角なんてない。ただ、人の少ない方へ、この華やかな王都から遠ざかる方へ。背後で聞こえる市場の活気や、人々の楽しげな笑い声が、今はただただ苦痛だった。
王都の門を抜ける。衛兵が訝しげな視線を向けてきたが、みすぼらしい格好の男一人に構うほど暇ではないらしい。俺は誰に咎められることもなく、王都の外へと出た。
それからの旅は、過酷という言葉では生ぬるいものだった。
街道沿いを歩けば、他の旅人や商人に追い越されるたびに、惨めな気持ちになった。だから、いつしか街道を外れ、獣道のような場所を歩くようになった。食べ物は、森で木の実を拾ったり、川で魚を手づかみで捕まえたりして凌いだ。夜は洞窟や大木の根元で、獣に怯えながら眠った。
かつてパーティーで旅をしていた頃は、快適なテントがあり、温かい食事が用意されていた。危険な夜は、仲間が見張りをしてくれていた。その全てが、今はもうない。
一人きりの旅は、心を蝕む。歩きながら、何度も考えた。なぜ俺は追放されたのか。俺がもっと強ければよかったのか。もっと役に立つスキルを持っていれば。考えても答えの出ない問いが、頭の中をぐるぐると回り続ける。
そして、その思考はいつも同じ結論に行き着く。俺は無価値な人間なのだ、と。
何日歩き続けたのか、もう分からなかった。季節はすっかり冬になり、北風が身に染みる。俺は痩せこけ、髪も髭も伸び放題で、もはや冒険者の面影はどこにもなかった。ただの薄汚れた放浪者だ。
そんなある日、俺は小さな村にたどり着いた。
丘陵地帯にぽつんと存在する、十数軒の家が集まっただけの寂れた村だった。畑は痩せ、家々は古びている。村を歩く人々の顔にも活気はなく、皆一様にうつむき加減で、よそ者である俺を警戒するように遠巻きに見ているだけだった。
世界の果てにある村。今の俺には、そんな印象を受けた。そして、不思議と居心地の悪さは感じなかった。この澱んだ空気は、今の俺の心によく似ていたからだ。
村に一軒だけある粗末な酒場に入り、なけなしの銅貨で一番安いエールを頼む。水で薄めたような、気の抜けた味だった。カウンターの隅でそれをちびちびと飲んでいると、村の男たちの話し声が聞こえてきた。
「おい、聞いたか? また教会の『呪われた聖女』様が倒れたらしいぞ」
「ああ。隣の家の婆さんが様子を見に行ったら、熱を出して魘されてたって話だ」
「ちっ、疫病神が。あいつがこの村に来てから、ろくなことがねえ」
呪われた聖女。その言葉に、俺は思わず耳をそばだてた。
「馬鹿言え。あのお方がいなけりゃ、うちの小僧はとうに死んでた。お前だって、熱病にかかった時、あの方に癒やしてもらったじゃねえか」
「そりゃそうだがよ。人を癒やすたびに、自分が苦しむなんて、やっぱり普通じゃねえ。あれは呪いだ。聖女様なんて呼ばれてるが、実態は呪いを振りまく魔女かもしれん」
「声を落とせ。聞かれたらどうする」
男たちはひそひそと声を潜める。
俺はエールの杯を握りしめた。彼らの話から察するに、この村には一人の女性が住んでいるらしい。彼女は聖女と呼ばれるほどの治癒の力を持っているが、その力を使うと、代償として彼女自身が苦しむ。だから村人たちは、彼女を敬うと同時に、不気味がって『呪われた聖女』と呼んでいる。
自分と同じだ、と思った。
いや、違う。彼女は自分の身を削ってでも、人を助けている。俺とは大違いだ。俺は、誰の役にも立てなかった。
だが、それでも親近感のようなものを感じずにはいられなかった。その力ゆえに、人から疎まれている。その孤独は、痛いほど分かる気がした。
「あんな呪われた力、ありがた迷惑ってもんだぜ。下手に助けられて、こっちが罪悪感を背負わされるんじゃたまらん」
男の一人が吐き捨てるように言った。その言葉は、まるで俺自身の胸に突き刺さったようだった。
俺は杯に残っていたエールを一気に飲み干し、席を立った。店主の怪訝な視線を背中に感じながら、酒場を出る。
外は、冷たい風が吹いていた。
呪われた聖女が住むという教会は、村はずれの丘の上にあるらしい。古びた石造りの小さな教会が、夕暮れの空を背景にシルエットになっていた。
行くべきか、行かざるべきか。
俺はただの放浪者だ。何の力もない。行ってどうなるものでもない。むしろ、不審者として追い払われるのが関の山だろう。
分かっている。分かっているのに、足が勝手にそちらへ向かっていた。
何もかもに絶望し、生きる意味さえ見失っていた俺の心に、ほんの小さな石が投げ込まれた。それは好奇心か、同情か、あるいは自分と似た境遇の人間がいるという、ただそれだけの安堵感だったのかもしれない。
俺は、その正体も分からないまま、丘の上の教会へと続く寂しい道を、一歩一歩踏みしめていた。
141
あなたにおすすめの小説
貴族に無茶苦茶なことを言われたのでやけくそな行動をしたら、戦争賠償として引き抜かれました。
詰んだ
ファンタジー
エルクス王国の魔法剣士で重鎮のキースは、うんざりしていた。
王国とは名ばかりで、元老院の貴族が好き勝手なこと言っている。
そしてついに国力、戦力、人材全てにおいて圧倒的な戦力を持つヴォルクス皇国に、戦争を仕掛けるという暴挙に出た。
勝てるわけのない戦争に、「何とか勝て!」と言われたが、何もできるはずもなく、あっという間に劣勢になった。
日を追うごとに悪くなる戦況に、キースへのあたりがひどくなった。
むしゃくしゃしたキースは、一つの案を思いついた。
その案を実行したことによって、あんなことになるなんて、誰も想像しなかった。
追放された宮廷薬師、科学の力で不毛の地を救い、聡明な第二王子に溺愛される
希羽
ファンタジー
王国の土地が「灰色枯病」に蝕まれる中、若干25歳で宮廷薬師長に就任したばかりの天才リンは、その原因が「神の祟り」ではなく「土壌疲弊」であるという科学的真実を突き止める。しかし、錬金術による安易な「奇跡」にすがりたい国王と、彼女を妬む者たちの陰謀によって、リンは国を侮辱した反逆者の濡れ衣を着せられ、最も不毛な土地「灰の地」へ追放されてしまう。
すべてを奪われた彼女に残されたのは、膨大な科学知識だけだった。絶望の地で、リンは化学、物理学、植物学を駆使して生存基盤を確立し、やがて同じく見捨てられた者たちと共に、豊かな共同体「聖域」をゼロから築き上げていく。
その様子を影から見守り、心を痛めていたのは、第二王子アルジェント。宮廷で唯一リンの価値を理解しながらも、彼女の追放を止められなかった無力な王子だった。
微妙なバフなどもういらないと追放された補助魔法使い、バフ3000倍で敵の肉体を内部から破壊して無双する
こげ丸
ファンタジー
「微妙なバフなどもういらないんだよ!」
そう言われて冒険者パーティーを追放されたフォーレスト。
だが、仲間だと思っていたパーティーメンバーからの仕打ちは、それだけに留まらなかった。
「もうちょっと抵抗頑張んないと……妹を酷い目にあわせちゃうわよ?」
窮地に追い込まれたフォーレスト。
だが、バフの新たな可能性に気付いたその時、復讐はなされた。
こいつら……壊しちゃえば良いだけじゃないか。
これは、絶望の淵からバフの新たな可能性を見いだし、高みを目指すに至った補助魔法使いフォーレストが最強に至るまでの物語。
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
聖水が「無味無臭」というだけで能無しと追放された聖女ですが、前世が化学研究者だったので、相棒のスライムと辺境でポーション醸造所を始めます
☆ほしい
ファンタジー
聖女エリアーナの生み出す聖水は、万物を浄化する力を持つものの「無味無臭」で効果が分かりにくいため、「能無し」の烙印を押され王都から追放されてしまう。
絶望の淵で彼女は思い出す。前世が、物質の配合を極めた化学研究者だったことを。
「この完璧な純水……これ以上の溶媒はないじゃない!」
辺境の地で助けたスライムを相棒に、エリアーナは前世の知識と「能無し」の聖水を組み合わせ、常識を覆す高品質なポーション作りを始める。やがて彼女の作るポーションは国を揺るがす大ヒット商品となり、彼女を追放した者たちが手のひらを返して戻ってくるよう懇願するが――もう遅い。
元公務員、辺境ギルドの受付になる 〜『受理』と『却下』スキルで無自覚に無双していたら、伝説の職員と勘違いされて俺の定時退勤が危うい件〜
☆ほしい
ファンタジー
市役所で働く安定志向の公務員、志摩恭平(しまきょうへい)は、ある日突然、勇者召喚に巻き込まれて異世界へ。
しかし、与えられたスキルは『受理』と『却下』という、戦闘には全く役立ちそうにない地味なものだった。
「使えない」と判断された恭平は、国から追放され、流れ着いた辺境の街で冒険者ギルドの受付職員という天職を見つける。
書類仕事と定時退勤。前世と変わらぬ平穏な日々が続くはずだった。
だが、彼のスキルはとんでもない隠れた効果を持っていた。
高難易度依頼の書類に『却下』の判を押せば依頼自体が消滅し、新米冒険者のパーティ登録を『受理』すれば一時的に能力が向上する。
本人は事務処理をしているだけのつもりが、いつしか「彼の受付を通った者は必ず成功する」「彼に睨まれたモンスターは消滅する」という噂が広まっていく。
その結果、静かだった辺境ギルドには腕利きの冒険者が集い始め、恭平の定時退勤は日々脅かされていくのだった。
姉の陰謀で国を追放された第二王女は、隣国を発展させる聖女となる【完結】
小平ニコ
ファンタジー
幼少期から魔法の才能に溢れ、百年に一度の天才と呼ばれたリーリエル。だが、その才能を妬んだ姉により、無実の罪を着せられ、隣国へと追放されてしまう。
しかしリーリエルはくじけなかった。持ち前の根性と、常識を遥かに超えた魔法能力で、まともな建物すら存在しなかった隣国を、たちまちのうちに強国へと成長させる。
そして、リーリエルは戻って来た。
政治の実権を握り、やりたい放題の振る舞いで国を乱す姉を打ち倒すために……
宮廷から追放された聖女の回復魔法は最強でした。後から戻って来いと言われても今更遅いです
ダイナイ
ファンタジー
「お前が聖女だな、お前はいらないからクビだ」
宮廷に派遣されていた聖女メアリーは、お金の無駄だお前の代わりはいくらでもいるから、と宮廷を追放されてしまった。
聖国から王国に派遣されていた聖女は、この先どうしようか迷ってしまう。とりあえず、冒険者が集まる都市に行って仕事をしようと考えた。
しかし聖女は自分の回復魔法が異常であることを知らなかった。
冒険者都市に行った聖女は、自分の回復魔法が周囲に知られて大変なことになってしまう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる