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第100話 ただいま、俺の居場所へ
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エデンに帰還したその夜。
村は、まるで建国祭のような温かい祝祭の光に包まれていた。
広場の中央には村で一番大きな樫の木ほどの高さまで燃え盛る巨大な焚き火。その周りを囲むように村人たちが手作りの長いテーブルを並べ、持ち寄った料理や果実酒を惜しげもなく広げている。
王都で開かれた、あの煌びやかでしかしどこか空虚だった祝勝会とは全く違う。
ここにあるのは見栄も打算も媚びへつらいもない。ただ、無事に帰ってきた家族を、仲間を心から歓迎する温かい笑顔と陽気な笑い声だけだった。
俺たちはその歓喜の輪の中心にいた。
「リアム様! まあ、またそんな薄着で! 夜は冷えますのに!」
村の老婆が母親のように俺の肩に暖かいショールをかけてくれる。
「リアムの兄ちゃん! この猪の丸焼き、俺たちが仕留めたんだぜ! 一番美味いところ食ってくれよ!」
警備隊のタロウが誇らしげに肉の塊を切り分けてくれる。
「リアムさん、こっちの水も甘いですよ!」
子供たちが我先にと木のコップを差し出してくる。
そのどこまでも温かく、そして純粋な善意の波に俺は少しだけ気圧されながらも、心の底からこの場所に帰ってきたのだという実感を噛み締めていた。
俺の仲間たちもまた、それぞれの形でこの帰還の喜びを分かち合っていた。
セレスティアは村の女性たちに囲まれ、王都での出来事を目を輝かせながら話している。彼女の語る武勇伝は少しだけ脚色が入っているようだったが、その嬉しそうな横顔を見ていると何も言う気にはなれなかった。
アイリスは子供たちとフレアと共に広場の隅で芸を披露していた。フレアが吐き出す小さな火の玉を、子供たちが歓声を上げて追いかける。その無邪気な光景は平和そのものだった。
ダリウスは村の男たちに囲まれ酒を酌み交わしていた。無口な彼が時折ほんの少しだけ口元を緩める。彼もまたこの村に自分の居場所を見つけたのだ。
そして俺の隣では、いつも通りの静かな戦争が再開されていた。
「リアム。ほら、口を開けなさい。このエルフの秘伝のソースで焼いた肉よ。一口食べれば疲れが吹き飛ぶわ」
ルナリエルが串に刺した肉を俺の口元へと突きつけてくる。その顔はそっぽを向いているが耳は真っ赤だ。
「まあ、ルナリエル様。リアム様はまだお身体が万全ではないのですから、そのような脂っこいものは……。リアム様、こちらに消化に良いハーブ粥をご用意しましたわ」
セレスティアがすかさず割り込み、土鍋を俺の前に差し出す。
「いえ、肉体の疲労回復には良質なタンパク質と糖分が不可欠です。リアムさん、この『太陽の実』のパイは私があなたの栄養バランスを完璧に計算して作りましたの。さあ、どうぞ」
ソフィアがいつの間にか焼き上げていたパイを、知的な笑みと共に俺に勧めてくる。
三人の少女たちが俺を挟んで火花を散らす。
そのあまりにも平和で、そして賑やかな光景。
(……ああ、帰ってきたんだな)
俺は思わず笑ってしまった。
このどうしようもなく愛おしい日常に。
俺はそっとその輪から抜け出し、一人、広場の喧騒から少しだけ離れた鐘楼の下へと歩いた。
夜空を見上げると満天の星が、まるでダイヤモンドを散りばめたかのように煌めいていた。
俺はこれまでの道のりをゆっくりと振り返っていた。
あの雨の夜、王都の裏路で俺は全てを失ったと思っていた。
希望も仲間も、生きる意味さえも。世界はただただ灰色で冷たかった。
だが、俺は出会った。
辺境の教会で一人呪いに苦しんでいた、心優しき聖女に。
彼女の手を取った瞬間、俺の世界は再び色を取り戻し始めた。
魔剣の呪いに狂っていた誇り高きエルフの王女。
竜の血の暴走に怯えていた天真爛漫な竜騎士の少女。
記憶を失い孤独に彷徨っていた知性溢れる大賢者の末裔。
そして過去の過ちに苦しみ、己の剣を見失っていた実直な剣聖。
彼女たちもまたそれぞれの地獄の中で一人で戦っていた。
俺はただ彼女たちの苦しみを少しだけ肩代わりしただけだ。
それだけで彼女たちは本来の輝きを取り戻し、そして俺のかけがえのない仲間となってくれた。
俺は、お荷物なんかじゃなかった。
俺のこの力はハズレスキルなんかじゃなかった。
この力は誰かをその苦しみから解き放ち、そしてその笑顔を守るための最高の力だったのだ。
俺にその事実に気づかせてくれたのは、全て彼女たちだった。
そして、このエデン。
俺たちが力を合わせゼロから築き上げてきた、俺たちの楽園。
俺が本当に守りたかった、ただ一つの居場所。
感慨に耽っていると、背後から衣擦れの音がした。
振り返ると仲間たちが、いつの間にか俺の後ろに全員集まっていた。
「……一人で黄昏れているんじゃないわよ、朴念仁」
ルナリエルが呆れたように言ったが、その声はどこまでも優しかった。
「リアム様、また何か思い悩んでいるのですか?」
セレスティアが心配そうに俺の顔を覗き込む。
「みんな……」
俺は彼女たちに向かってはにかむように笑った。
「いや。ただ少しだけ昔のことを思い出していただけだ。……そして俺がどれだけのものを手に入れたのか、改めて噛み締めていた」
俺は仲間たちを一人一人ゆっくりと見回した。
彼女たちの瞳が焚き火の光を映して温かく輝いている。
「ありがとう、みんな。俺一人じゃここまで来れなかった。君たちがいてくれたから俺は俺でいられた」
それは俺の心からの偽らざる感謝の言葉だった。
その時、俺の脳裏にふとヴラドが死に際に残した言葉が蘇った。
『魔王様こそが、この世の全ての"呪い"の根源』
世界の脅威はまだ完全には去っていないのかもしれない。
この平和な日々の先に、また過酷な戦いが待っているのかもしれない。
だが俺の心にもはや迷いはなかった。
「リアームさーん! こっちに来て一緒に踊りましょうよ!」
広場の中心からアイリスの陽気な声が飛んでくる。
村人たちが手を取り合い、陽気な音楽に合わせて輪になって踊っていた。
俺は仲間たちと顔を見合わせた。
「……行くか」
俺がそう言って笑うと、彼女たちも最高の笑顔で頷き返した。
俺たちはその歓喜の輪の中へと駆け寄っていった。
村人たちが俺たちを温かく迎え入れ、その輪の中へと引き入れてくれる。
セレスティアの手を取り、ルナリエルの手を取り。
アイリスとソフィアとダリウスと、そして村の仲間たちと共に笑い、共に踊る。
焚き火の火の粉が夜空へと舞い上がり、満天の星と溶け合っていく。
ああ、なんて温かいのだろう。
なんて幸せなのだろう。
俺は心の底から笑っていた。
これまでの人生で一度も浮かべたことのない、一点の曇りもない満ち足りた笑顔で。
もう過去を振り返る必要はない。
まだ見ぬ未来を恐れる必要もない。
俺には今、この瞬間がある。
かけがえのない仲間たちと、愛するべき人々がいるこの場所が。
俺の本当の居場所が。
(――ただいま)
俺は心の中で、もう一度呟いた。
(ただいま、俺の居場所へ)
これは、お荷物と罵られ全てを失った一人の男が、世界を救うほどの力をその身に宿しながらも、ただささやかな幸せを求め、そしてかけがえのない仲間たちと共に自分だけの楽園を築き上げる、そんな物語。
彼の旅はまだ始まったばかりなのかもしれない。
だが、それはまた別の話。
(了)
村は、まるで建国祭のような温かい祝祭の光に包まれていた。
広場の中央には村で一番大きな樫の木ほどの高さまで燃え盛る巨大な焚き火。その周りを囲むように村人たちが手作りの長いテーブルを並べ、持ち寄った料理や果実酒を惜しげもなく広げている。
王都で開かれた、あの煌びやかでしかしどこか空虚だった祝勝会とは全く違う。
ここにあるのは見栄も打算も媚びへつらいもない。ただ、無事に帰ってきた家族を、仲間を心から歓迎する温かい笑顔と陽気な笑い声だけだった。
俺たちはその歓喜の輪の中心にいた。
「リアム様! まあ、またそんな薄着で! 夜は冷えますのに!」
村の老婆が母親のように俺の肩に暖かいショールをかけてくれる。
「リアムの兄ちゃん! この猪の丸焼き、俺たちが仕留めたんだぜ! 一番美味いところ食ってくれよ!」
警備隊のタロウが誇らしげに肉の塊を切り分けてくれる。
「リアムさん、こっちの水も甘いですよ!」
子供たちが我先にと木のコップを差し出してくる。
そのどこまでも温かく、そして純粋な善意の波に俺は少しだけ気圧されながらも、心の底からこの場所に帰ってきたのだという実感を噛み締めていた。
俺の仲間たちもまた、それぞれの形でこの帰還の喜びを分かち合っていた。
セレスティアは村の女性たちに囲まれ、王都での出来事を目を輝かせながら話している。彼女の語る武勇伝は少しだけ脚色が入っているようだったが、その嬉しそうな横顔を見ていると何も言う気にはなれなかった。
アイリスは子供たちとフレアと共に広場の隅で芸を披露していた。フレアが吐き出す小さな火の玉を、子供たちが歓声を上げて追いかける。その無邪気な光景は平和そのものだった。
ダリウスは村の男たちに囲まれ酒を酌み交わしていた。無口な彼が時折ほんの少しだけ口元を緩める。彼もまたこの村に自分の居場所を見つけたのだ。
そして俺の隣では、いつも通りの静かな戦争が再開されていた。
「リアム。ほら、口を開けなさい。このエルフの秘伝のソースで焼いた肉よ。一口食べれば疲れが吹き飛ぶわ」
ルナリエルが串に刺した肉を俺の口元へと突きつけてくる。その顔はそっぽを向いているが耳は真っ赤だ。
「まあ、ルナリエル様。リアム様はまだお身体が万全ではないのですから、そのような脂っこいものは……。リアム様、こちらに消化に良いハーブ粥をご用意しましたわ」
セレスティアがすかさず割り込み、土鍋を俺の前に差し出す。
「いえ、肉体の疲労回復には良質なタンパク質と糖分が不可欠です。リアムさん、この『太陽の実』のパイは私があなたの栄養バランスを完璧に計算して作りましたの。さあ、どうぞ」
ソフィアがいつの間にか焼き上げていたパイを、知的な笑みと共に俺に勧めてくる。
三人の少女たちが俺を挟んで火花を散らす。
そのあまりにも平和で、そして賑やかな光景。
(……ああ、帰ってきたんだな)
俺は思わず笑ってしまった。
このどうしようもなく愛おしい日常に。
俺はそっとその輪から抜け出し、一人、広場の喧騒から少しだけ離れた鐘楼の下へと歩いた。
夜空を見上げると満天の星が、まるでダイヤモンドを散りばめたかのように煌めいていた。
俺はこれまでの道のりをゆっくりと振り返っていた。
あの雨の夜、王都の裏路で俺は全てを失ったと思っていた。
希望も仲間も、生きる意味さえも。世界はただただ灰色で冷たかった。
だが、俺は出会った。
辺境の教会で一人呪いに苦しんでいた、心優しき聖女に。
彼女の手を取った瞬間、俺の世界は再び色を取り戻し始めた。
魔剣の呪いに狂っていた誇り高きエルフの王女。
竜の血の暴走に怯えていた天真爛漫な竜騎士の少女。
記憶を失い孤独に彷徨っていた知性溢れる大賢者の末裔。
そして過去の過ちに苦しみ、己の剣を見失っていた実直な剣聖。
彼女たちもまたそれぞれの地獄の中で一人で戦っていた。
俺はただ彼女たちの苦しみを少しだけ肩代わりしただけだ。
それだけで彼女たちは本来の輝きを取り戻し、そして俺のかけがえのない仲間となってくれた。
俺は、お荷物なんかじゃなかった。
俺のこの力はハズレスキルなんかじゃなかった。
この力は誰かをその苦しみから解き放ち、そしてその笑顔を守るための最高の力だったのだ。
俺にその事実に気づかせてくれたのは、全て彼女たちだった。
そして、このエデン。
俺たちが力を合わせゼロから築き上げてきた、俺たちの楽園。
俺が本当に守りたかった、ただ一つの居場所。
感慨に耽っていると、背後から衣擦れの音がした。
振り返ると仲間たちが、いつの間にか俺の後ろに全員集まっていた。
「……一人で黄昏れているんじゃないわよ、朴念仁」
ルナリエルが呆れたように言ったが、その声はどこまでも優しかった。
「リアム様、また何か思い悩んでいるのですか?」
セレスティアが心配そうに俺の顔を覗き込む。
「みんな……」
俺は彼女たちに向かってはにかむように笑った。
「いや。ただ少しだけ昔のことを思い出していただけだ。……そして俺がどれだけのものを手に入れたのか、改めて噛み締めていた」
俺は仲間たちを一人一人ゆっくりと見回した。
彼女たちの瞳が焚き火の光を映して温かく輝いている。
「ありがとう、みんな。俺一人じゃここまで来れなかった。君たちがいてくれたから俺は俺でいられた」
それは俺の心からの偽らざる感謝の言葉だった。
その時、俺の脳裏にふとヴラドが死に際に残した言葉が蘇った。
『魔王様こそが、この世の全ての"呪い"の根源』
世界の脅威はまだ完全には去っていないのかもしれない。
この平和な日々の先に、また過酷な戦いが待っているのかもしれない。
だが俺の心にもはや迷いはなかった。
「リアームさーん! こっちに来て一緒に踊りましょうよ!」
広場の中心からアイリスの陽気な声が飛んでくる。
村人たちが手を取り合い、陽気な音楽に合わせて輪になって踊っていた。
俺は仲間たちと顔を見合わせた。
「……行くか」
俺がそう言って笑うと、彼女たちも最高の笑顔で頷き返した。
俺たちはその歓喜の輪の中へと駆け寄っていった。
村人たちが俺たちを温かく迎え入れ、その輪の中へと引き入れてくれる。
セレスティアの手を取り、ルナリエルの手を取り。
アイリスとソフィアとダリウスと、そして村の仲間たちと共に笑い、共に踊る。
焚き火の火の粉が夜空へと舞い上がり、満天の星と溶け合っていく。
ああ、なんて温かいのだろう。
なんて幸せなのだろう。
俺は心の底から笑っていた。
これまでの人生で一度も浮かべたことのない、一点の曇りもない満ち足りた笑顔で。
もう過去を振り返る必要はない。
まだ見ぬ未来を恐れる必要もない。
俺には今、この瞬間がある。
かけがえのない仲間たちと、愛するべき人々がいるこの場所が。
俺の本当の居場所が。
(――ただいま)
俺は心の中で、もう一度呟いた。
(ただいま、俺の居場所へ)
これは、お荷物と罵られ全てを失った一人の男が、世界を救うほどの力をその身に宿しながらも、ただささやかな幸せを求め、そしてかけがえのない仲間たちと共に自分だけの楽園を築き上げる、そんな物語。
彼の旅はまだ始まったばかりなのかもしれない。
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