聖女の力は「美味しいご飯」です!~追放されたお人好し令嬢、辺境でイケメン騎士団長ともふもふ達の胃袋掴み(物理)スローライフ始めます~

夏見ナイ

文字の大きさ
96 / 105

091. エドガーとマリアの断罪(ざまぁ)

辺境騎士団は、リリアーナという絶対的な支援を受け、破竹の勢いで王都アステルの中枢へと進軍していた。アレクシスの的確な指揮と、騎士たちの向上した能力、そしてフェンとシーの活躍により、行く手を阻む魔物の群れは次々と薙ぎ払われ、瘴気に満ちた通りは、リリアーナの力が通った後には、わずかながらも清浄な空気を取り戻していった。

彼らが目指すは、全ての元凶が待つであろう、王城。かつては壮麗さを誇ったであろうその城も、今は見る影もなく、城壁は崩れ、庭園は荒れ果て、瘴気がまるで黒い霧のようにまとわりついている。城門は破壊され、内部からは時折、魔物のものか、あるいは…人間のものか判別しがたい、うめき声のようなものが聞こえてくる。

「……酷い有様だ」
アレクシスは、馬上で城を見上げ、苦々しく呟いた。内部の状況は、想像以上に悪いのかもしれない。
「全軍、警戒を怠るな! 城内には、何が潜んでいるか分からんぞ!」
彼は騎士たちに指示を飛ばし、自ら先頭に立って、破壊された城門から城内へと足を踏み入れた。

城内は、まさに地獄絵図だった。豪華だったはずの調度品は破壊され、散乱し、壁や床にはおぞましい魔物の粘液や、乾いた血痕がこびりついている。瘴気の濃度は外よりもさらに高く、息をするだけで肺が焼けるようだ。騎士たちは、リリアーナから渡された瘴気除けのハーブを口に含み、軟膏を塗りながら、慎重に進んでいく。

時折、物陰から奇襲を仕掛けてくる小型の魔物や、瘴気に侵され正気を失った元衛兵などが現れたが、それらはフェンとシー、そして護衛の騎士たちによって、迅速に排除された。特にシーは、その小さな体からは想像もつかないほどの俊敏さと正確さで、敵の急所を的確に攻撃し、アレクシスでさえ舌を巻くほどの活躍を見せていた。

彼らは、荒れ果てた廊下や広間を進み、ついに玉座の間へとたどり着いた。巨大な扉は半ば破壊され、隙間から漏れ聞こえてくるのは、すすり泣くような声と、時折響く、甲高い、狂ったような笑い声だった。

アレクシスは、騎士たちに周囲の警戒を命じると、リリアーナを伴い、静かに扉を押し開けた。

玉座の間は、かつての壮麗さの欠片もなかった。シャンデリアは床に落ちて砕け散り、壁にかけられていたはずのタペストリーは引き裂かれ、玉座そのものも、傷つき、埃をかぶっている。そして、その玉座に、まるで亡霊のように座っている男がいた。

エドガー・フォン・アステル。
かつての輝かしい王太子は、見る影もなかった。金髪は乱れ、目は虚ろで焦点が合わず、頬は痩け、着ている衣服も汚れ、破れている。彼は、膝を抱えるようにして玉座にうずくまり、時折、意味不明な言葉をぶつぶつと呟いていた。完全に、精神の均衡を失っているようだった。

そして、その玉座の足元には、異様な姿の女がいた。
マリア・フォン・ベルンシュタイン。
彼女は、かつての可憐な容姿を完全に失っていた。髪は白髪のように色褪せ、肌は皺だらけになり、まるで老婆のような姿に変貌していたのだ。しかし、その瞳だけは、ギラギラとした狂気の光を放ち、時折、甲高い笑い声を上げていた。おそらく、力の暴走による代償が、彼女の肉体を急速に蝕んだのだろう。あるいは、彼女が呼び出してしまった「何か」に、その若さと美しさを吸い取られてしまったのかもしれない。

「……エドガー殿下。マリア嬢」
アレクシスは、静かに、しかし威厳を込めて呼びかけた。

その声に、二人はびくりと反応した。エドガーは、虚ろな目でアレクシスとリリアーナを見上げ、一瞬、誰だか認識できないという顔をしたが、やがてその顔が恐怖と憎悪に歪んだ。
「……アレクシス……! き、貴様……! なぜここに……!」
彼は、玉座から転がり落ちるようにして後ずさった。

一方、マリアは、リリアーナの姿を認めると、甲高い叫び声を上げた。
「リリアーナ!? なぜあなたがここにいるの!? 死んだはずじゃ……!? いいえ、あなたが魔女だから……! あなたがこの国を滅ぼしたのよ!」
完全に錯乱し、現実と妄想の区別がついていないようだった。

アレクシスは、そんな哀れな二人を、冷たい、しかしどこか憐憫を含んだような目で見下ろした。
「……エドガー殿下。貴殿の愚かな判断と、その女の暴走が、この国を滅ぼしたのだ。その罪は、万死に値する」
彼の声は、淡々としていたが、有無を言わせぬ断罪の響きを持っていた。

「ち、違う! 私じゃない! 全て、リリアーナと、貴様が仕組んだことだ! 私から王位を奪うために……!」
エドガーは、見苦しく自己正当化を図ろうとした。しかし、その言葉は空虚で、説得力のかけらもない。

リリアーナは、そんなエドガーの姿を、静かに、しかし悲しい目で見つめていた。かつての婚約者。彼がここまで落ちぶれてしまったことに、怒りよりも深い、虚しさと哀れみを感じていた。彼女は、アレクシスの隣に進み出て、エドガーに向かって、静かに言った。
「……エドガー様。もう、およしになってください。現実から目を背けても、何も変わりませんわ」
彼女の声は、穏やかだったが、そこにはかつての弱い令嬢ではない、凛とした強さがあった。「あなたは、大きな過ちを犯しました。わたくしに対してだけではなく、この国と、民に対して。その罪から、逃れることはできません」

その言葉は、エドガーの最後の脆いプライドを打ち砕いた。彼は、リリアーナのその毅然とした姿と、自分の惨めな姿を比べ、ついに現実を突きつけられたのだ。
「あ……ああ……ああああああっ!」
彼は、子供のように泣き叫びながら、床に突っ伏してしまった。もはや、王太子としての威厳も、一人の人間としての尊厳も、そこにはなかった。

「ヒヒヒ……! そうよ、罪……? 罰……? そんなもの、聖女である私には関係ないわ!」
マリアは、狂ったように笑いながら叫んだ。「私は、もっと大きな力を手に入れるのよ! この世界を、私の思い通りに……!」
彼女は、何か最後の呪文を唱えようとしたのか、両手を掲げた。

しかし、その瞬間、彼女の体から、残っていた僅かな魔力と生命力が、急速に失われていくのが分かった。まるで、砂の城が崩れるように、彼女の体は急速に萎び、皺だらけの、真の老婆の姿へと変わっていく。そして、その狂気の光を宿していた瞳からも、力が失われ、虚ろになっていった。
「……あ……れ……? ちから、が……?」
彼女は、自分の手を見つめ、信じられないという表情を浮かべたまま、力なくその場に崩れ落ちた。完全に、廃人同様になってしまったのかもしれない。力の代償は、あまりにも大きかったのだ。

玉座の間には、エドガーの嗚咽と、マリアのかすかな呻き声だけが響いていた。アレクシスは、その光景を冷徹に見届けた。
「……自業自得だ」
彼は、静かに呟いた。

そして、彼は玉座の間に集まっていた、わずかに残っていた王家の近衛兵たち(彼らもまた、戦意を喪失し、ただ震えているだけだった)に向かって、厳かに宣言した。
「エドガー・フォン・アステル、及びマリア・フォン・ベルンシュタインの身柄は、辺境伯である私が預かる。彼らの罪は、今後、王国の法と秩序が回復した後に、正当な手続きによって裁かれることになるだろう。それまで、彼らの処遇は私に一任してもらう」

それは、事実上の、王権の一時的な掌握宣言でもあった。しかし、今の王都には、それに異を唱える力も、意思も残されていなかった。近衛兵たちは、ただ黙って頭を下げるしかなかった。

エドガーとマリアの断罪。それは、復讐による処刑という形ではなく、彼らが自ら招いた破滅という、ある意味で最も惨めな形で訪れた。彼らの愚かさと傲慢さが、自らを滅ぼしたのだ。その光景は、辺境騎士団の者たちにも、そしてリリアーナにとっても、一つの時代の終わりと、彼らが犯した罪の重さを、痛烈に感じさせるものだった。

「さあ、行くぞ、リリアーナ」
アレクシスは、もはや何の価値も持たない玉座に背を向け、リリアーナに手を差し伸べた。「我々には、まだやるべきことがある」

リリアーナは、彼の差し出す手を、しっかりと握り返した。目の前の惨状に心を痛めながらも、彼女は前を向かなければならない。この崩壊した王都を再生させ、苦しむ人々を救うために。

エドガーとマリアの時代は、終わった。これから始まるのは、辺境の地で育まれた、新たな希望と力による、再生の時代だ。その中心には、確かな絆で結ばれた、アレクシスとリリアーナがいる。彼らの前には、まだ多くの困難が待ち受けているだろう。しかし、彼らはもう、迷わない。真実を照らし出し、未来を切り開くために、力強く歩みを進めるだけだった。
感想 48

あなたにおすすめの小説

【完結】旦那様、どうぞ王女様とお幸せに!~転生妻は離婚してもふもふライフをエンジョイしようと思います~

魯恒凛
恋愛
地味で気弱なクラリスは夫とは結婚して二年経つのにいまだに触れられることもなく、会話もない。伯爵夫人とは思えないほど使用人たちにいびられ冷遇される日々。魔獣騎士として人気の高い夫と国民の妹として愛される王女の仲を引き裂いたとして、巷では悪女クラリスへの風当たりがきついのだ。 ある日前世の記憶が甦ったクラリスは悟る。若いクラリスにこんな状況はもったいない。白い結婚を理由に円満離婚をして、夫には王女と幸せになってもらおうと決意する。そして、離婚後は田舎でもふもふカフェを開こうと……!  そのためにこっそり仕事を始めたものの、ひょんなことから夫と友達に!? 「好きな相手とどうやったらうまくいくか教えてほしい」 初恋だった夫。胸が痛むけど、お互いの幸せのために王女との仲を応援することに。 でもなんだか様子がおかしくて……? 不器用で一途な夫と前世の記憶が甦ったサバサバ妻の、すれ違い両片思いのラブコメディ。 ※5/19〜5/21 HOTランキング1位!たくさんの方にお読みいただきありがとうございます ※他サイトでも公開しています。 【無断転載・AI利用禁止 / No Unauthorized Use or AI Training】 本作品の無断転載・複製・AI学習利用を禁じます。 Unauthorized reproduction or use for AI training is strictly prohibited. © 魯恒凛 / RoKourin

【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です

葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。 王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。 孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。 王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。 働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。 何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。 隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。 そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。 ※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。 ※小説家になろう様でも掲載予定です。

【本編完結】初恋のその先で、私は母になる

妄夢【ピッコマノベルズ連載中】
恋愛
第19回恋愛小説大賞にて、奨励賞を受賞いたしました。読者の皆様のおかげです!本当ありがとうございます。 王宮で12年働き、気づけば28歳。 恋も結婚も遠いものだと思っていたオリビアの人生は、憧れの年下公爵と一夜を共にしたことで大きく動き出す。 優しく守ろうとする彼。 けれどオリビアは、誰かに選ばれるだけの人生を終わらせたいと思っていた。 揺れる想いの中で、彼女が選んだのは―― 自分の足で立ち、自分の未来を選ぶこと。 これは、一人の女性が恋を通して自分を取り戻し、母として、そして一人の人間として強くなっていく物語。 ※表紙画像はAI生成イラストをつかっています。

身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜

しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」 魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。 鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。 (な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?) 実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。 レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。 「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」 冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。 一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。 「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」 これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。

召喚から外れたら、もふもふになりました?

みん
恋愛
私の名前は望月杏子。家が隣だと言う事で幼馴染みの梶原陽真とは腐れ縁で、高校も同じ。しかも、モテる。そんな陽真と仲が良い?と言うだけで目をつけられた私。 今日も女子達に嫌味を言われながら一緒に帰る事に。 すると、帰り道の途中で、私達の足下が光り出し、慌てる陽真に名前を呼ばれたが、間に居た子に突き飛ばされて─。 気が付いたら、1人、どこかの森の中に居た。しかも──もふもふになっていた!? 他視点による話もあります。 ❋今作品も、ゆるふわ設定となっております。独自の設定もあります。 メンタルも豆腐並みなので、軽い気持ちで読んで下さい❋

二度目の召喚なんて、聞いてません!

みん
恋愛
私─神咲志乃は4年前の夏、たまたま学校の図書室に居た3人と共に異世界へと召喚されてしまった。 その異世界で淡い恋をした。それでも、志乃は義務を果たすと居残ると言う他の3人とは別れ、1人日本へと還った。 それから4年が経ったある日。何故かまた、異世界へと召喚されてしまう。「何で!?」 ❋相変わらずのゆるふわ設定と、メンタルは豆腐並みなので、軽い気持ちで読んでいただけると助かります。 ❋気を付けてはいますが、誤字が多いかもしれません。 ❋他視点の話があります。

<完結>溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~

夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」  弟のその言葉は、晴天の霹靂。  アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。  しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。  醤油が欲しい、うにが食べたい。  レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。  既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・? 小説家になろうにも掲載しています。 本編完結済み。 続きのお話を、掲載中です。 続きのお話も、完結しました。

偽聖女と追放された私は、辺境で定食屋をはじめます~こっそり生活魔法で味付けしていたら、氷の騎士団長様が毎日通ってくるんですけど!?~

咲月ねむと
恋愛
【アルファポリス女性向けHOTランキング1位達成作品!!】 あらすじ 「役立たずの偽聖女め、この国から出て行け!」 ​聖女として召喚されたものの、地味な【生活魔法】しか使えず「ハズレ」の烙印を押されたエリーナ。 彼女は婚約者である王太子に婚約破棄され、真の聖女と呼ばれる義妹の陰謀によって国外追放されてしまう。 ​しかし、エリーナはめげなかった。 実は彼女の【生活魔法】は、一瞬で廃墟を新築に変え、どんな食材も極上の味に変えるチートスキルだったのだ! ​北の辺境の地へ辿り着いたエリーナは、念願だった自分の定食屋『陽だまり亭』をオープンする。 すると、そこへ「氷の騎士団長」と恐れられる冷徹な美形騎士・クラウスがやってきて――。 ​「……味がする。お前の料理だけが、俺の呪いを解いてくれるんだ」 ​とある呪いで味覚を失っていた彼は、エリーナの料理にだけ味を感じると判明。 以来、彼は毎日のように店に通い詰め、高額な代金を置いていったり、邪魔する敵を排除したりと、エリーナを過保護なまでに溺愛し始める。 ​最強の騎士団長と騎士たちに胃袋を掴んで守られながら、エリーナは辺境で幸せなスローライフを満喫中?