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第75話:王都からの召喚
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アイギスの砦での勝利から数日が過ぎた。俺たちは砦の復旧作業を手伝いながら、傷ついた兵士たちの治療や周辺地域の警戒任務にあたっていた。エリナは野戦病院に付きっきりで、その献身的な働きぶりから兵士たちの間で「アイギスの聖女」と呼ばれるようになっていた。
俺とヴォルフは崩れた城壁の瓦礫を撤去したり、砦の外に残された魔物の死骸を処理したりと、主に力仕事を担当した。俺の規格外の腕力はここでも大いに役立った。シルフィリアは砦の防御結界の再構築や、破損した魔道具の修理など専門知識を活かして復興に貢献していた。
戦いの興奮が冷め、日常が戻りつつある砦の空気は、以前の絶望的な雰囲気とは打って変わって活気に満ちていた。兵士たちの顔には勝利の自信と未来への希望が漲っている。その変化を見ていると、俺たちの戦いには確かに意味があったのだと実感できた。
そんなある日の昼下がり。
砦の物見台から、伝令の兵士が慌てた様子で叫び声を上げた。
「王都からの旗が見えます! 国王陛下の勅使です!」
その声に、砦中がにわかに色めき立った。
国王の勅使。それは王からの直接の命令や伝言を携えた、特別な使者を意味する。
やがて純白の駿馬に乗った一団が、砦の門前に到着した。彼らは王家直属の近衛騎士団の紋章が入った豪奢な鎧を身に纏っている。その中心にいるひときわ威厳のある騎士が馬から降りると、出迎えた騎士団長に一枚の羊皮紙を差し出した。
「国王陛下からの召喚状である」
騎士団長は震える手でその羊皮紙を受け取り、そこに記された内容に目を通すと驚愕に目を見開いた。そしてすぐに俺たち四人の方へと向き直る。
「……カイル殿、シルフィリア殿、ヴォルフ殿、エリナ殿。国王陛下が貴殿らを王都アルヘイムの王城へとお招きである! 直々に謁見を賜るとのことだ!」
その言葉に、周囲にいた兵士たちからどよめきが起こった。
国王陛下との謁見。それは貴族や功績のあった将軍にしか許されない最高の名誉だ。一介の冒険者である俺たちが、そのような場に招かれるなど前代未聞のことだった。
「俺たちが王様に……?」
ヴォルフが戸惑ったように呟く。
「面倒くさいことになったわね。堅苦しい場所は苦手なんだけど」
シルフィリアは、やれやれといった表情でため息をついた。
エリナはただ事の重大さに、緊張した面持ちで立ち尽くしている。
俺もまたその報せに驚きはしたが、同時に当然のことだろうとも思った。
魔王軍の侵攻、そして四天王の撃退。それは王国全体の運命を左右するほどの大きな出来事だ。国王がその当事者である俺たちに直接話を聞きたがるのは、理に適っている。
俺たちは断る理由もなかった。
王都へ向かうこと。それは元々俺たちの旅の目的でもあったのだから。
俺たちは勅使である近衛騎士団に護衛され、王都アルヘイムへと向かうことになった。
砦の兵士たちは門の前で整列し、俺たちが出発するのを万感の思いで見送ってくれた。
「英雄たちに栄光あれ!」
「ご武運を!」
鳴り響く歓声と敬礼の波。
俺たちはその光景を胸に刻み、アイギスの砦を後にした。
王都までの道中は驚くほど速かった。近衛騎士団が用意した馬はいずれも選び抜かれた駿馬で、街道は俺たちのために完全に確保されていた。
そして出発から二日後。
俺たちはついに王都アルヘイムの巨大な城門の前にたどり着いた。
間近で見る王都は、丘の上から見た時とは比べ物にならないほどの迫力だった。天を突く城壁、整然と立ち並ぶ美しい街並み、そしてその全てを見下ろすかのように聳え立つ白亜の王城。
俺たちの来訪はすでに王都中に知れ渡っているようだった。
俺たちが城門をくぐると、沿道は俺たちを一目見ようと集まった民衆で埋め尽くされていた。
「あれがアイギスの英雄たちだ!」
「四天王を倒したって本当なのか!?」
「ありがとう! 王国を救ってくれてありがとう!」
降り注ぐ感謝と賞賛の言葉。投げ込まれる色とりどりの花びら。
その熱狂ぶりに、俺たちはただ圧倒されるしかなかった。
「……すごい。これが英雄……」
エリナが感動に声を震わせている。
ヴォルフもシルフィリアも、その光景にただ黙って見入っていた。
俺は、その熱狂の中心にいながらもどこか冷静だった。
英雄。その言葉がまだ自分の中でしっくりこない。
俺はただ生きるために、仲間を守るために必死で戦ってきただけだ。
だが、その結果がこれほど多くの人々に希望を与えている。
その事実は俺の胸に、確かな重みとそして新たな責任感を刻み込んでいた。
俺たちを乗せた馬車は民衆の歓声を浴びながら、王都の目抜き通りを進んでいく。
その目指す先は一つ。
アルビオン王国の心臓部、白亜の王城。
俺たちの運命は今この場所で、新たな、そしてさらに大きな舞台へとその幕を開けようとしていた。
俺とヴォルフは崩れた城壁の瓦礫を撤去したり、砦の外に残された魔物の死骸を処理したりと、主に力仕事を担当した。俺の規格外の腕力はここでも大いに役立った。シルフィリアは砦の防御結界の再構築や、破損した魔道具の修理など専門知識を活かして復興に貢献していた。
戦いの興奮が冷め、日常が戻りつつある砦の空気は、以前の絶望的な雰囲気とは打って変わって活気に満ちていた。兵士たちの顔には勝利の自信と未来への希望が漲っている。その変化を見ていると、俺たちの戦いには確かに意味があったのだと実感できた。
そんなある日の昼下がり。
砦の物見台から、伝令の兵士が慌てた様子で叫び声を上げた。
「王都からの旗が見えます! 国王陛下の勅使です!」
その声に、砦中がにわかに色めき立った。
国王の勅使。それは王からの直接の命令や伝言を携えた、特別な使者を意味する。
やがて純白の駿馬に乗った一団が、砦の門前に到着した。彼らは王家直属の近衛騎士団の紋章が入った豪奢な鎧を身に纏っている。その中心にいるひときわ威厳のある騎士が馬から降りると、出迎えた騎士団長に一枚の羊皮紙を差し出した。
「国王陛下からの召喚状である」
騎士団長は震える手でその羊皮紙を受け取り、そこに記された内容に目を通すと驚愕に目を見開いた。そしてすぐに俺たち四人の方へと向き直る。
「……カイル殿、シルフィリア殿、ヴォルフ殿、エリナ殿。国王陛下が貴殿らを王都アルヘイムの王城へとお招きである! 直々に謁見を賜るとのことだ!」
その言葉に、周囲にいた兵士たちからどよめきが起こった。
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「俺たちが王様に……?」
ヴォルフが戸惑ったように呟く。
「面倒くさいことになったわね。堅苦しい場所は苦手なんだけど」
シルフィリアは、やれやれといった表情でため息をついた。
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俺もまたその報せに驚きはしたが、同時に当然のことだろうとも思った。
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砦の兵士たちは門の前で整列し、俺たちが出発するのを万感の思いで見送ってくれた。
「英雄たちに栄光あれ!」
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俺たちはその光景を胸に刻み、アイギスの砦を後にした。
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俺たちが城門をくぐると、沿道は俺たちを一目見ようと集まった民衆で埋め尽くされていた。
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「ありがとう! 王国を救ってくれてありがとう!」
降り注ぐ感謝と賞賛の言葉。投げ込まれる色とりどりの花びら。
その熱狂ぶりに、俺たちはただ圧倒されるしかなかった。
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ヴォルフもシルフィリアも、その光景にただ黙って見入っていた。
俺は、その熱狂の中心にいながらもどこか冷静だった。
英雄。その言葉がまだ自分の中でしっくりこない。
俺はただ生きるために、仲間を守るために必死で戦ってきただけだ。
だが、その結果がこれほど多くの人々に希望を与えている。
その事実は俺の胸に、確かな重みとそして新たな責任感を刻み込んでいた。
俺たちを乗せた馬車は民衆の歓声を浴びながら、王都の目抜き通りを進んでいく。
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