41 / 100
第41話:辺境伯の野心
しおりを挟む
グライム辺境伯の居城は、武骨な石で築かれた要塞だった。華美な装飾はなく、全てが実用性を重視して作られている。それは、この城の主である辺境伯自身の生き様を体現しているかのようだった。
作戦室には、重々しい沈黙が満ちていた。辺境伯は椅子に深く腰掛け、目の前に立つ騎士隊長ベルトランを、鷹のような鋭い目で見据えていた。
「……もう一度言ってみろ、ベルトラン」
辺境伯の声は、低い地鳴りのように響いた。
「お前は、あのカルト教団を『静観』せよと、そう申すのか」
「はっ。僭越ながら」
ベルトランは臆することなく、主君の視線を受け止めた。
「彼らは、我らが想像するような単なる反乱軍ではございません。その統治は帝国のどの領地よりも巧みで、民は心から彼らを支持しております。そして、その指導者ユズルは……計り知れない器の持ち主。下手に手を出すのは危険すぎます」
辺境伯は、ベルトランの言葉を最後まで聞くと、ふんと鼻で笑った。その顔には失望と、そしてわずかな侮蔑の色が浮かんでいる。
「お前も、あの聖者様とやらの奇跡に当てられたか。すっかり腑抜けてしまったようだな、ベルトラン」
「辺境伯様! 私は見たままを申し上げているのです!」
「見たまま、だと?」
辺境伯は立ち上がると、ベルトランの肩を強く叩いた。その力は、まるで鉄の塊のようだ。
「お前が見たのは、奴らが見せたかった幻影に過ぎん。善政? 理想郷? 笑わせるな。それは全て、より多くの信者と富をかき集めるための巧妙な芝居よ。俺は長年、この辺境で無数の嘘と欺瞞を見てきた。奴らの手口は、その中でも少しばかり手が込んでいるというだけのことだ」
ベルトランは唇を噛んだ。主君が全く聞く耳を持たないことを悟ったからだ。辺境伯は、自らの経験則という名のフィルターを通してしか物事を見ようとしていなかった。彼にとって、理解できないものは全て否定すべき敵でしかなかった。
そして、その頑なな態度の裏には、彼自身の黒い野心が渦巻いていた。
(好機なのだ……)
辺境伯は壁に掛けられた地図を見つめながら、内心でほくそ笑んでいた。あの教団は、あまりにも短期間で、あまりにも多くの富をその手に収めすぎた。ボーフォートの隠し財産。商業都市ゼファードの莫大な富。そして、伝説の鉱山バルドゥーク。それら全てが、今や無防備にそこに転がっている。
帝都の連中は、まだこの事態を重く見ていない。自分が最初にこれを「反乱」として鎮圧すれば、その功績と、そして何より、あの豊かな土地の全てを合法的に自らのものにできるのだ。
「皇帝陛下の御名の下に、偽りの聖者を討つ」
それは、彼の野心を隠すための最高の大義名分だった。
「ベルトラン。お前は下がって休んでいろ。旅の疲れで目が曇っているようだ」
辺境伯はもはや忠臣の言葉に耳を貸す気はなかった。彼はベルトランを下がらせると、すぐに側近たちを呼び集め、矢継ぎ早に命令を下し始めた。
「近隣の男爵、子爵どもに使者を送れ! 『グライム辺境伯より緊急の召集である。帝国の安寧を脅かす邪教徒の討伐に、兵を出されたし』とな」
「それからこうも付け加えろ。『この戦で得た富は、功績に応じて公平に分配する』と。あの欲深いハイエナどもは、それで喜んで尻尾を振るだろう」
辺境伯の命令は絶対だった。数日のうちに、彼の居城には近隣の貴族たちがそれぞれの私兵を引き連れて、続々と集結し始めた。
彼らは皆、辺境伯の威光に逆らえない小物たちだった。内心では奇跡を起こすという噂の教団との戦いを恐れてはいたが、それ以上に、強大な辺境伯の不興を買うことと、目の前にぶら下げられた「富」という餌に抗うことができなかった。
「これは帝国のための聖戦である!」
辺境伯は集まった貴族たちの前で高らかに演説した。
「我らが力を合わせれば、田舎者のカルトなど赤子の手をひねるも同然! 勝利の暁には、諸君らの働きに必ずや報いよう!」
「「おおーっ!」」
貴族たちは表面上は勇ましい歓声を上げた。しかし、その目は互いに牽制し合い、戦の後の分け前を計算する卑しい光で濁っていた。彼らの結束は、あまりにも脆い砂上の楼閣だった。
こうして、総勢三千に及ぶ「第一次討伐連合軍」が結成された。辺境伯は自らが率いる千の精兵を中核としたこの軍勢を前に、勝利を確信していた。
その頃、救世教団の司令部では。
リリスが、淡々とした口調で辺境伯の動きを報告していた。
「――以上です。グライム辺境伯は近隣貴族を唆し、討伐軍を結成。その数、およそ三千。三日後には、我らが教団領の境界線に到達する見込みです」
部屋の空気は張り詰めていた。
「三千だと……!?」カイエンが呻くように言った。「我らが動員できる兵力は、騎士団と義勇兵を合わせても千がやっと。三倍の兵力差だ。まともにぶつかれば勝ち目はないぞ……!」
「ユズル様……!」アリアは不安げな目で俺を見つめた。信者たちの間にも、帝国の正規軍(実際は地方貴族の寄せ集めだが)が攻めてくるという噂が広まり、動揺が走り始めている。
幹部たちが深刻な顔で議論を交わす中、俺はと言えば。
(ああ、ついに来たか……)
という、諦めの境地だった。いつかこうなることは分かっていた。俺のささやかな平穏は、ついに戦争という最も面倒くさい形で終わりを告げようとしているのだ。
俺は窓の外に広がる青空を眺めていた。もう、どうにでもなれ。どうせ俺にできることなど何もないのだから。
そんな俺の諦観に満ちた姿を、リリスはじっと観察していた。やがて、彼女はふっと妖艶な笑みを浮かべた。その瞳には、一切の動揺も恐怖もなかった。
「皆様、ご心配には及びません」
リリスの声は、不安に満ちた部屋の中で鈴のように涼やかに響いた。
「確かに敵の数は我らの三倍。ですが、それは三千の兵士が一人の将軍の下に結束している場合の話です」
彼女は、集まった貴族たちの名前が記されたリストを、指先で軽やかに弾いた。
「このリストをご覧ください。欲深く、互いに猜疑心を抱き、そして何より、辺境伯に無理やり従わされているだけの烏合の衆。このような脆い結束で固められた軍隊ほど、崩しやすいものはありませんわ」
リリスは立ち上がると、俺の方を振り返り、深く一礼した。
「教祖様。あなた様は、この戦の結末をすでにお見通しなのですね。だからこそ、我々のように慌てふためくことなく、ただ静かに空の彼方にある勝利を見据えておられる」
(いや、ただ現実逃避してるだけなんだが)
「ご安心ください。このリリス、あなた様のご期待に必ずや応えてご覧にいれます。謀略の時間ですわ」
彼女の唇に浮かんだ笑みは、これから始まる盤上のゲームを心から楽しむ、熟練のプレイヤーのそれだった。
俺は窓の外の空に浮かぶ雲を眺めながら、ただ一つ願っていた。
(早く、終わらないかな……)
俺のその願いは、リリスの謀略によって、予想よりも遥かに早く、そして劇的な形で実現することになるのだった。
作戦室には、重々しい沈黙が満ちていた。辺境伯は椅子に深く腰掛け、目の前に立つ騎士隊長ベルトランを、鷹のような鋭い目で見据えていた。
「……もう一度言ってみろ、ベルトラン」
辺境伯の声は、低い地鳴りのように響いた。
「お前は、あのカルト教団を『静観』せよと、そう申すのか」
「はっ。僭越ながら」
ベルトランは臆することなく、主君の視線を受け止めた。
「彼らは、我らが想像するような単なる反乱軍ではございません。その統治は帝国のどの領地よりも巧みで、民は心から彼らを支持しております。そして、その指導者ユズルは……計り知れない器の持ち主。下手に手を出すのは危険すぎます」
辺境伯は、ベルトランの言葉を最後まで聞くと、ふんと鼻で笑った。その顔には失望と、そしてわずかな侮蔑の色が浮かんでいる。
「お前も、あの聖者様とやらの奇跡に当てられたか。すっかり腑抜けてしまったようだな、ベルトラン」
「辺境伯様! 私は見たままを申し上げているのです!」
「見たまま、だと?」
辺境伯は立ち上がると、ベルトランの肩を強く叩いた。その力は、まるで鉄の塊のようだ。
「お前が見たのは、奴らが見せたかった幻影に過ぎん。善政? 理想郷? 笑わせるな。それは全て、より多くの信者と富をかき集めるための巧妙な芝居よ。俺は長年、この辺境で無数の嘘と欺瞞を見てきた。奴らの手口は、その中でも少しばかり手が込んでいるというだけのことだ」
ベルトランは唇を噛んだ。主君が全く聞く耳を持たないことを悟ったからだ。辺境伯は、自らの経験則という名のフィルターを通してしか物事を見ようとしていなかった。彼にとって、理解できないものは全て否定すべき敵でしかなかった。
そして、その頑なな態度の裏には、彼自身の黒い野心が渦巻いていた。
(好機なのだ……)
辺境伯は壁に掛けられた地図を見つめながら、内心でほくそ笑んでいた。あの教団は、あまりにも短期間で、あまりにも多くの富をその手に収めすぎた。ボーフォートの隠し財産。商業都市ゼファードの莫大な富。そして、伝説の鉱山バルドゥーク。それら全てが、今や無防備にそこに転がっている。
帝都の連中は、まだこの事態を重く見ていない。自分が最初にこれを「反乱」として鎮圧すれば、その功績と、そして何より、あの豊かな土地の全てを合法的に自らのものにできるのだ。
「皇帝陛下の御名の下に、偽りの聖者を討つ」
それは、彼の野心を隠すための最高の大義名分だった。
「ベルトラン。お前は下がって休んでいろ。旅の疲れで目が曇っているようだ」
辺境伯はもはや忠臣の言葉に耳を貸す気はなかった。彼はベルトランを下がらせると、すぐに側近たちを呼び集め、矢継ぎ早に命令を下し始めた。
「近隣の男爵、子爵どもに使者を送れ! 『グライム辺境伯より緊急の召集である。帝国の安寧を脅かす邪教徒の討伐に、兵を出されたし』とな」
「それからこうも付け加えろ。『この戦で得た富は、功績に応じて公平に分配する』と。あの欲深いハイエナどもは、それで喜んで尻尾を振るだろう」
辺境伯の命令は絶対だった。数日のうちに、彼の居城には近隣の貴族たちがそれぞれの私兵を引き連れて、続々と集結し始めた。
彼らは皆、辺境伯の威光に逆らえない小物たちだった。内心では奇跡を起こすという噂の教団との戦いを恐れてはいたが、それ以上に、強大な辺境伯の不興を買うことと、目の前にぶら下げられた「富」という餌に抗うことができなかった。
「これは帝国のための聖戦である!」
辺境伯は集まった貴族たちの前で高らかに演説した。
「我らが力を合わせれば、田舎者のカルトなど赤子の手をひねるも同然! 勝利の暁には、諸君らの働きに必ずや報いよう!」
「「おおーっ!」」
貴族たちは表面上は勇ましい歓声を上げた。しかし、その目は互いに牽制し合い、戦の後の分け前を計算する卑しい光で濁っていた。彼らの結束は、あまりにも脆い砂上の楼閣だった。
こうして、総勢三千に及ぶ「第一次討伐連合軍」が結成された。辺境伯は自らが率いる千の精兵を中核としたこの軍勢を前に、勝利を確信していた。
その頃、救世教団の司令部では。
リリスが、淡々とした口調で辺境伯の動きを報告していた。
「――以上です。グライム辺境伯は近隣貴族を唆し、討伐軍を結成。その数、およそ三千。三日後には、我らが教団領の境界線に到達する見込みです」
部屋の空気は張り詰めていた。
「三千だと……!?」カイエンが呻くように言った。「我らが動員できる兵力は、騎士団と義勇兵を合わせても千がやっと。三倍の兵力差だ。まともにぶつかれば勝ち目はないぞ……!」
「ユズル様……!」アリアは不安げな目で俺を見つめた。信者たちの間にも、帝国の正規軍(実際は地方貴族の寄せ集めだが)が攻めてくるという噂が広まり、動揺が走り始めている。
幹部たちが深刻な顔で議論を交わす中、俺はと言えば。
(ああ、ついに来たか……)
という、諦めの境地だった。いつかこうなることは分かっていた。俺のささやかな平穏は、ついに戦争という最も面倒くさい形で終わりを告げようとしているのだ。
俺は窓の外に広がる青空を眺めていた。もう、どうにでもなれ。どうせ俺にできることなど何もないのだから。
そんな俺の諦観に満ちた姿を、リリスはじっと観察していた。やがて、彼女はふっと妖艶な笑みを浮かべた。その瞳には、一切の動揺も恐怖もなかった。
「皆様、ご心配には及びません」
リリスの声は、不安に満ちた部屋の中で鈴のように涼やかに響いた。
「確かに敵の数は我らの三倍。ですが、それは三千の兵士が一人の将軍の下に結束している場合の話です」
彼女は、集まった貴族たちの名前が記されたリストを、指先で軽やかに弾いた。
「このリストをご覧ください。欲深く、互いに猜疑心を抱き、そして何より、辺境伯に無理やり従わされているだけの烏合の衆。このような脆い結束で固められた軍隊ほど、崩しやすいものはありませんわ」
リリスは立ち上がると、俺の方を振り返り、深く一礼した。
「教祖様。あなた様は、この戦の結末をすでにお見通しなのですね。だからこそ、我々のように慌てふためくことなく、ただ静かに空の彼方にある勝利を見据えておられる」
(いや、ただ現実逃避してるだけなんだが)
「ご安心ください。このリリス、あなた様のご期待に必ずや応えてご覧にいれます。謀略の時間ですわ」
彼女の唇に浮かんだ笑みは、これから始まる盤上のゲームを心から楽しむ、熟練のプレイヤーのそれだった。
俺は窓の外の空に浮かぶ雲を眺めながら、ただ一つ願っていた。
(早く、終わらないかな……)
俺のその願いは、リリスの謀略によって、予想よりも遥かに早く、そして劇的な形で実現することになるのだった。
23
あなたにおすすめの小説
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
異世界から日本に帰ってきたら魔法学院に入学 パーティーメンバーが順調に強くなっていくのは嬉しいんだが、妹の暴走だけがどうにも止まらない!
枕崎 削節
ファンタジー
〔小説家になろうローファンタジーランキング日間ベストテン入り作品〕
タイトルを変更しました。旧タイトル【異世界から帰ったらなぜか魔法学院に入学。この際遠慮なく能力を発揮したろ】
3年間の異世界生活を経て日本に戻ってきた楢崎聡史と桜の兄妹。二人は生活の一部分に組み込まれてしまった冒険が忘れられなくてここ数年日本にも発生したダンジョンアタックを目論むが、年齢制限に壁に撥ね返されて入場を断られてしまう。ガックリと項垂れる二人に救いの手を差し伸べたのは魔法学院の学院長と名乗る人物。喜び勇んで入学したはいいものの、この学院長はとにかく無茶振りが過ぎる。異世界でも経験したことがないとんでもないミッションに次々と駆り出される兄妹。さらに二人を取り巻く周囲にも奇妙な縁で繋がった生徒がどんどん現れては学院での日常と冒険という非日常が繰り返されていく。大勢の学院生との交流の中ではぐくまれていく人間模様とバトルアクションをどうぞお楽しみください!
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました
白崎なまず
ファンタジー
この世界の人間の多くは生まれてきたときにスキルを持っている。スキルの力は強大で、強力なスキルを持つ者が貧弱なスキルしか持たない者を支配する。
そんな世界に生まれた主人公アレスは大昔の英雄が所持していたとされるSランク『剣聖』を持っていたことが明らかになり一気に成り上がっていく。
王族になり、裕福な暮らしをし、将来は王女との結婚も約束され盤石な人生を歩むアレス。
しかし物事がうまくいっている時こそ人生の落とし穴には気付けないものだ。
突如現れた謎の老人に剣聖のスキルを奪われてしまったアレス。
スキルのおかげで手に入れた立場は当然スキルがなければ維持することが出来ない。
王族から下民へと落ちたアレスはこの世に絶望し、生きる気力を失いかけてしまう。
そんなアレスに手を差し伸べたのはとある教会のシスターだった。
Sランクスキルを失い、この世はスキルが全てじゃないと知ったアレス。
スキルがない自分でも前向きに生きていこうと冒険者の道へ進むことになったアレスだったのだが――
なんと、そんなアレスの元に剣聖のスキルが舞い戻ってきたのだ。
スキルを奪われたと王族から追放されたアレスが剣聖のスキルが戻ったことを隠しながら冒険者になるために学園に通う。
スキルの優劣がものを言う世界でのアレスと仲間たちの学園ファンタジー物語。
この作品は小説家になろうに投稿されている作品の重複投稿になります
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
スキル【幸運】無双~そのシーフ、ユニークスキルを信じて微妙ステータス幸運に一点張りする~
榊与一
ファンタジー
幼い頃の鑑定によって、覚醒とユニークスキルが約束された少年——王道光(おうどうひかる)。
彼はその日から探索者――シーカーを目指した。
そして遂に訪れた覚醒の日。
「ユニークスキル【幸運】?聞いた事のないスキルだな?どんな効果だ?」
スキル効果を確認すると、それは幸運ステータスの効果を強化する物だと判明する。
「幸運の強化って……」
幸運ステータスは、シーカーにとって最も微妙と呼ばれているステータスである。
そのため、進んで幸運にステータスポイントを割く者はいなかった。
そんな効果を強化したからと、王道光はあからさまにがっかりする。
だが彼は知らない。
ユニークスキル【幸運】の効果が想像以上である事を。
しかもスキルレベルを上げる事で、更に効果が追加されることを。
これはハズレと思われたユニークスキル【幸運】で、王道光がシーカー界の頂点へと駆け上がる物語。
ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた
ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。
今の所、170話近くあります。
(修正していないものは1600です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる