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第六十八話 儀式の場所
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の復活。
そのあまりにもおぞましい教皇の真の目的。
それが明らかになった書斎は、墓場のような沈黙に包まれていた。
私自身も、自分がその世界の終わりを告げる儀式の最後の生贄であるという残酷な事実に、ただ震えることしかできなかった。
もしカイザーが私を攫ってくれなかったら、今頃私は何も知らぬまま教皇の甘言に騙され、自らその身を祭壇に捧げていたのかもしれない。
そう思うと、言いようのない恐怖がこみ上げてくる。
「……落ち着け、アリア」
私の震える肩を、カイザーの大きな手がそっと包み込んだ。
その温もりに私ははっと我に返る。
そうだ。私はもう一人ではない。
この絶望的な状況に、共に立ち向かってくれる仲間がいる。
「……はい」
私は一度大きく深呼吸をした。
そして顔を上げる。
もう怯えてばかりはいられない。
私たちは敵の目的を知った。ならば次にするべきことは一つだ。
「儀式を阻止しなければなりません」
私の決意を込めた言葉に、カイザーは力強く頷いた。
「ああ、その通りだ。奴が五つの封印を完全に解ききる前に、そしてお前をその手に収める前に、我々は奴の本拠地を叩く」
彼の瞳に、竜王としての闘志の炎が燃え上がる。
「問題は、儀式の正確な場所だ」
カイザーは再び地図に視線を落とした。
「王都のどこか。それは間違いない。五つの封印の中心点なのだからな。だが王都は広い。闇雲に攻め込んでも返り討ちに遭うだけだ」
彼の言う通りだった。
今の王都は事実上、教皇の独裁下にある。狂信的な民衆、そして教皇直属のあの異端審問官たち。
下手に近づけばそれこそ袋の鼠だ。
「……大聖堂でしょうか」
私は自分の考えを口にした。
「王都の中心にあり、教皇の本拠地でもある。儀式を行う場所としては最も可能性が高いと思います」
「……確かに一理ある。だが、それだけでは根拠としては弱い」
カイザーは腕を組んで唸った。
「奴は狡猾だ。最も目立つ場所をあえて避ける可能性もある。あるいは我々の目を欺くための偽の儀式を用意しているやもしれん」
慎重なカイザーの分析。
私たちは手詰まりに陥ってしまった。
儀式の場所を特定できなければ動きようがない。
だが、そのための情報があまりにも少なすぎる。
その重苦しい沈黙を破ったのは、予期せぬ来訪者だった。
コン、コン。
書斎の扉が控えめにノックされた。
「……入れ」
カイザーが不審げに声をかける。
扉がゆっくりと開かれ、そこに現れたのは。
「―――お呼びでないところ、失礼する」
銀色の長い髪を揺らしながら、氷の魔女ゼノヴィアがそこに立っていた。
その背後には傷だらけの、しかしいどこか誇らしげな表情を浮かべたレオンの姿もある。
「レオン! ゼノヴィア様まで……!」
私は驚きのあまり椅子から立ち上がった。
「無事だったか、馬鹿者」
カイザーもぶっきらぼうな言葉の裏に、安堵の色を滲ませる。
「ああ。少し手荒い歓迎を受けたがな」
レオンはにやりと笑った。
「それよりもだ。急を要する知らせがある」
彼の表情が一転して険しいものに変わる。
ゼノヴィアも静かに頷いた。
「……どうやら、あなたたちも教皇の真の目的に気づいたようね」
彼女は机の上の地図と、そこに記された古代遺跡の印を一瞥して言った。
「我々も掴んだわ。邪神復活という、その狂気の計画を」
「ならば話は早い」
カイザーが彼女たちを促す。
「儀式の場所の心当たりはあるか」
その問いに、レオンとゼノヴィアは顔を見合わせた。
そしてゼノヴィアが代表して口を開く。
「……ええ。一つだけ非常に可能性の高い場所が」
彼女は地図の王都の部分を指さした。
「あなたたちの読み通り大聖堂の地下。そこまでは我々も突き止めたわ」
「だが、それだけではない」
今度はレオンが言葉を引き継いだ。
「俺が捕らえられている間に、魔族の古い地質学者と話す機会があった。彼はかつて魔王の命令で、人間界の地下構造を徹底的に調査していたんだ」
「……ほう」
「彼の話によると、王都の地下には人間たちが知らない巨大な空洞が存在するという。それは自然にできたものではない。遥か太古の昔に何者かが意図的に作り出した、巨大な祭壇……あるいは神殿のような遺跡だと」
古代地下遺跡。
その言葉に私とカイザーは息を呑んだ。
「そしてその遺跡の中心は、寸分の狂いもなく地上の大聖堂の真下に位置している、と」
全てのピースがはまった。
儀式の場所。
それは大聖堂そのものではない。
その遥か地下深くに眠る、邪神を祀るために作られた古代の遺跡。
そこが、決戦の地だ。
「……よくやった」
カイザーがレオンとゼノヴィアに向かって、初めて心からの賞賛の言葉を口にした。
「お前たちのおかげで道は開かれた」
彼の瞳。
その瞳にはもはや迷いの色はなかった。
ただ、これから始まる最終決戦への揺るぎない覚悟だけが静かに燃え盛っていた。
敵の正体も目的も、そして場所も全て分かった。
残るは一つ。
その狂気の儀式を、我々の全ての力を懸けて阻止するだけ。
書斎に集った四人の英雄たち。
竜王、勇者、聖女、そして魔将。
種族も立場も超えて、今、その心は一つになっていた。
世界の未来を守るために。
私たちの本当の戦いが、今、始まろうとしていた。
そのあまりにもおぞましい教皇の真の目的。
それが明らかになった書斎は、墓場のような沈黙に包まれていた。
私自身も、自分がその世界の終わりを告げる儀式の最後の生贄であるという残酷な事実に、ただ震えることしかできなかった。
もしカイザーが私を攫ってくれなかったら、今頃私は何も知らぬまま教皇の甘言に騙され、自らその身を祭壇に捧げていたのかもしれない。
そう思うと、言いようのない恐怖がこみ上げてくる。
「……落ち着け、アリア」
私の震える肩を、カイザーの大きな手がそっと包み込んだ。
その温もりに私ははっと我に返る。
そうだ。私はもう一人ではない。
この絶望的な状況に、共に立ち向かってくれる仲間がいる。
「……はい」
私は一度大きく深呼吸をした。
そして顔を上げる。
もう怯えてばかりはいられない。
私たちは敵の目的を知った。ならば次にするべきことは一つだ。
「儀式を阻止しなければなりません」
私の決意を込めた言葉に、カイザーは力強く頷いた。
「ああ、その通りだ。奴が五つの封印を完全に解ききる前に、そしてお前をその手に収める前に、我々は奴の本拠地を叩く」
彼の瞳に、竜王としての闘志の炎が燃え上がる。
「問題は、儀式の正確な場所だ」
カイザーは再び地図に視線を落とした。
「王都のどこか。それは間違いない。五つの封印の中心点なのだからな。だが王都は広い。闇雲に攻め込んでも返り討ちに遭うだけだ」
彼の言う通りだった。
今の王都は事実上、教皇の独裁下にある。狂信的な民衆、そして教皇直属のあの異端審問官たち。
下手に近づけばそれこそ袋の鼠だ。
「……大聖堂でしょうか」
私は自分の考えを口にした。
「王都の中心にあり、教皇の本拠地でもある。儀式を行う場所としては最も可能性が高いと思います」
「……確かに一理ある。だが、それだけでは根拠としては弱い」
カイザーは腕を組んで唸った。
「奴は狡猾だ。最も目立つ場所をあえて避ける可能性もある。あるいは我々の目を欺くための偽の儀式を用意しているやもしれん」
慎重なカイザーの分析。
私たちは手詰まりに陥ってしまった。
儀式の場所を特定できなければ動きようがない。
だが、そのための情報があまりにも少なすぎる。
その重苦しい沈黙を破ったのは、予期せぬ来訪者だった。
コン、コン。
書斎の扉が控えめにノックされた。
「……入れ」
カイザーが不審げに声をかける。
扉がゆっくりと開かれ、そこに現れたのは。
「―――お呼びでないところ、失礼する」
銀色の長い髪を揺らしながら、氷の魔女ゼノヴィアがそこに立っていた。
その背後には傷だらけの、しかしいどこか誇らしげな表情を浮かべたレオンの姿もある。
「レオン! ゼノヴィア様まで……!」
私は驚きのあまり椅子から立ち上がった。
「無事だったか、馬鹿者」
カイザーもぶっきらぼうな言葉の裏に、安堵の色を滲ませる。
「ああ。少し手荒い歓迎を受けたがな」
レオンはにやりと笑った。
「それよりもだ。急を要する知らせがある」
彼の表情が一転して険しいものに変わる。
ゼノヴィアも静かに頷いた。
「……どうやら、あなたたちも教皇の真の目的に気づいたようね」
彼女は机の上の地図と、そこに記された古代遺跡の印を一瞥して言った。
「我々も掴んだわ。邪神復活という、その狂気の計画を」
「ならば話は早い」
カイザーが彼女たちを促す。
「儀式の場所の心当たりはあるか」
その問いに、レオンとゼノヴィアは顔を見合わせた。
そしてゼノヴィアが代表して口を開く。
「……ええ。一つだけ非常に可能性の高い場所が」
彼女は地図の王都の部分を指さした。
「あなたたちの読み通り大聖堂の地下。そこまでは我々も突き止めたわ」
「だが、それだけではない」
今度はレオンが言葉を引き継いだ。
「俺が捕らえられている間に、魔族の古い地質学者と話す機会があった。彼はかつて魔王の命令で、人間界の地下構造を徹底的に調査していたんだ」
「……ほう」
「彼の話によると、王都の地下には人間たちが知らない巨大な空洞が存在するという。それは自然にできたものではない。遥か太古の昔に何者かが意図的に作り出した、巨大な祭壇……あるいは神殿のような遺跡だと」
古代地下遺跡。
その言葉に私とカイザーは息を呑んだ。
「そしてその遺跡の中心は、寸分の狂いもなく地上の大聖堂の真下に位置している、と」
全てのピースがはまった。
儀式の場所。
それは大聖堂そのものではない。
その遥か地下深くに眠る、邪神を祀るために作られた古代の遺跡。
そこが、決戦の地だ。
「……よくやった」
カイザーがレオンとゼノヴィアに向かって、初めて心からの賞賛の言葉を口にした。
「お前たちのおかげで道は開かれた」
彼の瞳。
その瞳にはもはや迷いの色はなかった。
ただ、これから始まる最終決戦への揺るぎない覚悟だけが静かに燃え盛っていた。
敵の正体も目的も、そして場所も全て分かった。
残るは一つ。
その狂気の儀式を、我々の全ての力を懸けて阻止するだけ。
書斎に集った四人の英雄たち。
竜王、勇者、聖女、そして魔将。
種族も立場も超えて、今、その心は一つになっていた。
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