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第二十三話 学園の序列
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王立魔法学園での本格的な授業が始まった。
俺の学園生活は、初日に確立した評判通り、完全な孤立から始まった。俺が廊下を歩けば会話が止み、食堂で席に着けば周囲のテーブルから人がいなくなる。誰も俺に話しかけず、俺も誰にも話しかけない。それは、俺が望んだ通りの完璧な状況だった。
学園の授業は、座学と実技に大別される。午前中は魔法史や魔法理論といった座学、午後は魔法制御や対人戦闘といった実技が組まれていた。
そして、この授業こそが、俺の悪役計画の第二段階を実行するための、最高の舞台となった。
最初の授業は、魔法史だった。担当するのは、神経質そうな痩せた男の教師だ。彼は俺の顔を見るなり、あからさまに眉をひそめた。ヴァルハハイトという名が、保守的な学者肌の彼にとってどれほど不快なものか、その表情が物語っていた。
授業の内容は、古代魔法文明の崩壊について。教科書を棒読みするだけの退屈な講義が続く。生徒のほとんどは、早くも眠気と戦っていた。
「――以上が、古代魔法文明が滅びた原因とされる、魔力枯渇説の概要である」
教師はそう締めくくると、ねちっこい視線を俺に向けた。
「では、そこのアレン・ヴァルハイト君。君はこの説について、何か意見はあるかね? 君の家は、古代からの魔法を受け継ぐ名家だそうだからな。教科書以上の知識をお持ちかもしれない」
その口調は丁寧だったが、明らかに俺に恥をかかせようという意図が透けて見えた。教室中の視線が、再び俺に集中する。カイウスは警戒するように、リリアーナは心配そうに俺を見ていた。
俺はゆっくりと立ち上がり、面倒くさそうに口を開いた。
「魔力枯渇説、ですか。馬鹿げた説ですね」
俺の一言に、教師の顔が怒りで引きつった。教室もざわめき始める。
「な、なんだと! それは学会の定説だぞ!」
「定説、ねえ」と俺は鼻で笑った。「それは、勝者が作った歴史でしょう。古代文明を滅ぼしたのは、魔力の枯渇などという曖昧なものではありません。原因はただ一つ、魔法そのものの暴走ですよ」
「暴走だと? そんな記述はどこにも……!」
「あるはずがない。なぜなら、その事実を隠蔽したのが、今の帝国を作り上げた初代皇帝とその仲間たちだからです」
俺は、まるでその時代を実際に見てきたかのように、淡々と語り始めた。歴史書の知識が、俺の言葉に絶対的な説得力を与えていた。
「古代文明の末期、彼らは神の領域に近づこうとした。時空や生命そのものに干渉する、禁忌の大魔法を完成させようとしていたのです。しかし、その制御に失敗した。結果、大規模な次元の歪みが発生し、大陸の半分が消滅、文明は一夜にして崩壊した。魔力枯渇というのは、その事実を隠すための、都合のいい言い訳に過ぎません」
俺は言葉を続ける。
「その証拠に、今も大陸の東、『嘆きの砂漠』と呼ばれる場所の中心部では、微弱な時空の歪みが観測されるはずです。帝国はそれを『特異な魔力嵐』として公表していますが、あれこそが、禁忌魔法の暴走の名残ですよ」
俺が語り終えると、教室は水を打ったように静まり返っていた。
教師は、口をパクパクさせているだけで、言葉を発することができない。俺が語った内容は、彼が一生をかけて研究してきた分野の、根幹を揺るがすものだったからだ。
生徒たちも、呆然と俺を見つめている。カイウスは険しい表情で何かを考え込み、リリアーナはただ、信じられないものを見るような目で俺を見つめていた。
「……と、教科書には載っていない古い文献に、書いてありましたね」
俺はわざとらしくそう付け加えると、教師の返事も待たずに席に座った。
この一件で、「ヴァルハイト家の三男は、生意気だが知識だけは本物らしい」という奇妙な噂が、学園内に広まり始めた。
そして、午後の授業。魔法実技の時間がやってきた。
生徒たちは広大な訓練場に集まり、それぞれの魔力を解放していた。カイウスは鮮やかな炎の剣を顕現させ、周囲から感嘆の声が上がる。リリアーナが祈りを捧げると、傷ついた小鳥が癒やされていく。誰もが、己の才能を誇示するように、華やかな魔法を披露していた。
今日の課題は、基本的な魔力制御。的(まと)に向かって、自らの属性魔法を放つという単純なものだった。
「さて、アレン・ヴァルハハイト君」
実技担当の、筋肉質な体育会系の教師が、にやにやと笑いながら俺の前に立った。
「君の属性は、あの忌まわしい【影】だそうだな。だが、そんなものでは的は撃てんだろう。今日は特別に、四大属性の基礎である火球(ファイヤーボール)の魔法でやらせてやろう。まあ、君にできるとは思えんがな!」
教師の下品な笑い声に、周囲の生徒たちも同調するようにくすくすと笑う。
俺は無言で、的の前に立った。セラとの訓練で、俺の魔力操作はすでに常人の域を遥かに超えている。火球の一つや二つ、本来なら目をつぶっていても百発百中だ。
だが、俺は悪役を演じなければならない。
俺は右手を前に突き出し、呪文を詠唱した。手のひらの上に、魔力が集まっていく。ここまでは完璧だ。
問題は、ここから。
「いけっ!」
俺は叫びと共に、魔力を解放した。手のひらから撃ち出されたのは、燃え盛る火の玉。しかし、それは的へとまっすぐ飛ぶことはなく、大きく弧を描いて、あらぬ方向へと飛んでいった。そして、訓練場の隅にあった案山子(かかし)に見事命中し、ボッと音を立てて燃え上がらせた。
訓練場が、一瞬の沈黙の後、爆笑に包まれた。
「おい、見たかよ! 全然違うところに飛んでったぞ!」
「だっせえ! あれがヴァルハイトかよ!」
「知識だけの頭でっかちとは、このことだな!」
教師は、腹を抱えて涙を流しながら笑い転げている。
「ひーっ、傑作だ! ヴァルハイト家の出来損ないは、魔法も出来損ないか!」
俺は、わざと悔しそうに唇を噛み、顔を赤らめる演技をした。
「くそっ……! まぐれだ! もう一度!」
俺はその後も、何度も挑戦した。水の壁(ウォーターウォール)を作ろうとすれば、すぐに霧となって消え失せ、風の刃(ウィンドカッター)を放てば、そよ風にしかならない。その度に、周囲の嘲笑は大きくなっていった。
カイウスは、そんな俺の姿を、眉間に深い皺を寄せて見ていた。彼は、午前中の魔法史の授業で俺が見せた、あの圧倒的な知識を思い出していた。あの知性を持つ男が、こんな初歩的な魔法の制御もできない。そのアンバランスさに、彼は単純な侮蔑とは違う、一種の違和感を覚えていた。
リリアーナもまた、悲しそうな瞳で俺を見つめていた。彼女は、俺が魔法に失敗した時の表情に、悔しさや焦りといった感情が全く浮かんでいないことに気づいていた。まるで、退屈な芝居を演じている役者のように、その瞳はどこまでも冷めていた。
彼女の心の中に、アレン・ヴァルハイトという人間に対する、新たな疑問が芽生えた瞬間だった。
その日の授業が終わる頃には、俺の評価は完全に固まっていた。
「ヴァルハイト家の三男、アレンは、知識だけは豊富だが、実技の才能は皆無の、口先だけの無能」
その評価は、俺が望んだ通りのものだった。
誰も俺を警戒しない。誰も俺の実力を測ろうとしない。俺は、学園という監視社会の中で、完璧なカモフラージュを手に入れたのだ。
王都の屋敷に戻ると、侍女として学園にも出入りしているセラが、報告に来た。
「アレン様。計画通り、学園内でのあなたの評価は地に落ちました。これで、水面下で動きやすくなるでしょう」
「ああ。ご苦労だったな、セラ」
俺は窓の外に広がる夕焼けを見ながら、静かに頷いた。
「これでようやく、舞台の準備が整った」
俺の孤独な戦いは、まだ始まったばかりだ。この学園に渦巻く陰謀、そして歴史書に記された破滅の足音。その全てを、俺は影の中から迎え撃つ。
そのための、完璧な悪役の仮面は、もう決して外れることはない。
俺の学園生活は、初日に確立した評判通り、完全な孤立から始まった。俺が廊下を歩けば会話が止み、食堂で席に着けば周囲のテーブルから人がいなくなる。誰も俺に話しかけず、俺も誰にも話しかけない。それは、俺が望んだ通りの完璧な状況だった。
学園の授業は、座学と実技に大別される。午前中は魔法史や魔法理論といった座学、午後は魔法制御や対人戦闘といった実技が組まれていた。
そして、この授業こそが、俺の悪役計画の第二段階を実行するための、最高の舞台となった。
最初の授業は、魔法史だった。担当するのは、神経質そうな痩せた男の教師だ。彼は俺の顔を見るなり、あからさまに眉をひそめた。ヴァルハハイトという名が、保守的な学者肌の彼にとってどれほど不快なものか、その表情が物語っていた。
授業の内容は、古代魔法文明の崩壊について。教科書を棒読みするだけの退屈な講義が続く。生徒のほとんどは、早くも眠気と戦っていた。
「――以上が、古代魔法文明が滅びた原因とされる、魔力枯渇説の概要である」
教師はそう締めくくると、ねちっこい視線を俺に向けた。
「では、そこのアレン・ヴァルハイト君。君はこの説について、何か意見はあるかね? 君の家は、古代からの魔法を受け継ぐ名家だそうだからな。教科書以上の知識をお持ちかもしれない」
その口調は丁寧だったが、明らかに俺に恥をかかせようという意図が透けて見えた。教室中の視線が、再び俺に集中する。カイウスは警戒するように、リリアーナは心配そうに俺を見ていた。
俺はゆっくりと立ち上がり、面倒くさそうに口を開いた。
「魔力枯渇説、ですか。馬鹿げた説ですね」
俺の一言に、教師の顔が怒りで引きつった。教室もざわめき始める。
「な、なんだと! それは学会の定説だぞ!」
「定説、ねえ」と俺は鼻で笑った。「それは、勝者が作った歴史でしょう。古代文明を滅ぼしたのは、魔力の枯渇などという曖昧なものではありません。原因はただ一つ、魔法そのものの暴走ですよ」
「暴走だと? そんな記述はどこにも……!」
「あるはずがない。なぜなら、その事実を隠蔽したのが、今の帝国を作り上げた初代皇帝とその仲間たちだからです」
俺は、まるでその時代を実際に見てきたかのように、淡々と語り始めた。歴史書の知識が、俺の言葉に絶対的な説得力を与えていた。
「古代文明の末期、彼らは神の領域に近づこうとした。時空や生命そのものに干渉する、禁忌の大魔法を完成させようとしていたのです。しかし、その制御に失敗した。結果、大規模な次元の歪みが発生し、大陸の半分が消滅、文明は一夜にして崩壊した。魔力枯渇というのは、その事実を隠すための、都合のいい言い訳に過ぎません」
俺は言葉を続ける。
「その証拠に、今も大陸の東、『嘆きの砂漠』と呼ばれる場所の中心部では、微弱な時空の歪みが観測されるはずです。帝国はそれを『特異な魔力嵐』として公表していますが、あれこそが、禁忌魔法の暴走の名残ですよ」
俺が語り終えると、教室は水を打ったように静まり返っていた。
教師は、口をパクパクさせているだけで、言葉を発することができない。俺が語った内容は、彼が一生をかけて研究してきた分野の、根幹を揺るがすものだったからだ。
生徒たちも、呆然と俺を見つめている。カイウスは険しい表情で何かを考え込み、リリアーナはただ、信じられないものを見るような目で俺を見つめていた。
「……と、教科書には載っていない古い文献に、書いてありましたね」
俺はわざとらしくそう付け加えると、教師の返事も待たずに席に座った。
この一件で、「ヴァルハイト家の三男は、生意気だが知識だけは本物らしい」という奇妙な噂が、学園内に広まり始めた。
そして、午後の授業。魔法実技の時間がやってきた。
生徒たちは広大な訓練場に集まり、それぞれの魔力を解放していた。カイウスは鮮やかな炎の剣を顕現させ、周囲から感嘆の声が上がる。リリアーナが祈りを捧げると、傷ついた小鳥が癒やされていく。誰もが、己の才能を誇示するように、華やかな魔法を披露していた。
今日の課題は、基本的な魔力制御。的(まと)に向かって、自らの属性魔法を放つという単純なものだった。
「さて、アレン・ヴァルハハイト君」
実技担当の、筋肉質な体育会系の教師が、にやにやと笑いながら俺の前に立った。
「君の属性は、あの忌まわしい【影】だそうだな。だが、そんなものでは的は撃てんだろう。今日は特別に、四大属性の基礎である火球(ファイヤーボール)の魔法でやらせてやろう。まあ、君にできるとは思えんがな!」
教師の下品な笑い声に、周囲の生徒たちも同調するようにくすくすと笑う。
俺は無言で、的の前に立った。セラとの訓練で、俺の魔力操作はすでに常人の域を遥かに超えている。火球の一つや二つ、本来なら目をつぶっていても百発百中だ。
だが、俺は悪役を演じなければならない。
俺は右手を前に突き出し、呪文を詠唱した。手のひらの上に、魔力が集まっていく。ここまでは完璧だ。
問題は、ここから。
「いけっ!」
俺は叫びと共に、魔力を解放した。手のひらから撃ち出されたのは、燃え盛る火の玉。しかし、それは的へとまっすぐ飛ぶことはなく、大きく弧を描いて、あらぬ方向へと飛んでいった。そして、訓練場の隅にあった案山子(かかし)に見事命中し、ボッと音を立てて燃え上がらせた。
訓練場が、一瞬の沈黙の後、爆笑に包まれた。
「おい、見たかよ! 全然違うところに飛んでったぞ!」
「だっせえ! あれがヴァルハイトかよ!」
「知識だけの頭でっかちとは、このことだな!」
教師は、腹を抱えて涙を流しながら笑い転げている。
「ひーっ、傑作だ! ヴァルハイト家の出来損ないは、魔法も出来損ないか!」
俺は、わざと悔しそうに唇を噛み、顔を赤らめる演技をした。
「くそっ……! まぐれだ! もう一度!」
俺はその後も、何度も挑戦した。水の壁(ウォーターウォール)を作ろうとすれば、すぐに霧となって消え失せ、風の刃(ウィンドカッター)を放てば、そよ風にしかならない。その度に、周囲の嘲笑は大きくなっていった。
カイウスは、そんな俺の姿を、眉間に深い皺を寄せて見ていた。彼は、午前中の魔法史の授業で俺が見せた、あの圧倒的な知識を思い出していた。あの知性を持つ男が、こんな初歩的な魔法の制御もできない。そのアンバランスさに、彼は単純な侮蔑とは違う、一種の違和感を覚えていた。
リリアーナもまた、悲しそうな瞳で俺を見つめていた。彼女は、俺が魔法に失敗した時の表情に、悔しさや焦りといった感情が全く浮かんでいないことに気づいていた。まるで、退屈な芝居を演じている役者のように、その瞳はどこまでも冷めていた。
彼女の心の中に、アレン・ヴァルハイトという人間に対する、新たな疑問が芽生えた瞬間だった。
その日の授業が終わる頃には、俺の評価は完全に固まっていた。
「ヴァルハイト家の三男、アレンは、知識だけは豊富だが、実技の才能は皆無の、口先だけの無能」
その評価は、俺が望んだ通りのものだった。
誰も俺を警戒しない。誰も俺の実力を測ろうとしない。俺は、学園という監視社会の中で、完璧なカモフラージュを手に入れたのだ。
王都の屋敷に戻ると、侍女として学園にも出入りしているセラが、報告に来た。
「アレン様。計画通り、学園内でのあなたの評価は地に落ちました。これで、水面下で動きやすくなるでしょう」
「ああ。ご苦労だったな、セラ」
俺は窓の外に広がる夕焼けを見ながら、静かに頷いた。
「これでようやく、舞台の準備が整った」
俺の孤独な戦いは、まだ始まったばかりだ。この学園に渦巻く陰謀、そして歴史書に記された破滅の足音。その全てを、俺は影の中から迎え撃つ。
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