7 / 97
第7話:元騎士の戦慄
しおりを挟む
酒場「樫の木亭」の奥のテーブル。そこは俺、ガレスの指定席だった。
元王国騎士団の小隊長。それが俺の十年前までの肩書きだ。今は怪我が元で退役し、故郷であるこのカーム村で警備隊長のような役目を買って出ている。日々の務めは、村の平和を守ること。酒場で酔っ払いが暴れ出さないか、見慣れない流れ者が厄介事を起こさないか。それに目を光らせるのも、俺の仕事のうちだった。
だから、あの男が店に入ってきた時から、俺は意識の片隅で彼を観察していた。
アラン。一月ほど前にこの村に越してきた、四十絡みの男。鍛冶屋のドルガンが連れてきたようだが、どこか周囲の陽気な雰囲気から浮いているように見えた。
彼は無口で、ただ黙々とエールを飲んでいる。だが、その姿勢には一切の隙がなかった。背筋は真っ直ぐに伸び、視線は常に周囲の状況を把握できるように動いている。それは、長年戦場に身を置いた者に特有の、染みついた警戒心だった。
(元傭兵か何かか…)
村長のオルデン殿は「静かに暮らしたいだけの男だ」と言っていたが、どうやらただの農夫ではないらしい。だが、彼から敵意や悪意は感じられない。むしろ、極力他人との関わりを避けようとしているようにさえ見えた。ならば、俺が口を出すことではない。そう判断し、俺は自分のエールに口をつけた。
しかし、厄介事は向こうからやってきた。
二人のチンピラが、アランに絡み始めたのだ。最近、近隣の町から流れてきた連中だ。俺も要注意人物として認識していた。
(止めに入るか…)
俺が腰を浮かせかけた、その時だった。アランは驚くほど冷静だった。挑発に乗るでもなく、怯えるでもなく。ただ静かに、まるで道端の石ころでも見るような目で、チンピラたちを見ていた。その落ち着き払った態度に、俺は思わず動きを止めてしまった。この男がどう出るのか、見てみたくなったのだ。
アランは立ち上がり、酒代をカウンターに置いた。争う気はない、という意思表示だろう。賢明な判断だ。
だが、次の瞬間。俺は自分の目を疑った。
アランの姿が、ふっと掻き消えたように感じたのだ。
いや、違う。彼はそこに立っている。だが、彼の「存在感」が完全に消え失せていた。まるで、そこに人型の穴がぽっかりと空いたかのような、異様な感覚。
長年、騎士として数多の強者と対峙してきた。殺気を消す達人も、気配を薄める暗殺者も見てきた。だが、これは次元が違う。これは、技術の域を超えている。まるで、世界の法則そのものを捻じ曲げているかのようだった。
「ひっ…!」
チンピラの一人が、短い悲鳴を上げた。
当然だ。俺ですら、今、背筋に氷を押し付けられたような悪寒が走っている。生き物としての本能が、理解不能な存在への恐怖を訴えているのだ。
そして、信じられない光景が繰り広げられた。
二人の屈強な男が、アランに指一本触れられることなく、次々と気を失って倒れていく。恐怖に歪んだその顔は、まるで悪魔でも見たかのようだった。
酒場は静まり返った。
誰もが、目の前で起きた出来事を理解できずにいる。
だが、俺の脳裏には、雷に打たれたような衝撃と共に、ある記憶が蘇っていた。
騎士団の情報部に所属していた頃、一度だけ閲覧を許された極秘の報告書。それは、十年前に忽然と姿を消した、伝説の暗殺者に関するものだった。
――コードネーム、“神の影”。
報告書には、彼の特徴がこう記されていた。
『“神の影”は、その名の通り影のように振る舞う。彼の最大の武器は、その完璧なまでの気配の制御にある。彼は自らの存在感を完全に“無”へと変えることができる。対峙した者は、目の前にいるはずの人間の存在を認識できず、その矛盾によって精神に異常をきたす。結果、標的は戦う前に自滅する』
まさか。
そんな馬鹿なことがあるはずがない。
報告書の内容は、あまりに現実離れしていて、当時はおとぎ話か何かだと思っていた。
だが、今、目の前で起きた現象は、その報告書の記述と完全に一致する。
アランという男。彼は、チンピラに触れていない。威嚇もしていない。ただ、そこに立ち、気配を消しただけだ。それだけで、二人の男は恐怖のあまり失神した。
俺は戦慄した。
もし、この男が本当に“神の影”だとしたら?
なぜ、大陸の裏社会を震撼させた伝説の暗殺者が、こんな辺境の村で畑を耕している?
その時、アランが静かにこちらを向いた。
俺は、彼と目が合ってしまった。
その目は、底なしの沼のように深く、静かだった。何の感情も読み取れない。だが、その瞳の奥に、俺が戦場で幾度となく見てきた、死線を潜り抜けた者だけが持つ光を見た。
アランはすぐに視線を逸らし、何事もなかったかのように店を出て行った。
俺は、彼を呼び止めることも、後を追うこともできなかった。体が、金縛りにあったように動かない。伝説という名の、圧倒的な圧力に気圧されていたのだ。
残された酒場では、村人たちが倒れたチンピラを囲んで騒いでいる。だが、そんな騒ぎはもう俺の耳には届いていなかった。
“神の影”。
その存在は、国家の転覆さえ可能にすると言われていた。
そんな危険人物が、今、このカーム村にいる。
俺はごくりと唾を飲み込んだ。
これは、俺一人の手には負えない。すぐにでも王国に報告すべきだ。
いや、待て。もし、彼が本当にただ静かに暮らすことを望んでいるだけだとしたら? 下手に騒ぎ立てれば、この村が戦場になりかねない。
どうすべきだ。
元騎士として、俺は何をすべきなんだ。
一つの結論が、俺の中で形作られていった。
まずは、監視だ。
アランという男が何者で、何を目的としているのか。この俺自身の目で見極める必要がある。彼の行動一つ一つが、この村の、いや、王国の未来を左右するかもしれないのだ。
俺は震える手で、残っていたエールを一気に飲み干した。
ぬるくなったエールが、やけに苦く感じられた。
カーム村の穏やかな夜は、この日を境に、俺の中で見えない緊張をはらんだものへと変わってしまった。
一方、その頃。
家に帰る道すがら、アランは一人呟いていた。
「やけにジロジロ見てくる男がいたな。まあいい。明日も早い。畑の雑草を抜かねば」
彼の頭の中は、明日葉を食い荒らす害虫のことでいっぱいだった。
壮大な勘違いの歯車が、今、確かに音を立てて回り始めた。
元王国騎士団の小隊長。それが俺の十年前までの肩書きだ。今は怪我が元で退役し、故郷であるこのカーム村で警備隊長のような役目を買って出ている。日々の務めは、村の平和を守ること。酒場で酔っ払いが暴れ出さないか、見慣れない流れ者が厄介事を起こさないか。それに目を光らせるのも、俺の仕事のうちだった。
だから、あの男が店に入ってきた時から、俺は意識の片隅で彼を観察していた。
アラン。一月ほど前にこの村に越してきた、四十絡みの男。鍛冶屋のドルガンが連れてきたようだが、どこか周囲の陽気な雰囲気から浮いているように見えた。
彼は無口で、ただ黙々とエールを飲んでいる。だが、その姿勢には一切の隙がなかった。背筋は真っ直ぐに伸び、視線は常に周囲の状況を把握できるように動いている。それは、長年戦場に身を置いた者に特有の、染みついた警戒心だった。
(元傭兵か何かか…)
村長のオルデン殿は「静かに暮らしたいだけの男だ」と言っていたが、どうやらただの農夫ではないらしい。だが、彼から敵意や悪意は感じられない。むしろ、極力他人との関わりを避けようとしているようにさえ見えた。ならば、俺が口を出すことではない。そう判断し、俺は自分のエールに口をつけた。
しかし、厄介事は向こうからやってきた。
二人のチンピラが、アランに絡み始めたのだ。最近、近隣の町から流れてきた連中だ。俺も要注意人物として認識していた。
(止めに入るか…)
俺が腰を浮かせかけた、その時だった。アランは驚くほど冷静だった。挑発に乗るでもなく、怯えるでもなく。ただ静かに、まるで道端の石ころでも見るような目で、チンピラたちを見ていた。その落ち着き払った態度に、俺は思わず動きを止めてしまった。この男がどう出るのか、見てみたくなったのだ。
アランは立ち上がり、酒代をカウンターに置いた。争う気はない、という意思表示だろう。賢明な判断だ。
だが、次の瞬間。俺は自分の目を疑った。
アランの姿が、ふっと掻き消えたように感じたのだ。
いや、違う。彼はそこに立っている。だが、彼の「存在感」が完全に消え失せていた。まるで、そこに人型の穴がぽっかりと空いたかのような、異様な感覚。
長年、騎士として数多の強者と対峙してきた。殺気を消す達人も、気配を薄める暗殺者も見てきた。だが、これは次元が違う。これは、技術の域を超えている。まるで、世界の法則そのものを捻じ曲げているかのようだった。
「ひっ…!」
チンピラの一人が、短い悲鳴を上げた。
当然だ。俺ですら、今、背筋に氷を押し付けられたような悪寒が走っている。生き物としての本能が、理解不能な存在への恐怖を訴えているのだ。
そして、信じられない光景が繰り広げられた。
二人の屈強な男が、アランに指一本触れられることなく、次々と気を失って倒れていく。恐怖に歪んだその顔は、まるで悪魔でも見たかのようだった。
酒場は静まり返った。
誰もが、目の前で起きた出来事を理解できずにいる。
だが、俺の脳裏には、雷に打たれたような衝撃と共に、ある記憶が蘇っていた。
騎士団の情報部に所属していた頃、一度だけ閲覧を許された極秘の報告書。それは、十年前に忽然と姿を消した、伝説の暗殺者に関するものだった。
――コードネーム、“神の影”。
報告書には、彼の特徴がこう記されていた。
『“神の影”は、その名の通り影のように振る舞う。彼の最大の武器は、その完璧なまでの気配の制御にある。彼は自らの存在感を完全に“無”へと変えることができる。対峙した者は、目の前にいるはずの人間の存在を認識できず、その矛盾によって精神に異常をきたす。結果、標的は戦う前に自滅する』
まさか。
そんな馬鹿なことがあるはずがない。
報告書の内容は、あまりに現実離れしていて、当時はおとぎ話か何かだと思っていた。
だが、今、目の前で起きた現象は、その報告書の記述と完全に一致する。
アランという男。彼は、チンピラに触れていない。威嚇もしていない。ただ、そこに立ち、気配を消しただけだ。それだけで、二人の男は恐怖のあまり失神した。
俺は戦慄した。
もし、この男が本当に“神の影”だとしたら?
なぜ、大陸の裏社会を震撼させた伝説の暗殺者が、こんな辺境の村で畑を耕している?
その時、アランが静かにこちらを向いた。
俺は、彼と目が合ってしまった。
その目は、底なしの沼のように深く、静かだった。何の感情も読み取れない。だが、その瞳の奥に、俺が戦場で幾度となく見てきた、死線を潜り抜けた者だけが持つ光を見た。
アランはすぐに視線を逸らし、何事もなかったかのように店を出て行った。
俺は、彼を呼び止めることも、後を追うこともできなかった。体が、金縛りにあったように動かない。伝説という名の、圧倒的な圧力に気圧されていたのだ。
残された酒場では、村人たちが倒れたチンピラを囲んで騒いでいる。だが、そんな騒ぎはもう俺の耳には届いていなかった。
“神の影”。
その存在は、国家の転覆さえ可能にすると言われていた。
そんな危険人物が、今、このカーム村にいる。
俺はごくりと唾を飲み込んだ。
これは、俺一人の手には負えない。すぐにでも王国に報告すべきだ。
いや、待て。もし、彼が本当にただ静かに暮らすことを望んでいるだけだとしたら? 下手に騒ぎ立てれば、この村が戦場になりかねない。
どうすべきだ。
元騎士として、俺は何をすべきなんだ。
一つの結論が、俺の中で形作られていった。
まずは、監視だ。
アランという男が何者で、何を目的としているのか。この俺自身の目で見極める必要がある。彼の行動一つ一つが、この村の、いや、王国の未来を左右するかもしれないのだ。
俺は震える手で、残っていたエールを一気に飲み干した。
ぬるくなったエールが、やけに苦く感じられた。
カーム村の穏やかな夜は、この日を境に、俺の中で見えない緊張をはらんだものへと変わってしまった。
一方、その頃。
家に帰る道すがら、アランは一人呟いていた。
「やけにジロジロ見てくる男がいたな。まあいい。明日も早い。畑の雑草を抜かねば」
彼の頭の中は、明日葉を食い荒らす害虫のことでいっぱいだった。
壮大な勘違いの歯車が、今、確かに音を立てて回り始めた。
179
あなたにおすすめの小説
「餌代の無駄」と追放されたテイマー、家族(ペット)が装備に祝福を与えていた。辺境で美少女化する家族とスローライフ
天音ねる(旧:えんとっぷ)
ファンタジー
【祝:男性HOT18位】Sランクパーティ『紅蓮の剣』で、戦闘力のない「生産系テイマー」として雑用をこなす心優しい青年、レイン。
彼の育てる愛らしい魔物たちが、実はパーティの装備に【神の祝福】を与え、その強さの根源となっていることに誰も気づかず、仲間からは「餌代ばかりかかる寄生虫」と蔑まれていた。
「お前はもういらない」
ついに理不尽な追放宣告を受けるレイン。
だが、彼と魔物たちがパーティを去った瞬間、最強だったはずの勇者の聖剣はただの鉄クズに成り果てた。祝福を失った彼らは、格下のモンスターに惨敗を喫する。
――彼らはまだ、自分たちが捨てたものが、どれほど偉大な宝だったのかを知らない。
一方、レインは愛する魔物たち(スライム、ゴブリン、コカトリス、マンドラゴラ)との穏やかな生活を求め、人里離れた辺境の地で新たな暮らしを始める。
生活のためにギルドへ持ち込んだ素材は、実は大陸の歴史を塗り替えるほどの「神話級」のアイテムばかりだった!?
彼の元にはエルフやドワーフが集い、静かな湖畔の廃屋は、いつしか世界が注目する「聖域」へと姿を変えていく。
そして、レインはまだ知らない。
夜な夜な、彼が寝静まった後、愛らしい魔物たちが【美少女】の姿となり、
「れーんは、きょーも優しかったの! だからぽるん、いーっぱいきらきらジェル、あげたんだよー!」
「わ、私、今日もちゃんと硬い石、置けました…! レイン様、これがあれば、きっともう危ない目に遭いませんよね…?」
と、彼を巡って秘密のお茶会を繰り広げていることを。
そして、彼が築く穏やかな理想郷が、やがて大国の巨大な陰謀に巻き込まれていく運命にあることを――。
理不尽に全てを奪われた心優しいテイマーが、健気な“家族”と共に、やがて世界を動かす主となる。
王道追放ざまぁ × 成り上がりスローライフ × 人外ハーモニー!
HOT男性49位(2025年9月3日0時47分)
→37位(2025年9月3日5時59分)→18位(2025年9月5日10時16分)
ダンジョンを拾ったので、スキル〈ホームセンター〉で好き勝手リフォームします
ランド犬
ファンタジー
異世界に転移した佐々木悠人は、召喚でも勇者でもなかった。ただ迷い込んだ先で見つけたのは、王都を望む郊外にひっそりと口を開けるダンジョン。足を踏み入れた瞬間、発動したスキルは
――〈ホームセンター〉
壁を張り替え、部屋を増やし、畑や牧場、カフェまで作れる不可思議な力だった。
気ままに始めたリフォームは、もふもふなネコミミ獣人の少女との出会いをきっかけに、思わぬ変化を呼び始める。
拡張され続けるダンジョンの先で、悠人が作り上げる“住める迷宮”とは――?
スキル【土いじり】でパーティを追放された俺、開墾した畑からダンジョンが生えてきた。
夏見ナイ
ファンタジー
「役立たず」の烙印を押され、パーティを追放されたアルフォンス。彼のスキルは戦闘に不向きな【土いじり】。失意の彼は都会を離れ、辺境の地で静かに農業を営むことを決意する。
しかし、彼が畑を耕すと、そこから不思議なダンジョンが生えてきた!
ダンジョン内では、高級ポーションになる薬草や伝説の金属『オリハルコン』が野菜のように収穫できる。地味だと思われた【土いじり】は、実はこの『農園ダンジョン』を育てる唯一無二のチートスキルだったのだ。
噂を聞きつけ集まる仲間たち。エルフの美少女、ドワーフの天才鍛冶師……。気づけば彼の農園は豊かな村へ、そして難攻不落の要塞国家へと発展していく。
一方、彼を追放したパーティは没落の一途を辿り……。
これは、追放された男が最強の生産職として仲間と共に理想郷を築き上げる、農業スローライフ&建国ファンタジー!
お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。
幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』
電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。
龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。
そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。
盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。
当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。
今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。
ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。
ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ
「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」
全員の目と口が弧を描いたのが見えた。
一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。
作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌()
15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26
実家の裏庭がダンジョンだったので、口裂け女や八尺様に全自動で稼がせて俺は寝て暮らす〜元社畜のダンジョン経営〜
チャビューヘ
ファンタジー
過労死寸前でブラック企業を辞めた俺が手に入れたのは、祖父の古民家と「ダンジョン経営システム」だった。
しかもバグで、召喚できるのは「口裂け女」「八尺様」「ターボババア」など日本の怪異だけ。
……最高じゃないか。物理無効で24時間稼働。これぞ究極の不労所得。
元SEの知識でシステムの穴を突き、怪異たちに全自動でダンジョンを回させる。
ゴブリンは資源。スライムは美容液の原料。災害は全て収益に変換する。
「カイトさん、私……きれい?」
「ああ。効率的で、機能美すらある」
「……褒めてる?」
「褒めてる」
口裂け女は俺の言葉で即落ちした。チョロい。だがそれでいい。
ホワイト待遇で怪異を雇い、俺は縁側で茶をすする。
働いたら負け。それが元社畜の結論だ。
これは、壊れた男と健気な怪異たちが送る、ダンジョン経営スローライフの物語。
S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました
白崎なまず
ファンタジー
この世界の人間の多くは生まれてきたときにスキルを持っている。スキルの力は強大で、強力なスキルを持つ者が貧弱なスキルしか持たない者を支配する。
そんな世界に生まれた主人公アレスは大昔の英雄が所持していたとされるSランク『剣聖』を持っていたことが明らかになり一気に成り上がっていく。
王族になり、裕福な暮らしをし、将来は王女との結婚も約束され盤石な人生を歩むアレス。
しかし物事がうまくいっている時こそ人生の落とし穴には気付けないものだ。
突如現れた謎の老人に剣聖のスキルを奪われてしまったアレス。
スキルのおかげで手に入れた立場は当然スキルがなければ維持することが出来ない。
王族から下民へと落ちたアレスはこの世に絶望し、生きる気力を失いかけてしまう。
そんなアレスに手を差し伸べたのはとある教会のシスターだった。
Sランクスキルを失い、この世はスキルが全てじゃないと知ったアレス。
スキルがない自分でも前向きに生きていこうと冒険者の道へ進むことになったアレスだったのだが――
なんと、そんなアレスの元に剣聖のスキルが舞い戻ってきたのだ。
スキルを奪われたと王族から追放されたアレスが剣聖のスキルが戻ったことを隠しながら冒険者になるために学園に通う。
スキルの優劣がものを言う世界でのアレスと仲間たちの学園ファンタジー物語。
この作品は小説家になろうに投稿されている作品の重複投稿になります
《レベル∞》の万物創造スキルで追放された俺、辺境を開拓してたら気づけば神々の箱庭になっていた
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティーの雑用係だったカイは、魔王討伐後「無能」の烙印を押され追放される。全てを失い、死を覚悟して流れ着いた「忘れられた辺境」。そこで彼のハズレスキルは真の姿《万物創造》へと覚醒した。
無から有を生み、世界の理すら書き換える神の如き力。カイはまず、生きるために快適な家を、豊かな畑を、そして清らかな川を創造する。荒れ果てた土地は、みるみるうちに楽園へと姿を変えていった。
やがて、彼の元には行き場を失った獣人の少女やエルフの賢者、ドワーフの鍛冶師など、心優しき仲間たちが集い始める。これは、追放された一人の青年が、大切な仲間たちと共に理想郷を築き、やがてその地が「神々の箱庭」と呼ばれるまでの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる