48 / 95
第48話:【幕間】竜の牙③ -亀裂-
しおりを挟む
結局、「竜の牙」はギルドからの降格勧告を受け入れざるを得なかった。
Aランクという栄光の座からBランクへと転落。その事実は、パーティの名声と収入に致命的な打撃を与えた。
高難易度の依頼は回ってこなくなり、報酬も激減した。かつて彼らが拠点としていた王都の一等地の宿屋も追い出され、今では場末の安宿が彼らのねぐらとなっていた。
「くそっ……! なぜ俺たちがこんな目に……!」
その日も、ガイウスは薄汚れた酒場のテーブルで安物のエールを呷りながら荒れていた。彼の声にはかつての自信に満ちた響きはなく、ただ焦燥と苛立ちだけが滲んでいる。
テーブルを囲む他のメンバーは、そんな彼をなだめようともせず、ただ黙って自分のグラスを傾けていた。ボルガンは兜の凹みを指でなぞり、リオネルは癒えない腕の傷をさする。彼らの間にはもはや仲間としての温かい空気はなく、互いへの不信と諦観がよどんだ空気のように漂っていた。
「次の依頼だ! 次こそはBランクなんぞ、俺たちの実力じゃ生ぬるいということを見せつけてやる!」
ガイウスが自分を鼓舞するように叫んだ。
彼らが次に受けたのは、「呪われた遺跡のスケルトンナイト討伐」という依頼。Bランクの中でも特に連携が重要とされる、厄介な任務だった。
遺跡の内部はひやりとした空気が流れ、カビと死の匂いが満ちていた。
暗い通路を進んでいくとやがて広間のような場所に出た。そこで青白い鬼火をその身に宿した三体のスケルトンナイトが、錆びついた剣を構えて彼らを待ち受けていた。
「よし、作戦通りに行くぞ! ボルガンが前衛で二体を引きつけ、俺が一体を仕留める! リオネルはその間、援護魔法に徹しろ!」
ガイウスが指示を飛ばす。それは、かつての彼らであれば目をつぶっていてもこなせるはずの基本的な戦術だった。
だが、歯車はもはや噛み合わなかった。
「うおおおっ!」
ボルガンが雄叫びを上げて突進し、二体のスケルトンナイトの攻撃を受け止める。
ガキン! ガキン!
重い剣が彼の盾に叩きつけられる。
「ぐっ……!」
ボルガンはその衝撃に耐えきれず、わずかに体勢を崩した。メンテナンス不足の盾は衝撃を完全に殺しきれず、彼の腕に直接的なダメージを与える。
「何をやっている、ボルガン! しっかり押さえろ!」
ガイウスが罵声を浴びせながら、残りの一体に斬りかかった。
だが彼の剣筋にも、以前のような鋭さはない。焦りからくる力任せの攻撃は、スケルトンナイトの老練な剣さばきの前にことごとく受け流されてしまう。
「リオネル! 援護しろ!」
「は、はい! 穿て、光の矢(ライトアロー)!」
リオネルが魔法を放つが、その威力は明らかに精彩を欠いていた。癒えない傷の痛みが彼の集中力を削いでいるのだ。光の矢はスケルトンナイトの硬い骨鎧に当たって、虚しく霧散した。
まずい。
戦況は完全に膠着していた。いや、じりじりとこちらが不利になっている。
スケルトンナイトは疲労を知らない。だが、こちらは消耗していく一方だ。
「……聖なる光よ」
その時、後方でセレスティアが静かに詠唱を始めた。彼女の周囲に温かい光が集まっていく。
だが彼女が回復魔法の対象に選んだのは、傷を負い必死に敵を食い止めているボルガンやリオネルではなかった。
「ガイウス様……! あなたに聖なる加護を!」
光はガイウス一人にだけ降り注いだ。
「なっ……!」
ボルガンとリオネルが、信じられないという顔でセレスティアを見た。
「セレスティア様!? なぜ俺たちには……!」
「ガイウス様こそがこのパーティの要。彼の力が最大限に発揮されなければ、勝利はございません」
セレスティアは穏やかな微笑みを浮かべたまま、冷徹に言い放った。
その言葉は、パーティ内にあったかろうじて繋がっていた最後の糸を、無慈悲に断ち切った。
「うおおおおっ!」
セレスティアの加護を受け、一時的に力を増したガイウスが力任せにスケルトンナイトの一体を打ち砕いた。
だが、それは焼け石に水だった。
彼が一体を倒している間にボルガンは盾を弾き飛ばされ、リオネルはもう一体のスケルト-ンナイトの剣によって肩を深く斬りつけられていた。
「ぐあああっ!」
リオネルの悲鳴。
戦線は完全に崩壊した。
「ちっ……! 撤退だ!」
ガイウスは苦々しく舌打ちすると、負傷したリオネルを担ぎ、遺跡から逃げるように撤退した。
依頼はまたしても失敗。
安宿に戻った彼らの間には、もはや口を利く者はなかった。重く冷たい沈黙が、すべてを支配していた。
その沈黙を破ったのはボルガンだった。
「……もう、終わりだ」
彼は静かに、しかしはっきりとした口調で言った。「俺はこのパーティを抜ける」
「なんだと……!?」
ガイウスが彼を睨みつける。
「聞こえなかったのか? あんたにはもうついていけねえと言ったんだ」
ボルガンはガイウスの目を真っ直ぐに見返した。「今日の戦いでよく分かった。あんたは俺たちを仲間だなんて思っちゃいねえ。ただの、自分の栄光のための駒だとしか見ていない」
「俺もだ」
リオネルも震える声で続けた。「俺も抜ける。こんな仲間を見捨てるようなパーティに未来はない」
二人の突然の離反宣言。
ガイウスの顔が怒りと屈辱に歪んだ。
「……貴様ら、この俺を裏切るというのか! 俺がいたからこそ、貴様らはAランクにまでなれたというのに!」
「逆だ、ガイウス」
ボルガンは静かに首を横に振った。「俺たちがAランクでいられたのは、あんたがいたからじゃねえ。……あいつがいたからだ」
ついに、禁句が口にされた。
「アルフォンスが、俺たちの見えないところで全てを支えてくれていたんだ。装備の管理も、ポーションの準備も、何もかも。俺たちはあいつの働きの上で、ただ戦っていただけだったんだよ。あんたは、その一番大事な土台を自分のプライドのためだけに叩き壊したんだ!」
「……黙れ」
ガイウスの口から低い声が漏れた。
「アルフォンスの名前を、二度と俺の前で出すなあああっ!」
彼はテーブルを蹴り倒し、剣の柄に手をかけた。
仲間同士が刃を向け合う。
もはや修復不可能な亀裂だった。
その時、セレスティアがすっと二人の間に割って入った。
「おやめなさい。仲間同士で争うなど、見苦しいですわ」
彼女はいつもの聖女の仮面を被って、穏やかに微笑んでいる。
だがその瞳の奥は、このパーティの崩壊をまるで面白い芝居でも見るかのように、冷ややかに観察していた。
その夜、ボルガンとリオネルは言葉通り、黙って宿から姿を消した。
「竜の牙」は事実上、崩壊したのだ。
広い酒場に一人残されたガイウスは、エールを水のように呷っていた。
孤独だった。
仲間は去り、栄光も失った。残されたのは、地に落ちたプライドとどうしようもない焦燥感だけだ。
彼は虚ろな目でグラスの底を見つめながら、何度も同じ言葉を呟いていた。
「アルフォンス……。あの役立たずさえいなければ、俺は……俺は……」
彼の凋落は、まだその序章に過ぎなかった。
本当の絶望はこれから、ゆっくりと、しかし確実に彼の心を蝕んでいくことになる。
Aランクという栄光の座からBランクへと転落。その事実は、パーティの名声と収入に致命的な打撃を与えた。
高難易度の依頼は回ってこなくなり、報酬も激減した。かつて彼らが拠点としていた王都の一等地の宿屋も追い出され、今では場末の安宿が彼らのねぐらとなっていた。
「くそっ……! なぜ俺たちがこんな目に……!」
その日も、ガイウスは薄汚れた酒場のテーブルで安物のエールを呷りながら荒れていた。彼の声にはかつての自信に満ちた響きはなく、ただ焦燥と苛立ちだけが滲んでいる。
テーブルを囲む他のメンバーは、そんな彼をなだめようともせず、ただ黙って自分のグラスを傾けていた。ボルガンは兜の凹みを指でなぞり、リオネルは癒えない腕の傷をさする。彼らの間にはもはや仲間としての温かい空気はなく、互いへの不信と諦観がよどんだ空気のように漂っていた。
「次の依頼だ! 次こそはBランクなんぞ、俺たちの実力じゃ生ぬるいということを見せつけてやる!」
ガイウスが自分を鼓舞するように叫んだ。
彼らが次に受けたのは、「呪われた遺跡のスケルトンナイト討伐」という依頼。Bランクの中でも特に連携が重要とされる、厄介な任務だった。
遺跡の内部はひやりとした空気が流れ、カビと死の匂いが満ちていた。
暗い通路を進んでいくとやがて広間のような場所に出た。そこで青白い鬼火をその身に宿した三体のスケルトンナイトが、錆びついた剣を構えて彼らを待ち受けていた。
「よし、作戦通りに行くぞ! ボルガンが前衛で二体を引きつけ、俺が一体を仕留める! リオネルはその間、援護魔法に徹しろ!」
ガイウスが指示を飛ばす。それは、かつての彼らであれば目をつぶっていてもこなせるはずの基本的な戦術だった。
だが、歯車はもはや噛み合わなかった。
「うおおおっ!」
ボルガンが雄叫びを上げて突進し、二体のスケルトンナイトの攻撃を受け止める。
ガキン! ガキン!
重い剣が彼の盾に叩きつけられる。
「ぐっ……!」
ボルガンはその衝撃に耐えきれず、わずかに体勢を崩した。メンテナンス不足の盾は衝撃を完全に殺しきれず、彼の腕に直接的なダメージを与える。
「何をやっている、ボルガン! しっかり押さえろ!」
ガイウスが罵声を浴びせながら、残りの一体に斬りかかった。
だが彼の剣筋にも、以前のような鋭さはない。焦りからくる力任せの攻撃は、スケルトンナイトの老練な剣さばきの前にことごとく受け流されてしまう。
「リオネル! 援護しろ!」
「は、はい! 穿て、光の矢(ライトアロー)!」
リオネルが魔法を放つが、その威力は明らかに精彩を欠いていた。癒えない傷の痛みが彼の集中力を削いでいるのだ。光の矢はスケルトンナイトの硬い骨鎧に当たって、虚しく霧散した。
まずい。
戦況は完全に膠着していた。いや、じりじりとこちらが不利になっている。
スケルトンナイトは疲労を知らない。だが、こちらは消耗していく一方だ。
「……聖なる光よ」
その時、後方でセレスティアが静かに詠唱を始めた。彼女の周囲に温かい光が集まっていく。
だが彼女が回復魔法の対象に選んだのは、傷を負い必死に敵を食い止めているボルガンやリオネルではなかった。
「ガイウス様……! あなたに聖なる加護を!」
光はガイウス一人にだけ降り注いだ。
「なっ……!」
ボルガンとリオネルが、信じられないという顔でセレスティアを見た。
「セレスティア様!? なぜ俺たちには……!」
「ガイウス様こそがこのパーティの要。彼の力が最大限に発揮されなければ、勝利はございません」
セレスティアは穏やかな微笑みを浮かべたまま、冷徹に言い放った。
その言葉は、パーティ内にあったかろうじて繋がっていた最後の糸を、無慈悲に断ち切った。
「うおおおおっ!」
セレスティアの加護を受け、一時的に力を増したガイウスが力任せにスケルトンナイトの一体を打ち砕いた。
だが、それは焼け石に水だった。
彼が一体を倒している間にボルガンは盾を弾き飛ばされ、リオネルはもう一体のスケルト-ンナイトの剣によって肩を深く斬りつけられていた。
「ぐあああっ!」
リオネルの悲鳴。
戦線は完全に崩壊した。
「ちっ……! 撤退だ!」
ガイウスは苦々しく舌打ちすると、負傷したリオネルを担ぎ、遺跡から逃げるように撤退した。
依頼はまたしても失敗。
安宿に戻った彼らの間には、もはや口を利く者はなかった。重く冷たい沈黙が、すべてを支配していた。
その沈黙を破ったのはボルガンだった。
「……もう、終わりだ」
彼は静かに、しかしはっきりとした口調で言った。「俺はこのパーティを抜ける」
「なんだと……!?」
ガイウスが彼を睨みつける。
「聞こえなかったのか? あんたにはもうついていけねえと言ったんだ」
ボルガンはガイウスの目を真っ直ぐに見返した。「今日の戦いでよく分かった。あんたは俺たちを仲間だなんて思っちゃいねえ。ただの、自分の栄光のための駒だとしか見ていない」
「俺もだ」
リオネルも震える声で続けた。「俺も抜ける。こんな仲間を見捨てるようなパーティに未来はない」
二人の突然の離反宣言。
ガイウスの顔が怒りと屈辱に歪んだ。
「……貴様ら、この俺を裏切るというのか! 俺がいたからこそ、貴様らはAランクにまでなれたというのに!」
「逆だ、ガイウス」
ボルガンは静かに首を横に振った。「俺たちがAランクでいられたのは、あんたがいたからじゃねえ。……あいつがいたからだ」
ついに、禁句が口にされた。
「アルフォンスが、俺たちの見えないところで全てを支えてくれていたんだ。装備の管理も、ポーションの準備も、何もかも。俺たちはあいつの働きの上で、ただ戦っていただけだったんだよ。あんたは、その一番大事な土台を自分のプライドのためだけに叩き壊したんだ!」
「……黙れ」
ガイウスの口から低い声が漏れた。
「アルフォンスの名前を、二度と俺の前で出すなあああっ!」
彼はテーブルを蹴り倒し、剣の柄に手をかけた。
仲間同士が刃を向け合う。
もはや修復不可能な亀裂だった。
その時、セレスティアがすっと二人の間に割って入った。
「おやめなさい。仲間同士で争うなど、見苦しいですわ」
彼女はいつもの聖女の仮面を被って、穏やかに微笑んでいる。
だがその瞳の奥は、このパーティの崩壊をまるで面白い芝居でも見るかのように、冷ややかに観察していた。
その夜、ボルガンとリオネルは言葉通り、黙って宿から姿を消した。
「竜の牙」は事実上、崩壊したのだ。
広い酒場に一人残されたガイウスは、エールを水のように呷っていた。
孤独だった。
仲間は去り、栄光も失った。残されたのは、地に落ちたプライドとどうしようもない焦燥感だけだ。
彼は虚ろな目でグラスの底を見つめながら、何度も同じ言葉を呟いていた。
「アルフォンス……。あの役立たずさえいなければ、俺は……俺は……」
彼の凋落は、まだその序章に過ぎなかった。
本当の絶望はこれから、ゆっくりと、しかし確実に彼の心を蝕んでいくことになる。
31
あなたにおすすめの小説
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
《レベル∞》の万物創造スキルで追放された俺、辺境を開拓してたら気づけば神々の箱庭になっていた
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティーの雑用係だったカイは、魔王討伐後「無能」の烙印を押され追放される。全てを失い、死を覚悟して流れ着いた「忘れられた辺境」。そこで彼のハズレスキルは真の姿《万物創造》へと覚醒した。
無から有を生み、世界の理すら書き換える神の如き力。カイはまず、生きるために快適な家を、豊かな畑を、そして清らかな川を創造する。荒れ果てた土地は、みるみるうちに楽園へと姿を変えていった。
やがて、彼の元には行き場を失った獣人の少女やエルフの賢者、ドワーフの鍛冶師など、心優しき仲間たちが集い始める。これは、追放された一人の青年が、大切な仲間たちと共に理想郷を築き、やがてその地が「神々の箱庭」と呼ばれるまでの物語。
お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。
幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』
電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。
龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。
そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。
盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。
当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。
今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。
ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。
ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ
「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」
全員の目と口が弧を描いたのが見えた。
一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。
作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌()
15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26
『ゴミ掃除』が役立たずと追放されたが、実は『存在抹消』級のチートだった。勇者一行がゴミで溺れているが、俺は辺境で美少女と温泉宿を経営中なので
eringi
ファンタジー
「悪いが、お前のスキル『ゴミ掃除』は魔王討伐の役には立たない。クビだ」
勇者パーティの雑用係だったアレクは、戦闘の役に立たないという理由で、ダンジョンの最深部手前で追放されてしまう。
しかし、勇者たちは気づいていなかった。
彼らの装備が常に新品同様だったのも、野営地が快適だったのも、襲い来る高レベルモンスターの死体が跡形もなく消えていたのも、すべてアレクが『掃除』していたからだということに。
アレクのスキルは単なる掃除ではない。対象を空間ごと削り取る『存在抹消』レベルの規格外チートだったのだ。
一人になったアレクは、気ままに生こうと辺境の廃村にたどり着く。
そこでボロボロになっていた伝説のフェンリル(美少女化)を『洗浄』して懐かれたり、呪われたエルフの姫君を『シミ抜き』して救ったりしているうちに、いつの間にかそこは世界最高峰の温泉宿になっていて……?
一方、アレクを失った勇者パーティは、武器は錆びつき、悪臭にまみれ、雑魚モンスターの処理すら追いつかず破滅の一途をたどっていた。
「今さら戻ってきてくれと言われても、俺はお客さん(美少女)の背中を流すのに忙しいんで」
これは、掃除屋の少年が無自覚に最強の座に君臨し、幸せなスローライフを送る物語。
借金まみれの錬金術師、趣味で作ったポーションがダンジョンで飛ぶように売れる~探索者の間で【伝説のエリクサー】として話題に~
わんた
ファンタジー
「今日中に出ていけ! 半年も家賃を滞納してるんだぞ!」
現代日本にダンジョンとスキルが存在する世界。
渋谷で錬金術師として働いていた裕真は、研究に没頭しすぎて店舗の家賃を払えず、ついに追い出されるハメになった。
私物と素材だけが残された彼に残された選択肢は――“現地販売”の行商スタイル!
「マスター、売ればいいんですよ。死にかけの探索者に、定価よりちょっと高めで」
提案したのは、裕真が自作した人工精霊・ユミだ。
家事万能、事務仕事完璧、なのにちょっとだけ辛辣だが、裕真にとっては何物にも代えがたい家族でありパートナーでもある。
裕真はギルドの後ろ盾、そして常識すらないけれど、素材とスキルとユミがいればきっと大丈夫。
錬金術のスキルだけで社会の荒波を乗り切る。
主人公無双×のんびり錬金スローライフ!
72時間ワンオペ死した元球児、女神の『ボッタクリ』通販と『絶対破壊不能』のノートPCで異世界最強のコンビニ・スローライフを始める
月神世一
ファンタジー
「剣? 魔法? いいえ、俺の武器は『鈍器になるノートPC』と『時速160kmの剛速球』です」
あらすじ
ブラックコンビニで72時間連続勤務の末、過労死した元甲子園優勝投手・赤木大地。
目覚めた彼を待っていたのは、コタツでソシャゲ三昧のダメ女神・ルチアナだった。
「手違いで死なせちゃった☆ 詫び石代わりにこれあげる」
渡されたのは、地球のAmazonもGoogleも使える『絶対破壊不能』のノートPC。
ただし、購入レートは定価の10倍という超ボッタクリ仕様!?
「ふざけんな! 俺は静かに暮らしたいんだよ!」
ブラック労働はもうこりごり。大地は異世界の緩衝地帯「ポポロ村」で、地球の物資とコンビニ知識、そして「うなる右腕(ジャイロボール)」を武器に、悠々自適なスローライフを目指す!
……はずが、可愛い月兎族の村長を助けたり、腹ペコのエルフ王女を餌付けしたり、気づけば村の英雄に!?
元球児が投げる「紅蓮の魔球」が唸り、女神の「ボッタクリ通販」が世界を変える!
異世界コンビニ・コメディ、開店ガラガラ!
『追放された底辺付与術師、実は【全自動化】のチートスキル持ちでした〜ブラックギルドを追い出されたので、辺境で商会を立ち上げたら勝手に世界規
NagiKurou
ファンタジー
「お前のような、一日中デスクに座って何もしない無能はクビだ!」
国内最大のギルド『栄光の剣』で、底辺の付与術師として働いていたアルスは、ある日突然、強欲なギルドマスターから追放を言い渡される。
しかし、彼らは知らなかった。ギルドの武器の自動修復、物流の最適化、資金管理に至るまで、すべてアルスの固有スキル【全自動化(ワークフロー構築)】によって完璧にシステム化され、回っていたことを。
「俺がいなくなったら、あの自動化システム、全部止まるけど……まあいいか」
管理権限を解除し、辺境へと旅立ったアルス。彼は自身のスキルを使って、圧倒的な耐久力を誇る銀色の四輪型重装ゴーレムを作り出し、気ままな行商を始める。
一度構築すれば無限に富を生み出す「全自動」のチートスキルで、アルスの商会は瞬く間に世界規模へとスケールしていく!
一方、すべてを失ったギルドは、生産ラインが崩壊し、絶望のどん底へと突き落とされていくのだった……。
「雑草係」と追放された俺、スキル『草むしり』でドラゴンも魔王も引っこ抜く~極めた園芸スキルは、世界樹すら苗木扱いする神の力でした~
eringi
ファンタジー
「たかが雑草を抜くだけのスキルなんて、勇者パーティには不要だ!」
王立アカデミーを首席で卒業したものの、発現したスキルが『草むしり』だった少年・ノエル。
彼は幼馴染の勇者に見下され、パーティから追放されてしまう。
失意のノエルは、人里離れた「魔の森」で静かに暮らすことを決意する。
しかし彼は知らなかった。彼のスキル『草むしり』は、対象を「不要な雑草」と認識すれば、たとえドラゴンであろうと古代兵器であろうと、根こそぎ引っこ抜いて消滅させる即死チートだったのだ。
「あれ? この森の雑草、ずいぶん頑丈だな(ドラゴンを引っこ抜きながら)」
ノエルが庭の手入れをするだけで、Sランク魔物が次々と「除草」され、やがて森は伝説の聖域へと生まれ変わっていく。
その実力に惹かれ、森の精霊(美女)や、亡国の女騎士、魔王の娘までもが彼の「庭」に集まり、いつしかハーレム状態に。
一方、ノエルを追放した勇者たちは、ダンジョンの茨や毒草の処理ができずに進行不能となり、さらにはノエルが密かに「除草」していた強力な魔物たちに囲まれ、絶望の淵に立たされていた。
「ノエル! 戻ってきてくれ!」
「いや、いま家庭菜園が忙しいんで」
これは、ただ庭いじりをしているだけの少年が、無自覚に世界最強に至る物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる