19 / 60
第十九話 蹂躙と勝利の咆哮
しおりを挟む
「……それが、お前らの切り札か?」
カケルの静かな問いかけは、魔法の嵐が過ぎ去った後の静寂の中で、不気味なほどはっきりと響き渡った。
ソレイユ魔法騎士団の兵士たちは、悪夢を見ているかのようだった。百人を超える魔道士が放った全力の一斉攻撃。山をも砕き、湖を蒸発させるほどの魔力の奔流が、目の前のたった一体の魔導機兵に、傷一つつけられずに消え去った。
自分たちが拠り所としてきた、絶対的な力の象徴である「魔法」が、全く通用しない。
その事実は、彼らの精神の支柱を、根元からへし折るのに十分だった。
「な……なぜだ……なぜ、魔法が効かん……!?」
ソレイユ軍の指揮官が、ヒステリックに叫んだ。その顔から、先程までの余裕と侮りは完全に消え失せ、理解不能な恐怖だけが張り付いている。
「ま、まだだ! 物理攻撃で押し潰せ! 騎士は前へ! あの鉄クズを叩き壊せ!」
指揮官は必死に号令を飛ばすが、兵士たちの動きは鈍い。目の前の存在は、もはや彼らの常識では測れない「何か」だった。それでも、厳しい軍律に縛られた騎士たちが、恐怖を押し殺してカケルに向かって突撃を開始する。
「……愚かな」
カケルは、迫り来る騎士たちを見据え、キャタピラの出力を上げた。
ゴオオオオオッ!
蒸気機関が咆哮し、黒鉄の無限軌道が大地を掴む。
「――蹂躙する」
カケルは、ただそれだけを心に決め、ソレイユ軍の陣形に向かって、一直線に突っ込んだ。
地響きが、平原を揺るがす。
それは、もはや一人の兵士の突撃ではなかった。城壁を砕く破城槌が、あるいは暴走する重戦車が、敵陣に突っ込んでいくかのようだった。
「止めろ! 止めてみせろ!」
先頭にいた騎士が、槍を構えてカケルを迎え撃つ。その穂先は、カケルの黒鉄装甲に狙いを定めていた。
だが、無意味だった。
カケルは、避けることすらしなかった。
ガギィン!
槍の穂先は、対魔法障壁が実装された胸部装甲に命中し、甲高い音を立てて弾かれた。傷一つついていない。
「なっ!?」
騎士が驚きに目を見開いた、その一瞬。
カケルの巨大なキャタピラが、騎士の乗る軍馬ごと、轢き潰していった。
ゴシャアッ、という鈍い音と、馬の短い悲鳴。騎士は、なすすべもなく吹き飛ばされ、地面に叩きつけられた。
カケルは、止まらない。
次々と立ちはだかる騎士たちを、その圧倒的な質量と推進力でなぎ倒していく。剣は弾かれ、鎧はひしゃげ、人は紙屑のように舞った。
ソレイユ軍の陣形は、カケルという一本の楔によって、いともたやすく中央から引き裂かれていく。
「……すごい」
ガルダ軍の後方、小高い丘の上で、ティリアが息を呑んだ。
彼女は、カケルが作ってくれた白き腕で、愛用の長弓を構えている。彼女の役目は、カケルの援護、そして敵の指揮系統の寸断だ。
エルフの優れた視力が、混乱するソレイユ軍の中から、的確にターゲットを捉える。
(あの、赤いマントの男……小隊長ね!)
ティリアは、冷静に狙いを定めた。カケルに気を取られている小隊長は、自分が狙われていることなど露ほども気づいていない。
ヒュッ!
ティリアの指から放たれた矢は、風を切り裂き、三百メートル先のターゲットに向かって正確に飛んでいく。
「ぐあっ!」
小隊長は、肩口に深々と突き刺さった矢に、悲鳴を上げた。落馬はしなかったが、腕の自由を奪われ、もはや指揮を執ることはできない。
ティリアは、間髪入れずに次の矢をつがえる。
魔道士部隊を再編しようとしている術者。
側面からカケルを狙おうとしている槍兵。
彼女の矢は、まるで意志を持っているかのように、戦況の「ツボ」を的確に射抜き、ソレイユ軍の混乱をさらに加速させていった。
「今です! 今しかありません!」
リゼットの隣で、ハインケルが叫んだ。彼の目には、興奮と勝利への確信が燃えている。
「カケル殿が、敵陣を切り裂いている! ティリア殿の援護も完璧だ! 敵は、もはや烏合の衆!」
リゼットは、馬上から、その光景をしっかりと目に焼き付けていた。
カケルという、たった一つの圧倒的な力が、戦況を完全に支配している。彼の後方では、ティリアの矢が敵の反撃の芽をことごとく摘み取っている。
これほどの好機は、二度とない。
リゼットは、腰のサーベルを抜き放ち、天に掲げた。
「全軍、突撃ィィィィッ!」
彼女の凛とした声が、戦場に響き渡る。
「鉄の救世主に続け! 我らの土地を、我らの手で守るのです! 勝利は、我らガルダにあり!」
「「「オオオオオオオッ!!」」」
リゼットの檄に応え、三百のガルダ兵が、勝利の咆哮を上げた。それまで、数的不利と敵の威容に気圧されていた彼らの士気は、カケルの無双によって、今や最高潮に達している。
彼らは、カケルがこじ開けた突破口を目指し、一斉にソレイユ軍へと襲いかかった。
こうなると、もはや戦闘ではなかった。
一方的な、蹂躙だった。
魔法という最大の武器を封じられ、指揮系統を寸断され、士気は地に落ちた。そこに、鬼神の如きカケルと、死に物狂いのガルダ軍が襲いかかる。
ソレイユの騎士たちは、なすすべもなく崩れていった。
「逃げろ! あいつは化け物だ!」
「魔法が効かないなんて、聞いてないぞ!」
誰かがそう叫んだのをきっかけに、ソレイユ軍の戦線は完全に崩壊した。兵士たちは、武器を捨て、我先に逃げ惑う。
ガルダ軍は、その背中を容赦なく追撃した。
戦場の混乱の中、ソレイユ軍の指揮官は、ただ呆然とその場に立ち尽くしていた。
信じられない。信じたくない。
王国最強を謳われた、精鋭の魔法騎士団が、こんな辺境の小国の、寄せ集めの兵士たちに……そして、たった一体の鉄の化け物に、完膚なきまでに打ち破られた。
(悪夢だ……これは、悪夢に違いない……)
彼が現実逃避していると、地響きと共に、巨大な影が彼の目の前に迫っていた。
カケルだった。
その黒鉄の装甲には、ソレイユ騎士の血が点々と付着している。無感動な瞳が、指揮官を射抜いた。
「ひっ……!」
指揮官は、腰を抜かして馬から転げ落ちた。
カケルは、キャタピラを止め、その男を見下ろした。右腕を展開し、バイブロ・ブレードを突きつければ、その命を奪うのは赤子の手をひねるより簡単だ。
だが、カケルはそうしなかった。
「……帰って、お前らの主人に伝えろ」
カケルの、地を這うような低い声が響く。
「次にこの国に手を出したら、お前たちの王都を、ただの瓦礫の山に変えてやる、と」
それは、絶対的な強者だけが放てる、究極の恫喝だった。
「ギルベルトとかいう奴にも、よろしくな。首を洗って待ってろ、と」
カケルは、それだけ言うと、もはや指揮官に興味を失ったかのように、踵を返した。いや、キャタピラを旋回させた。
指揮官は、命拾いした安堵よりも、魂の芯まで凍りつかせるような恐怖に、しばらくその場から動くことすらできなかった。
戦いは、終わった。
平原には、ソレイユ軍が遺棄した武具や旗が、無残に散らばっている。ガルダ軍の兵士たちは、勝利の雄叫びを上げ、互いの健闘を称え合っていた。
その歓喜の輪から少し離れた場所で、カケルは、自分の機体の損傷具合をチェックしていた。
キャタピラの連結部に、亀裂が走っている。胸部装甲も、度重なる衝撃で、わずかに歪みが生じていた。
(……まだ、だ。まだ、強度が足りねえ)
勝利の余韻に浸ることもなく、彼の頭脳は、次の改造計画を練り始めている。
今回の勝利は、奇跡などではない。彼の技術と、覚悟がもたらした、必然の結果だ。
だが、彼は知っていた。
これは、まだ始まりに過ぎない。
ソレイユ魔法王国という巨大な敵は、この敗北を、決して許しはしないだろう。
次に来るのは、今日のような指揮官ではない。王国最強の聖騎士団長、ギルベルト・ヴァイスマンその人だ。
平原に吹く風が、カケルの髪を揺らす。
その風は、ガルダ公国に束の間の勝利を告げると共に、これから始まるであろう、さらに激しい戦いの匂いを、運んでくるようだった。
カケルの静かな問いかけは、魔法の嵐が過ぎ去った後の静寂の中で、不気味なほどはっきりと響き渡った。
ソレイユ魔法騎士団の兵士たちは、悪夢を見ているかのようだった。百人を超える魔道士が放った全力の一斉攻撃。山をも砕き、湖を蒸発させるほどの魔力の奔流が、目の前のたった一体の魔導機兵に、傷一つつけられずに消え去った。
自分たちが拠り所としてきた、絶対的な力の象徴である「魔法」が、全く通用しない。
その事実は、彼らの精神の支柱を、根元からへし折るのに十分だった。
「な……なぜだ……なぜ、魔法が効かん……!?」
ソレイユ軍の指揮官が、ヒステリックに叫んだ。その顔から、先程までの余裕と侮りは完全に消え失せ、理解不能な恐怖だけが張り付いている。
「ま、まだだ! 物理攻撃で押し潰せ! 騎士は前へ! あの鉄クズを叩き壊せ!」
指揮官は必死に号令を飛ばすが、兵士たちの動きは鈍い。目の前の存在は、もはや彼らの常識では測れない「何か」だった。それでも、厳しい軍律に縛られた騎士たちが、恐怖を押し殺してカケルに向かって突撃を開始する。
「……愚かな」
カケルは、迫り来る騎士たちを見据え、キャタピラの出力を上げた。
ゴオオオオオッ!
蒸気機関が咆哮し、黒鉄の無限軌道が大地を掴む。
「――蹂躙する」
カケルは、ただそれだけを心に決め、ソレイユ軍の陣形に向かって、一直線に突っ込んだ。
地響きが、平原を揺るがす。
それは、もはや一人の兵士の突撃ではなかった。城壁を砕く破城槌が、あるいは暴走する重戦車が、敵陣に突っ込んでいくかのようだった。
「止めろ! 止めてみせろ!」
先頭にいた騎士が、槍を構えてカケルを迎え撃つ。その穂先は、カケルの黒鉄装甲に狙いを定めていた。
だが、無意味だった。
カケルは、避けることすらしなかった。
ガギィン!
槍の穂先は、対魔法障壁が実装された胸部装甲に命中し、甲高い音を立てて弾かれた。傷一つついていない。
「なっ!?」
騎士が驚きに目を見開いた、その一瞬。
カケルの巨大なキャタピラが、騎士の乗る軍馬ごと、轢き潰していった。
ゴシャアッ、という鈍い音と、馬の短い悲鳴。騎士は、なすすべもなく吹き飛ばされ、地面に叩きつけられた。
カケルは、止まらない。
次々と立ちはだかる騎士たちを、その圧倒的な質量と推進力でなぎ倒していく。剣は弾かれ、鎧はひしゃげ、人は紙屑のように舞った。
ソレイユ軍の陣形は、カケルという一本の楔によって、いともたやすく中央から引き裂かれていく。
「……すごい」
ガルダ軍の後方、小高い丘の上で、ティリアが息を呑んだ。
彼女は、カケルが作ってくれた白き腕で、愛用の長弓を構えている。彼女の役目は、カケルの援護、そして敵の指揮系統の寸断だ。
エルフの優れた視力が、混乱するソレイユ軍の中から、的確にターゲットを捉える。
(あの、赤いマントの男……小隊長ね!)
ティリアは、冷静に狙いを定めた。カケルに気を取られている小隊長は、自分が狙われていることなど露ほども気づいていない。
ヒュッ!
ティリアの指から放たれた矢は、風を切り裂き、三百メートル先のターゲットに向かって正確に飛んでいく。
「ぐあっ!」
小隊長は、肩口に深々と突き刺さった矢に、悲鳴を上げた。落馬はしなかったが、腕の自由を奪われ、もはや指揮を執ることはできない。
ティリアは、間髪入れずに次の矢をつがえる。
魔道士部隊を再編しようとしている術者。
側面からカケルを狙おうとしている槍兵。
彼女の矢は、まるで意志を持っているかのように、戦況の「ツボ」を的確に射抜き、ソレイユ軍の混乱をさらに加速させていった。
「今です! 今しかありません!」
リゼットの隣で、ハインケルが叫んだ。彼の目には、興奮と勝利への確信が燃えている。
「カケル殿が、敵陣を切り裂いている! ティリア殿の援護も完璧だ! 敵は、もはや烏合の衆!」
リゼットは、馬上から、その光景をしっかりと目に焼き付けていた。
カケルという、たった一つの圧倒的な力が、戦況を完全に支配している。彼の後方では、ティリアの矢が敵の反撃の芽をことごとく摘み取っている。
これほどの好機は、二度とない。
リゼットは、腰のサーベルを抜き放ち、天に掲げた。
「全軍、突撃ィィィィッ!」
彼女の凛とした声が、戦場に響き渡る。
「鉄の救世主に続け! 我らの土地を、我らの手で守るのです! 勝利は、我らガルダにあり!」
「「「オオオオオオオッ!!」」」
リゼットの檄に応え、三百のガルダ兵が、勝利の咆哮を上げた。それまで、数的不利と敵の威容に気圧されていた彼らの士気は、カケルの無双によって、今や最高潮に達している。
彼らは、カケルがこじ開けた突破口を目指し、一斉にソレイユ軍へと襲いかかった。
こうなると、もはや戦闘ではなかった。
一方的な、蹂躙だった。
魔法という最大の武器を封じられ、指揮系統を寸断され、士気は地に落ちた。そこに、鬼神の如きカケルと、死に物狂いのガルダ軍が襲いかかる。
ソレイユの騎士たちは、なすすべもなく崩れていった。
「逃げろ! あいつは化け物だ!」
「魔法が効かないなんて、聞いてないぞ!」
誰かがそう叫んだのをきっかけに、ソレイユ軍の戦線は完全に崩壊した。兵士たちは、武器を捨て、我先に逃げ惑う。
ガルダ軍は、その背中を容赦なく追撃した。
戦場の混乱の中、ソレイユ軍の指揮官は、ただ呆然とその場に立ち尽くしていた。
信じられない。信じたくない。
王国最強を謳われた、精鋭の魔法騎士団が、こんな辺境の小国の、寄せ集めの兵士たちに……そして、たった一体の鉄の化け物に、完膚なきまでに打ち破られた。
(悪夢だ……これは、悪夢に違いない……)
彼が現実逃避していると、地響きと共に、巨大な影が彼の目の前に迫っていた。
カケルだった。
その黒鉄の装甲には、ソレイユ騎士の血が点々と付着している。無感動な瞳が、指揮官を射抜いた。
「ひっ……!」
指揮官は、腰を抜かして馬から転げ落ちた。
カケルは、キャタピラを止め、その男を見下ろした。右腕を展開し、バイブロ・ブレードを突きつければ、その命を奪うのは赤子の手をひねるより簡単だ。
だが、カケルはそうしなかった。
「……帰って、お前らの主人に伝えろ」
カケルの、地を這うような低い声が響く。
「次にこの国に手を出したら、お前たちの王都を、ただの瓦礫の山に変えてやる、と」
それは、絶対的な強者だけが放てる、究極の恫喝だった。
「ギルベルトとかいう奴にも、よろしくな。首を洗って待ってろ、と」
カケルは、それだけ言うと、もはや指揮官に興味を失ったかのように、踵を返した。いや、キャタピラを旋回させた。
指揮官は、命拾いした安堵よりも、魂の芯まで凍りつかせるような恐怖に、しばらくその場から動くことすらできなかった。
戦いは、終わった。
平原には、ソレイユ軍が遺棄した武具や旗が、無残に散らばっている。ガルダ軍の兵士たちは、勝利の雄叫びを上げ、互いの健闘を称え合っていた。
その歓喜の輪から少し離れた場所で、カケルは、自分の機体の損傷具合をチェックしていた。
キャタピラの連結部に、亀裂が走っている。胸部装甲も、度重なる衝撃で、わずかに歪みが生じていた。
(……まだ、だ。まだ、強度が足りねえ)
勝利の余韻に浸ることもなく、彼の頭脳は、次の改造計画を練り始めている。
今回の勝利は、奇跡などではない。彼の技術と、覚悟がもたらした、必然の結果だ。
だが、彼は知っていた。
これは、まだ始まりに過ぎない。
ソレイユ魔法王国という巨大な敵は、この敗北を、決して許しはしないだろう。
次に来るのは、今日のような指揮官ではない。王国最強の聖騎士団長、ギルベルト・ヴァイスマンその人だ。
平原に吹く風が、カケルの髪を揺らす。
その風は、ガルダ公国に束の間の勝利を告げると共に、これから始まるであろう、さらに激しい戦いの匂いを、運んでくるようだった。
10
あなたにおすすめの小説
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
《レベル∞》の万物創造スキルで追放された俺、辺境を開拓してたら気づけば神々の箱庭になっていた
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティーの雑用係だったカイは、魔王討伐後「無能」の烙印を押され追放される。全てを失い、死を覚悟して流れ着いた「忘れられた辺境」。そこで彼のハズレスキルは真の姿《万物創造》へと覚醒した。
無から有を生み、世界の理すら書き換える神の如き力。カイはまず、生きるために快適な家を、豊かな畑を、そして清らかな川を創造する。荒れ果てた土地は、みるみるうちに楽園へと姿を変えていった。
やがて、彼の元には行き場を失った獣人の少女やエルフの賢者、ドワーフの鍛冶師など、心優しき仲間たちが集い始める。これは、追放された一人の青年が、大切な仲間たちと共に理想郷を築き、やがてその地が「神々の箱庭」と呼ばれるまでの物語。
異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!
第2の人生は、『男』が希少種の世界で
赤金武蔵
ファンタジー
日本の高校生、久我一颯(くがいぶき)は、気が付くと見知らぬ土地で、女山賊たちから貞操を奪われる危機に直面していた。
あと一歩で襲われかけた、その時。白銀の鎧を纏った女騎士・ミューレンに救われる。
ミューレンの話から、この世界は地球ではなく、別の世界だということを知る。
しかも──『男』という存在が、超希少な世界だった。
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
付きまとう聖女様は、貧乏貴族の僕にだけ甘すぎる〜人生相談がきっかけで日常がカオスに。でも、モテたい願望が強すぎて、つい……〜
咲月ねむと
ファンタジー
この乙女ゲーの世界に転生してからというもの毎日教会に通い詰めている。アランという貧乏貴族の三男に生まれた俺は、何を目指し、何を糧にして生きていけばいいのか分からない。
そんな人生のアドバイスをもらうため教会に通っているのだが……。
「アランくん。今日も来てくれたのね」
そう優しく語り掛けてくれるのは、頼れる聖女リリシア様だ。人々の悩みを静かに聞き入れ、的確なアドバイスをくれる美人聖女様だと人気だ。
そんな彼女だが、なぜか俺が相談するといつも様子が変になる。アドバイスはくれるのだがそのアドバイス自体が問題でどうも自己主張が強すぎるのだ。
「お母様のプレゼントは何を買えばいい?」
と相談すれば、
「ネックレスをプレゼントするのはどう? でもね私は結婚指輪が欲しいの」などという発言が飛び出すのだ。意味が分からない。
そして俺もようやく一人暮らしを始める歳になった。王都にある学園に通い始めたのだが、教会本部にそれはもう美人な聖女が赴任してきたとか。
興味本位で俺は教会本部に人生相談をお願いした。担当になった人物というのが、またもやリリシアさんで…………。
ようやく俺は気づいたんだ。
リリシアさんに付きまとわれていること、この頻繁に相談する関係が実は異常だったということに。
異世界に転移した僕、外れスキルだと思っていた【互換】と【HP100】の組み合わせで最強になる
名無し
ファンタジー
突如、異世界へと召喚された来栖海翔。自分以外にも転移してきた者たちが数百人おり、神父と召喚士から並ぶように指示されてスキルを付与されるが、それはいずれもパッとしなさそうな【互換】と【HP100】という二つのスキルだった。召喚士から外れ認定され、当たりスキル持ちの右列ではなく、外れスキル持ちの左列のほうに並ばされる来栖。だが、それらは組み合わせることによって最強のスキルとなるものであり、来栖は何もない状態から見る見る成り上がっていくことになる。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる