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第四十七話 神の心臓、人の心
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闘技場に、静寂が戻った。
ガーディアン・コロッサスの残骸が、まだ熱を帯びて、パチパチと音を立てている。その中心で、静かに、そして力強く脈動しているのは、漆黒の球体――『アーティフィシャル・ゼロポイント・リアクター』だった。
それは、無限のエネルギーを生み出すという、神の心臓。
カケルは、その前に、静かに佇んでいた。
彼の脳内では、演算ユニットが、超高速で、シミュレーションを繰り返している。
この動力炉を、自分の体に、組み込む。
成功すれば、彼は、文字通り、無限の力を手に入れることになるだろう。エネルギー切れという、最大の制約から、解放される。
だが、失敗すれば。
その膨大すぎるエネルギーに、彼の体が耐えきれず、暴走する。あるいは、彼の自我が、完全に、消し飛ばされる。
成功確率、3.7パーセント。
ナナが、以前、弾き出した数字が、脳裏をよぎる。
「……カケル……」
天井から、ゆっくりと降りてきたティリアが、彼の隣に立った。彼女の顔は、先程の激闘の疲労と、そして、目の前の光景への、畏怖に、青ざめている。
「……本当に、やるの……?」
その問いに、カケルは、答えなかった。
代わりに、彼は、自分の胸に、そっと、手を当てた。
そこには、浮遊石と融合した、彼の『グラビティ・コア』が、確かな鼓動を刻んでいる。
このコアですら、彼の体を、人間から、遠い場所へと、連れて行ってしまった。
これ以上の力を、手に入れて、自分は、本当に、自分でいられるのだろうか。
ナナが言っていた、『冷たい、計算機械』に、なってしまうのではないか。
初めて、カケルの中に、力に対する『恐怖』が、芽生えていた。
『マスター』
静かに、ナナが、歩み寄ってきた。
『……一つ、提案があります』
「なんだ?」
『この動力炉を、直接、貴方の体に、組み込むのではありません』
ナナは、カケルの、右肩――自爆によって、失われた、腕の付け根――を、指さした。
『貴方の、失われた右腕の代わりに、この動力炉を、外部ユニットとして、接続するのです』
「外部ユニット……?」
『はい。動力炉を、直接、貴方の生命維持システムと、直結させるのではなく、あくまで、外部の、エネルギー供給装置として、扱うのです。貴方の体と、動力炉の間に、私を、介在させます』
「お前を……?」
ナナの、突飛な提案に、カケルは、眉をひそめた。
『私は、もともと、このサンクチュアリの、管理補助インターフェイス。エネルギーの流れを、監視し、制御することに、特化しています。私を、一種の、安全装置(セーフティ・ヒューズ)として、間に入れることで、動力炉の、万が一の暴走を、私が、食い止めます』
それは、驚くべき、提案だった。
ナナは、自らの身を、カケルのための「人柱」にすると、言っているのだ。
「……なぜ、そこまでする?」
カケルの問いに、ナナは、しばらく、沈黙した。
そして、彼女は、これまで見せたことのない、微かな、しかし、確かな「感情」を、その青い瞳に宿して、言った。
『……分かりません。私の論理回路は、そう判断しました。……貴方という、理解不能な存在を、もっと、見ていたい。貴方が、これから、何を成し遂げるのか、この目撃したい。……おそらく、それが、私の、新しい『存在意義』だからです』
機械が、自らの、存在意義を、語った。
カケルは、その言葉に、胸を、強く、打たれた。
「……分かった」
彼は、ナナの、提案を受け入れた。
「……だが、お前に、全ての負荷を、背負わせるつもりはねえ。俺も、抗う。俺の心で、この力の奔流を、制御してみせる」
それは、彼と、彼の仲間たちの、新たな、誓いだった。
改造は、その場で、始まった。
カケルは、まず、神の心臓――ゼロポイント・リアクターを、慎重に、その手で、持ち上げた。ずしり、と、星一つ分の質量があるかのような、重み。
彼は、【自己魔改造】の力を、発動させた。
だが、今度の改造は、これまでとは、全く違っていた。
彼の体を、変えるのではない。
ナナの体を、そして、動力炉そのものを、『カケルの右腕』として、再構築するのだ。
ナナの、銀色の体が、光に包まれる。
その背中に、動力炉を、安全に格納するための、ドッキング・ユニットが、形成されていく。
そして、彼女の腕が、カケルの右肩と、物理的に、そして、エネルギー的に、接続するための、多重の、インターフェイスへと、変貌を遂げていく。
それは、もはや、改造というより、『合体』に、近かった。
人間と、機械と、そして、神の力が、今、一つになろうとしていた。
全ての、準備が、整った時。
ナナは、カケルの、失われた右腕の位置に、立った。
そして、彼女の腕が、カケルの肩の、ドッキング・ポートに、接続された。
カチリ、という、硬質な音。
『……システム、接続。……エネルギー回路、リンク開始』
ナナの瞳が、青く、輝く。
ゼロポイント・リアクターが、ゆっくりと、その鼓動を、始めた。
凄まじい、無限のエネルギーが、ナナの体を、介して、カケルの、動力機関へと、流れ込んでいく。
「ぐ……うううおおおおおおおおっ!」
カケルは、再び、絶叫した。
だが、今度の叫びは、苦痛だけではなかった。
力が、みなぎる。
全身の細胞が、歓喜の声を上げている。
枯渇していた、グラビティ・コアが、再び、その輝きを取り戻し、以前とは比較にならないほどの、安定した、重力フィールドを、形成していく。
彼の視界に表示される、エネルギー残量のゲージが、一瞬で、振り切れた。
そして、その先には、『∞』のマークが、静かに、表示されていた。
『……エネルギー供給、安定。……マスターの、バイタル、正常値。……奇跡です』
ナナの、安堵したような、声が響く。
カケルは、ゆっくりと、立ち上がった。
彼の、右腕があるべき場所には、銀髪の、美しい、自律人形が、まるで、守護天使のように、寄り添っている。
彼は、左腕の、パイルバンカーを、試しに、構えた。
以前は、一度撃てば、エネルギーの再充填に、時間がかかった。
だが、今は。
ゴウン、ゴウン、ゴウン!
燃焼室が、瞬時に、エネルギーで満たされ、いつでも、何度でも、杭を射出できる状態になっていた。
「……はは」
カケルは、乾いた笑いを漏らした。
「……とんでもねえ、化け物に、なっちまったな、俺たちは」
彼は、自分の、新しい「右腕」――ナナに、視線を向けた。
ナナもまた、彼を、見つめ返していた。
二人の間に、言葉はなかった。だが、その視線は、何よりも雄弁に、互いの、固い絆を、物語っていた。
「……帰りましょう、カケル」
ティリアが、優しく、声をかけた。
「……リゼットが、待っているわ」
「……ああ。そうだな」
カケルは、頷いた。
彼は、無限の力を、手に入れた。
だが、その心は、不思議なほど、穏やかだった。
ナナという、安全装置。
そして、ティリアと、リゼットという、彼の『人間性』を、繋ぎ止めてくれる、錨。
仲間がいる限り、自分は、決して、力に、溺れたりはしない。
彼は、そう、確信していた。
「行くぞ」
カケルの言葉と共に、三人の体が、再び、宙に浮き上がる。
その飛翔は、以前よりも、さらに、力強く、そして、安定していた。
神の心臓を、その身に宿した、鋼鉄の救世主。
その力は、果たして、この世界に、何をもたらすのか。
破滅か、それとも、再生か。
運命の歯車は、もはや、誰にも止められない速度で、回り始めていた。
ガーディアン・コロッサスの残骸が、まだ熱を帯びて、パチパチと音を立てている。その中心で、静かに、そして力強く脈動しているのは、漆黒の球体――『アーティフィシャル・ゼロポイント・リアクター』だった。
それは、無限のエネルギーを生み出すという、神の心臓。
カケルは、その前に、静かに佇んでいた。
彼の脳内では、演算ユニットが、超高速で、シミュレーションを繰り返している。
この動力炉を、自分の体に、組み込む。
成功すれば、彼は、文字通り、無限の力を手に入れることになるだろう。エネルギー切れという、最大の制約から、解放される。
だが、失敗すれば。
その膨大すぎるエネルギーに、彼の体が耐えきれず、暴走する。あるいは、彼の自我が、完全に、消し飛ばされる。
成功確率、3.7パーセント。
ナナが、以前、弾き出した数字が、脳裏をよぎる。
「……カケル……」
天井から、ゆっくりと降りてきたティリアが、彼の隣に立った。彼女の顔は、先程の激闘の疲労と、そして、目の前の光景への、畏怖に、青ざめている。
「……本当に、やるの……?」
その問いに、カケルは、答えなかった。
代わりに、彼は、自分の胸に、そっと、手を当てた。
そこには、浮遊石と融合した、彼の『グラビティ・コア』が、確かな鼓動を刻んでいる。
このコアですら、彼の体を、人間から、遠い場所へと、連れて行ってしまった。
これ以上の力を、手に入れて、自分は、本当に、自分でいられるのだろうか。
ナナが言っていた、『冷たい、計算機械』に、なってしまうのではないか。
初めて、カケルの中に、力に対する『恐怖』が、芽生えていた。
『マスター』
静かに、ナナが、歩み寄ってきた。
『……一つ、提案があります』
「なんだ?」
『この動力炉を、直接、貴方の体に、組み込むのではありません』
ナナは、カケルの、右肩――自爆によって、失われた、腕の付け根――を、指さした。
『貴方の、失われた右腕の代わりに、この動力炉を、外部ユニットとして、接続するのです』
「外部ユニット……?」
『はい。動力炉を、直接、貴方の生命維持システムと、直結させるのではなく、あくまで、外部の、エネルギー供給装置として、扱うのです。貴方の体と、動力炉の間に、私を、介在させます』
「お前を……?」
ナナの、突飛な提案に、カケルは、眉をひそめた。
『私は、もともと、このサンクチュアリの、管理補助インターフェイス。エネルギーの流れを、監視し、制御することに、特化しています。私を、一種の、安全装置(セーフティ・ヒューズ)として、間に入れることで、動力炉の、万が一の暴走を、私が、食い止めます』
それは、驚くべき、提案だった。
ナナは、自らの身を、カケルのための「人柱」にすると、言っているのだ。
「……なぜ、そこまでする?」
カケルの問いに、ナナは、しばらく、沈黙した。
そして、彼女は、これまで見せたことのない、微かな、しかし、確かな「感情」を、その青い瞳に宿して、言った。
『……分かりません。私の論理回路は、そう判断しました。……貴方という、理解不能な存在を、もっと、見ていたい。貴方が、これから、何を成し遂げるのか、この目撃したい。……おそらく、それが、私の、新しい『存在意義』だからです』
機械が、自らの、存在意義を、語った。
カケルは、その言葉に、胸を、強く、打たれた。
「……分かった」
彼は、ナナの、提案を受け入れた。
「……だが、お前に、全ての負荷を、背負わせるつもりはねえ。俺も、抗う。俺の心で、この力の奔流を、制御してみせる」
それは、彼と、彼の仲間たちの、新たな、誓いだった。
改造は、その場で、始まった。
カケルは、まず、神の心臓――ゼロポイント・リアクターを、慎重に、その手で、持ち上げた。ずしり、と、星一つ分の質量があるかのような、重み。
彼は、【自己魔改造】の力を、発動させた。
だが、今度の改造は、これまでとは、全く違っていた。
彼の体を、変えるのではない。
ナナの体を、そして、動力炉そのものを、『カケルの右腕』として、再構築するのだ。
ナナの、銀色の体が、光に包まれる。
その背中に、動力炉を、安全に格納するための、ドッキング・ユニットが、形成されていく。
そして、彼女の腕が、カケルの右肩と、物理的に、そして、エネルギー的に、接続するための、多重の、インターフェイスへと、変貌を遂げていく。
それは、もはや、改造というより、『合体』に、近かった。
人間と、機械と、そして、神の力が、今、一つになろうとしていた。
全ての、準備が、整った時。
ナナは、カケルの、失われた右腕の位置に、立った。
そして、彼女の腕が、カケルの肩の、ドッキング・ポートに、接続された。
カチリ、という、硬質な音。
『……システム、接続。……エネルギー回路、リンク開始』
ナナの瞳が、青く、輝く。
ゼロポイント・リアクターが、ゆっくりと、その鼓動を、始めた。
凄まじい、無限のエネルギーが、ナナの体を、介して、カケルの、動力機関へと、流れ込んでいく。
「ぐ……うううおおおおおおおおっ!」
カケルは、再び、絶叫した。
だが、今度の叫びは、苦痛だけではなかった。
力が、みなぎる。
全身の細胞が、歓喜の声を上げている。
枯渇していた、グラビティ・コアが、再び、その輝きを取り戻し、以前とは比較にならないほどの、安定した、重力フィールドを、形成していく。
彼の視界に表示される、エネルギー残量のゲージが、一瞬で、振り切れた。
そして、その先には、『∞』のマークが、静かに、表示されていた。
『……エネルギー供給、安定。……マスターの、バイタル、正常値。……奇跡です』
ナナの、安堵したような、声が響く。
カケルは、ゆっくりと、立ち上がった。
彼の、右腕があるべき場所には、銀髪の、美しい、自律人形が、まるで、守護天使のように、寄り添っている。
彼は、左腕の、パイルバンカーを、試しに、構えた。
以前は、一度撃てば、エネルギーの再充填に、時間がかかった。
だが、今は。
ゴウン、ゴウン、ゴウン!
燃焼室が、瞬時に、エネルギーで満たされ、いつでも、何度でも、杭を射出できる状態になっていた。
「……はは」
カケルは、乾いた笑いを漏らした。
「……とんでもねえ、化け物に、なっちまったな、俺たちは」
彼は、自分の、新しい「右腕」――ナナに、視線を向けた。
ナナもまた、彼を、見つめ返していた。
二人の間に、言葉はなかった。だが、その視線は、何よりも雄弁に、互いの、固い絆を、物語っていた。
「……帰りましょう、カケル」
ティリアが、優しく、声をかけた。
「……リゼットが、待っているわ」
「……ああ。そうだな」
カケルは、頷いた。
彼は、無限の力を、手に入れた。
だが、その心は、不思議なほど、穏やかだった。
ナナという、安全装置。
そして、ティリアと、リゼットという、彼の『人間性』を、繋ぎ止めてくれる、錨。
仲間がいる限り、自分は、決して、力に、溺れたりはしない。
彼は、そう、確信していた。
「行くぞ」
カケルの言葉と共に、三人の体が、再び、宙に浮き上がる。
その飛翔は、以前よりも、さらに、力強く、そして、安定していた。
神の心臓を、その身に宿した、鋼鉄の救世主。
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