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第31話:宰相の疑念
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王都アヴァロンの夜は深い。
宰相ヴァルザーの執務室には、月明かりさえ差し込まなかった。分厚い帳が下ろされた窓の外では、王都の喧騒が遠い潮騒のように響いている。部屋を照らすのは、机に置かれた一つの燭台の炎だけ。その揺れる光が、ヴァルザーの冷徹な横顔に深い影を落としていた。
彼の前には、数枚の羊皮紙が広げられている。
勇者パーティ全滅に関する、複数の情報源から集められた報告書だ。騎士団の斥候部隊による公式報告。冒険者ギルド経由の噂話。ダンジョン近隣の村で聞き込みを行った密偵からの私信。
ヴァルザーは、それらの情報を指先でなぞりながら、静かに思考の海へと沈んでいた。
彼の頭脳は、常に冷静で、怜悧だ。感情に流されることなく、物事の表面を覆う偽りの皮を剥ぎ取り、その奥に隠された本質、すなわち『理』を見抜く。人々が奇跡や悲劇に一喜一憂する中で、彼だけがその裏にある緻密な計算式や、見過ごされた変数を見つけ出すのだ。
そして今、彼の目の前にある「勇者パーティ全滅」という悲劇は、あまりにも多くのノイズと、不自然な変数に満ちていた。
「ありえない」
ヴァルザーは、誰に言うでもなく呟いた。その声は、静かな執務室に低く響いた。
報告書の一つには、賢者レオンの遺体の状況が記されている。彼は、古代語で記された即死呪詛によって絶命したと見られる。
だが、レオンは王国随一の古代語解読者であり、危険察知魔法の達人でもあった。彼が、ダンジョンの入り口という最も警戒すべき場所で、それほどの呪詛を見逃すなど万に一つも考えられない。
別の報告書には、戦士ゾルタンの死因が記されていた。落盤による圧殺。
しかし、ゾルタンはその剛腕でゴーレムの一撃さえ受け止め、小型の城壁なら破壊できるとさえ言われた男だ。ただの落石で圧殺されるなど、滑稽な冗談にしか聞こえない。岩の質量が異常だったか、あるいは彼の自慢の防御スキルが何らかの理由で発動しなかったとしか考えられなかった。
そして、高位悪魔ガーゴイル・ロードによる奇襲。
聖女セシリアの聖域結界は、悪意ある存在の接近を完璧に察知するはずだった。ガイアスの聖剣もまた、魔の気配には敏感に反応する。それら全てが機能不全に陥り、完全な奇襲を許した。
まるで、彼らが今まで持っていたはずの『強運』や『加護』といった曖昧な要素が、全て根こそぎ奪い去られてしまったかのようだ。
即死呪詛。連鎖落盤。高位悪魔の奇襲。
一つ一つは、最難関ダンジョンならば起こりうる脅威だ。
だが、これらが何の前触れもなく、三秒という瞬く間に、同時に牙を剥いた。
それは、もはや事故ではない。
それは、完璧に仕組まれた『死』だ。
ヴァルザーは、指を組んで目を閉じた。
パズルのピースが、頭の中で一つずつ組み上がっていく。
なぜ、彼らの防御機構は全て機能しなかったのか。
答えは、おそらくこうだ。
――彼らがダンジョンに足を踏み入れた瞬間まで、そこには何の危険も存在しなかったのだ。
呪詛も、トラップも、悪魔も、全てが『潜伏』していた。彼らの持つあらゆる探知能力をすり抜ける、完璧な隠蔽状態にあった。
そして、ある『きっかけ』をトリガーにして、全ての厄災が一斉に解放された。
その『きっかけ』とは何か。
ヴァルザーの脳裏に、あの報告書の最後の奇妙な一文が浮かび上がった。
【荷物持ち】、アッシュなる者の失踪。
ヴァルザーは、別の資料を手に取った。それは、勇者パーティの結成から今に至るまでの、全ての活動記録だった。彼は、その膨大な記録の中から、アッシュという男に関する記述だけを拾い読みしていく。
「進軍中、石につまずき転倒。ガイアスに叱責される」
「調理中、鍋をひっくり返し火傷。セシリアの治癒魔法を受ける」
「斥候任務に同行するも、鳥の糞が頭に落ち、敵に発見されかける」
記されているのは、彼のドジで、間抜けで、無能な逸話ばかり。彼は、パーティにとって疫病神のような存在として記録されていた。
だが、ヴァルザーはその記録の中に、恐ろしい法則性を見出した。
アッシュがドジを踏む。
その直後、パーティは必ず何らかの危機を『回避』しているのだ。
彼が転んだ場所のすぐ先では、落とし穴の罠が見つかっている。
彼が火傷をした日、パーティが討伐した魔物は、強力な火炎系の呪毒を持っていた。
鳥の糞が落ちてきたことで、彼は本来潜むべき場所から動いていた。もし元の場所にいれば、上空からの魔獣の奇襲を受けていただろう。
ヴァルザーの背筋に、冷たいものが走った。
これは、疫病神などではない。
これは、神の領域のスキルだ。
ヴァルザーは、王家の書庫の最奥、禁断の領域でしか閲覧できない古代文献の内容を思い起こしていた。
そこに記されていた、世界に数例しか確認されていない超希少スキル。
『因果律干渉』。
未来に起きるはずの『悪い結果』を、『別の些細な事象』に置き換えて肩代わりする力。
呪い、トラップ、奇襲、病。あらゆる『不運』を、持ち主の『小さなドジ』へと変換し、周囲の人間を絶対的に守護する。
いわば、歩く安全装置。絶対的な厄災の避雷針。
そのスキルの名は、確か……。
「【運命肩代わり(スケープゴート・ラック)】」
ヴァルザーの口から、その名が漏れた。
もし、アッシュがこのスキルの持ち主だったとしたら。
全ての辻褄が合う。
彼がパーティにいる間、あらゆる厄災は彼のドジに変換され、無効化されていた。だから、勇者パーティは無敵だったのだ。彼らの輝かしい戦歴は、全てアッシュという存在の上に成り立っていた砂上の楼閣に過ぎない。
そして、彼が追放された瞬間。
その安全装置が、外れた。
今まで彼が肩代わりし、蓄積されてきた膨大な『不運』の奔流が、行き場を失って一斉に解放された。
その濁流が、勇者パーティを飲み込むのに、三秒という時間すら必要なかっただろう。
「……ククク」
ヴァルザーの口から、乾いた笑いが漏れた。
「なんと滑稽な英雄譚だ。勇者たちは、自らを守っていた守護神を、無能と罵って追放したというわけか」
だが、笑いはすぐに消え、その瞳は氷の刃のような鋭さを取り戻した。
この仮説が正しいとすれば、アッシュという男は、もはや一人の人間ではない。
彼は、一つの軍隊に匹敵する、いや、それ以上の戦略的価値を持つ『駒』だ。
そして、それはヴァルザーが水面下で進めている計画……魔族と手を組み、この国を一度破壊し、自らの手で再生させるという壮大な野望にとって、最大の障害となりうる存在だった。
あんな男を、野放しにはしておけない。
自らの支配下に置き、その力を利用する。それが叶わぬのなら……。
消すしかない。
ヴァルザーは、机の上の小さなベルを鳴らした。
音もなく、室内に影が一つ現れる。彼の直属の諜報部隊、『影蛇』の長だった。
「御用でしょうか、宰相閣下」
「アッシュという男の足取りは掴めたか」
「は。いくつかの情報網から、辺境のアルカディア村という場所へ向かった可能性が高いとの報告が。現在、確認のために斥候を向かわせております」
「そうか」
ヴァルザーは頷き、新たな命令を下した。
その声は、冬の夜のように冷え切っていた。
「斥候からの報告を待て。もし、彼がその村にいることが確定し、そして私の仮説が正しいと判断された場合……」
ヴァルザーは、窓の外の暗闇を見つめた。その瞳は、これから始まるであろう血腥いゲームを、心から楽しんでいるかのようだった。
「―――まずは、最初の駒を動かすとしよう」
王都の深い闇の中で、一つの悪意が、辺境の小さな村へと確かに狙いを定めた。
アッシュたちが手に入れたばかりの穏やかな日常に、破滅の足音が、静かに、しかし確実に近づいていた。
宰相ヴァルザーの執務室には、月明かりさえ差し込まなかった。分厚い帳が下ろされた窓の外では、王都の喧騒が遠い潮騒のように響いている。部屋を照らすのは、机に置かれた一つの燭台の炎だけ。その揺れる光が、ヴァルザーの冷徹な横顔に深い影を落としていた。
彼の前には、数枚の羊皮紙が広げられている。
勇者パーティ全滅に関する、複数の情報源から集められた報告書だ。騎士団の斥候部隊による公式報告。冒険者ギルド経由の噂話。ダンジョン近隣の村で聞き込みを行った密偵からの私信。
ヴァルザーは、それらの情報を指先でなぞりながら、静かに思考の海へと沈んでいた。
彼の頭脳は、常に冷静で、怜悧だ。感情に流されることなく、物事の表面を覆う偽りの皮を剥ぎ取り、その奥に隠された本質、すなわち『理』を見抜く。人々が奇跡や悲劇に一喜一憂する中で、彼だけがその裏にある緻密な計算式や、見過ごされた変数を見つけ出すのだ。
そして今、彼の目の前にある「勇者パーティ全滅」という悲劇は、あまりにも多くのノイズと、不自然な変数に満ちていた。
「ありえない」
ヴァルザーは、誰に言うでもなく呟いた。その声は、静かな執務室に低く響いた。
報告書の一つには、賢者レオンの遺体の状況が記されている。彼は、古代語で記された即死呪詛によって絶命したと見られる。
だが、レオンは王国随一の古代語解読者であり、危険察知魔法の達人でもあった。彼が、ダンジョンの入り口という最も警戒すべき場所で、それほどの呪詛を見逃すなど万に一つも考えられない。
別の報告書には、戦士ゾルタンの死因が記されていた。落盤による圧殺。
しかし、ゾルタンはその剛腕でゴーレムの一撃さえ受け止め、小型の城壁なら破壊できるとさえ言われた男だ。ただの落石で圧殺されるなど、滑稽な冗談にしか聞こえない。岩の質量が異常だったか、あるいは彼の自慢の防御スキルが何らかの理由で発動しなかったとしか考えられなかった。
そして、高位悪魔ガーゴイル・ロードによる奇襲。
聖女セシリアの聖域結界は、悪意ある存在の接近を完璧に察知するはずだった。ガイアスの聖剣もまた、魔の気配には敏感に反応する。それら全てが機能不全に陥り、完全な奇襲を許した。
まるで、彼らが今まで持っていたはずの『強運』や『加護』といった曖昧な要素が、全て根こそぎ奪い去られてしまったかのようだ。
即死呪詛。連鎖落盤。高位悪魔の奇襲。
一つ一つは、最難関ダンジョンならば起こりうる脅威だ。
だが、これらが何の前触れもなく、三秒という瞬く間に、同時に牙を剥いた。
それは、もはや事故ではない。
それは、完璧に仕組まれた『死』だ。
ヴァルザーは、指を組んで目を閉じた。
パズルのピースが、頭の中で一つずつ組み上がっていく。
なぜ、彼らの防御機構は全て機能しなかったのか。
答えは、おそらくこうだ。
――彼らがダンジョンに足を踏み入れた瞬間まで、そこには何の危険も存在しなかったのだ。
呪詛も、トラップも、悪魔も、全てが『潜伏』していた。彼らの持つあらゆる探知能力をすり抜ける、完璧な隠蔽状態にあった。
そして、ある『きっかけ』をトリガーにして、全ての厄災が一斉に解放された。
その『きっかけ』とは何か。
ヴァルザーの脳裏に、あの報告書の最後の奇妙な一文が浮かび上がった。
【荷物持ち】、アッシュなる者の失踪。
ヴァルザーは、別の資料を手に取った。それは、勇者パーティの結成から今に至るまでの、全ての活動記録だった。彼は、その膨大な記録の中から、アッシュという男に関する記述だけを拾い読みしていく。
「進軍中、石につまずき転倒。ガイアスに叱責される」
「調理中、鍋をひっくり返し火傷。セシリアの治癒魔法を受ける」
「斥候任務に同行するも、鳥の糞が頭に落ち、敵に発見されかける」
記されているのは、彼のドジで、間抜けで、無能な逸話ばかり。彼は、パーティにとって疫病神のような存在として記録されていた。
だが、ヴァルザーはその記録の中に、恐ろしい法則性を見出した。
アッシュがドジを踏む。
その直後、パーティは必ず何らかの危機を『回避』しているのだ。
彼が転んだ場所のすぐ先では、落とし穴の罠が見つかっている。
彼が火傷をした日、パーティが討伐した魔物は、強力な火炎系の呪毒を持っていた。
鳥の糞が落ちてきたことで、彼は本来潜むべき場所から動いていた。もし元の場所にいれば、上空からの魔獣の奇襲を受けていただろう。
ヴァルザーの背筋に、冷たいものが走った。
これは、疫病神などではない。
これは、神の領域のスキルだ。
ヴァルザーは、王家の書庫の最奥、禁断の領域でしか閲覧できない古代文献の内容を思い起こしていた。
そこに記されていた、世界に数例しか確認されていない超希少スキル。
『因果律干渉』。
未来に起きるはずの『悪い結果』を、『別の些細な事象』に置き換えて肩代わりする力。
呪い、トラップ、奇襲、病。あらゆる『不運』を、持ち主の『小さなドジ』へと変換し、周囲の人間を絶対的に守護する。
いわば、歩く安全装置。絶対的な厄災の避雷針。
そのスキルの名は、確か……。
「【運命肩代わり(スケープゴート・ラック)】」
ヴァルザーの口から、その名が漏れた。
もし、アッシュがこのスキルの持ち主だったとしたら。
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そして、彼が追放された瞬間。
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「……ククク」
ヴァルザーの口から、乾いた笑いが漏れた。
「なんと滑稽な英雄譚だ。勇者たちは、自らを守っていた守護神を、無能と罵って追放したというわけか」
だが、笑いはすぐに消え、その瞳は氷の刃のような鋭さを取り戻した。
この仮説が正しいとすれば、アッシュという男は、もはや一人の人間ではない。
彼は、一つの軍隊に匹敵する、いや、それ以上の戦略的価値を持つ『駒』だ。
そして、それはヴァルザーが水面下で進めている計画……魔族と手を組み、この国を一度破壊し、自らの手で再生させるという壮大な野望にとって、最大の障害となりうる存在だった。
あんな男を、野放しにはしておけない。
自らの支配下に置き、その力を利用する。それが叶わぬのなら……。
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ヴァルザーは、机の上の小さなベルを鳴らした。
音もなく、室内に影が一つ現れる。彼の直属の諜報部隊、『影蛇』の長だった。
「御用でしょうか、宰相閣下」
「アッシュという男の足取りは掴めたか」
「は。いくつかの情報網から、辺境のアルカディア村という場所へ向かった可能性が高いとの報告が。現在、確認のために斥候を向かわせております」
「そうか」
ヴァルザーは頷き、新たな命令を下した。
その声は、冬の夜のように冷え切っていた。
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ヴァルザーは、窓の外の暗闇を見つめた。その瞳は、これから始まるであろう血腥いゲームを、心から楽しんでいるかのようだった。
「―――まずは、最初の駒を動かすとしよう」
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