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第五十六話 大地を喰らう巨獣の影
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天空都市アエリアから地上へと帰還したオブシディアン。彼の次なる目標は、最後の始原の石板の欠片が眠るとされる「大地を喰らう巨獣」の探索だった。しかし、その巨獣がアストライア大陸のどこに生息しているのか、具体的な情報はまだ掴めていない。
(まずは情報収集だな。巨獣ほどの存在ならば、何らかの伝承や目撃情報があるはずだ)
オブシディアンは、アストライア大陸に点在する比較的小さな集落や、古代遺跡の周辺を探索することにした。そういった場所には、古い知識を持つNPCや、珍しい情報が記された書物などが残されている可能性がある。【混沌変異 Lv.2】で様々な姿(旅人、商人、あるいは小動物など)に擬態し、人間や他の種族のNPCたちの会話に耳を傾けたり、寂れた図書館のような場所で古文書を漁ったりする。
【古代言語完全解読】スキルは、情報収集において絶大な威力を発揮した。古文書や碑文に記された難解な記述も、オブシディアンにとっては容易に読み解くことができる。彼は、アストライアの歴史、地理、生態系に関する膨大な知識を吸収していった。
その過程で、「大地を喰らう巨獣」に関するいくつかの断片的な情報が見つかった。それは「テラ・ヴォルス」という名で呼ばれ、山脈すらも呑み込むほどの巨体を持つ伝説の存在であること。特定の場所に留まることはなく、常に大陸を移動し続けていること。その背中には独自の生態系が形成され、一つの動く島、あるいは大陸のようになっていること。そして、その出現は大規模な地殻変動や災害の前兆とされること…。
(常に移動している、か。厄介だな…)
目撃情報も極めて稀であり、その正確な現在位置を特定するのは困難を極めそうだ。オブシディアンは、さらに情報を求めて探索を続ける。
一方、地上では「創世戦争」の戦火が拡大の一途を辿っていた。境界門周辺だけでなく、アストライア大陸の各地で、資源地帯や古代遺跡、そして「始原の石板」に関する情報を巡って、両陣営の衝突が頻発していた。
オブシディアンの存在は、依然として両陣営にとって最大の脅威であり、同時に注目の的でもあった。彼が石板の欠片を集めているという噂も広まり、一部のプレイヤーやギルドは、オブシディアンを追跡し、彼から欠片を奪い取ろうと画策していた。特に、銀翼騎士団やスカル・ブレイドといった、オブシディアンに煮え湯を飲まされた組織は、雪辱を果たすべく、対オブシディアン用の特殊部隊を編成し、その行方を血眼になって探しているという情報も【蟲の共鳴】を通じてオブシディアンの耳に入っていた。
(追手か…鬱陶しいが、今の俺の敵ではない。むしろ、彼らから情報を引き出すことも可能か…?)
オブシディアンは、あえて追手の接近を許し、彼らを返り討ちにして捕食することで、「テラ・ヴォルス」に関する情報を得ようと考えた。
オブシディアンは、自身の魔力反応を意図的にわずかに漏らしながら、比較的開けた平原地帯を移動した。案の定、数時間もしないうちに、【蟲の共鳴】が複数の高速飛行体の接近を捉えた。銀翼騎士団の紋章を付けた、特殊な飛行ユニットだ。おそらく、オブシディアンを発見し、追跡してきたのだろう。数は5機。
(来たな)
オブシディアンは、近くの岩陰に【混沌変異】で潜み、迎え撃つ準備を整えた。【天翔ける翼 Lv.1】を展開し、いつでも空中戦に移れるようにしておく。
飛行ユニットがオブシディアンの上空に到達し、包囲するように展開する。ユニットから降り立ったのは、いずれもレベル30前後の、対魔物・対空中戦に特化した装備とスキルを持つと思われる精鋭プレイヤーたちだった。リーダー格は、以前古戦場跡で対峙した聖剣士に似た雰囲気を持つ、凛とした女騎士だ。
「目標確認! カオス・アビス、Obsidian! 全機、対深淵用結界を展開! 奴の領域スキルを封じる!」
女騎士の号令と共に、飛行ユニットから青白い光の柱が放たれ、オブシディアンの周囲に巨大な結界が形成された。それは、オブシディアンの【深淵領域】の発動を阻害し、彼の能力を制限しようとする特殊な結界のようだった。
(対策してきたか…だが、甘い)
オブシディアンは、結界が完成する寸前に【深淵領域 Lv.2】を発動。自身の領域を結界の内側に展開し、外部からの干渉をある程度遮断する。完全ではないが、結界の効果を減衰させることはできた。
「結界効果減衰!? 馬鹿な!」
女騎士が驚愕する中、オブシディアンは【天翔ける翼】で空へと舞い上がる。そして、【万物創造(中級) Lv.1】で、自身の周囲に無数の黒曜石の破片を生成し、それを【風操作(大) Lv.1】で加速させ、全方位に射出した。対空迎撃用の散弾攻撃だ。
「回避! 防御!」
銀翼騎士団のメンバーは、飛行ユニットを巧みに操り、散弾を回避・防御する。さすがはトップクランの精鋭、練度は高い。しかし、オブシディアンの狙いはそこではなかった。
散弾攻撃で相手の注意を引きつけている間に、オブシディアンは【虚無捕食 Lv.3】を発動。その対象は、プレイヤーではなく、彼らが乗ってきた飛行ユニットそのものだった。
「なっ!? ユニットが!」
オブシディアンの【虚無捕食】は、飛行ユニットの装甲やエネルギー炉を空間ごと抉り取り、吸収していく。数秒もしないうちに、2機の飛行ユニットが機能を停止し、地上へと墜落していった。
足場を失ったプレイヤー2名が落下していく。オブシディアンはそれを見逃さず、【糸生成 Lv.2】で捕縛し、【虚無捕食】で瞬時に吸収した。
『銀翼騎士団員 Lv.31 を捕食しました』…
『銀翼騎士団員 Lv.30 を捕食しました』…
(経験値、スキル獲得失敗、知識断片獲得…)
「くっ…! 一瞬で2機も!?」
女騎士は顔色を変え、残りの3機に後退を指示する。しかし、オブシディアンは追撃の手を緩めない。【混沌変異】で自身の腕を巨大な黒曜石の爪へと変形させ、飛行ユニットに襲いかかる。空中での激しいチェイスと格闘戦。オブシディアンは、飛行技術では劣るものの、カオス・アビスとしての圧倒的なパワーと再生能力、そして多彩なスキルで徐々に相手を追い詰めていく。
【電撃ブレス】で電子系統を狂わせ、【腐食溶解液】で装甲を溶かし、【物質生成】で動きを封じる。そして、最後は【虚無捕食】で止めを刺す。
やがて、最後の飛行ユニットと女騎士を除く全ての追跡者を排除した。女騎士は、満身創痍ながらも聖剣を構え、オブシディアンを睨みつけている。
「化け物め…! だが、我々が得た情報によれば、貴様も無敵ではないはずだ!」
女騎士は、何か切り札を使うつもりらしい。聖剣に膨大な聖なるエネルギーが集束していく。
(聖属性の大技か…受けてみる価値はある)
オブシディアンは【金剛鱗 Lv.1】と【聖属性耐性(小)】を最大に効かせ、【深淵領域】の力で防御を固める。
「喰らえ! グランド・クロス!!」
女騎士から放たれたのは、十字を描く巨大な光の奔流。それは、オブシディアンの【深淵領域】を貫き、その漆黒の身体を直撃した。凄まじい衝撃と浄化の力。オブシディアンのHPゲージが急速に減少していく。
しかし、
(…足りないな)
オブシディアンは、致命傷には至らなかった。進化した耐性と、カオス・アビスとしての存在そのものが、聖なる力に対する抵抗力を増していたのだ。
「そ…そんな…」
切り札を破られ、女騎士は絶望の表情を浮かべる。オブシディアンは、その隙を突き、ゆっくりと彼女に近づいた。
『…「大地を喰らう巨獣」、テラ・ヴォルス。その情報を寄越せ。さすれば、今は見逃してやろう』
オブシディアンは、初めてプレイヤーに対して、明確な要求を突きつけた。
女騎士は、恐怖と屈辱に震えながらも、オブシディアンの言葉に従うしかなかった。彼女が知る限りのテラ・ヴォルスに関する情報――最近の目撃情報、予測される移動経路、そして、ギルド内で共有されていた巨獣の弱点に関する仮説――を、オブシディアンに提供した。
(なるほど…南西部の巨大砂漠地帯に出現する可能性が高い、か)
オブシディアンは情報を得ると、約束通り女騎士には手を出さず、その場を飛び去った。彼女を捕食しなかったのは、気まぐれか、あるいは彼女から得られる情報よりも、テラ・ヴォルスへの到達を優先したからか。あるいは、無用な殺戮は避けるという、わずかな変化の兆しか。
オブシディアンは、得られた情報を元に、南西部の巨大砂漠地帯へと進路を取った。【天翔ける翼】で空を駆け、新たな目的地を目指す。その背後では、生き残った女騎士が、恐怖と、そしてわずかな安堵と共に、黒い影が遠ざかるのを見送っていた。オブシディアンという存在が、単なる破壊者ではない、何か別の側面を持ち始めていることを、彼女は感じ取っていたのかもしれない。
名前: オブシディアン
種族: カオス・アビス (ユニーク種族)
称号: 影に潜む者 (効果向上), 墓守殺し, 深淵の使徒, 竜殺し, 風を征す者, 炎心を識る者, ヒュドラ・ベイン, 叡智を探求する者, 英雄殺し, 聖域侵犯者, 天門を破りし者
所属: 未定義
【能力値】
体力: 55
魔力容量: 78
物理攻撃力: 19
物理防御力: 35
魔法攻撃力: 28
魔法防御力: 48
素早さ: 38
【スキル】
・虚無捕食 Lv.3
・混沌変異 Lv.2
・生物発光 Lv.1
・闇視 Lv.1
・噛みつき耐性(微) Lv.1
・跳躍 Lv.1
・嗅覚強化 Lv.1
・糸生成 Lv.2
・毒耐性(大) Lv.1
・金剛鱗 Lv.1
・爪撃 Lv.2
・腐食溶解液 Lv.1
・物理耐性(小) Lv.1
・万物創造(中級) Lv.1
・アンデッド耐性(微) Lv.1
・死霊魔術(初級) Lv.1
・精神耐性(中) Lv.1
・ブレス耐性(大) Lv.1
・怨念耐性(小) Lv.1
・深淵の心臓 Lv.1
・軍団指揮 Lv.1
・水中浮遊機動 Lv.1
・粘液噴射 Lv.1
・麻痺耐性(小) Lv.1
・壁面歩行(小) Lv.1
・鎌鼬 Lv.1
・蟲の共鳴 Lv.1
・王者のカリスマ Lv.1
・猛禽の目 Lv.1
・古代言語完全解読
・魅了耐性(微) Lv.1
・突風耐性(小) Lv.1
・風操作(大) Lv.1
・火炎耐性(極) Lv.1
・熱源感知 Lv.1
・エレメンタル知識(五大) Lv.1
・自己再生(中) Lv.1
・火炎ブレス Lv.1
・墨噴射 Lv.1
・三叉槍術(初級) Lv.1
・古代魔術耐性(微) Lv.1
・見張り Lv.1
・電撃耐性(中) Lv.1
・聖属性耐性(小) Lv.1
・光学兵器制御 Lv.1
・古代戦略知識 Lv.1
・固有スキル【深淵領域 Lv.2】
・固有スキル【因果歪曲(微) Lv.2】
・光合成(微) Lv.1
・聖光 Lv.1
・森との同調 Lv.1
・魅了の花粉 Lv.1
・天翔ける翼 Lv.1
・電撃ブレス Lv.1
・エレメンタル知識(雷) Lv.1
・空気抵抗軽減 Lv.1
・古代魔法技術知識 Lv.1 -> Lv.2
(まずは情報収集だな。巨獣ほどの存在ならば、何らかの伝承や目撃情報があるはずだ)
オブシディアンは、アストライア大陸に点在する比較的小さな集落や、古代遺跡の周辺を探索することにした。そういった場所には、古い知識を持つNPCや、珍しい情報が記された書物などが残されている可能性がある。【混沌変異 Lv.2】で様々な姿(旅人、商人、あるいは小動物など)に擬態し、人間や他の種族のNPCたちの会話に耳を傾けたり、寂れた図書館のような場所で古文書を漁ったりする。
【古代言語完全解読】スキルは、情報収集において絶大な威力を発揮した。古文書や碑文に記された難解な記述も、オブシディアンにとっては容易に読み解くことができる。彼は、アストライアの歴史、地理、生態系に関する膨大な知識を吸収していった。
その過程で、「大地を喰らう巨獣」に関するいくつかの断片的な情報が見つかった。それは「テラ・ヴォルス」という名で呼ばれ、山脈すらも呑み込むほどの巨体を持つ伝説の存在であること。特定の場所に留まることはなく、常に大陸を移動し続けていること。その背中には独自の生態系が形成され、一つの動く島、あるいは大陸のようになっていること。そして、その出現は大規模な地殻変動や災害の前兆とされること…。
(常に移動している、か。厄介だな…)
目撃情報も極めて稀であり、その正確な現在位置を特定するのは困難を極めそうだ。オブシディアンは、さらに情報を求めて探索を続ける。
一方、地上では「創世戦争」の戦火が拡大の一途を辿っていた。境界門周辺だけでなく、アストライア大陸の各地で、資源地帯や古代遺跡、そして「始原の石板」に関する情報を巡って、両陣営の衝突が頻発していた。
オブシディアンの存在は、依然として両陣営にとって最大の脅威であり、同時に注目の的でもあった。彼が石板の欠片を集めているという噂も広まり、一部のプレイヤーやギルドは、オブシディアンを追跡し、彼から欠片を奪い取ろうと画策していた。特に、銀翼騎士団やスカル・ブレイドといった、オブシディアンに煮え湯を飲まされた組織は、雪辱を果たすべく、対オブシディアン用の特殊部隊を編成し、その行方を血眼になって探しているという情報も【蟲の共鳴】を通じてオブシディアンの耳に入っていた。
(追手か…鬱陶しいが、今の俺の敵ではない。むしろ、彼らから情報を引き出すことも可能か…?)
オブシディアンは、あえて追手の接近を許し、彼らを返り討ちにして捕食することで、「テラ・ヴォルス」に関する情報を得ようと考えた。
オブシディアンは、自身の魔力反応を意図的にわずかに漏らしながら、比較的開けた平原地帯を移動した。案の定、数時間もしないうちに、【蟲の共鳴】が複数の高速飛行体の接近を捉えた。銀翼騎士団の紋章を付けた、特殊な飛行ユニットだ。おそらく、オブシディアンを発見し、追跡してきたのだろう。数は5機。
(来たな)
オブシディアンは、近くの岩陰に【混沌変異】で潜み、迎え撃つ準備を整えた。【天翔ける翼 Lv.1】を展開し、いつでも空中戦に移れるようにしておく。
飛行ユニットがオブシディアンの上空に到達し、包囲するように展開する。ユニットから降り立ったのは、いずれもレベル30前後の、対魔物・対空中戦に特化した装備とスキルを持つと思われる精鋭プレイヤーたちだった。リーダー格は、以前古戦場跡で対峙した聖剣士に似た雰囲気を持つ、凛とした女騎士だ。
「目標確認! カオス・アビス、Obsidian! 全機、対深淵用結界を展開! 奴の領域スキルを封じる!」
女騎士の号令と共に、飛行ユニットから青白い光の柱が放たれ、オブシディアンの周囲に巨大な結界が形成された。それは、オブシディアンの【深淵領域】の発動を阻害し、彼の能力を制限しようとする特殊な結界のようだった。
(対策してきたか…だが、甘い)
オブシディアンは、結界が完成する寸前に【深淵領域 Lv.2】を発動。自身の領域を結界の内側に展開し、外部からの干渉をある程度遮断する。完全ではないが、結界の効果を減衰させることはできた。
「結界効果減衰!? 馬鹿な!」
女騎士が驚愕する中、オブシディアンは【天翔ける翼】で空へと舞い上がる。そして、【万物創造(中級) Lv.1】で、自身の周囲に無数の黒曜石の破片を生成し、それを【風操作(大) Lv.1】で加速させ、全方位に射出した。対空迎撃用の散弾攻撃だ。
「回避! 防御!」
銀翼騎士団のメンバーは、飛行ユニットを巧みに操り、散弾を回避・防御する。さすがはトップクランの精鋭、練度は高い。しかし、オブシディアンの狙いはそこではなかった。
散弾攻撃で相手の注意を引きつけている間に、オブシディアンは【虚無捕食 Lv.3】を発動。その対象は、プレイヤーではなく、彼らが乗ってきた飛行ユニットそのものだった。
「なっ!? ユニットが!」
オブシディアンの【虚無捕食】は、飛行ユニットの装甲やエネルギー炉を空間ごと抉り取り、吸収していく。数秒もしないうちに、2機の飛行ユニットが機能を停止し、地上へと墜落していった。
足場を失ったプレイヤー2名が落下していく。オブシディアンはそれを見逃さず、【糸生成 Lv.2】で捕縛し、【虚無捕食】で瞬時に吸収した。
『銀翼騎士団員 Lv.31 を捕食しました』…
『銀翼騎士団員 Lv.30 を捕食しました』…
(経験値、スキル獲得失敗、知識断片獲得…)
「くっ…! 一瞬で2機も!?」
女騎士は顔色を変え、残りの3機に後退を指示する。しかし、オブシディアンは追撃の手を緩めない。【混沌変異】で自身の腕を巨大な黒曜石の爪へと変形させ、飛行ユニットに襲いかかる。空中での激しいチェイスと格闘戦。オブシディアンは、飛行技術では劣るものの、カオス・アビスとしての圧倒的なパワーと再生能力、そして多彩なスキルで徐々に相手を追い詰めていく。
【電撃ブレス】で電子系統を狂わせ、【腐食溶解液】で装甲を溶かし、【物質生成】で動きを封じる。そして、最後は【虚無捕食】で止めを刺す。
やがて、最後の飛行ユニットと女騎士を除く全ての追跡者を排除した。女騎士は、満身創痍ながらも聖剣を構え、オブシディアンを睨みつけている。
「化け物め…! だが、我々が得た情報によれば、貴様も無敵ではないはずだ!」
女騎士は、何か切り札を使うつもりらしい。聖剣に膨大な聖なるエネルギーが集束していく。
(聖属性の大技か…受けてみる価値はある)
オブシディアンは【金剛鱗 Lv.1】と【聖属性耐性(小)】を最大に効かせ、【深淵領域】の力で防御を固める。
「喰らえ! グランド・クロス!!」
女騎士から放たれたのは、十字を描く巨大な光の奔流。それは、オブシディアンの【深淵領域】を貫き、その漆黒の身体を直撃した。凄まじい衝撃と浄化の力。オブシディアンのHPゲージが急速に減少していく。
しかし、
(…足りないな)
オブシディアンは、致命傷には至らなかった。進化した耐性と、カオス・アビスとしての存在そのものが、聖なる力に対する抵抗力を増していたのだ。
「そ…そんな…」
切り札を破られ、女騎士は絶望の表情を浮かべる。オブシディアンは、その隙を突き、ゆっくりと彼女に近づいた。
『…「大地を喰らう巨獣」、テラ・ヴォルス。その情報を寄越せ。さすれば、今は見逃してやろう』
オブシディアンは、初めてプレイヤーに対して、明確な要求を突きつけた。
女騎士は、恐怖と屈辱に震えながらも、オブシディアンの言葉に従うしかなかった。彼女が知る限りのテラ・ヴォルスに関する情報――最近の目撃情報、予測される移動経路、そして、ギルド内で共有されていた巨獣の弱点に関する仮説――を、オブシディアンに提供した。
(なるほど…南西部の巨大砂漠地帯に出現する可能性が高い、か)
オブシディアンは情報を得ると、約束通り女騎士には手を出さず、その場を飛び去った。彼女を捕食しなかったのは、気まぐれか、あるいは彼女から得られる情報よりも、テラ・ヴォルスへの到達を優先したからか。あるいは、無用な殺戮は避けるという、わずかな変化の兆しか。
オブシディアンは、得られた情報を元に、南西部の巨大砂漠地帯へと進路を取った。【天翔ける翼】で空を駆け、新たな目的地を目指す。その背後では、生き残った女騎士が、恐怖と、そしてわずかな安堵と共に、黒い影が遠ざかるのを見送っていた。オブシディアンという存在が、単なる破壊者ではない、何か別の側面を持ち始めていることを、彼女は感じ取っていたのかもしれない。
名前: オブシディアン
種族: カオス・アビス (ユニーク種族)
称号: 影に潜む者 (効果向上), 墓守殺し, 深淵の使徒, 竜殺し, 風を征す者, 炎心を識る者, ヒュドラ・ベイン, 叡智を探求する者, 英雄殺し, 聖域侵犯者, 天門を破りし者
所属: 未定義
【能力値】
体力: 55
魔力容量: 78
物理攻撃力: 19
物理防御力: 35
魔法攻撃力: 28
魔法防御力: 48
素早さ: 38
【スキル】
・虚無捕食 Lv.3
・混沌変異 Lv.2
・生物発光 Lv.1
・闇視 Lv.1
・噛みつき耐性(微) Lv.1
・跳躍 Lv.1
・嗅覚強化 Lv.1
・糸生成 Lv.2
・毒耐性(大) Lv.1
・金剛鱗 Lv.1
・爪撃 Lv.2
・腐食溶解液 Lv.1
・物理耐性(小) Lv.1
・万物創造(中級) Lv.1
・アンデッド耐性(微) Lv.1
・死霊魔術(初級) Lv.1
・精神耐性(中) Lv.1
・ブレス耐性(大) Lv.1
・怨念耐性(小) Lv.1
・深淵の心臓 Lv.1
・軍団指揮 Lv.1
・水中浮遊機動 Lv.1
・粘液噴射 Lv.1
・麻痺耐性(小) Lv.1
・壁面歩行(小) Lv.1
・鎌鼬 Lv.1
・蟲の共鳴 Lv.1
・王者のカリスマ Lv.1
・猛禽の目 Lv.1
・古代言語完全解読
・魅了耐性(微) Lv.1
・突風耐性(小) Lv.1
・風操作(大) Lv.1
・火炎耐性(極) Lv.1
・熱源感知 Lv.1
・エレメンタル知識(五大) Lv.1
・自己再生(中) Lv.1
・火炎ブレス Lv.1
・墨噴射 Lv.1
・三叉槍術(初級) Lv.1
・古代魔術耐性(微) Lv.1
・見張り Lv.1
・電撃耐性(中) Lv.1
・聖属性耐性(小) Lv.1
・光学兵器制御 Lv.1
・古代戦略知識 Lv.1
・固有スキル【深淵領域 Lv.2】
・固有スキル【因果歪曲(微) Lv.2】
・光合成(微) Lv.1
・聖光 Lv.1
・森との同調 Lv.1
・魅了の花粉 Lv.1
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・空気抵抗軽減 Lv.1
・古代魔法技術知識 Lv.1 -> Lv.2
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