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第六十話 石板の導き、世界の選択
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テラ・ヴォルスが大地へと還っていく光景を砂塵の彼方に見送りながら、オブシディアンはしばしその場に留まり、始原の石板から得た衝撃的な知識を反芻(はんすう)していた。
世界の創造、神々の意図、人間と魔物が生まれた理由、そしてこのERO(Elysian Realms Online)という仮想世界が構築された目的の一端…。それは、単なるゲームのバックグラウンド設定というにはあまりにも壮大で、そして生々しい「真実」の断片だった。
(この世界は…単なる遊び場ではない、ということか)
石板によれば、この世界は「星の船」と呼ばれる存在によって創造され、多様な生命――人間、魔物、精霊、竜など――は、それぞれが異なる「可能性」を試すために生み出されたという。そして、「調律者」と呼ばれる存在が、世界のバランスを監視している、と。
「創世戦争」もまた、単なるプレイヤーイベントではなく、世界の「可能性」を問い、次なる時代への方向性を決定するための、大規模な「選択」の儀式であるのかもしれない。
そして、最後に読み取れた言葉――「原初の契約」「世界の選択」。三つの石板を集めし者は、世界の理を知るだけでなく、その「選択」に深く関わることになる、と。それは、オブシディアンが望むと望まざるとに関わらず、彼がこの世界の運命を左右する存在となりうることを示唆していた。
(世界の選択…俺が?)
オブシディアンは、自身の核(コア)――深淵の心臓――が静かに脈打つのを感じていた。深淵の力、混沌の化身である自分が、世界の秩序や調和に関わる「選択」を迫られる。なんとも皮肉な話だ。しかし、同時に、彼の探求心はさらに強く刺激されていた。世界の根源、その選択の果てに何があるのか。それを見届けずにはいられない。
(石板の力を解放するか…? いや、まだだ)
石板には強大な力が秘められているようだが、アークトゥルスの警告や石板自身の警告もあった。世界の因果律に重大な影響を与える可能性のある力を、軽々しく使うべきではない。今はまだ、知識を蓄え、力を高め、そして状況を見極める時だ。
(まずは、石板が示すさらなる情報…「調律者」の手がかりを探すべきか)
石板の記述には、「調律者」が世界のバランスを監視するために、各地に「観測塔」と呼ばれる施設を設置した、という一節があった。その観測塔には、世界の法則に関する情報や、あるいは調律者自身に繋がる何かが残されているかもしれない。
オブシディアンは、核(コア)に蓄積された膨大な情報――古代遺跡の構造、アーク・メイジの研究記録、アストライア大陸の地理情報など――を統合し、「観測塔」が存在しうる場所を検索した。
そして、いくつかの候補地が浮かび上がった。一つは、アストライア大陸の中央に聳える、雲を突き抜けるほどの巨大な山脈の頂上。もう一つは、広大な大洋のどこかに存在する、嵐の中心にあると言われる島。そして、もう一つは…意外なことに、最初のスタート地点となったエリア、「微睡みの森」の、さらに奥深くにある未踏破領域。
(微睡みの森…か。灯台下暗し、というやつか)
オブシディアンは、最も可能性が高く、かつ現在の場所から比較的近い、「微睡みの森」の未踏破領域を目指すことに決めた。そこならば、追手の目も欺きやすいだろう。
オブシディアンは【混沌変異 Lv.3】で、捕食したロック鳥のような、高速で飛行可能な形態へと変化した。【天翔ける翼 Lv.1】と【風操作(大) Lv.1】を組み合わせ、砂漠地帯を瞬く間に飛び去る。
カオス・アビスとしての進化、始原の石板の獲得。オブシディアンの力と知識は、もはや初期の頃とは比較にならないレベルに達している。しかし、世界の秘密はまだ奥深く、彼の探求の旅は終わらない。
彼が砂漠を後にした頃、EROのプレイヤーコミュニティでは、新たな噂が駆け巡っていた。
---
**【プレイヤー掲示板:【速報】大地を喰らう巨獣、活動停止!?【Obsidianの仕業?】】**
411: 名無しの冒険者
おい、なんか南西の砂漠にいたワールドクラスの亀みたいなやつ、テラ・ヴォルスっていうんだっけ? あれが動かなくなったってマジ?
412: 砂漠調査隊員
マジだ。俺たちもちょうど追跡調査してたんだが、突然地響きが止んで、今は完全に沈黙してる。近づいて確認したが、生命反応が極めて低下してるらしい。
413: 名無しの冒険者
えええ!? あのテラ・ヴォルスが!? なんでまた…
414: 情報屋@ERO
複数の情報筋からの報告。テラ・ヴォルスの活動停止直前、周辺エリアでカオス・アビス『Obsidian』の魔力反応が観測されていた模様。関連性は不明だが、状況証拠としては…。
415: 名無しの冒険者
まさか…あの亀まで喰ったのか、あいつ!?
416: 名無しの冒険者
ワールドクラスだぞ!? 無理だろ、いくらなんでも…いや、Obsidianならやりかねんのか…?
417: 魔物研究家
テラ・ヴォルスの体内には独自の生態系と、始原の石板の欠片があるという伝承があった。もしObsidianがそれを狙って内部に侵入し、結果として活動停止に至ったのだとしたら…彼はついに石板を揃えたことになる。
418: 名無しの冒険者
石板を揃えた…!? それって、ヤバいんじゃねえの? 世界の法則書き換えるとかいうアレだろ?
419: 運営監視スレ民
運営もObsidianの動向は最重要監視対象にしてるはずだが、完全に捕捉できてないっぽい。もうプレイヤーの枠を超えて、世界の不安定要因そのものになってる。
420: 名無しの冒険者
Obsidian、次に何をする気なんだ…? 創世戦争どころの話じゃなくなってきたぞ…。
---
プレイヤーたちの間で、オブシディアンに対する畏怖と警戒、そしてわずかな期待(あるいは破滅への予感)が入り混じった感情が渦巻く中、当の本人は、そんな喧騒を知る由もなく、ただ静かに、次なる知識と世界の真実を求めて、空を駆けていた。
目指すは、始まりの地、微睡みの森の奥深く。そこに眠るという「観測塔」。そこで彼を待ち受けるものは何か。そして、石板を揃えた彼が、世界の「選択」にどう関わっていくのか。物語は、核心へと向けて、さらに加速していく。
名前: オブシディアン
種族: カオス・アビス (ユニーク種族)
称号: 影に潜む者 (効果向上), 墓守殺し, 深淵の使徒, 竜殺し, 風を征す者, 炎心を識る者, ヒュドラ・ベイン, 叡智を探求する者, 英雄殺し, 聖域侵犯者, 天門を破りし者, 巨獣を制す者, 星読みの民の記憶
所属: 未定義
【能力値】
体力: 60
魔力容量: 85
物理攻撃力: 22
物理防御力: 39
魔法攻撃力: 30
魔法防御力: 50
素早さ: 42
【スキル】
・虚無捕食 Lv.3
・混沌変異 Lv.3 (環境同化強化)
・生物発光 Lv.1
・闇視 Lv.1
・噛みつき耐性(微) Lv.1
・跳躍 Lv.1
・嗅覚強化 Lv.1
・糸生成 Lv.2
・毒耐性(大) Lv.1
・金剛鱗 Lv.1
・爪撃 Lv.2
・腐食溶解液 Lv.1
・物理耐性(小) Lv.1
・万物創造(中級) Lv.2
・アンデッド耐性(微) Lv.1
・死霊魔術(初級) Lv.1
・精神耐性(中) Lv.1
・ブレス耐性(大) Lv.1
・怨念耐性(小) Lv.1
・深淵の心臓 Lv.1
・軍団指揮 Lv.1
・水中浮遊機動 Lv.1
・粘液噴射 Lv.1
・麻痺耐性(小) Lv.1
・壁面歩行(小) Lv.1
・鎌鼬 Lv.1
・蟲の共鳴 Lv.1 (振動感知強化)
・王者のカリスマ Lv.1
・猛禽の目 Lv.1
・古代言語完全解読
・魅了耐性(微) Lv.1
・突風耐性(小) Lv.1
・風操作(大) Lv.1
・火炎耐性(極) Lv.1
・熱源感知 Lv.1
・エレメンタル知識(五大) Lv.1
・超再生(小) Lv.1
・火炎ブレス Lv.1
・墨噴射 Lv.1
・三叉槍術(初級) Lv.1
・古代魔術耐性(微) Lv.1
・見張り Lv.1
・電撃耐性(中) Lv.1
・聖属性耐性(小) Lv.1
・光学兵器制御 Lv.1
・古代戦略知識 Lv.1
・固有スキル【深淵領域 Lv.2】
・固有スキル【因果歪曲(微) Lv.2】
・光合成(微) Lv.1
・聖光 Lv.1
・森との同調 Lv.1
・魅了の花粉 Lv.1
・天翔ける翼 Lv.1
・電撃ブレス Lv.1
・エレメンタル知識(雷) Lv.1
・空気抵抗軽減 Lv.1
・古代魔法技術知識 Lv.1 -> Lv.2
・砂中潜行 Lv.1
・乾燥耐性(中) Lv.1
・幻覚耐性(微) Lv.1
・消化液分泌 Lv.1
・強酸耐性(中) Lv.1
・無機物捕食 Lv.1
・生体制御(小) Lv.1
世界の創造、神々の意図、人間と魔物が生まれた理由、そしてこのERO(Elysian Realms Online)という仮想世界が構築された目的の一端…。それは、単なるゲームのバックグラウンド設定というにはあまりにも壮大で、そして生々しい「真実」の断片だった。
(この世界は…単なる遊び場ではない、ということか)
石板によれば、この世界は「星の船」と呼ばれる存在によって創造され、多様な生命――人間、魔物、精霊、竜など――は、それぞれが異なる「可能性」を試すために生み出されたという。そして、「調律者」と呼ばれる存在が、世界のバランスを監視している、と。
「創世戦争」もまた、単なるプレイヤーイベントではなく、世界の「可能性」を問い、次なる時代への方向性を決定するための、大規模な「選択」の儀式であるのかもしれない。
そして、最後に読み取れた言葉――「原初の契約」「世界の選択」。三つの石板を集めし者は、世界の理を知るだけでなく、その「選択」に深く関わることになる、と。それは、オブシディアンが望むと望まざるとに関わらず、彼がこの世界の運命を左右する存在となりうることを示唆していた。
(世界の選択…俺が?)
オブシディアンは、自身の核(コア)――深淵の心臓――が静かに脈打つのを感じていた。深淵の力、混沌の化身である自分が、世界の秩序や調和に関わる「選択」を迫られる。なんとも皮肉な話だ。しかし、同時に、彼の探求心はさらに強く刺激されていた。世界の根源、その選択の果てに何があるのか。それを見届けずにはいられない。
(石板の力を解放するか…? いや、まだだ)
石板には強大な力が秘められているようだが、アークトゥルスの警告や石板自身の警告もあった。世界の因果律に重大な影響を与える可能性のある力を、軽々しく使うべきではない。今はまだ、知識を蓄え、力を高め、そして状況を見極める時だ。
(まずは、石板が示すさらなる情報…「調律者」の手がかりを探すべきか)
石板の記述には、「調律者」が世界のバランスを監視するために、各地に「観測塔」と呼ばれる施設を設置した、という一節があった。その観測塔には、世界の法則に関する情報や、あるいは調律者自身に繋がる何かが残されているかもしれない。
オブシディアンは、核(コア)に蓄積された膨大な情報――古代遺跡の構造、アーク・メイジの研究記録、アストライア大陸の地理情報など――を統合し、「観測塔」が存在しうる場所を検索した。
そして、いくつかの候補地が浮かび上がった。一つは、アストライア大陸の中央に聳える、雲を突き抜けるほどの巨大な山脈の頂上。もう一つは、広大な大洋のどこかに存在する、嵐の中心にあると言われる島。そして、もう一つは…意外なことに、最初のスタート地点となったエリア、「微睡みの森」の、さらに奥深くにある未踏破領域。
(微睡みの森…か。灯台下暗し、というやつか)
オブシディアンは、最も可能性が高く、かつ現在の場所から比較的近い、「微睡みの森」の未踏破領域を目指すことに決めた。そこならば、追手の目も欺きやすいだろう。
オブシディアンは【混沌変異 Lv.3】で、捕食したロック鳥のような、高速で飛行可能な形態へと変化した。【天翔ける翼 Lv.1】と【風操作(大) Lv.1】を組み合わせ、砂漠地帯を瞬く間に飛び去る。
カオス・アビスとしての進化、始原の石板の獲得。オブシディアンの力と知識は、もはや初期の頃とは比較にならないレベルに達している。しかし、世界の秘密はまだ奥深く、彼の探求の旅は終わらない。
彼が砂漠を後にした頃、EROのプレイヤーコミュニティでは、新たな噂が駆け巡っていた。
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**【プレイヤー掲示板:【速報】大地を喰らう巨獣、活動停止!?【Obsidianの仕業?】】**
411: 名無しの冒険者
おい、なんか南西の砂漠にいたワールドクラスの亀みたいなやつ、テラ・ヴォルスっていうんだっけ? あれが動かなくなったってマジ?
412: 砂漠調査隊員
マジだ。俺たちもちょうど追跡調査してたんだが、突然地響きが止んで、今は完全に沈黙してる。近づいて確認したが、生命反応が極めて低下してるらしい。
413: 名無しの冒険者
えええ!? あのテラ・ヴォルスが!? なんでまた…
414: 情報屋@ERO
複数の情報筋からの報告。テラ・ヴォルスの活動停止直前、周辺エリアでカオス・アビス『Obsidian』の魔力反応が観測されていた模様。関連性は不明だが、状況証拠としては…。
415: 名無しの冒険者
まさか…あの亀まで喰ったのか、あいつ!?
416: 名無しの冒険者
ワールドクラスだぞ!? 無理だろ、いくらなんでも…いや、Obsidianならやりかねんのか…?
417: 魔物研究家
テラ・ヴォルスの体内には独自の生態系と、始原の石板の欠片があるという伝承があった。もしObsidianがそれを狙って内部に侵入し、結果として活動停止に至ったのだとしたら…彼はついに石板を揃えたことになる。
418: 名無しの冒険者
石板を揃えた…!? それって、ヤバいんじゃねえの? 世界の法則書き換えるとかいうアレだろ?
419: 運営監視スレ民
運営もObsidianの動向は最重要監視対象にしてるはずだが、完全に捕捉できてないっぽい。もうプレイヤーの枠を超えて、世界の不安定要因そのものになってる。
420: 名無しの冒険者
Obsidian、次に何をする気なんだ…? 創世戦争どころの話じゃなくなってきたぞ…。
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プレイヤーたちの間で、オブシディアンに対する畏怖と警戒、そしてわずかな期待(あるいは破滅への予感)が入り混じった感情が渦巻く中、当の本人は、そんな喧騒を知る由もなく、ただ静かに、次なる知識と世界の真実を求めて、空を駆けていた。
目指すは、始まりの地、微睡みの森の奥深く。そこに眠るという「観測塔」。そこで彼を待ち受けるものは何か。そして、石板を揃えた彼が、世界の「選択」にどう関わっていくのか。物語は、核心へと向けて、さらに加速していく。
名前: オブシディアン
種族: カオス・アビス (ユニーク種族)
称号: 影に潜む者 (効果向上), 墓守殺し, 深淵の使徒, 竜殺し, 風を征す者, 炎心を識る者, ヒュドラ・ベイン, 叡智を探求する者, 英雄殺し, 聖域侵犯者, 天門を破りし者, 巨獣を制す者, 星読みの民の記憶
所属: 未定義
【能力値】
体力: 60
魔力容量: 85
物理攻撃力: 22
物理防御力: 39
魔法攻撃力: 30
魔法防御力: 50
素早さ: 42
【スキル】
・虚無捕食 Lv.3
・混沌変異 Lv.3 (環境同化強化)
・生物発光 Lv.1
・闇視 Lv.1
・噛みつき耐性(微) Lv.1
・跳躍 Lv.1
・嗅覚強化 Lv.1
・糸生成 Lv.2
・毒耐性(大) Lv.1
・金剛鱗 Lv.1
・爪撃 Lv.2
・腐食溶解液 Lv.1
・物理耐性(小) Lv.1
・万物創造(中級) Lv.2
・アンデッド耐性(微) Lv.1
・死霊魔術(初級) Lv.1
・精神耐性(中) Lv.1
・ブレス耐性(大) Lv.1
・怨念耐性(小) Lv.1
・深淵の心臓 Lv.1
・軍団指揮 Lv.1
・水中浮遊機動 Lv.1
・粘液噴射 Lv.1
・麻痺耐性(小) Lv.1
・壁面歩行(小) Lv.1
・鎌鼬 Lv.1
・蟲の共鳴 Lv.1 (振動感知強化)
・王者のカリスマ Lv.1
・猛禽の目 Lv.1
・古代言語完全解読
・魅了耐性(微) Lv.1
・突風耐性(小) Lv.1
・風操作(大) Lv.1
・火炎耐性(極) Lv.1
・熱源感知 Lv.1
・エレメンタル知識(五大) Lv.1
・超再生(小) Lv.1
・火炎ブレス Lv.1
・墨噴射 Lv.1
・三叉槍術(初級) Lv.1
・古代魔術耐性(微) Lv.1
・見張り Lv.1
・電撃耐性(中) Lv.1
・聖属性耐性(小) Lv.1
・光学兵器制御 Lv.1
・古代戦略知識 Lv.1
・固有スキル【深淵領域 Lv.2】
・固有スキル【因果歪曲(微) Lv.2】
・光合成(微) Lv.1
・聖光 Lv.1
・森との同調 Lv.1
・魅了の花粉 Lv.1
・天翔ける翼 Lv.1
・電撃ブレス Lv.1
・エレメンタル知識(雷) Lv.1
・空気抵抗軽減 Lv.1
・古代魔法技術知識 Lv.1 -> Lv.2
・砂中潜行 Lv.1
・乾燥耐性(中) Lv.1
・幻覚耐性(微) Lv.1
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・強酸耐性(中) Lv.1
・無機物捕食 Lv.1
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