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第71話 呪いの正体
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聖女セシリアが、ついに意識を取り戻した。
その報せは瞬く間に大神殿中を駆け巡り、絶望に沈んでいた神官たちの間に大きな衝撃と歓喜の波紋を広げた。人々は奇跡が起きたと口々に噂し、聖女の私室の前には安否を気遣う神官たちが詰めかけた。
だが、俺たちは手放しで喜んではいられなかった。彼女の意識はまだ混濁しており、時折俺と短い言葉を交わせる程度。そして何より、彼女の魂を蝕む呪いの核は依然としてその身に宿ったままなのだ。
「……やはり、この呪いは普通の術式じゃない」
聖女が再び眠りに落ちた後、ノエルは彼女の体を改めて診察し、深刻な顔で呟いた。
「彼女の魂と呪いが、まるで木の根が大地に張るように深く絡み合っている。月光草のような強力な霊薬があったとしても、ただ飲ませるだけでは呪いを剥がす際に魂そのものを傷つけかねない」
その言葉は俺たちに新たな、そしてより困難な課題を突きつけた。呪いを解くだけでなく、「いかにして安全に解くか」。
「何か、特別な手順が必要だということですか」
俺が尋ねると、ノエルは頷いた。
「うん。おそらくは魂に直接干渉する高度な儀式が必要になるだろうね。それも、ただの儀式じゃない。この呪いの性質を正確に理解した上での、オーダーメイドの儀式だ」
呪いの性質。それを知るためには、呪いをかけた張本人――『奈落の蛇』の目的と、彼らが使う術式の詳細を知る必要があった。
その時、部屋の扉が静かに開かれ、リゼットが入ってきた。彼女は、大神殿の警備体制の見直しと内部調査の指揮を執っていた。その顔には疲労の色が浮かんでいる。
「……少し、分かったことがある」
彼女は俺とノエルに向き直ると、低い声で報告を始めた。
「この大神殿の地下には、神官長ですら存在を知らなかった隠された通路があった。それは王都の地下水路へと繋がっており、そこからなら誰にも気づかれずに神殿内部へ侵入することが可能だ」
「やはり、抜け穴があったか」
ノエルが眉をひそめる。
「ああ。そして、その通路の入り口は普段は使われていない古い礼拝堂の地下にあった。そこからは微かだが奴らと同じ邪悪な魔力の残滓が感じられた。おそらく、奴らはそこから侵入し聖女様に呪いをかけたのだろう」
リゼットの調査は着実に成果を上げていた。だが、問題はなぜ警備の厳しい大神殿の、そんな隠し通路の存在を邪教徒たちが知り得たのかということだ。
「……内部に、協力者がいる可能性が高い」
リゼットは苦々しげに結論づけた。
「それも、大神殿の内部構造にかなり詳しい人物だ」
その言葉に、部屋の空気が再び重くなる。味方であるはずの大神殿の中に敵が潜んでいる。これほど厄介なことはない。
俺たちの議論が行き詰まりかけた、その時だった。
「……う……ん……」
ベッドの上で眠っていたはずの聖女セシリアが、小さく身じろぎした。俺たちが彼女に視線を向けると、その瑠璃色の瞳がゆっくりと開かれた。
彼女はぼんやりとした視線で、俺たち三人の顔を一人ずつ見つめた。そして、その視線は最後に俺の顔でぴたりと止まった。
「……あなた……」
彼女が、か細い声で俺に語りかけてきた。
「あなたの……その力……とても、温かい光の味がします……」
光の味。ノエルの「祈りの味」に続き、またしても俺の創生水に詩的な評価が下された。
「あなたは、誰……?」
「俺は、ルーク。ただのポーション屋です」
俺がそう名乗ると、彼女はふわりと、あの天使のような微笑みを浮かべた。
「ルーク……。きれいな名前……」
彼女はゆっくりと、途切れ途切れに語り始めた。それは彼女が一年もの間、閉ざされた意識の中で一人で見続けてきた、悪夢の記憶だった。
「……ずっと、暗くて寒い場所にいました……黒くて大きな蛇が……私に、ずっと巻き付いて……」
その言葉は、エリアナが見た幻視と完全に一致していた。
「蛇は、私に囁くのです……。『星の器よ』、と。『お前の魂は、我が主の偉大なる復活の礎となるのだ』、と……」
星の器。やはり、間違いない。彼女こそが、邪教徒たちが狙うその人だった。
「蛇は……私の中から何かを吸い上げていました……私の魂の光を……。そして、その光を使って何か、黒くて冷たいものを……作ろうとしていました……」
彼女の言葉は核心に迫っていた。ノエルとリゼットも、息を殺して彼女の言葉に耳を傾けている。
「……『奈落の、冠』……。蛇は、そう呼んでいました……」
「奈落の冠?」
ノエルがその聞き慣れない単語を繰り返した。
「はい……。それは、人の魂を完全に支配するための呪いの……王冠……。それを誰かに……とても偉い人に、被せるのだと……」
人の魂を支配する、呪いの王冠。それを国の要人に被せる。もしそんなことが実現してしまえば、この国は内側から静かに『奈落の蛇』に乗っ取られてしまうだろう。
これが彼らの真の目的。単なる破壊や殺戮ではない。もっと狡猾で恐ろしい国家転覆計画。
俺たちはその陰謀の巨大さに戦慄した。
「……ありがとう、セシリア様。よく、話してくださいました。もう、お休みください」
俺が優しく声をかけると、彼女はこくりと頷き、再び安らかな眠りへと落ちていった。彼女の告白は体力を著しく消耗させたようだった。
だが、彼女がもたらした情報は、何よりも貴重なものだった。
「『魂喰いの呪詛』は、ただ聖女様の魂を喰らうだけではなかったんだ」
ノエルが全てのピースが繋がった、という顔で言た。
「彼女の純粋な魂をフィルターにして、より強力で精巧な新しい呪いを生み出すための、いわば『呪いの培養炉』にされていたんだ。それが『奈落の冠』の正体だ!」
呪いの正体が、ついに明らかになった。それは俺たちの想像を遥かに超える、悪辣で巨大な陰謀だった。
「……やるべきことは、分かったな」
リゼ-ットが静かに、しかし固い決意を込めて言った。
「奴らの計画を阻止する。そのためには、まずこの聖女様の呪いを完全に解かなければならない」
俺たちは顔を見合わせた。
敵の正体と呪いの本質。二つの大きな謎が、解き明かされた。これは大きな前進だ。
俺たちの戦いは新たな段階へと移行する。聖女セシリアの治療は、もはやただ一人の少女を救うだけではない。この国の未来そのものを救うための戦いとなったのだ。
俺は眠る聖女の穏やかな寝顔を見つめながら、静かに、しかし強く拳を握りしめた。
その報せは瞬く間に大神殿中を駆け巡り、絶望に沈んでいた神官たちの間に大きな衝撃と歓喜の波紋を広げた。人々は奇跡が起きたと口々に噂し、聖女の私室の前には安否を気遣う神官たちが詰めかけた。
だが、俺たちは手放しで喜んではいられなかった。彼女の意識はまだ混濁しており、時折俺と短い言葉を交わせる程度。そして何より、彼女の魂を蝕む呪いの核は依然としてその身に宿ったままなのだ。
「……やはり、この呪いは普通の術式じゃない」
聖女が再び眠りに落ちた後、ノエルは彼女の体を改めて診察し、深刻な顔で呟いた。
「彼女の魂と呪いが、まるで木の根が大地に張るように深く絡み合っている。月光草のような強力な霊薬があったとしても、ただ飲ませるだけでは呪いを剥がす際に魂そのものを傷つけかねない」
その言葉は俺たちに新たな、そしてより困難な課題を突きつけた。呪いを解くだけでなく、「いかにして安全に解くか」。
「何か、特別な手順が必要だということですか」
俺が尋ねると、ノエルは頷いた。
「うん。おそらくは魂に直接干渉する高度な儀式が必要になるだろうね。それも、ただの儀式じゃない。この呪いの性質を正確に理解した上での、オーダーメイドの儀式だ」
呪いの性質。それを知るためには、呪いをかけた張本人――『奈落の蛇』の目的と、彼らが使う術式の詳細を知る必要があった。
その時、部屋の扉が静かに開かれ、リゼットが入ってきた。彼女は、大神殿の警備体制の見直しと内部調査の指揮を執っていた。その顔には疲労の色が浮かんでいる。
「……少し、分かったことがある」
彼女は俺とノエルに向き直ると、低い声で報告を始めた。
「この大神殿の地下には、神官長ですら存在を知らなかった隠された通路があった。それは王都の地下水路へと繋がっており、そこからなら誰にも気づかれずに神殿内部へ侵入することが可能だ」
「やはり、抜け穴があったか」
ノエルが眉をひそめる。
「ああ。そして、その通路の入り口は普段は使われていない古い礼拝堂の地下にあった。そこからは微かだが奴らと同じ邪悪な魔力の残滓が感じられた。おそらく、奴らはそこから侵入し聖女様に呪いをかけたのだろう」
リゼットの調査は着実に成果を上げていた。だが、問題はなぜ警備の厳しい大神殿の、そんな隠し通路の存在を邪教徒たちが知り得たのかということだ。
「……内部に、協力者がいる可能性が高い」
リゼットは苦々しげに結論づけた。
「それも、大神殿の内部構造にかなり詳しい人物だ」
その言葉に、部屋の空気が再び重くなる。味方であるはずの大神殿の中に敵が潜んでいる。これほど厄介なことはない。
俺たちの議論が行き詰まりかけた、その時だった。
「……う……ん……」
ベッドの上で眠っていたはずの聖女セシリアが、小さく身じろぎした。俺たちが彼女に視線を向けると、その瑠璃色の瞳がゆっくりと開かれた。
彼女はぼんやりとした視線で、俺たち三人の顔を一人ずつ見つめた。そして、その視線は最後に俺の顔でぴたりと止まった。
「……あなた……」
彼女が、か細い声で俺に語りかけてきた。
「あなたの……その力……とても、温かい光の味がします……」
光の味。ノエルの「祈りの味」に続き、またしても俺の創生水に詩的な評価が下された。
「あなたは、誰……?」
「俺は、ルーク。ただのポーション屋です」
俺がそう名乗ると、彼女はふわりと、あの天使のような微笑みを浮かべた。
「ルーク……。きれいな名前……」
彼女はゆっくりと、途切れ途切れに語り始めた。それは彼女が一年もの間、閉ざされた意識の中で一人で見続けてきた、悪夢の記憶だった。
「……ずっと、暗くて寒い場所にいました……黒くて大きな蛇が……私に、ずっと巻き付いて……」
その言葉は、エリアナが見た幻視と完全に一致していた。
「蛇は、私に囁くのです……。『星の器よ』、と。『お前の魂は、我が主の偉大なる復活の礎となるのだ』、と……」
星の器。やはり、間違いない。彼女こそが、邪教徒たちが狙うその人だった。
「蛇は……私の中から何かを吸い上げていました……私の魂の光を……。そして、その光を使って何か、黒くて冷たいものを……作ろうとしていました……」
彼女の言葉は核心に迫っていた。ノエルとリゼットも、息を殺して彼女の言葉に耳を傾けている。
「……『奈落の、冠』……。蛇は、そう呼んでいました……」
「奈落の冠?」
ノエルがその聞き慣れない単語を繰り返した。
「はい……。それは、人の魂を完全に支配するための呪いの……王冠……。それを誰かに……とても偉い人に、被せるのだと……」
人の魂を支配する、呪いの王冠。それを国の要人に被せる。もしそんなことが実現してしまえば、この国は内側から静かに『奈落の蛇』に乗っ取られてしまうだろう。
これが彼らの真の目的。単なる破壊や殺戮ではない。もっと狡猾で恐ろしい国家転覆計画。
俺たちはその陰謀の巨大さに戦慄した。
「……ありがとう、セシリア様。よく、話してくださいました。もう、お休みください」
俺が優しく声をかけると、彼女はこくりと頷き、再び安らかな眠りへと落ちていった。彼女の告白は体力を著しく消耗させたようだった。
だが、彼女がもたらした情報は、何よりも貴重なものだった。
「『魂喰いの呪詛』は、ただ聖女様の魂を喰らうだけではなかったんだ」
ノエルが全てのピースが繋がった、という顔で言た。
「彼女の純粋な魂をフィルターにして、より強力で精巧な新しい呪いを生み出すための、いわば『呪いの培養炉』にされていたんだ。それが『奈落の冠』の正体だ!」
呪いの正体が、ついに明らかになった。それは俺たちの想像を遥かに超える、悪辣で巨大な陰謀だった。
「……やるべきことは、分かったな」
リゼ-ットが静かに、しかし固い決意を込めて言った。
「奴らの計画を阻止する。そのためには、まずこの聖女様の呪いを完全に解かなければならない」
俺たちは顔を見合わせた。
敵の正体と呪いの本質。二つの大きな謎が、解き明かされた。これは大きな前進だ。
俺たちの戦いは新たな段階へと移行する。聖女セシリアの治療は、もはやただ一人の少女を救うだけではない。この国の未来そのものを救うための戦いとなったのだ。
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