45 / 80
第45話:王都グランフォール、期待と混沌
しおりを挟む
王都近郊の宿場町「銀竜亭」での密会から数日後。俺たちは、ついに目的地の王都グランフォールの威容を目の当たりにしていた。地平線を覆うように広がる巨大な城壁、天を突くような尖塔の数々、そして城壁の内側から溢れ出す、圧倒的なまでの活気と喧騒。リューンや他のどの町とも比較にならない、まさに一国の首都と呼ぶにふさわしい光景だ。
「うわぁ……! すごい! 大きい!」
リリアは、子供のようにはしゃぎながら、巨大な城門を見上げている。その目はキラキラと輝き、未知の技術や情報への期待で胸を膨らませているのが伝わってくる。
「……これが、王都グランフォールか」
クラウスもまた、感慨深げに城壁を見つめている。彼にとっては、騎士としてのキャリアを再び歩み出すための、そして没落した家名を再興するための、新たなスタート地点となる場所だ。その表情には、決意と、ほんの少しの不安が入り混じっているように見えた。
「相変わらず、騒々しくて、胡散臭い場所ね」
シャロンは、どこか冷めた様子で周囲を見渡している。彼女にとって、この王都は、情報と危険が渦巻く、仕事場の一つに過ぎないのかもしれない。あるいは、彼女自身の過去と繋がる、何か因縁のある場所なのかもしれない。
俺もまた、王都の圧倒的なスケールと、その内に秘められたであろう混沌としたエネルギーに、期待と警戒が入り混じった複雑な感情を抱いていた。この巨大な都市には、俺が求める情報――世界の謎、古代文明の遺産、そして【デバッガー】スキルの真実――が眠っている可能性が高い。だが同時に、リューン以上に多くの「バグ」や「危険」が潜んでいることも間違いないだろう。
城門では、厳重な検問が行われていた。衛兵たちは、通行人の身分証(ギルドカードなど)を念入りにチェックし、荷物の検査も行っている。王都の治安維持に対する意識の高さが窺える。俺たちは、Eランクに昇格したギルドカードと、クラウスの(没落したとはいえ)貴族としての身分を示す書類を提示し、特に問題なく通過することができた。シャロンは……彼女がどうやって通過したのか、俺には分からなかった。いつの間にか、俺たちのすぐ後ろに、何食わぬ顔で立っていたのだ。彼女の隠密スキルは、本当に底が知れない。
城壁の内側は、まさに混沌とした坩堝(るつぼ)だった。石畳で舗装された大通りには、豪華な馬車と、荷物を満載した荷車と、様々な身分の人々がひしめき合っている。貴族、騎士、商人、職人、冒険者、そして貧しい身なりの人々。あらゆる階層の人間が、この巨大な都市で生活し、それぞれの目的を持って動いている。
道の両脇には、リューンでは見られなかったような、高層の建物や、壮麗な装飾が施された店舗が立ち並ぶ。魔道具の専門店、高級衣料品店、錬金術工房、そして各国の料理を提供するレストラン。目新しいものばかりで、キョロキョロと周囲を見渡してしまう。
「すごいね! 見てユズルさん、あれ! 自動で動く看板だよ!」リリアが興奮して指差す。
「おそらく、小型のゴーレムか、あるいは風魔法を利用した仕掛けでしょうね」俺は推測する。
「……王都は、やはり活気が違うな。だが、同時に格差も大きいようだ」クラウスが、道端で物乞いをする人々の姿を見て、複雑な表情を浮かべる。
「光が強ければ、影もまた濃くなるものよ」シャロンが、意味深に呟いた。
まずは、王都での活動拠点を確保する必要がある。リューンのような安宿の相部屋では、プライバシーも安全性も確保できないし、何よりリリアが魔道具開発に没頭できるスペースがない。ある程度の広さと、安全性を兼ね備えた物件を探す必要があった。
「拠点探しなら、私に少し心当たりがあるわ」シャロンが提案する。「表通りから少し入った、比較的静かな地区に、以前使っていた『セーフハウス』があるの。今は空き家になっているはずだから、そこを使えるかもしれないわ。もちろん、多少の『改装』は必要になるでしょうけど」
「セーフハウス……ですか」シャロンの言う「改装」が、具体的に何を意味するのか少し不安になるが、彼女の用意する場所なら、安全性は高いだろう。「助かります。見てみましょうか」
シャロンに案内されたのは、貴族街と商業地区の中間あたりに位置する、石造りの三階建ての建物だった。見た目は普通の商店兼住居といった感じだが、よく見ると窓には鉄格子がはめられ、扉も頑丈な作りになっている。
「中は、基本的な家具と、簡単な防御結界くらいしかないわ。でも、地下にはそこそこ広いスペースがあるから、リリアさんの工房にも使えるでしょう」シャロンは鍵を開けながら説明する。「家賃代わり、とは言わないけれど、ここを拠点にするなら、時々、私の『仕事』の手伝いはしてもらうことになるかもしれないわね」
「……分かりました。それで結構です」俺は頷く。背に腹は代えられない。それに、彼女の「仕事」を手伝うことで、新たな情報や経験が得られる可能性もある。
建物の中は、シャロンの言う通り、殺風景ではあったが、清潔に保たれており、広さも十分だった。特に地下スペースは、リリアが目を輝かせるほどの広さと頑丈さを備えていた。
「ここなら、大型の魔力炉も置けるかも! 防音処理もしっかりすれば、夜中でも開発できるね!」
こうして、俺たちの王都での新たな拠点が決まった。ここをベースキャンプとして、それぞれの目標に向けて活動を開始することになる。
◆
拠点が決まった翌日。俺たちは、早速それぞれの活動を開始した。
クラウスは、まず王都の騎士団本部へ出向き、自身の状況を報告し、復帰の可能性を探ることになった。没落したとはいえ、リンドバーグ家は由緒ある騎士の家系だ。何らかのコネクションが残っている可能性はある。しかし、彼が懸念していた通り、騎士団内部の派閥争いは根深く、彼の復帰は一筋縄ではいかないようだった。
「……どうやら、私を快く思わない勢力が、復帰を妨害しているようだ。だが、諦めるわけにはいかない。家の再興のためにも、騎士としての道を再び歩まねば」
彼は、困難な状況にも怯むことなく、決意を新たにしていた。俺も、何か彼の手助けができないか、【デバッガー】スキルで情報収集を試みることにした。騎士団内部の人間関係や派閥の「バグ」を見つけ出せれば、彼の助けになるかもしれない。
リリアは、早速、王都の魔道具ギルドや、有名な工房を訪ね歩き始めた。最新の技術や情報に触れ、目を輝かせている。
「すごかったよ、ユズルさん! 王都の技術レベル、リューンとは全然違う! 新しい素材もたくさん見つけたし、参考にしたいアイデアもいっぱい! 私、もっともっと勉強して、最高の魔道具を作ってみせるから!」
彼女は、地下工房に籠もり、持ち前の集中力で新たな開発に取り組み始めた。俺も、時間を見つけては彼女の開発を手伝い、【デバッガー】スキルで解析やバグ発見を行う。俺たちのスキルシナジーは、王都という新たな環境で、さらに進化していく可能性を秘めている。
シャロンは、王都の裏社会に張り巡らされた自身の情報網を再構築し、「夜蛇」とカルト教団「深淵を覗く者たち」の動向を探り始めた。
「どちらの組織も、王都で何らかの動きを見せているわね……まだ具体的な情報は掴めていないけれど、注意が必要よ。特に、カルト教団の方は、不気味な噂が絶えないわ」
彼女からもたらされる情報は、断片的ではあるが、常に最新で、そして危険な匂いを伴っていた。俺たちの知らないところで、何かが蠢いている。そのことを、常に意識させられた。
そして、俺自身は、王都に集まる膨大な情報を【デバッガー】スキルで収集・分析しつつ、新たな依頼――「星読みの羅針盤」の捜索――への準備を進めていた。アルフレッドと名乗る謎の依頼人からは、「羅針盤は、王都の地下に広がる古代遺跡群、通称『忘れられた地下道(ロスト・アンダーパス)』に持ち込まれた可能性が高い」という追加情報がもたらされた。
「忘れられた地下道……」それは、王都の地下に網の目のように広がる、古代文明時代の遺跡だと言われている。危険な魔物や罠が多く、未だ全容は解明されていない。ギルドも、一部エリアを除いて立ち入りを制限している危険地帯だ。
カルト教団は、そんな場所に潜伏し、羅針盤を隠しているというのか?
「厄介な場所を選んでくれたものね」シャロンが、地下道の地図(これも彼女がどこからか入手したものだ)を広げながら言う。「ここは、構造が複雑な上に、強力な古代の防御機構や、正体不明の魔物も多い。カルト教団がアジトにするには、確かに都合が良いかもしれないけれど」
「攻略は可能でしょうか?」俺は尋ねる。
「正面から行けば、かなりの戦力が必要になるでしょうね」シャロンは答える。「でも、私たちには、あなたの『目』があるわ。正規のルートではなく、警備や罠の『バグ』を突いた、秘密の侵入経路を見つけ出せるかもしれない」
(地下遺跡のデバッグ……か。面白そうだ)
俺のデバッガー魂が、再び疼き始めるのを感じた。
こうして、王都グランフォールでの俺たちの新たな生活と、次なるミッションへの挑戦が始まった。
期待と、混沌。光と、影。
この巨大な都市で、俺たちは何を見つけ、何を知り、そして、どんな「バグ」と対峙することになるのだろうか?
俺は、窓から見える王都の壮麗な街並み――その裏に潜むであろう複雑なシステムと歪み――を見つめながら、これからの波乱に満ちた日々への覚悟を、改めて固めるのだった。
「うわぁ……! すごい! 大きい!」
リリアは、子供のようにはしゃぎながら、巨大な城門を見上げている。その目はキラキラと輝き、未知の技術や情報への期待で胸を膨らませているのが伝わってくる。
「……これが、王都グランフォールか」
クラウスもまた、感慨深げに城壁を見つめている。彼にとっては、騎士としてのキャリアを再び歩み出すための、そして没落した家名を再興するための、新たなスタート地点となる場所だ。その表情には、決意と、ほんの少しの不安が入り混じっているように見えた。
「相変わらず、騒々しくて、胡散臭い場所ね」
シャロンは、どこか冷めた様子で周囲を見渡している。彼女にとって、この王都は、情報と危険が渦巻く、仕事場の一つに過ぎないのかもしれない。あるいは、彼女自身の過去と繋がる、何か因縁のある場所なのかもしれない。
俺もまた、王都の圧倒的なスケールと、その内に秘められたであろう混沌としたエネルギーに、期待と警戒が入り混じった複雑な感情を抱いていた。この巨大な都市には、俺が求める情報――世界の謎、古代文明の遺産、そして【デバッガー】スキルの真実――が眠っている可能性が高い。だが同時に、リューン以上に多くの「バグ」や「危険」が潜んでいることも間違いないだろう。
城門では、厳重な検問が行われていた。衛兵たちは、通行人の身分証(ギルドカードなど)を念入りにチェックし、荷物の検査も行っている。王都の治安維持に対する意識の高さが窺える。俺たちは、Eランクに昇格したギルドカードと、クラウスの(没落したとはいえ)貴族としての身分を示す書類を提示し、特に問題なく通過することができた。シャロンは……彼女がどうやって通過したのか、俺には分からなかった。いつの間にか、俺たちのすぐ後ろに、何食わぬ顔で立っていたのだ。彼女の隠密スキルは、本当に底が知れない。
城壁の内側は、まさに混沌とした坩堝(るつぼ)だった。石畳で舗装された大通りには、豪華な馬車と、荷物を満載した荷車と、様々な身分の人々がひしめき合っている。貴族、騎士、商人、職人、冒険者、そして貧しい身なりの人々。あらゆる階層の人間が、この巨大な都市で生活し、それぞれの目的を持って動いている。
道の両脇には、リューンでは見られなかったような、高層の建物や、壮麗な装飾が施された店舗が立ち並ぶ。魔道具の専門店、高級衣料品店、錬金術工房、そして各国の料理を提供するレストラン。目新しいものばかりで、キョロキョロと周囲を見渡してしまう。
「すごいね! 見てユズルさん、あれ! 自動で動く看板だよ!」リリアが興奮して指差す。
「おそらく、小型のゴーレムか、あるいは風魔法を利用した仕掛けでしょうね」俺は推測する。
「……王都は、やはり活気が違うな。だが、同時に格差も大きいようだ」クラウスが、道端で物乞いをする人々の姿を見て、複雑な表情を浮かべる。
「光が強ければ、影もまた濃くなるものよ」シャロンが、意味深に呟いた。
まずは、王都での活動拠点を確保する必要がある。リューンのような安宿の相部屋では、プライバシーも安全性も確保できないし、何よりリリアが魔道具開発に没頭できるスペースがない。ある程度の広さと、安全性を兼ね備えた物件を探す必要があった。
「拠点探しなら、私に少し心当たりがあるわ」シャロンが提案する。「表通りから少し入った、比較的静かな地区に、以前使っていた『セーフハウス』があるの。今は空き家になっているはずだから、そこを使えるかもしれないわ。もちろん、多少の『改装』は必要になるでしょうけど」
「セーフハウス……ですか」シャロンの言う「改装」が、具体的に何を意味するのか少し不安になるが、彼女の用意する場所なら、安全性は高いだろう。「助かります。見てみましょうか」
シャロンに案内されたのは、貴族街と商業地区の中間あたりに位置する、石造りの三階建ての建物だった。見た目は普通の商店兼住居といった感じだが、よく見ると窓には鉄格子がはめられ、扉も頑丈な作りになっている。
「中は、基本的な家具と、簡単な防御結界くらいしかないわ。でも、地下にはそこそこ広いスペースがあるから、リリアさんの工房にも使えるでしょう」シャロンは鍵を開けながら説明する。「家賃代わり、とは言わないけれど、ここを拠点にするなら、時々、私の『仕事』の手伝いはしてもらうことになるかもしれないわね」
「……分かりました。それで結構です」俺は頷く。背に腹は代えられない。それに、彼女の「仕事」を手伝うことで、新たな情報や経験が得られる可能性もある。
建物の中は、シャロンの言う通り、殺風景ではあったが、清潔に保たれており、広さも十分だった。特に地下スペースは、リリアが目を輝かせるほどの広さと頑丈さを備えていた。
「ここなら、大型の魔力炉も置けるかも! 防音処理もしっかりすれば、夜中でも開発できるね!」
こうして、俺たちの王都での新たな拠点が決まった。ここをベースキャンプとして、それぞれの目標に向けて活動を開始することになる。
◆
拠点が決まった翌日。俺たちは、早速それぞれの活動を開始した。
クラウスは、まず王都の騎士団本部へ出向き、自身の状況を報告し、復帰の可能性を探ることになった。没落したとはいえ、リンドバーグ家は由緒ある騎士の家系だ。何らかのコネクションが残っている可能性はある。しかし、彼が懸念していた通り、騎士団内部の派閥争いは根深く、彼の復帰は一筋縄ではいかないようだった。
「……どうやら、私を快く思わない勢力が、復帰を妨害しているようだ。だが、諦めるわけにはいかない。家の再興のためにも、騎士としての道を再び歩まねば」
彼は、困難な状況にも怯むことなく、決意を新たにしていた。俺も、何か彼の手助けができないか、【デバッガー】スキルで情報収集を試みることにした。騎士団内部の人間関係や派閥の「バグ」を見つけ出せれば、彼の助けになるかもしれない。
リリアは、早速、王都の魔道具ギルドや、有名な工房を訪ね歩き始めた。最新の技術や情報に触れ、目を輝かせている。
「すごかったよ、ユズルさん! 王都の技術レベル、リューンとは全然違う! 新しい素材もたくさん見つけたし、参考にしたいアイデアもいっぱい! 私、もっともっと勉強して、最高の魔道具を作ってみせるから!」
彼女は、地下工房に籠もり、持ち前の集中力で新たな開発に取り組み始めた。俺も、時間を見つけては彼女の開発を手伝い、【デバッガー】スキルで解析やバグ発見を行う。俺たちのスキルシナジーは、王都という新たな環境で、さらに進化していく可能性を秘めている。
シャロンは、王都の裏社会に張り巡らされた自身の情報網を再構築し、「夜蛇」とカルト教団「深淵を覗く者たち」の動向を探り始めた。
「どちらの組織も、王都で何らかの動きを見せているわね……まだ具体的な情報は掴めていないけれど、注意が必要よ。特に、カルト教団の方は、不気味な噂が絶えないわ」
彼女からもたらされる情報は、断片的ではあるが、常に最新で、そして危険な匂いを伴っていた。俺たちの知らないところで、何かが蠢いている。そのことを、常に意識させられた。
そして、俺自身は、王都に集まる膨大な情報を【デバッガー】スキルで収集・分析しつつ、新たな依頼――「星読みの羅針盤」の捜索――への準備を進めていた。アルフレッドと名乗る謎の依頼人からは、「羅針盤は、王都の地下に広がる古代遺跡群、通称『忘れられた地下道(ロスト・アンダーパス)』に持ち込まれた可能性が高い」という追加情報がもたらされた。
「忘れられた地下道……」それは、王都の地下に網の目のように広がる、古代文明時代の遺跡だと言われている。危険な魔物や罠が多く、未だ全容は解明されていない。ギルドも、一部エリアを除いて立ち入りを制限している危険地帯だ。
カルト教団は、そんな場所に潜伏し、羅針盤を隠しているというのか?
「厄介な場所を選んでくれたものね」シャロンが、地下道の地図(これも彼女がどこからか入手したものだ)を広げながら言う。「ここは、構造が複雑な上に、強力な古代の防御機構や、正体不明の魔物も多い。カルト教団がアジトにするには、確かに都合が良いかもしれないけれど」
「攻略は可能でしょうか?」俺は尋ねる。
「正面から行けば、かなりの戦力が必要になるでしょうね」シャロンは答える。「でも、私たちには、あなたの『目』があるわ。正規のルートではなく、警備や罠の『バグ』を突いた、秘密の侵入経路を見つけ出せるかもしれない」
(地下遺跡のデバッグ……か。面白そうだ)
俺のデバッガー魂が、再び疼き始めるのを感じた。
こうして、王都グランフォールでの俺たちの新たな生活と、次なるミッションへの挑戦が始まった。
期待と、混沌。光と、影。
この巨大な都市で、俺たちは何を見つけ、何を知り、そして、どんな「バグ」と対峙することになるのだろうか?
俺は、窓から見える王都の壮麗な街並み――その裏に潜むであろう複雑なシステムと歪み――を見つめながら、これからの波乱に満ちた日々への覚悟を、改めて固めるのだった。
0
あなたにおすすめの小説
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
キャンピングカーで走ってるだけで異世界が平和になるそうです~万物生成系チートスキルを添えて~
サメのおでこ
ファンタジー
手違いだったのだ。もしくは事故。
ヒトと魔族が今日もドンパチやっている世界。行方不明の勇者を捜す使命を帯びて……訂正、押しつけられて召喚された俺は、スキル≪物質変換≫の使い手だ。
木を鉄に、紙を鋼に、雪をオムライスに――あらゆる物質を望むがままに変換してのけるこのスキルは、しかし何故か召喚師から「役立たずのド三流」と罵られる。その挙げ句、人界の果てへと魔法で追放される有り様。
そんな俺は、≪物質変換≫でもって生き延びるための武器を生み出そうとして――キャンピングカーを創ってしまう。
もう一度言う。
手違いだったのだ。もしくは事故。
出来てしまったキャンピングカーで、渋々出発する俺。だが、実はこの平和なクルマには俺自身も知らない途方もない力が隠されていた!
そんな俺とキャンピングカーに、ある願いを託す人々が現れて――
※本作は他サイトでも掲載しています
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
気づいたら美少女ゲーの悪役令息に転生していたのでサブヒロインを救うのに人生を賭けることにした
高坂ナツキ
ファンタジー
衝撃を受けた途端、俺は美少女ゲームの中ボス悪役令息に転生していた!?
これは、自分が制作にかかわっていた美少女ゲームの中ボス悪役令息に転生した主人公が、報われないサブヒロインを救うために人生を賭ける話。
日常あり、恋愛あり、ダンジョンあり、戦闘あり、料理ありの何でもありの話となっています。
42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。
町島航太
ファンタジー
かつて日本最強投手と持て囃され、MLBでも大活躍した佐久間隼人。
しかし、老化による衰えと3度の靭帯損傷により、引退を余儀なくされてしまう。
失意の中、歩いていると球団の熱狂的ファンからポストシーズンに行けなかった理由と決めつけられ、刺し殺されてしまう。
だが、目を再び開くと、魔法が存在する世界『異世界』に転生していた。
異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業で心も体もすり減らしていた青年・悠翔(はると)。
日々の疲れを癒してくれていたのは、幼い頃から大好きだったゲーム『ほのぼの牧場ライフ』だけだった。
両親を早くに亡くし、年の離れた妹・ひなのを守りながら、限界寸前の生活を続けていたある日――
「目を覚ますと、そこは……ゲームの中そっくりの世界だった!?」
女神様いわく、「疲れ果てたあなたに、癒しの世界を贈ります」とのこと。
目の前には、自分がかつて何百時間も遊んだ“あの牧場”が広がっていた。
作物を育て、動物たちと暮らし、時には村人の悩みを解決しながら、のんびりと過ごす毎日。
けれどもこの世界には、ゲームにはなかった“出会い”があった。
――獣人の少女、恥ずかしがり屋の魔法使い、村の頼れるお姉さん。
誰かと心を通わせるたびに、はるとの日常は少しずつ色づいていく。
そして、残された妹・ひなのにも、ある“転機”が訪れようとしていた……。
ほっこり、のんびり、時々ドキドキ。
癒しと恋と成長の、異世界牧場スローライフ、始まります!
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
追放されたので田舎でスローライフするはずが、いつの間にか最強領主になっていた件
言諮 アイ
ファンタジー
「お前のような無能はいらない!」
──そう言われ、レオンは王都から盛大に追放された。
だが彼は思った。
「やった!最高のスローライフの始まりだ!!」
そして辺境の村に移住し、畑を耕し、温泉を掘り当て、牧場を開き、ついでに商売を始めたら……
気づけば村が巨大都市になっていた。
農業改革を進めたら周囲の貴族が土下座し、交易を始めたら王国経済をぶっ壊し、温泉を作ったら各国の王族が観光に押し寄せる。
「俺はただ、のんびり暮らしたいだけなんだが……?」
一方、レオンを追放した王国は、バカ王のせいで経済崩壊&敵国に占領寸前!
慌てて「レオン様、助けてください!!」と泣きついてくるが……
「ん? ちょっと待て。俺に無能って言ったの、どこのどいつだっけ?」
もはや世界最強の領主となったレオンは、
「好き勝手やった報い? しらんな」と華麗にスルーし、
今日ものんびり温泉につかるのだった。
ついでに「真の愛」まで手に入れて、レオンの楽園ライフは続く──!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる