2 / 3
第一話
しおりを挟む
「早く言え!ぶっ殺されてぇか!」
鋭い剣先を俺に向けながら彼は尋ねる。
これはヤバい。真面目に答えないとすぐさま殺してきそうだ。素直に答える以外の選択しもないしな。
「えっと、目が覚めたらここに居て、音がすると思って身構えていたらそこに頭部が転がってきて驚いてるって感じです。」
「何?お前ここがどこか分かってねぇのか?ここはオオルトルードの森。許可無く入ればそこの、ピークの街のギルドに拘留される。まさかそんなことを知らないはずもねぇ。じゃあ本当に……いや、お前が嘘をついてない保証があるわけねぇんだから連行させてもらう。」
許可無く入ればギルドに拘留って、そんな危険な場所なのか?もしくは機密情報が存在するとか。そもそもギルドってあれだよな。なんか冒険者的な人が集まる組織的なやつだよな。
ただ、突然こんな場所に来たのに、半分犯罪者扱いされるのは流石に色々やばい気がする。どうに。かして誤解を解かなきゃだが……連行後に事情聴取的なのがあるはずだから、それで無実を証明することも……いや、ゴブリンが居るような世界だぞ。何か吐くまで拷問されちゃたまったもんじゃないな。こうなりゃ必死に訴えかけるしかない。
「待ってください!本当に僕は何も知りません!気づいたらここに居たってだけなんです!」
彼の視線が鋭いものになる。
下手したらこの場で殺されても不思議じゃない……どうすれば……
「ガタガタうるせぇな。てめぇこの場でぶち殺「おいオルト!何やってる!!」……チッ!」
声がした方を見ると、赤い鎧を纏い、オルトと呼ばれたこの少年を見る男が居た。
歳は30代半ばといったところか。茶色い髪を襟元まで伸ばしている。簡単に言うと、茶髪でダンディーなイケメンとでも言えば良いのだろうか。
「おい団長……何でアンタが俺に付いてきてる?俺はただゴブリンを殺しに行くとしか行ってねぇはずだが。」
「お前がゴブリンを殺すと言うときは必ず何かしでかす……。この前もそう言ってボブゴブリンの集落に単独で乗り込み皆殺しにした。あの日お前はどんな姿で帰ってきたか覚えているか?出血多量に意識朦朧、まさに満身創痍だった。あと少し遅ければお前は死んでいたんだぞ……!」
静かな怒りが言葉に含まれているのが良く分かる。まるで聞き分けの悪い子供を諭す父親のようだ。
「アンタには関係ねぇだろ。これは俺の問題だ。」
なんとも父親に反発する息子同然だな。
しかしこの二人には深い関係があるみたいだ。親子か?そうは見えないが、ともかくこの人のおかげで助かった。本気で死ぬかと思った。
「オルト、お前はまだ若いし、これから色々学んでいく。お前のすることにとやかく言うつもりは無いが、死んでしまえば、お前の両親はどう思うか「うるせぇ!!てめぇその話俺の前ですんなっつったハズだ!それ以上言うと本気で殺すぞ!!」……すまない。だが、とにかく自分勝手な行動はやめろ!お前の行動が多くの人を傷つける事につながるんだからな!」
「…………。」
オルトは押し黙る。
そしてなんとも言いがたい沈黙が流れる。
これどうすりゃ良いんだ。俺は完全に蚊帳の外だしな。このタイミングで話しても良いのか?危険な気がするんだけど……。
「君。そこのオルトの前の君。君は一体どこから来た。オルトの前では言いにくいだろう。」
俺に向けて指が指される。
言うタイミングはここしかないな。
「僕の名前は柊 達也です。気づいたらこの森に倒れてて混乱していたのですが、彼が来て現在に至るって感じです。」
「ふむ。ここまで来たときの記憶も一切ないのかね。」
「はい。気付いたらここにとだけ……。」
「そうか分かった。協力ありがとう。私の名前はルーク・アイリス。そこの街『ピーク』の冒険者ギルドにてとある団を作っている。そして私はそこの団長だ。よろしく頼む。それにしても、気付いたらここに居たとは……転移系の罠、記憶も無くすとなると相当高度なものか。調査が必要かもしれないな。ともかく、このままでは何も出来ないだろう。冒険者ギルドに案内しよう。さぁ来たまえ。」
俺は彼に言われついて行くことにする。これ以上何もできないしな。逆に人がいるなら安心だ。
そういえば、あいつはどうした…………っておいめっちゃ睨んできてるじゃねぇかよ……。
「ギロリ」
そう。達也が振り向いた先には視線だけで射殺さんとばかりに彼を睨みつけるオルトの姿があった。
うぉぉ……とにかく怖すぎるけど、今は団長についていくことだけを考えよう。このままだと本当に殺されそうだ……。
俺はすぐに顔をルーク団長の背にに向け直すのだった。
睨むオルト、恐怖する達也、彼らの行動と感情はルークの案内と共に消えて行く……
鋭い剣先を俺に向けながら彼は尋ねる。
これはヤバい。真面目に答えないとすぐさま殺してきそうだ。素直に答える以外の選択しもないしな。
「えっと、目が覚めたらここに居て、音がすると思って身構えていたらそこに頭部が転がってきて驚いてるって感じです。」
「何?お前ここがどこか分かってねぇのか?ここはオオルトルードの森。許可無く入ればそこの、ピークの街のギルドに拘留される。まさかそんなことを知らないはずもねぇ。じゃあ本当に……いや、お前が嘘をついてない保証があるわけねぇんだから連行させてもらう。」
許可無く入ればギルドに拘留って、そんな危険な場所なのか?もしくは機密情報が存在するとか。そもそもギルドってあれだよな。なんか冒険者的な人が集まる組織的なやつだよな。
ただ、突然こんな場所に来たのに、半分犯罪者扱いされるのは流石に色々やばい気がする。どうに。かして誤解を解かなきゃだが……連行後に事情聴取的なのがあるはずだから、それで無実を証明することも……いや、ゴブリンが居るような世界だぞ。何か吐くまで拷問されちゃたまったもんじゃないな。こうなりゃ必死に訴えかけるしかない。
「待ってください!本当に僕は何も知りません!気づいたらここに居たってだけなんです!」
彼の視線が鋭いものになる。
下手したらこの場で殺されても不思議じゃない……どうすれば……
「ガタガタうるせぇな。てめぇこの場でぶち殺「おいオルト!何やってる!!」……チッ!」
声がした方を見ると、赤い鎧を纏い、オルトと呼ばれたこの少年を見る男が居た。
歳は30代半ばといったところか。茶色い髪を襟元まで伸ばしている。簡単に言うと、茶髪でダンディーなイケメンとでも言えば良いのだろうか。
「おい団長……何でアンタが俺に付いてきてる?俺はただゴブリンを殺しに行くとしか行ってねぇはずだが。」
「お前がゴブリンを殺すと言うときは必ず何かしでかす……。この前もそう言ってボブゴブリンの集落に単独で乗り込み皆殺しにした。あの日お前はどんな姿で帰ってきたか覚えているか?出血多量に意識朦朧、まさに満身創痍だった。あと少し遅ければお前は死んでいたんだぞ……!」
静かな怒りが言葉に含まれているのが良く分かる。まるで聞き分けの悪い子供を諭す父親のようだ。
「アンタには関係ねぇだろ。これは俺の問題だ。」
なんとも父親に反発する息子同然だな。
しかしこの二人には深い関係があるみたいだ。親子か?そうは見えないが、ともかくこの人のおかげで助かった。本気で死ぬかと思った。
「オルト、お前はまだ若いし、これから色々学んでいく。お前のすることにとやかく言うつもりは無いが、死んでしまえば、お前の両親はどう思うか「うるせぇ!!てめぇその話俺の前ですんなっつったハズだ!それ以上言うと本気で殺すぞ!!」……すまない。だが、とにかく自分勝手な行動はやめろ!お前の行動が多くの人を傷つける事につながるんだからな!」
「…………。」
オルトは押し黙る。
そしてなんとも言いがたい沈黙が流れる。
これどうすりゃ良いんだ。俺は完全に蚊帳の外だしな。このタイミングで話しても良いのか?危険な気がするんだけど……。
「君。そこのオルトの前の君。君は一体どこから来た。オルトの前では言いにくいだろう。」
俺に向けて指が指される。
言うタイミングはここしかないな。
「僕の名前は柊 達也です。気づいたらこの森に倒れてて混乱していたのですが、彼が来て現在に至るって感じです。」
「ふむ。ここまで来たときの記憶も一切ないのかね。」
「はい。気付いたらここにとだけ……。」
「そうか分かった。協力ありがとう。私の名前はルーク・アイリス。そこの街『ピーク』の冒険者ギルドにてとある団を作っている。そして私はそこの団長だ。よろしく頼む。それにしても、気付いたらここに居たとは……転移系の罠、記憶も無くすとなると相当高度なものか。調査が必要かもしれないな。ともかく、このままでは何も出来ないだろう。冒険者ギルドに案内しよう。さぁ来たまえ。」
俺は彼に言われついて行くことにする。これ以上何もできないしな。逆に人がいるなら安心だ。
そういえば、あいつはどうした…………っておいめっちゃ睨んできてるじゃねぇかよ……。
「ギロリ」
そう。達也が振り向いた先には視線だけで射殺さんとばかりに彼を睨みつけるオルトの姿があった。
うぉぉ……とにかく怖すぎるけど、今は団長についていくことだけを考えよう。このままだと本当に殺されそうだ……。
俺はすぐに顔をルーク団長の背にに向け直すのだった。
睨むオルト、恐怖する達也、彼らの行動と感情はルークの案内と共に消えて行く……
0
あなたにおすすめの小説
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
とある執事の日常 ~お嬢様の中身は恐らくギャル~
冬兎
ファンタジー
うちのお嬢様は絶対におかしい。
「道路やばくない? 整備しよ」
「孤児院とか作ったら?」
「困ってる人助けるのなんか当たり前っしょ」
貴族令嬢らしからぬ口調で突拍子もない提案を次々とぶつけてくるお嬢様、レティシア・リオネール。執事の俺、クラウスは今日も彼女の無茶振りに振り回される。
不思議なことに、お嬢様の理想論は必ず実現し効果を発揮する。
孤児院は完成し、医療制度は整い、領地は驚異的に発展していく。
元勇者の伯爵様、脳筋騎士団長、くのいちメイド長、双子の妹たち――
濃すぎる面々に囲まれながら、俺は今日もお嬢様の思いつきを形にしていく。
気づけば、振り回されることに悦びを感じ始めている俺はもう手遅れかもしれない。
R8.1.20 投稿開始
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
転生?憑依?したおっさんの俺は【この子】を幸せにしたい
くらげ
ファンタジー
鷹中 結糸(たかなか ゆいと) は、四十目前の独り身の普通という名のブラック会社に務めるサラリーマンだった。だが、目が覚めたら細く小さい少年に転生?憑依?していた。しかも【この子】は、どうやら家族からも、国からも、嫌われているようで……!?
「誰も【この子】を幸せにしないなら俺が幸せにしてもいいよな?」
異世界配信中。幼馴染みに捨てられた俺に、神々(視聴者)がコメントしてくるんだが。
葉月
ファンタジー
コルネ村で、幼なじみであり恋人でもあったユリアナと、ささやかな幸福を分かち合って生きていたロイド。
だがある日、ユリアナは女神の愛子として目覚め、国王の命により王都へと連れ去られる。
突然、日常を奪われ、運命に引き裂かれたロイドは、抗う術も持たぬまま、否応なく大きな流れへと呑み込まれていく。
これは、奪われたものを取り戻すため、そして理不尽な運命に抗おうとする、一人の少年の物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる