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追放編
晩御飯②
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「アイツと勝負すんじゃなかったのかよ?」
「俺は勝負を受けるなんて一言も言ってないぞ」
俺は『迷惑だから表に出ろ』とは言ったが勝負するとは言ってない。
「プププ‥‥‥いや、確かに言ってはなかったっすけど!」
ガチャガチャ!!
『おいっ!! ナメてんのか? 開けろ、ゴラァ!!!』
入り口周辺が騒がしいけどとりあえずほっとこう。
お店の人が鍵を開けない判断をしてる時点で問題ないのだろう。その証拠に「店長からのサービスです」とデザートをいただいた。
みんなで食べた。うん、美味しかった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
念のため店の裏口から出ようとしたらフランシスが仲間らしき犬獣人を揃えて待ち構えていた。思ったよりは頭が回るらしい。
「おぉ、こっちにいたのか、帰ったかと思った」
「テメェ、さっきはナメた真似してくれたな。覚悟は出来てるんだろうな?」
向こうは完全に臨戦態勢だ。
俺は道具袋に手を入れながら声をかける。
「一言警告しておく、俺たちにはもう関わらない方がいいぞ」
「テメェ! マジでぶっ殺すぞ!」
そこまで言われたらな。警告もしたし。
知らないぞ、と。
キュポンッ!!!
俺は竜の秘薬の瓶のフタを開けた。
「「「ギャワン!!!!」」」
フランシスとその仲間たちがのたうち回る。
まぁ無理もない。犬獣人の嗅覚はそれこそ犬と変わりない。それであの臭いを嗅がされたらな‥‥‥。
俺の後ろでアリウスは風下にならないようにちゃっかりと風魔法でそよ風を吹かせていた。
「降参するか? どうする?」
「テメェ!! どれだけナメた真似‥‥‥」
既にヘロヘロのくせにどうやら降参はしないらしい。
仕方ないなぁ。
ここまでやりたくは無かったけど。
俺はフランシスに竜の秘薬を頭からぶっかけてやった。この薬は俺しか『超人化』しない。他の人にとってはただ臭いだけだ。
「ギャヒィーーーーーーン!!!!」
変な鳴き声を最後にフランシスは気絶したようだ。
同じく気絶経験のあるアリウスが呟いた。
「うわぁ‥‥‥アルくん、えげつないですね」
? そうかな?
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
翌日、飛竜の餌を作ってから竜の秘薬の補充をしておいた。臭いだけでもけっこう有効だったな。
今までは一個あれば良いと思ってたけど事態によってはもっと有っても良いのかもしれない。
という訳で今回は3つ作っておいた。
「アルくん、今日もいろいろ検証していきましょうね」
ニコニコしてるアリウスが少し怖い。
「まずはアルくんのステータスを再確認しておきましょうか。【鑑定】!!」
アリウスが見たまんまの数値をメモに書いてくれた。
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
【アルフレッド】
HP 110
MP 40
腕力 16 (+10)
器用 22 (+10)
素早さ 22 (+10)
体力 19 (+10)
魔力 11 (+10)
ジョブ【合成士】
スキル
【合成】LV2
【悪臭耐性】
【魅了耐性】
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
あ、なんかいろいろ変わってるな。
「俺は勝負を受けるなんて一言も言ってないぞ」
俺は『迷惑だから表に出ろ』とは言ったが勝負するとは言ってない。
「プププ‥‥‥いや、確かに言ってはなかったっすけど!」
ガチャガチャ!!
『おいっ!! ナメてんのか? 開けろ、ゴラァ!!!』
入り口周辺が騒がしいけどとりあえずほっとこう。
お店の人が鍵を開けない判断をしてる時点で問題ないのだろう。その証拠に「店長からのサービスです」とデザートをいただいた。
みんなで食べた。うん、美味しかった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
念のため店の裏口から出ようとしたらフランシスが仲間らしき犬獣人を揃えて待ち構えていた。思ったよりは頭が回るらしい。
「おぉ、こっちにいたのか、帰ったかと思った」
「テメェ、さっきはナメた真似してくれたな。覚悟は出来てるんだろうな?」
向こうは完全に臨戦態勢だ。
俺は道具袋に手を入れながら声をかける。
「一言警告しておく、俺たちにはもう関わらない方がいいぞ」
「テメェ! マジでぶっ殺すぞ!」
そこまで言われたらな。警告もしたし。
知らないぞ、と。
キュポンッ!!!
俺は竜の秘薬の瓶のフタを開けた。
「「「ギャワン!!!!」」」
フランシスとその仲間たちがのたうち回る。
まぁ無理もない。犬獣人の嗅覚はそれこそ犬と変わりない。それであの臭いを嗅がされたらな‥‥‥。
俺の後ろでアリウスは風下にならないようにちゃっかりと風魔法でそよ風を吹かせていた。
「降参するか? どうする?」
「テメェ!! どれだけナメた真似‥‥‥」
既にヘロヘロのくせにどうやら降参はしないらしい。
仕方ないなぁ。
ここまでやりたくは無かったけど。
俺はフランシスに竜の秘薬を頭からぶっかけてやった。この薬は俺しか『超人化』しない。他の人にとってはただ臭いだけだ。
「ギャヒィーーーーーーン!!!!」
変な鳴き声を最後にフランシスは気絶したようだ。
同じく気絶経験のあるアリウスが呟いた。
「うわぁ‥‥‥アルくん、えげつないですね」
? そうかな?
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
翌日、飛竜の餌を作ってから竜の秘薬の補充をしておいた。臭いだけでもけっこう有効だったな。
今までは一個あれば良いと思ってたけど事態によってはもっと有っても良いのかもしれない。
という訳で今回は3つ作っておいた。
「アルくん、今日もいろいろ検証していきましょうね」
ニコニコしてるアリウスが少し怖い。
「まずはアルくんのステータスを再確認しておきましょうか。【鑑定】!!」
アリウスが見たまんまの数値をメモに書いてくれた。
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
【アルフレッド】
HP 110
MP 40
腕力 16 (+10)
器用 22 (+10)
素早さ 22 (+10)
体力 19 (+10)
魔力 11 (+10)
ジョブ【合成士】
スキル
【合成】LV2
【悪臭耐性】
【魅了耐性】
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あ、なんかいろいろ変わってるな。
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