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真実の花
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最近、学校で話題になっている噂がある。
それは〝真実の花〟と言われる不思議な植物についての噂。
育てた人の心の養分を吸って成長する植物で、その人の心が綺麗なら美しい花を咲かせて願いを〝真実〟にしてくれる。
逆に心が汚れている人が育てると禍々しい花を咲かせてその人に〝真実〟を突き付けると言われている。
何を御伽噺みたいな事を・・・そう思っていたけど、実際にその花を育てて願いを叶えてもらったと言う子達が現れた。
最初は誰も信じていなかったけれど、実際に叶えてもらったと言う生徒達が増えて来た事で、「願いが叶う!」と皆躍起になってその植物の種を探していた。
「葵!ウチも種見付けたよ!」
そう言って来たのはクラスメイトの結衣だった。
「凄いじゃん。何処で見付けたの?」
「見付けたって言うか、貰った?」
結衣はクラスでもカースト上位の女子グループに居る子で、派手な見た目のいわゆるギャル。
グループの中でも一番目立っている存在だった。
「でも大丈夫?噂通りなら恐い話も・・・」
「いやいや、それ、ウチの心が汚れてるみたいじゃん!」
酷くない?なんて言いながらも結衣の顔は嬉しそうだった。
何でもどうしても叶えたい願いがあるらしい。
これでウチもついに結城くんと!
結衣は目を爛々と輝かせる。
結城くんは隣のクラスの男の子。
スポーツ万能で勉強も出来るって言う絵に描いたようなクラスの人気者。
結衣は結城くんの事が一年の頃からずっと好きだったみたいで是が非でも付き合いたいらしい。
「育てるのは良いけど、本当に何があるか分からないし、気を付けてね?」
「大丈夫っしょ!願いが叶ったって話ししか聞かないし、種を見付けらんない奴らが言ってるだけじゃん?それよりも・・・」
付き合ったらデートは何処に行こうとか既に付き合った後の事で結衣は頭がいっぱいみたいだった。
明日から夏休み。
植物を育てるのは小学生時代の向日葵の観察日記を付けた時以来だなんて言っていたけど、本人があれだけやる気を出しているなら応援しようと思う。
————夏休みが明けて最初の登校日。
夏の時期は過ぎ去ったが、まだ暑さの残る九月。
ダラけにダラけ切った身体にこの暑さは正直堪える・・・。
朝のHR前。
ふと教室を見渡してある事に気付いた。
結衣が居ない。
あの子が学校を欠席するなんて。
体調が悪くても欠席だけはしない子だったのに。
「ねえねえ、あの噂知ってる?」
その時、廊下の方から声が聞こえて来た。
例の噂についての話しみたいだ。
私の中では既に懐かしいとさえ思うその話しに何となく聞き耳を立てていたけど、段々と血の気が引いてくる。
確かに、「願いが叶った」と言う話しはあったけど、実際に叶ったと言う人を見た事が無い。
このクラスにはずっと酷い虐めにあっていた子が居た。
カースト上位グループを中心に凄惨な虐めを受け、気付けば学校に来なくなった子が。
ただの不登校なのか、それとも・・・まことしやかに囁かれていた。
そう言えば、噂を聞くようになったのはその後からだった気がする。
その時、後ろから肩が叩かれた。
「葵ちゃん、おはよう」
数ヶ月振りに見る真実は晴れ晴れとした顔をしていて、その手には一輪の花が握られていた。
それは〝真実の花〟と言われる不思議な植物についての噂。
育てた人の心の養分を吸って成長する植物で、その人の心が綺麗なら美しい花を咲かせて願いを〝真実〟にしてくれる。
逆に心が汚れている人が育てると禍々しい花を咲かせてその人に〝真実〟を突き付けると言われている。
何を御伽噺みたいな事を・・・そう思っていたけど、実際にその花を育てて願いを叶えてもらったと言う子達が現れた。
最初は誰も信じていなかったけれど、実際に叶えてもらったと言う生徒達が増えて来た事で、「願いが叶う!」と皆躍起になってその植物の種を探していた。
「葵!ウチも種見付けたよ!」
そう言って来たのはクラスメイトの結衣だった。
「凄いじゃん。何処で見付けたの?」
「見付けたって言うか、貰った?」
結衣はクラスでもカースト上位の女子グループに居る子で、派手な見た目のいわゆるギャル。
グループの中でも一番目立っている存在だった。
「でも大丈夫?噂通りなら恐い話も・・・」
「いやいや、それ、ウチの心が汚れてるみたいじゃん!」
酷くない?なんて言いながらも結衣の顔は嬉しそうだった。
何でもどうしても叶えたい願いがあるらしい。
これでウチもついに結城くんと!
結衣は目を爛々と輝かせる。
結城くんは隣のクラスの男の子。
スポーツ万能で勉強も出来るって言う絵に描いたようなクラスの人気者。
結衣は結城くんの事が一年の頃からずっと好きだったみたいで是が非でも付き合いたいらしい。
「育てるのは良いけど、本当に何があるか分からないし、気を付けてね?」
「大丈夫っしょ!願いが叶ったって話ししか聞かないし、種を見付けらんない奴らが言ってるだけじゃん?それよりも・・・」
付き合ったらデートは何処に行こうとか既に付き合った後の事で結衣は頭がいっぱいみたいだった。
明日から夏休み。
植物を育てるのは小学生時代の向日葵の観察日記を付けた時以来だなんて言っていたけど、本人があれだけやる気を出しているなら応援しようと思う。
————夏休みが明けて最初の登校日。
夏の時期は過ぎ去ったが、まだ暑さの残る九月。
ダラけにダラけ切った身体にこの暑さは正直堪える・・・。
朝のHR前。
ふと教室を見渡してある事に気付いた。
結衣が居ない。
あの子が学校を欠席するなんて。
体調が悪くても欠席だけはしない子だったのに。
「ねえねえ、あの噂知ってる?」
その時、廊下の方から声が聞こえて来た。
例の噂についての話しみたいだ。
私の中では既に懐かしいとさえ思うその話しに何となく聞き耳を立てていたけど、段々と血の気が引いてくる。
確かに、「願いが叶った」と言う話しはあったけど、実際に叶ったと言う人を見た事が無い。
このクラスにはずっと酷い虐めにあっていた子が居た。
カースト上位グループを中心に凄惨な虐めを受け、気付けば学校に来なくなった子が。
ただの不登校なのか、それとも・・・まことしやかに囁かれていた。
そう言えば、噂を聞くようになったのはその後からだった気がする。
その時、後ろから肩が叩かれた。
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