天下無敵のI love you

桧垣森輪

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1巻

1-3

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   二 夜道で拾ったラブストーリー


 大人で、女性の扱いにもけていて、恋のライバルだって多い。
 そんなかっこいい上司にあこがれるのはよくある話だけれど、日菜子の場合は少し複雑な事情がある。
 振り向いてもらえると思っているわけではない。それでも、ただ遠巻きに見ているだけでは終わらせられない理由があった。
 日菜子が央人に本当の意味で恋したのは――彼が婚約を解消した当日。
 おそらく、会社の人たちが事実を知るより少しだけ早いときだった。


 その日は、朝からの雨が夜遅くになっても降り続いていた。
 それでも日菜子の足取りは軽かった。
 入社から三か月が経ち、少し心に余裕ができた頃。翌日は休みということもあって、同期たちと飲み会をした帰りだった。
 終電の都合から一人で先に店を出て、駅までの道を鼻歌交じりで歩いていた日菜子。しかし、ひとつ角を曲がったところで冷静さを取り戻す。
 駅の裏口へと続くその道は、繁華街はんかがいと比べて物寂しい。ただでさえ少し不安を感じるのに、今日はさらに不穏な雰囲気がある。
 駅へと向かう人たちは、道の端のある場所をけるように歩いている。
 日菜子は、恐る恐るその場所に近づく。
 すると、人々がけている場所の中心には、雨に打たれながら座り込んでいる男性がいた。
 ――嫌だな、酔っ払い?
 花壇に腰掛けてうなだれている彼を、頭上の街灯がスポットライトのように照らす。
 ――どう見ても、真っ白に燃え尽きてる……!
 その姿はまるで、ボクシングの試合を終えてリングのコーナーに座り込んでいるようだった。
 もしも実家近くの町であれば、すぐに手を差し出していただろう。なにしろ、田舎いなかでは向こう三軒両隣が親戚という環境で、無視などすれば『反抗期だ!』『不良になった!』と、たちまち近所に広まってしまう。
 だが、ここは都会。都会にはどんな人間がいるかわからないから気をつけろと、祖母からもよくよく言いつけられた。きっと関わらないほうがいい。
 だけど――
 近づくにつれはっきりとするシルエットに、つい興味を惹かれてしまう。
 彼は、どれだけの時間、ここに座っているのだろう。
 グレーのスーツは夜道でもわかるほど色が変わり、腕や足に張り付いている。くしゃりと髪の毛を握る指からは、雨粒がしたたっていた。
 顔はよく見えないけれど、哀愁あいしゅうにじむその姿は、なぜだかとても色っぽく感じドキドキしてしまう。
 ――都会の男の人は、こんな姿も絵になるなぁ……
 ドラマや映画の光景みたいだと思いながら、彼の横を通り過ぎる。
 その間も、男性はぴくりとも動かなかった。
 このまま素通りしても、二度と会うことはない相手だ。自宅に帰って一晩ぐっすり眠ってしまえば、彼を思い出すこともないだろう。
 だけど――
 どうしても、彼から目が離せなかった。
 その姿は、ひどくはかなげで――
 放っておけば、闇に溶けて消えてしまいそうに思える。

「風邪、引きますよ?」

 気がつけば、お気に入りのピンクの傘を彼に差し出していた。
 日菜子の声に、男性がゆっくりと顔を上げる。その瞬間、日菜子は思わず声を上げた。

「ふ……藤崎、さん!?」

 そこにいたのは――藤崎央人だった。
 入社式後のオリエンテーションで見かけて以来、この数か月で彼の名前は何度も耳にした。営業成績トップという有能ぶりに加え、性格も温厚で人望も厚い。その優秀さから、近々最年少課長に昇進すると、もっぱらの噂になっている。
 それに、結婚も間近。
 順風満帆じゅんぷうまんぱんな人生を送っているはずの彼に、今の姿は似つかわしくない。
 生気のない瞳を日菜子に向けた央人は、しばらく考え込んだあと、日菜子の服の袖口をそっとつかんだ。

「……だれ?」

 呂律ろれつの回らない口調は、もしかしなくとも酔っている。しかも、かなりの深酒だ。
 ほんの少し距離を詰めただけでも、彼の周囲に濃いめのアルコールの匂いが漂っているのがわかった。
 これは、ただごとではない。

「人事部の桃井です。藤崎さん、帰りましょう」

 同じ会社の社員というだけで面識はないが、こんな状態の彼を放っておけるわけがない。
 日菜子は元来がんらい、お節介焼きな性格なのだ。地元では同級生たちから「お母さん」というあだ名をつけられたくらいである。
 捨てられた子犬みたいな瞳を向ける彼を、介抱かいほうせずにはいられない。

「帰る……?」

 小首をかしげる央人に、日菜子の胸はさらにキュンと音を立てる。
 日菜子の母性本能が、激しく揺さぶられた。

「こんなところにいたら身体を壊します。ご自宅まで送りますから、一緒に帰りましょう」

 視線を合わせるためにしゃがみ込むと、長い睫毛まつげ縁取ふちどられたうつろな目が伏せられる。

「身体なんか壊れたっていい」
「そんなこと言って! 家族が……もうすぐ結婚する彼女さんだって心配しますよ」

 きっと彼女は、彼の帰りを待っているだろう。心配しないはずがない。
 しかしその問いかけに、央人は掠れたつぶやきを返した。

「別れた」

 偶然に知った事実に驚く。
 彼が今こんな状態になっているのは、それが理由なのだろうか。
 ――誰かと付き合った経験はないが、ひとつの恋が終わったときの喪失感には覚えがある。
 日菜子にも、ずっと好きだった人がいた。
 家が近所の、いわゆる幼なじみと呼ばれる相手。子供の頃から想いを寄せて、将来はきっと彼のお嫁さんになれると信じていた。
 だけど、彼は違う相手と恋をした。さらに恋人といるときに出くわした日菜子を、彼は親戚だと紹介したのだ。
 ――ショックだった。
 ずっと一緒にいて、彼のことを一番よくわかっているのは自分だと思っていたのに。理解者であることと恋人になることは違うのだと、このとき日菜子は初めて理解した。
 いや、そもそも彼は、日菜子が自分の一番の理解者だとも思っていなかったかもしれない。
 そんな独りよがりな自分の考えに気づいたときは、恥ずかしくて、たまれなくて……恋愛に対して、一気に自信がなくなった。以来、日菜子は「自分のことをいてくれる人なんていない」と、あきらめているふしがある。
 実家から離れた場所での就職を決めたのには、この失恋も大きく影響していた。

「……大丈夫ですか?」

 日菜子の問いに、央人は小さく首を縦に振った。そのあとなにかをつぶやいていたが、傘に当たる雨音によってかき消される。
 彼の反応はただの強がりなのだと思った。
 こんなときにおかしいが、日菜子は初めて彼に親近感のようなものを覚えた。
 営業部のエースとして周囲の期待を一身に背負う彼と、平凡で取り柄のない自分。
 会社で央人の評判を耳にするほど、自分なんかが恋をしてはいけない相手だったと思い知らされた。
 彼と自分の人生が交わることは、きっと一度もない。そう考えていたけれど、今、一瞬だけ交差しているように思えた。

「大丈夫じゃ、ないですよね」

 確信を持って央人の手を力任せに強く引っ張ると、その身体は驚くほど簡単にぐらりと揺れる。

「――あっ!」

 倒れ込んできた大きな身体に、小柄な日菜子はすっぽりと包み込まれた。
 生まれて初めての男性との抱擁ほうように、日菜子の胸がドキドキと高鳴る。ずぶ濡れの央人の身体は冷たいが、なぜか心地がいい。

「ふ、藤崎さ……?」
「大丈夫じゃないって言ったら、そばにいてくれる?」

 日菜子の肩にもたれながら、央人は少しだけあごを上げて耳元でささやいた。
 どこか甘えるようなその声は、日菜子の心にじわじわと広がっていく。
 こんなふうに、誰かに求められたのは初めてだった。
 自分の恋愛観は間違っていると気づかされ、自分に自信が持てなかった。
 だけど今、この人は自分を求めてくれている……

「はい。そばにいます」

 ――今、この人の力になりたい。
 偶然の出来事だけど、他の誰でもなく自分を求めているこの人をやしてあげたい。自分にも、できるかもしれない。
 冷たい彼の身体を抱き締めながら、日菜子はそう強く願った。


 ずぶ濡れになったふたりは、夜の街を歩いた。
 なんとか央人の自宅を聞き出し、近くだったので徒歩で向かう。日菜子は彼の腕を自分の肩に回させて、かつぐような格好になっている。

「俺と結婚するより、ジジイの愛人をするほうがいいんだと」

 道中、央人はぽつりぽつりと話し始めた。
 日菜子と同じく、彼も今日は同僚との飲み会に参加をしていたらしい。
 途中で電話が入り、店の外に出て応対していたところ、中年男性と寄り添って歩く婚約者と遭遇そうぐうしてしまったのだそうだ。

「彼女がそう言ったんですか?」
「問いただしたら、割とあっさり」

 央人を見た婚約者は取り乱していたが、終始隣に立つ人物のことを気にしていたという。
 問い詰めた結果、相手は取引先の重役で、妻子持ち。それを承知の上で、長年愛人関係にあることを認めたそうだ。
 はあ、と吐き出した央人の息が頬に触れる。
 しかも彼女は、『私をずっと支えてくれたのは、央人でなく彼だ』と、謝ろうともしなかったという。だから、その場で婚約を解消しようと告げたのだそうだ。

「ひどい話ですねぇ」
「ある意味、俺も彼女に相当ひどいことしてたから、いいんだ」
「え!?」

 まさか央人も浮気三昧ざんまい……なんてことはないと信じたい。

「結婚なんて、世間体せけんていを取りつくろうためのものだと考えてた。お互い仕事第一で都合がよかったから彼女を選んだまでで、愛とか恋とか甘い感情からじゃない」
「そう、だったんですか……」

 もしかしたら央人の婚約者は、そういう想いに気づいていて寂しかったのかもしれない。だからと言って、許される行為ではないが。

「彼女も同じように思っているふしがあるとわかっていたけど、さらに計算高かったみたいだ。とはいえ、まさか自分が天秤てんびんにかけられて、条件面で負けるはずないと自惚うぬぼれてた」

 央人の婚約解消の裏側には、日菜子にはわからない大人の世界が広がっているようだ。
 計算、天秤てんびん、条件――?
 どの言葉も、「結婚」という幸せなイメージには似つかわしくないように思える。
 それにしても……相手の男性を見てはいないが、央人と天秤てんびんにかけて目移りするような存在なんているのだろうか。
 相手は随分年上のようなので、たんまりお金を持っているとか?
 でも、央人だって社内一の出世頭しゅっせがしらだ。
 ――ハマチがブリになるまで、もう少し待てばよかったのに。それに……

「ハマチはハマチで、美味おいしいんですけどねぇ」

 日菜子は思わずクスリと笑った。
 意味不明なことをつぶやいた日菜子に央人は、のしっと体重をかけてきた。

ずかしい奴だろ、俺って。こんな恋愛しかしてきていなくて」
「私なんて、この年まで誰とも付き合ったことがないんですよ? 確かにいい別れ方じゃなかったかもしれませんが、恋愛経験があること自体、うらやましいです」
「……そうか?」

 さっきまで央人の話を聞いていたはずなのに、気づけば日菜子は自分の想いを彼にぶつけていた。

うらやましいのは、それだけじゃありません。藤崎さんは今回の結婚に愛や恋はなかったと言ったけど、こんなになるくらいショックだったんでしょう? つまり、その人のことが好きだったんだと思うんです」
「うーん、どうかな? どっちにしても俺、結構みじめだと思うけど」

 自嘲じちょう気味に笑った央人の言葉を、日菜子は強く否定する。

「そんなことない! あなたに想われていたなんて、元カノさんは幸せすぎます。藤崎さんは私なんかじゃ手が届かない、魅力的な人だから」
「……そうかな?」
「そうです!」

 ストレートに断言すると、央人はふっと柔らかく笑った。

「君も、十分魅力的だよ?」
「見えいたお世辞は無用です。私なんか、好きになった人に女としても見てもらえなかった」

 自分にもっと魅力があれば、未来はきっと違っていただろう。
 故郷を離れたのは、なにかを変えたかったからかもしれないし、逃げ出しただけなのかもしれない。

「私にも、誰かいい人が現れないかな……」
「だったら試しに、俺と付き合ってみる?」

 思考が一瞬フリーズした。はじかれたように顔を上げると、至近距離で央人と視線が交差する。
 自分を熱っぽく見つめる瞳を――日菜子は真に受けなかった。

「冗談は、やめてください」

 いくら非モテ女子でも、酔っ払いの戯言ざれごとを信じるほどおろかではない。それに今は、ただ人恋しい気分なだけなのだ。
 央人を真っ直ぐに見つめ返して、日菜子はにこりと微笑んで見せる。

「私なんかで妥協しなくとも、藤崎さんはこれから幸せになれますよ。人生は山あり谷あり、悪いことのあとにはいいことがあるって、おばあちゃんが言ってました」

 それは日菜子が落ち込んだときに、祖母がくれる魔法の言葉だ。
 彩美物産の内定をもらったとき、祖母はとても喜んでいた。失恋したことは知らなくとも、最近の孫娘に元気がないことはわかっていたのだろう。

「きっと藤崎さんにはこれから、いいことがあります。その幸せをしっかりつかんでくださいね」

 央人に伝えるふりをしながら、本当は過去の自分をなぐさめていたのかもしれない。

「……俺の、幸せ」

 ぼんやりつぶやいた央人の言葉を聞き、日菜子は大きくうなずいた。

「はい。立ち上がって、また前を向いて歩き出したら幸せはやってきます」

 自信を持って断言し、日菜子は笑う。
 すると央人が小さく「そうだね」と言ったから、魔法の言葉は、きっと彼の心にもなにかを残したと思うことにした。


「藤崎さん、着きましたよ」

 彼の住んでいるマンションは、偶然にも日菜子のアパートの近くだった。
 ここまで勢いで来たが、長く歩いたせいで日菜子の酔いはすっかりめている。
 央人は今にも眠りに落ちそうで、問いかけにも反応が薄い。ごにょごにょと返答する央人の内ポケットから鍵を取り出した。
 立派なエントランスや上層階へのエレベーターに緊張しながら、玄関ドアを開ける。

「お邪魔します……」

 真っ暗な部屋の中に呼びかけた。

「藤崎さん、靴を脱いでください」
「ん……」

 ごそごそと靴を脱ぎ、暗い廊下を慎重に進む。リビングの壁をまさぐってスイッチを押したら、メインの照明ではない小さな明かりが灯った。
 開きっぱなしのドアの向こうにベッドが見えて、そこまで運び彼を寝転ばせる。
 ここまで来たからには、最後まで面倒を見るのがすじだろう。
 謎の責任感に駆られた日菜子は、我知らず浮かんでいたひたいの汗を手でぬぐい、央人の隣に正座する。
 ネクタイを緩めて首から外し、水分を含んだ重いジャケットもぎ取った。
 眠ってしまったのか、央人は上着を脱がせるために身体を揺らしても起きない。

「藤崎さん。風邪、引きますよー? 脱がせますよー?」

 遠慮がちに声をかけながら、今度はワイシャツのボタンに手をかけた。
 しとどに濡れたシャツは、彼の身体に張り付いている。ボタンを外すごとにあらわになっていく素肌から男の色香を感じて、日菜子は軽い目眩めまいを覚えた。
 ――なんだか、寝込みを襲っているような気分。
 指先に触れる厚めの胸板、引き締まった腹筋や浮き出た腰骨のラインがなまめかしくて、思わずつばを呑み込んだ。
 ちょっと触ってみたいな、という邪念を振り払いつつ、日菜子は央人の上半身を裸にした。さすがにズボンを脱がせるのははばかられたので、靴下だけを引き抜く。
 脱がせた衣服を抱えてベッドから下り、寝室を出た。
 隣室の広いリビングは、きちんと整えられていた。
 ひとり暮らしの男の人の部屋は、もっと雑然としているイメージがある。もしかしたらここを綺麗きれいに片付けたのは元婚約者かもしれないと思い、胸が苦しくなった。
 これ以上、自分にできることはない。そう考えて、衣服を脱衣所にあったかごの中に放り込み、もう一度央人のいる寝室に足を踏み入れる。

「藤崎さん、私、帰りますね」

 返事は期待せずに問いかけた。それから先ほど拝借した家の鍵を手近な場所へと置く。
 最後に、よく眠っている彼の様子を確認してから立ち去ろうとしたとき、伸びてきた手に腕をつかまれた。

「え……!?」

 視界がぐらりと反転して、背中に柔らかな衝撃を受けた。目を丸くする日菜子の上には、央人がおおい被さっている。

「そばにいてくれるんじゃ、なかったのか?」

 心臓を射貫いぬかれたような衝撃を受けた。
 暗闇でもわかる強い眼差しから、目を離せない。

「ま、待って、藤崎さん! 私――」

 正直こういう展開にあこがれていたふしもある。しかし実際に我が身に起こると、金縛りにでもあったかのように身体が動かない。
 やっとの思いで声を絞り出し、彼の裸の胸に手を当てて押し返そうとした。だが、その手は強い力にはばまれて、シーツの上に縫い付けられてしまう。

「――帰るなよ」

 抵抗は、できなかった。
 ゆっくりと彼の顔が近づいてくるのを、まばたきもせずに見つめることしかできない。

「んっ……」

 熱い吐息が唇を掠めたと思った次の瞬間、柔らかなものが押し当てられた。下唇を、しっとりとした唇に挟まれ、舌先でめられる。
 くちゅくちゅという唾液だえきの音が鼓膜を震わせて、頭の中が白くかすんでいく。

「ん……、うんっ!?」

 唇の隙間から、ぬるりとしたなにかが入り込む。
 初めての感触に日菜子は驚き、反動で拘束こうそくされた手にぐっと力を込める。すると彼は、指と指を絡めながら日菜子の手を強く握った。

「……ん……ん……」

 柔らかくて少しざらざらした彼の舌が、奥で縮こまっていた日菜子の舌の根元に巻き付く。それから、しごき上げるみたいにゆっくりと上下した。
 多分これが、ディープキスというやつだ……
 強引にされているはずなのに、深く交わるような優しいキスに、日菜子は次第に夢中になっていった。息をするのも忘れて、求められるままに舌を伸ばす。
 ようやく唇が離れたときには息が上がり、身体中から力が抜けてしまっていた。
 いつの間にか服の下に入り込んだ彼の手に、素肌を直接触られる。日菜子の身体がビクリと大きく跳ねた。

「……嫌?」

 至近距離にある央人の瞳が、不安そうに細くなる。

「嫌、というか……」


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