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第六話 怪人のエレジー
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数日後、美江はKTHが入っているビルの一階にあるカフェ『夢幻』に足を運んでいた。
KTHに所属してからというもの、職場から非常に近い距離にあるということもあり、すっかりここの常連となっていた。何故だか客入りの少ない店内のボックス席で一人、安価で美味なコーヒーをすすりながらこの店自慢のケーキを食べる。そんな優雅なひと時を過ごすのが密かな楽しみであったのだが、あることがきっかけで本日の至福のひと時はぶち壊しになってしまっていた。
「何なんだよ、あの暴君ババア。どう考えたって、人使い荒過ぎだろ。なあ花咲、お前もそう思わないか」
「知らないわよ。大体、どうして私があんたの愚痴を聞いてやらなきゃいけないのよ」
耳元でキンキンと響くやかましい声に、美江はうんざりした。
現在手に持っているのは、コーヒーカップではなく携帯電話。英子がKTHにやってきてからというもの、永山は自身の待遇が急激に悪化したと不満を噴出させており、それがピークに達するたびにこうして美江に電話をかけては愚痴をこぼしてくるのだった。
元々耳に入れたくもない声だというのに、こうも頻度が重なると迷惑この上ない。
「いいだろ。お前は俺の監視役なんだからさ。監視のついでに、心のケアくらい受け持てよ」
「それ、もう屁理屈にすらなってないと思うんだけど」
「おいおい。それって、俺に屁理屈を言えって催促してるのか? お前も好きだなあ」
「あんまり馬鹿みたいなことを言わないでくれる。本当に切るわよ」
「わかった、わかった。特別に、俺が悪かったってことにしておいてやるからさ。まだ切るな。こっちはな、まだまだ話し足りないんだ」
永山は一息ついてから、さらにまくし立て始めた。
「全くさ、人が出勤要請をちょっとばかし渋っただけで『収入が減ってもいいわけ?』とか何とか言って脅してきやがるんだ。お陰でバイトがいくつかパーになったし、内職もちっともはかどらねえ」
「それはあんたが悪いんでしょ。バイトとヒーローを掛け持ちしてる奴なんて、他にいないでしょうし」
「言うと思ったよ。でもな、あのババアは異常だぞ。だって、あいつが来てから俺の出動率が格段に跳ね上がってるだろ。そこそこ長いことヒーローをやってるけどな、ここまでこき使われるのは初めてだぜ」
「まあ、確かに」
近頃の異変については、美江も薄々ではあるが感づいていた。
怪人の出現率は、普段はせいぜい数日から一週間に一度程度。しかしここ最近、何故か毎日のように怪人の情報がKTHに入ってくるのである。以前こぼしていた永山の愚痴によると、本部から送られてくる情報の他に、英子が独自の情報網で怪人を発見しているとのことで、それが遠因となっているらしい。
「どんな情報網だか知らねえけどよ、ここまで怪人を見つけ出すっていうのも不自然だよな。この地域にどんだけ怪人たかってんだよって感じだ。もしかして、気がついてないだけで案外身近に怪人がわらわらいるとか? まさかな。ま、怪人をアホみたいに見つけまくっていることに関しては強く文句を言えねえけど。何せ、ヒーローは怪人を倒せば倒すほど給料がもらえるからな。にしても、一番気に入らねえのはあの態度だな。人をあごで使いまくって、ビシバシこき使う感じでさあ。あれは、絶対に結婚できないタイプだな。うん、間違いねえ」
「はいはい」
適当に永山をあしらっていると、青いバンダナで頭をすっぽりと覆った、制服姿の若いウェイターが席に向かって歩いてきた。どうやら、注文していたケーキが運ばれてきたらしい。
「お待たせしました。『ドリームストロベリーショートケーキ』でございます」
「ありがとうございます。ん?」
美江は顔を上げた途端、あることに気がついた。
コーヒーの横に置かれたケーキはそっちのけで、ウェイターのことを困惑しながら見続ける。
「どうかなさいましたか」
「いや、貴方。あんまり見ない顔ですけど……新人ですか?」
「え、あ、はい」
「その制服、あんまり着慣れてないんですか」
「あ……そうですね」
「……えっと。社会の窓が、全開ですよ」
「あっ!」
ウェイターは指摘を受けるなり、顔を赤らめながら社会の窓をあわてて閉めようとした。だが、テンパり過ぎてしまったのか、なかなかうまくいかない。
「いやっ……すすす、すみません。お客様に、大変お見苦しい姿を」
「あの、大丈夫ですから。とにかく落ち着いて下さい」
不器用というか、慌て方が尋常ではないというか。
呆れながらそのさまを見ているうちに、ウェイターはフラフラと足がもつれて転倒してしまった。
「いやっ……あ、うわっ!」
その時、店内のインテリアにバンダナが引っかかり、ウェイターの頭からするっと取れてしまった。
「あー!」
バンダナが取れたのとほぼ同時に、美江は仰天して場を考えずに声を上げてしまった。
露になったウェイターの頭についていたもの。それは、髪の毛の中にちょこんと見えている、銀色に光る角であった。
これが示している真実はただ一つ。彼が、ナーゾノ星人であるということだ。
「あ、あ、貴方って……かっかかか」
いた。すっごく身近に、怪人が潜んでいた。いやいやいや。嘘だろう⁉
気が動転して言葉を詰まらせている美江を目にして、ウェイターは社会の窓を全開にしたまま大慌てでバンダナをつけ直した。
そして、やや黒目がちな瞳を潤ませながら涙声で訴え始めた。
「お願いです! 僕にできることなら何でもしますから、今見たもののことは忘れて下さい!」
「ええっ」
幸か不幸か、現在『夢幻』は閑古鳥が鳴きまくっている状況で、店にいる客は美江だけである。しかも、目の前にいる彼以外の店員は裏の方で作業をしているらしく、周囲には誰もいない。
つまり、実質怪人と二人きりでいるも同然というわけだ。
「僕の角、見たんですよね? さっき、僕を見て『怪人』って言おうとしたんですよね? 周りに正体がばれると、本当に困るんです。だから……」
「あの、私、怪人についての対策を練っている組織であるKTHってところに所属しているので、理由もなしに貴方の存在を黙っているっていうのはちょっと」
もし私を口封じのために襲えばただでは済まないという意味で言いたかっただけなのだが、これは違う方向に力が働いてしまった。
怪人はKTHという単語を聞くなり顔が真っ青になり、ガタガタと震えだしてしまった。
「KTH⁉ 恐ろしいヒーローが所属していて、ナーゾノ星人をボコボコにして星に強制的に送り返すっていう、あのKTHですか! よりによって、そこの職員に正体がばれてしまうなんて……ああ」
あの、このカフェの真下にKTHがあることは知らないのでしょうか。
男らしくなく目から涙をポロポロこぼし出した怪人の姿を見て、美江はツッコミを入れたくなってしまったのだが、明らかにそういう空気ではなさそうなのでぐっとこらえた。
「あの、泣かないで下さい。その……どうして怪人である貴方が地球で働いてるんですか? 何かわけでもあるなら、私に話してみてくれませんか? 事情によっては、色々考慮しますから」
「ほ、本当ですか?」
怪人は、目から鼻やら出た汁のせいですっかりぐしょぐしょになってしまった顔で美江を見つめる。
「本当です。今はとりあえず、仕事に戻って下さい」
「ありがとう……ひっく。ありっ……ありがとうございます。えっぐ……えっぐ」
「だから、いい加減もう泣き止んで下さいってば。これじゃあ、仕事になりませんよ」
これから優雅なひと時を過ごそうと思っていたのに、どうしてこうなった。
大の男をあやすようにして慰めながら、美江は溜め息をついた。
ああ、早くコーヒーをすすりたい。この店のウェイターが怪人であろうがなかろうが、もうどうでもいいから、大好物のショートケーキに舌鼓を打ちたい。表情や行動に合わない心理ばかりが頭に渦巻き続ける。
「あとさあ、あのババアの男女差別すごくないか? 女尊男卑っていうかさあ。俺のことは休みもなしにガンガン使いまくっておいて、お前には『貴女もたまにはゆっくり休んだら? 代わりの者を手配するから』とか言って三日も休暇与えてさ。お陰でこっちは怪人退治の時、変なオヤジにへばりつかれてんだ。これなら、まだ口うるさくてもお前に監視されてる方が……って、さっきから何も言わねえけど、人の話をちゃんと聞いてるんだろうな? 花咲? おい、地味女。プチ火山?おーい」
コーヒーの横に放置された携帯電話からもれてくる声など、もはや耳に届いてはいなかった。
KTHに所属してからというもの、職場から非常に近い距離にあるということもあり、すっかりここの常連となっていた。何故だか客入りの少ない店内のボックス席で一人、安価で美味なコーヒーをすすりながらこの店自慢のケーキを食べる。そんな優雅なひと時を過ごすのが密かな楽しみであったのだが、あることがきっかけで本日の至福のひと時はぶち壊しになってしまっていた。
「何なんだよ、あの暴君ババア。どう考えたって、人使い荒過ぎだろ。なあ花咲、お前もそう思わないか」
「知らないわよ。大体、どうして私があんたの愚痴を聞いてやらなきゃいけないのよ」
耳元でキンキンと響くやかましい声に、美江はうんざりした。
現在手に持っているのは、コーヒーカップではなく携帯電話。英子がKTHにやってきてからというもの、永山は自身の待遇が急激に悪化したと不満を噴出させており、それがピークに達するたびにこうして美江に電話をかけては愚痴をこぼしてくるのだった。
元々耳に入れたくもない声だというのに、こうも頻度が重なると迷惑この上ない。
「いいだろ。お前は俺の監視役なんだからさ。監視のついでに、心のケアくらい受け持てよ」
「それ、もう屁理屈にすらなってないと思うんだけど」
「おいおい。それって、俺に屁理屈を言えって催促してるのか? お前も好きだなあ」
「あんまり馬鹿みたいなことを言わないでくれる。本当に切るわよ」
「わかった、わかった。特別に、俺が悪かったってことにしておいてやるからさ。まだ切るな。こっちはな、まだまだ話し足りないんだ」
永山は一息ついてから、さらにまくし立て始めた。
「全くさ、人が出勤要請をちょっとばかし渋っただけで『収入が減ってもいいわけ?』とか何とか言って脅してきやがるんだ。お陰でバイトがいくつかパーになったし、内職もちっともはかどらねえ」
「それはあんたが悪いんでしょ。バイトとヒーローを掛け持ちしてる奴なんて、他にいないでしょうし」
「言うと思ったよ。でもな、あのババアは異常だぞ。だって、あいつが来てから俺の出動率が格段に跳ね上がってるだろ。そこそこ長いことヒーローをやってるけどな、ここまでこき使われるのは初めてだぜ」
「まあ、確かに」
近頃の異変については、美江も薄々ではあるが感づいていた。
怪人の出現率は、普段はせいぜい数日から一週間に一度程度。しかしここ最近、何故か毎日のように怪人の情報がKTHに入ってくるのである。以前こぼしていた永山の愚痴によると、本部から送られてくる情報の他に、英子が独自の情報網で怪人を発見しているとのことで、それが遠因となっているらしい。
「どんな情報網だか知らねえけどよ、ここまで怪人を見つけ出すっていうのも不自然だよな。この地域にどんだけ怪人たかってんだよって感じだ。もしかして、気がついてないだけで案外身近に怪人がわらわらいるとか? まさかな。ま、怪人をアホみたいに見つけまくっていることに関しては強く文句を言えねえけど。何せ、ヒーローは怪人を倒せば倒すほど給料がもらえるからな。にしても、一番気に入らねえのはあの態度だな。人をあごで使いまくって、ビシバシこき使う感じでさあ。あれは、絶対に結婚できないタイプだな。うん、間違いねえ」
「はいはい」
適当に永山をあしらっていると、青いバンダナで頭をすっぽりと覆った、制服姿の若いウェイターが席に向かって歩いてきた。どうやら、注文していたケーキが運ばれてきたらしい。
「お待たせしました。『ドリームストロベリーショートケーキ』でございます」
「ありがとうございます。ん?」
美江は顔を上げた途端、あることに気がついた。
コーヒーの横に置かれたケーキはそっちのけで、ウェイターのことを困惑しながら見続ける。
「どうかなさいましたか」
「いや、貴方。あんまり見ない顔ですけど……新人ですか?」
「え、あ、はい」
「その制服、あんまり着慣れてないんですか」
「あ……そうですね」
「……えっと。社会の窓が、全開ですよ」
「あっ!」
ウェイターは指摘を受けるなり、顔を赤らめながら社会の窓をあわてて閉めようとした。だが、テンパり過ぎてしまったのか、なかなかうまくいかない。
「いやっ……すすす、すみません。お客様に、大変お見苦しい姿を」
「あの、大丈夫ですから。とにかく落ち着いて下さい」
不器用というか、慌て方が尋常ではないというか。
呆れながらそのさまを見ているうちに、ウェイターはフラフラと足がもつれて転倒してしまった。
「いやっ……あ、うわっ!」
その時、店内のインテリアにバンダナが引っかかり、ウェイターの頭からするっと取れてしまった。
「あー!」
バンダナが取れたのとほぼ同時に、美江は仰天して場を考えずに声を上げてしまった。
露になったウェイターの頭についていたもの。それは、髪の毛の中にちょこんと見えている、銀色に光る角であった。
これが示している真実はただ一つ。彼が、ナーゾノ星人であるということだ。
「あ、あ、貴方って……かっかかか」
いた。すっごく身近に、怪人が潜んでいた。いやいやいや。嘘だろう⁉
気が動転して言葉を詰まらせている美江を目にして、ウェイターは社会の窓を全開にしたまま大慌てでバンダナをつけ直した。
そして、やや黒目がちな瞳を潤ませながら涙声で訴え始めた。
「お願いです! 僕にできることなら何でもしますから、今見たもののことは忘れて下さい!」
「ええっ」
幸か不幸か、現在『夢幻』は閑古鳥が鳴きまくっている状況で、店にいる客は美江だけである。しかも、目の前にいる彼以外の店員は裏の方で作業をしているらしく、周囲には誰もいない。
つまり、実質怪人と二人きりでいるも同然というわけだ。
「僕の角、見たんですよね? さっき、僕を見て『怪人』って言おうとしたんですよね? 周りに正体がばれると、本当に困るんです。だから……」
「あの、私、怪人についての対策を練っている組織であるKTHってところに所属しているので、理由もなしに貴方の存在を黙っているっていうのはちょっと」
もし私を口封じのために襲えばただでは済まないという意味で言いたかっただけなのだが、これは違う方向に力が働いてしまった。
怪人はKTHという単語を聞くなり顔が真っ青になり、ガタガタと震えだしてしまった。
「KTH⁉ 恐ろしいヒーローが所属していて、ナーゾノ星人をボコボコにして星に強制的に送り返すっていう、あのKTHですか! よりによって、そこの職員に正体がばれてしまうなんて……ああ」
あの、このカフェの真下にKTHがあることは知らないのでしょうか。
男らしくなく目から涙をポロポロこぼし出した怪人の姿を見て、美江はツッコミを入れたくなってしまったのだが、明らかにそういう空気ではなさそうなのでぐっとこらえた。
「あの、泣かないで下さい。その……どうして怪人である貴方が地球で働いてるんですか? 何かわけでもあるなら、私に話してみてくれませんか? 事情によっては、色々考慮しますから」
「ほ、本当ですか?」
怪人は、目から鼻やら出た汁のせいですっかりぐしょぐしょになってしまった顔で美江を見つめる。
「本当です。今はとりあえず、仕事に戻って下さい」
「ありがとう……ひっく。ありっ……ありがとうございます。えっぐ……えっぐ」
「だから、いい加減もう泣き止んで下さいってば。これじゃあ、仕事になりませんよ」
これから優雅なひと時を過ごそうと思っていたのに、どうしてこうなった。
大の男をあやすようにして慰めながら、美江は溜め息をついた。
ああ、早くコーヒーをすすりたい。この店のウェイターが怪人であろうがなかろうが、もうどうでもいいから、大好物のショートケーキに舌鼓を打ちたい。表情や行動に合わない心理ばかりが頭に渦巻き続ける。
「あとさあ、あのババアの男女差別すごくないか? 女尊男卑っていうかさあ。俺のことは休みもなしにガンガン使いまくっておいて、お前には『貴女もたまにはゆっくり休んだら? 代わりの者を手配するから』とか言って三日も休暇与えてさ。お陰でこっちは怪人退治の時、変なオヤジにへばりつかれてんだ。これなら、まだ口うるさくてもお前に監視されてる方が……って、さっきから何も言わねえけど、人の話をちゃんと聞いてるんだろうな? 花咲? おい、地味女。プチ火山?おーい」
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