御伽の国

素うどん

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燐夜(りんや)の国編

第7話

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「解散しましょう!」
「はーい!お休みなさいっ」
「お休みー」
勉強会も終わり、それぞれの部屋に戻った。
波羅は、直接燐夜の部屋へ向かった。
丁度いつもの現象が起こる時間であった。

「お邪魔しまーす」
小声で入ると、燐夜はうなされていた。
「ホラやっぱり。燐夜、うなされてるよ」
いつも通りに頭を撫でると、微笑み呼吸が元に戻ると同時に、パチッと目を覚ました。
「白雪王子…」
「あ、起こしちゃった?ゴメンね」
「お前がいつも…」
「うん。呼吸楽にして寝た方がすっきりするでしょ?」
「……。フンッ」
燐夜は、波羅をジーッと見つめてからまた毛布にくるまった。
「アレ?怒った?」
「あ」
「あ?」
「ありがと…な」
「!!」
耳が段々真っ赤になっていく。
「うん!」
内心可愛いと思いながら、機嫌を損ねてしまうかもしれないと思い部屋を出ようと立ち上がった。
「ま、毎日来ても良いからな!」
顔を合わせないまま言われたその一言が嬉しかった。
照れ屋さんな一面も初めて知る。
「そう、なら毎日来るよ」
波羅は微笑みながら、部屋を出た。
パタンとドアが閉まると、燐夜は寂しそうな顔でドアを見た。
「波羅兄…」
その声は、闇に吸い込まれた。

「ふぁふ…、眠たい…」
欠伸が止まらない波羅は、早足で部屋に戻った。
早く寝ないと、廊下や硬いフローリングの床で寝てしまう事になる。
それだけは避けたい。硬いとこは寝付けないから。
「ん、限界…」
まぶたが落ちて、倒れそうになった。
ガシッと誰かに支えられ、そのままベッドに運ばれた。
薄く目を開けて、顔を見るも眠たさが勝っていて顔が良く見えない。
「あ、りがと…」
お礼を言うと、そのまま眠りに落ちた。


翌朝
波羅は、まだ起きて来なかった。
「黒羽!今日出発よね?」
「の予定なのですが、波羅様が起きない事には動けませんし。」
「林檎食わせろよ」
「知らなかったんだもん!」
口喧嘩が始まった。
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