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燐夜(りんや)の国編
第12話
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「ここが俺の国の城だ」
案内されたとこは、白黒の煉瓦で作られた城だった。
「白黒の世界だね」
「そうだ。住人も人形だからな」
「何で?」
「分からねぇ。気付いたら、皆人形だった。」
「ふぅん」
波羅は、興味ありげに話を聞いている。
「で。女にして貰いたい事は1つ。女王を牢屋に入れる手伝いをしろ」
「またなの?女王様を追い出せの牢屋に入れろって…」
「仕方ないよ、何処の国も女王が問題で政治が崩れるんだから」
「そっか…」
「で、手伝うのか?」
「手伝うよ!追い出す手伝いでしょ?」
「そうだ。お前は新しく来た女王として俺の横に居ればいい。」
「分かった」
「行くぞ」
「オー!」波羅は元気良く手を空に突き上げ、燐夜の隣を歩く。
「下剋上の時間だ」
燐夜は笑うと、城の扉を開けた。
「アラ、燐夜。帰って来たの?」
「帰って来たさ」
燐夜は、現れた女性に目も向けず答えた。
「波羅。誰か知ってる?」
「この国の女王でしょ。知ってて当たり前だよ」
「えっ」
初めて見た女王に言葉を失う。
いつもは顔写真付きの本で、顔を覚えていたが今回顔写真が無かった為戸惑ってしまった。
「貴方は?」
「あ、私はユズハ…桜川ユズハです」
「ユズハちゃん?観光で来たの?」
「いえ、その…」
「お前を牢屋行きにする為に連れて来た。お前の父には言ってある。いつでもこの国から去れ」
「そんな!私燐夜の為に尽くしてきたのにっ」
「尽くした?あぁ、そうだよな。」
「燐夜!」女王は目を輝かせた。
「俺を追い出す為に尽くしたよな」
燐夜は切り捨てるように、女王に言った。
「酷い、酷いわ!!」
女王は泣き始めた。その声が、城の玄関に響く。
「だ、大丈夫ですよ!本音で言った訳じゃ…」
ユズハがフォローに行くと、女王はユズハを睨み付け手を払った。
「泥棒猫っ」
「え…」
「私の燐夜をたぶらかして、いい気味でしょ!?」
吐き捨てるように言って女王は去って行った。
案内されたとこは、白黒の煉瓦で作られた城だった。
「白黒の世界だね」
「そうだ。住人も人形だからな」
「何で?」
「分からねぇ。気付いたら、皆人形だった。」
「ふぅん」
波羅は、興味ありげに話を聞いている。
「で。女にして貰いたい事は1つ。女王を牢屋に入れる手伝いをしろ」
「またなの?女王様を追い出せの牢屋に入れろって…」
「仕方ないよ、何処の国も女王が問題で政治が崩れるんだから」
「そっか…」
「で、手伝うのか?」
「手伝うよ!追い出す手伝いでしょ?」
「そうだ。お前は新しく来た女王として俺の横に居ればいい。」
「分かった」
「行くぞ」
「オー!」波羅は元気良く手を空に突き上げ、燐夜の隣を歩く。
「下剋上の時間だ」
燐夜は笑うと、城の扉を開けた。
「アラ、燐夜。帰って来たの?」
「帰って来たさ」
燐夜は、現れた女性に目も向けず答えた。
「波羅。誰か知ってる?」
「この国の女王でしょ。知ってて当たり前だよ」
「えっ」
初めて見た女王に言葉を失う。
いつもは顔写真付きの本で、顔を覚えていたが今回顔写真が無かった為戸惑ってしまった。
「貴方は?」
「あ、私はユズハ…桜川ユズハです」
「ユズハちゃん?観光で来たの?」
「いえ、その…」
「お前を牢屋行きにする為に連れて来た。お前の父には言ってある。いつでもこの国から去れ」
「そんな!私燐夜の為に尽くしてきたのにっ」
「尽くした?あぁ、そうだよな。」
「燐夜!」女王は目を輝かせた。
「俺を追い出す為に尽くしたよな」
燐夜は切り捨てるように、女王に言った。
「酷い、酷いわ!!」
女王は泣き始めた。その声が、城の玄関に響く。
「だ、大丈夫ですよ!本音で言った訳じゃ…」
ユズハがフォローに行くと、女王はユズハを睨み付け手を払った。
「泥棒猫っ」
「え…」
「私の燐夜をたぶらかして、いい気味でしょ!?」
吐き捨てるように言って女王は去って行った。
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