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第一章 エルフの少女
69話 「豊穣の祝福」その5
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ゴオオオン!ドオオオオオン!!ガガアアン!
新しい仲間と新しい武器が手に入ったから今回は行けんじゃね?
と言う事で。
龍騎士隊イリスは宿敵のバジリスクにリベンジマッチをしていた。
今回はバジリスクの毒球の射程外からシルフェリアが索敵して白ちゃんとロイとガストンが長弓を使い矢を撃ち込んで見ようとの作戦だ。
《右の大きな岩の右側面に数7匹!》
「OK!」ギリリリー・・・ヒュン!・・・ドゴオオオン!!
白ちゃんが撃った矢は相変わらず矢が当たったとは思えない破壊音がするが・・・
《ふう・・・ダメですね。バジリスクに被害0です》
岩肌を豪快に削るだけですぐに奥に引っ込むバジリスクを仕留められない。
30分撃ち込んで見たが5匹しか倒せてない。
「もっと接近して巣穴に直接撃ち込む必要がありますね」
忌々しい蛇共め!と言った様子のロイ。
しかし無策で接近すると前回の二の前になるのは確実だ。
「エリカの「真実の目」で何か見えない?」
《さっきから危ないから出るなー!って騒いでますね》
「ふう・・・やっぱり指揮を取ってる奴が居るんですね。
イリス様!矢の残り15本です!」
撃てば矢は減る、それは当たり前の事で既に打ち止め目前だ。
「まあ、脅しにはなったんじゃないかしら?
「鬼族に手を出すと危ない」って事は理解したと思うわ」
諦めた様子で白ちゃんが溜め息を吐く。
これだけの組織的な行動が取れるのだ。
バジリスクが高い知能を持っているのは明白だ。
こちらから手を出さない限りバジリスクも鬼族のテリトリーには入らないだろう。
「仕方ありません、今日はここまで!撤退します」
こうして第二戦もバジリスクに軍配が上がったのだった。
しかし予想通りこの後、鬼族のテリトリーでバジリスクを見る事は無くなった。
そして鬼族も蛇達の岩山と半径5kmの森も絶対的な禁足地として以後、立ち入り厳禁となった。
周囲の森も禁足地になった理由は、バジリスクの狩場を奪うとまた街に蛇達が現れてしまうからだ。
バジリスク・・・蛇達の大勝利だ!イリス達の完敗だ。
どんなに高位存在を集め様とも負ける時は負けるとイリスの中で教訓になった。
「くーやーしーいー」
白ちゃん宅のベッドでゴロゴロ転がるイリス・・・
人様のお宅で何なんですか?!はしたない!
比較的挫折を知らずに生きて来たイリスにとっては分かりやすい明らかな負けに初めて居ても立ってもいられない屈辱感を味わっている。
ゴロゴロゴロゴロと2時間転がり・・・
「よし!走ろう!」といきなりジョギングを始めるイリス。
結局、何だかんだで走る事が大好きなイリスなのだ。
20kmほど無心で走ると敗戦の悔しさを綺麗サッパリと忘れた。
なかなかジョギングとは便利な物である。
そんな事をしていたらラーデンブルクからの一団が到着したとゴブリンロードのドンゴから連絡が来た。
早速、ドンゴの館へ出迎えに行く龍騎士隊イリス。
すると予定よりかなり人数が多い150名前後のエルフ達が居た。
「師匠!」なんだかんだで寂しかったのかクレアをまとわりつくイリス。
「息災であったか?イリスよ。・・・少し太ったか?」
ガアアアンン!!・・・イリスは撃沈された。
「すまぬ、すまぬ。
そんなに気にしていたとは思わなんだ、許せイリスよ」
また廊下の真ん中で体育座りをして師匠に抗議するイリス。
クレアは笑いながら頭を撫でて宥めるが動く気が無いイリス。
するとスイっとイリスの体が持ち上がって誰かに抱っこされる。
「お父さん??!!」なんとイリスの父親だった。
「久しぶりイリス」キュッとイリスを抱きしめるイリス父。
両親とラーデンブルクに移住後はなかなかお互い忙しくて会う機会が無く、8年ぶりとなる。
幼児を8年も放置とは何て親だ!
人間の感覚ではそう感じるがエルフ的には2ヶ月ぶりくらいの感覚だ。
さすがの長命種である。
「アランは今後、妾の文官として働いて貰う事になった。
今回はイリスへのサプライズで連れて来た」
「わーい♪」完全に年齢相応の子供に戻るイリス、父の首に抱きつく。
てか!イリス父の名前がアランだと判明した。
決して作者が名前をつけ忘れていた訳では無い・・・多分な。
ちなみにお母さんはタリアさんだ。
イリスが父と再会して子供になってしまったのでクレアはオーガキングの白ちゃんと話しを進める。
「イフリート殿、初めまして。
ラーデンブルクのクレア・ラーデンブルクです」
「これはご丁寧にオーガキングのホワイトと申します。
今回は豊穣の祝福の儀式をお受け下さってありがとうございます」
そう言って握手をする二人。
いつもと違い他所行きの二人に笑うイリスだった。
今回人数が増えたのは複数箇所を回る為に先行して祭壇を作るグループが必要な為らしい、メインの祭壇はイリスの予想通り小川の中洲に設置して地脈に合わせて小祭壇を巡礼して行くらしい。
巡礼は祭主のクレアが行い本祭壇に5名のハイエルフが常に祈りを捧げる。
イリスは本祭壇での祈りの担当との事だ。
今日と明日は旅の疲れを癒す為に休息して明後日から本祭壇の設置と地脈の流れを調査して問題なければ明明後日から本祭を開始する。
いよいよ謎が多いハイエルフの秘技「豊穣の祝福」が始まる。
果たしてどんな結果が待つのか・・・
新しい仲間と新しい武器が手に入ったから今回は行けんじゃね?
と言う事で。
龍騎士隊イリスは宿敵のバジリスクにリベンジマッチをしていた。
今回はバジリスクの毒球の射程外からシルフェリアが索敵して白ちゃんとロイとガストンが長弓を使い矢を撃ち込んで見ようとの作戦だ。
《右の大きな岩の右側面に数7匹!》
「OK!」ギリリリー・・・ヒュン!・・・ドゴオオオン!!
白ちゃんが撃った矢は相変わらず矢が当たったとは思えない破壊音がするが・・・
《ふう・・・ダメですね。バジリスクに被害0です》
岩肌を豪快に削るだけですぐに奥に引っ込むバジリスクを仕留められない。
30分撃ち込んで見たが5匹しか倒せてない。
「もっと接近して巣穴に直接撃ち込む必要がありますね」
忌々しい蛇共め!と言った様子のロイ。
しかし無策で接近すると前回の二の前になるのは確実だ。
「エリカの「真実の目」で何か見えない?」
《さっきから危ないから出るなー!って騒いでますね》
「ふう・・・やっぱり指揮を取ってる奴が居るんですね。
イリス様!矢の残り15本です!」
撃てば矢は減る、それは当たり前の事で既に打ち止め目前だ。
「まあ、脅しにはなったんじゃないかしら?
「鬼族に手を出すと危ない」って事は理解したと思うわ」
諦めた様子で白ちゃんが溜め息を吐く。
これだけの組織的な行動が取れるのだ。
バジリスクが高い知能を持っているのは明白だ。
こちらから手を出さない限りバジリスクも鬼族のテリトリーには入らないだろう。
「仕方ありません、今日はここまで!撤退します」
こうして第二戦もバジリスクに軍配が上がったのだった。
しかし予想通りこの後、鬼族のテリトリーでバジリスクを見る事は無くなった。
そして鬼族も蛇達の岩山と半径5kmの森も絶対的な禁足地として以後、立ち入り厳禁となった。
周囲の森も禁足地になった理由は、バジリスクの狩場を奪うとまた街に蛇達が現れてしまうからだ。
バジリスク・・・蛇達の大勝利だ!イリス達の完敗だ。
どんなに高位存在を集め様とも負ける時は負けるとイリスの中で教訓になった。
「くーやーしーいー」
白ちゃん宅のベッドでゴロゴロ転がるイリス・・・
人様のお宅で何なんですか?!はしたない!
比較的挫折を知らずに生きて来たイリスにとっては分かりやすい明らかな負けに初めて居ても立ってもいられない屈辱感を味わっている。
ゴロゴロゴロゴロと2時間転がり・・・
「よし!走ろう!」といきなりジョギングを始めるイリス。
結局、何だかんだで走る事が大好きなイリスなのだ。
20kmほど無心で走ると敗戦の悔しさを綺麗サッパリと忘れた。
なかなかジョギングとは便利な物である。
そんな事をしていたらラーデンブルクからの一団が到着したとゴブリンロードのドンゴから連絡が来た。
早速、ドンゴの館へ出迎えに行く龍騎士隊イリス。
すると予定よりかなり人数が多い150名前後のエルフ達が居た。
「師匠!」なんだかんだで寂しかったのかクレアをまとわりつくイリス。
「息災であったか?イリスよ。・・・少し太ったか?」
ガアアアンン!!・・・イリスは撃沈された。
「すまぬ、すまぬ。
そんなに気にしていたとは思わなんだ、許せイリスよ」
また廊下の真ん中で体育座りをして師匠に抗議するイリス。
クレアは笑いながら頭を撫でて宥めるが動く気が無いイリス。
するとスイっとイリスの体が持ち上がって誰かに抱っこされる。
「お父さん??!!」なんとイリスの父親だった。
「久しぶりイリス」キュッとイリスを抱きしめるイリス父。
両親とラーデンブルクに移住後はなかなかお互い忙しくて会う機会が無く、8年ぶりとなる。
幼児を8年も放置とは何て親だ!
人間の感覚ではそう感じるがエルフ的には2ヶ月ぶりくらいの感覚だ。
さすがの長命種である。
「アランは今後、妾の文官として働いて貰う事になった。
今回はイリスへのサプライズで連れて来た」
「わーい♪」完全に年齢相応の子供に戻るイリス、父の首に抱きつく。
てか!イリス父の名前がアランだと判明した。
決して作者が名前をつけ忘れていた訳では無い・・・多分な。
ちなみにお母さんはタリアさんだ。
イリスが父と再会して子供になってしまったのでクレアはオーガキングの白ちゃんと話しを進める。
「イフリート殿、初めまして。
ラーデンブルクのクレア・ラーデンブルクです」
「これはご丁寧にオーガキングのホワイトと申します。
今回は豊穣の祝福の儀式をお受け下さってありがとうございます」
そう言って握手をする二人。
いつもと違い他所行きの二人に笑うイリスだった。
今回人数が増えたのは複数箇所を回る為に先行して祭壇を作るグループが必要な為らしい、メインの祭壇はイリスの予想通り小川の中洲に設置して地脈に合わせて小祭壇を巡礼して行くらしい。
巡礼は祭主のクレアが行い本祭壇に5名のハイエルフが常に祈りを捧げる。
イリスは本祭壇での祈りの担当との事だ。
今日と明日は旅の疲れを癒す為に休息して明後日から本祭壇の設置と地脈の流れを調査して問題なければ明明後日から本祭を開始する。
いよいよ謎が多いハイエルフの秘技「豊穣の祝福」が始まる。
果たしてどんな結果が待つのか・・・
応援ありがとうございます!
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