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第二章 シルフェリアとの別れとイリスの覚悟
11話 「イリスダンジョンの攻略」その5
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ホワイト達が帰った後のイリスダンジョンは少し静かになった。
仲間達がワチャワチャと押し掛けて来て久しぶりに楽しかったイリス。
「・・・・・」
「少しは元気になったイリス?」
「・・・うん、エリカごめんね?」
「別に良いよ、アタシ達は寿命が長いんだからのんびり行こうよ」
グリフォンの平均寿命は200歳程度と言われている、そしてグリフォンロードのエリカは更に長く生きるだろうと思われる。
その後イリス達は黙々と遊園地の造園と経営に精を出した。
そして、一年程経過してそこそこ自力で経営が出来る様になった頃に・・・
「イリス様!大変です!天龍王様と天舞龍様がお越しになられました!」
受付係の男性が大慌てで作業部屋に転がり込んで来た。
「うええええ?!」これにはビックリイリス。
天舞龍リールはその内、来るかも?とか思っていたが、天龍王アメデの来訪は想像もしていなかったのだ。
周囲の者達の凄い慌て振りに、
「へえ~?天龍王様って滅多に出歩か無いんだね」呑気な元日本人のエリカ。
「とりあえず挨拶に!ってこれじゃあ・・・」
風船を飛ばす装置の修理をしていたので、めっちゃドロドロイリスになっていた。
埃が凄かったので銀髪がマダラの黒髪に変わっているわ、着けていたマスクも真っ黒だ。
エリカに関しては、装置の中の水洗いをしていたのでドロドロ+びっちゃびちゃな状態だ。
丸洗いせんと、とても人前にも出られんので天龍王アメデの案内はブリックリンに丸投げした。
「これは天龍王様に天舞龍様、ようこそイリスダンジョンへ」
カッコつけた挨拶をしたブリックリンだが、小さな羽が生えたピンク色したズングリムックリの子供ドラゴンの着ぐるみを着ているのだ。
「きゃーーーー?あははははは♪何それ?可愛いじゃん!」
大喜びの天舞龍リール。
「久しぶりだなブリックリン?似合って?おるぞ」
必死に笑いを堪えている天龍王アメデ、口元がめっちゃピクピクしている。
「お喜び頂けたようで何よりでした」
ブリックリン・・・この着ぐるみが超お気に入りで予備が3着もある。
○ッキー・○ウスのショーは、とある人物に断固拒否られたので竜のマスコット路線に切り替えたエリカの仕業だ。
マスコットなどの概念など皆無の殺伐となりつつこの世界で地球からの転生者達が新しい文化をぶち込んで独自の文化圏を確立しつつあるのだ。
黒龍王ラザフォードも各地で精力的にロックコンサートを開いて同調する者を順調に増やしている。
そしてダークエルフの中にも地球からの転生者が居た事が判明した。
「へええ!コースさんは、ニュージーランドの出身なんですか?!」
「はい、名前はオリバーと言いました。
オークランドのラグビーチームでコーチをしていました」
「へええ!やっぱりニュージーランドってラグビーなんですねぇ」
聞けばコースさんは晩年まで選手育成に力を注いだ生粋なラガーマンだったとの事。
少しづつダークエルフの中でもお遊び程度にラグビーをやり始めている者達が居るらしい。
「良いじゃないですか!ここにもラグビーの競技場を作っちゃいましょうよ!
土地なら唸るほど余ってますから」
「ええ?!競技場ですか?!でも・・・そんな予算など」
最近になってようやく食うには困らない程度の稼ぎにはなって来たが、まだまだ財政が厳しいダークエルフ達。
「ふっふっふ、コースさんは地球の概念に縛られ過ぎですよ。
この世界は「やったモン勝ち」です。
お金なんて後から考えれば良いのですよ」
確かにエリカが作ったこの遊園地、現在までの段階で労力や資材費などを日本円に換算すると25億円以上の恐ろしい規模の予算が掛かっている。
しかしまだ「通貨」の概念が乏しいこの世界の住人でそれを気にする者は居ない。
「ラグビーの競技場が欲しい!OK!で考えましょう」
「いっ・・・良いですかね?それで?」
「良いんです!」
二人の会話を黙って聞いていたイリスとブリックリンは・・・
「何かエリカが凄い悪い事を企んでいる事だけは分かったわ」
「うん、俺の仕事も増える事も分かったよ」
こんなやり取りの末にラグビー場をマジで作っちゃったエリカ。
今現在はコースが子供達とボールを追いかけて遊んでいる。
「野球場にテニスコート・・・サッカー場も必須ね。
陸上競技も出来る多目的競技場も欲しいわね・・・」
まだまだ野望が尽きないエリカ。
「いやホントに俺の仕事が増えるのだけは分かったよ」
たまたまブリックリンの様子を見に来た龍戦士のディートハルトも完全にエリカの手下としてこき使われている。
「俺も変わった物が作れて楽しいから別に良いぜ」
物作りが生き甲斐の地龍的にも地球から知識は面白くてやり甲斐があるらしい。
そんなこんなでバカスカ色んな施設を作りまくっていたら、「イリスダンジョンにて何やら大規模な得体の知れない施設が大量に出来ている」と天龍の方で問題となり天龍王アメデが直々に視察に来たと言う訳だ。
「そうだったんですね~。
なら天龍王さんにもウチの自慢の競技場の数々を見てやって下さい!」
天龍王アメデであろうとも全く臆面も無く言い切るエリカ。
そんなエリカを天龍王アメデは「この世界には有用な人物」と判断した。
一通り新設の競技場をエリカの説明の元、視察した天龍王アメデ。
天舞龍リールは感心しきりで見ている。
「闘技場とは違うんだ?」
「実はこの競技場達は闘技場を原型した発展型なんですよ。
それぞれの種目に特化していき進化した結果の形なんです」
「ほお・・・ガイヤとは面白い文化を持っているのだな」
エリカの話しは面白くアメデもリールも興味津々だ。
「ふむ・・・我はお主の事が気にいったぞ。どうじゃ?我の「眷属」にならぬか?」
「うえ?!天龍王さんの眷属ですか?」
グリフォンロードのエリカ。
ここに来てグリフォン生と今後の人生の転機を迎える事になった。
仲間達がワチャワチャと押し掛けて来て久しぶりに楽しかったイリス。
「・・・・・」
「少しは元気になったイリス?」
「・・・うん、エリカごめんね?」
「別に良いよ、アタシ達は寿命が長いんだからのんびり行こうよ」
グリフォンの平均寿命は200歳程度と言われている、そしてグリフォンロードのエリカは更に長く生きるだろうと思われる。
その後イリス達は黙々と遊園地の造園と経営に精を出した。
そして、一年程経過してそこそこ自力で経営が出来る様になった頃に・・・
「イリス様!大変です!天龍王様と天舞龍様がお越しになられました!」
受付係の男性が大慌てで作業部屋に転がり込んで来た。
「うええええ?!」これにはビックリイリス。
天舞龍リールはその内、来るかも?とか思っていたが、天龍王アメデの来訪は想像もしていなかったのだ。
周囲の者達の凄い慌て振りに、
「へえ~?天龍王様って滅多に出歩か無いんだね」呑気な元日本人のエリカ。
「とりあえず挨拶に!ってこれじゃあ・・・」
風船を飛ばす装置の修理をしていたので、めっちゃドロドロイリスになっていた。
埃が凄かったので銀髪がマダラの黒髪に変わっているわ、着けていたマスクも真っ黒だ。
エリカに関しては、装置の中の水洗いをしていたのでドロドロ+びっちゃびちゃな状態だ。
丸洗いせんと、とても人前にも出られんので天龍王アメデの案内はブリックリンに丸投げした。
「これは天龍王様に天舞龍様、ようこそイリスダンジョンへ」
カッコつけた挨拶をしたブリックリンだが、小さな羽が生えたピンク色したズングリムックリの子供ドラゴンの着ぐるみを着ているのだ。
「きゃーーーー?あははははは♪何それ?可愛いじゃん!」
大喜びの天舞龍リール。
「久しぶりだなブリックリン?似合って?おるぞ」
必死に笑いを堪えている天龍王アメデ、口元がめっちゃピクピクしている。
「お喜び頂けたようで何よりでした」
ブリックリン・・・この着ぐるみが超お気に入りで予備が3着もある。
○ッキー・○ウスのショーは、とある人物に断固拒否られたので竜のマスコット路線に切り替えたエリカの仕業だ。
マスコットなどの概念など皆無の殺伐となりつつこの世界で地球からの転生者達が新しい文化をぶち込んで独自の文化圏を確立しつつあるのだ。
黒龍王ラザフォードも各地で精力的にロックコンサートを開いて同調する者を順調に増やしている。
そしてダークエルフの中にも地球からの転生者が居た事が判明した。
「へええ!コースさんは、ニュージーランドの出身なんですか?!」
「はい、名前はオリバーと言いました。
オークランドのラグビーチームでコーチをしていました」
「へええ!やっぱりニュージーランドってラグビーなんですねぇ」
聞けばコースさんは晩年まで選手育成に力を注いだ生粋なラガーマンだったとの事。
少しづつダークエルフの中でもお遊び程度にラグビーをやり始めている者達が居るらしい。
「良いじゃないですか!ここにもラグビーの競技場を作っちゃいましょうよ!
土地なら唸るほど余ってますから」
「ええ?!競技場ですか?!でも・・・そんな予算など」
最近になってようやく食うには困らない程度の稼ぎにはなって来たが、まだまだ財政が厳しいダークエルフ達。
「ふっふっふ、コースさんは地球の概念に縛られ過ぎですよ。
この世界は「やったモン勝ち」です。
お金なんて後から考えれば良いのですよ」
確かにエリカが作ったこの遊園地、現在までの段階で労力や資材費などを日本円に換算すると25億円以上の恐ろしい規模の予算が掛かっている。
しかしまだ「通貨」の概念が乏しいこの世界の住人でそれを気にする者は居ない。
「ラグビーの競技場が欲しい!OK!で考えましょう」
「いっ・・・良いですかね?それで?」
「良いんです!」
二人の会話を黙って聞いていたイリスとブリックリンは・・・
「何かエリカが凄い悪い事を企んでいる事だけは分かったわ」
「うん、俺の仕事も増える事も分かったよ」
こんなやり取りの末にラグビー場をマジで作っちゃったエリカ。
今現在はコースが子供達とボールを追いかけて遊んでいる。
「野球場にテニスコート・・・サッカー場も必須ね。
陸上競技も出来る多目的競技場も欲しいわね・・・」
まだまだ野望が尽きないエリカ。
「いやホントに俺の仕事が増えるのだけは分かったよ」
たまたまブリックリンの様子を見に来た龍戦士のディートハルトも完全にエリカの手下としてこき使われている。
「俺も変わった物が作れて楽しいから別に良いぜ」
物作りが生き甲斐の地龍的にも地球から知識は面白くてやり甲斐があるらしい。
そんなこんなでバカスカ色んな施設を作りまくっていたら、「イリスダンジョンにて何やら大規模な得体の知れない施設が大量に出来ている」と天龍の方で問題となり天龍王アメデが直々に視察に来たと言う訳だ。
「そうだったんですね~。
なら天龍王さんにもウチの自慢の競技場の数々を見てやって下さい!」
天龍王アメデであろうとも全く臆面も無く言い切るエリカ。
そんなエリカを天龍王アメデは「この世界には有用な人物」と判断した。
一通り新設の競技場をエリカの説明の元、視察した天龍王アメデ。
天舞龍リールは感心しきりで見ている。
「闘技場とは違うんだ?」
「実はこの競技場達は闘技場を原型した発展型なんですよ。
それぞれの種目に特化していき進化した結果の形なんです」
「ほお・・・ガイヤとは面白い文化を持っているのだな」
エリカの話しは面白くアメデもリールも興味津々だ。
「ふむ・・・我はお主の事が気にいったぞ。どうじゃ?我の「眷属」にならぬか?」
「うえ?!天龍王さんの眷属ですか?」
グリフォンロードのエリカ。
ここに来てグリフォン生と今後の人生の転機を迎える事になった。
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