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黒猫と共に迷い込む
美形揃いで練り歩く
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ギルドならいろいろ情報ももらえるだろうと、皆で揃ってギルドへ向かう。
皆人化したままだ。美男美女ばかりだ。目立つ。
ハヤテはまだ幼いけど、これ絶対大きくなったら美青年になる。
なんだ?!魔獣ってのは美男美女しかいないのか?!
ダンジョンの街までの情報をもらい、あればそこまでの警護の依頼でも探してみよう。
そんなことを話しながら、ギルドの扉を開けると、
ザワ・・・
なんだか空気が変なことに。
視線が集まる集まる。
痛いくらいだよ。
貴公子然美青年。妖艶な美女。清楚な美少女。可愛い男の幼児。
そして、平凡な私。ちくせう。
とりあえず窓口へ向かう。まずはダンジョンの街について情報をもらわねば。
たまたま空いていた窓口へ行くと、受付の可愛い感じのお姉さんが、しきりに髪型や服装を気にしている。
ああ、これ見たことあるね。
エリーさんを思い出した。
まあ、わざわざ言わなくてもいいでしょう。
「すいません」
「は、はい! 何かご用でしょうか?!」
声が上ずってますよ。
「ダンジョンがある街があると聞いたのですけど、何処にあるんでしょう?」
「は、はい! コーヒーの街のことですね! そ、それでしたら…」
そう言ってお姉さんが何かを探すように、書類の間をバサバサと探し始める。
コーヒーって…。とうとう豆から離れて…、いや、コーヒー豆《・》繋がりか?
それほどネタが無くなったんだろうか…。
お姉さんが一枚の紙を引っ張り出し、それを広げると、地図だった。
「こ、こちらの道を、こ、こちらにこう向かって頂ければ…」
指さして教えてくれる。
ほう、確かに王都とはちょっと違う方向みたい。
横道に逸れて行くことになるから、やはり遠回りになってしまう。
ま、しゃーないね。
私の持っている地図と見比べてみるが、あまり変わりないようなので、私の地図で場所を確認する。うむ。これで間違うことは、ないと思う。
「もし、なんですけど、そこまでの警護の依頼とかありませんか?」
「は、はい! 失礼ですが、冒険者ランクはおいくつでしょうか?」
「Fです」
お姉さんが怪訝な顔になる。
「Fですか? Fですと警護の依頼は出来ないはずなんですけど…」
「え? そうなんですか?」
そういえば、エリーさんもFランクの人には普通紹介しないと言っていたような。
「えと、つい先日護衛の依頼をしまして、きちんと達成したんですけど」
「え? Fランクの方に紹介した者がいるのですか? ちなみにどこの?」
「ナットーの街のエリーさんです」
「・・・なんでFランクの人に紹介したんだろう。バカ?」
小声でも聞こえてますよ。
「えと、私従魔持ちで、その従魔が強いから良いだろうと言われまして」
「ああ、従魔師の方でしたか。ちなみにどういった従魔で?」
「ペガサス、グリフォン、妖精。つい先日ドラゴンも仲間になりました」
後ろで皆が胸を張っている。見てない見てない。
「は…?」
お姉さんが固まってます。なんか久しぶりだな、コレ。
「ま、まさか、ペガサスを連れた冒険者の方ですか?!」
最初は黒猫を抱いた冒険者だった気がするけど。
「そうです。その冒険者です」
「従魔は豪勢なのに、その主となる人は平凡でどこにでもいるようなひ弱そうな女性…。あなたなんですね!」
なんだいその説明文。
「ま、まあ…。そうです…」
「うわ、出会えるなんて! 本当に平凡すぎて分からなかった!」
悪気は、ないよね?きっと。
「私は見てないんですけど、ドラゴンと試合して勝ったとか?! ペガサスが雷の魔法を使ったって聞きましたよ! 見たかった~!」
お姉さん、仕事してくれ。
「ペガサス持ちなら、護衛の依頼も納得できますね。それでしたら…」
また書類をバサバサ探す。
「あった。これなんかいかがでしょう? コーヒーの街までの護衛の依頼です。報酬は金貨8枚で、およそ7日間の護衛です」
依頼書を見せてもらう。
クレナイにも見てもらい、内容を確認。おかしな所は見当たらなさそう。
「分かりました。これ受けます」
「かしこまりました。では手続き致しますね。ああ、そういえば、コロシアムの方が、貴女を探していましたよ」
え?なんだろう?
手続きしてもらい、商人さんの所へ顔合わせに。
行く前にコロシアムに向かう。
探してたということは、そこそこ急ぎの用があるのだろうし。
ギルドの視線は出て行く時まで変わらなかった。もう公表しちゃった方が良かったかな?でもまたがっかりされるのもなんだし。わざわざ言うのもなんかおかしい気もするし。
実は八重子達一行が出て行った後、ギルドはちょっとした騒ぎになっていたのだけれど。
コロシアムに着くと、私の姿を見て、慌てて何処かへ去って行く係の人。
何かあったのだろうか?
少しすると、昨日のターレンさんが、係の人と一緒にやって来た。
「ヤエコさん! お探ししておりました!」
息を切らせている。余程急いでいたのか。
「何かあったのですか?」
「そ、それが、それがですね…」
乱れた息を整えて、ターレンさんが大きく息を吸う。
「ドラゴンが消えてしまったのですよ!!」
クレナイに視線が集まる。
そういえば、何も言わずに出て来ちゃったんだっけ。申し訳ない。
「え~と、ターレンさん」
「ヤエコさん、どこにやったのですか? あまりおかしな所へやると、大騒ぎになってしまいます。いくら従魔紋持ちとは言え、やはりドラゴンがそこら辺にいるかと思うと、皆怖がってしまうと思いますので、できれば所定の位置に戻して頂きたいのですが」
すいません。そのドラゴン街中を思い切りウロウロしてました。
「あの~、ターレンさん。人化の術ってご存じですか?」
「人化の術? 聞いたことはありますね。高位の魔獣の中には、人の姿に化ける事が出来る者がいるとか…」
「それです。それが、こちらです」
クレナイを手で示す。
「は?」
ターレンさん、何を言われているのか分かっていないようです。
「あのドラゴン、人化の術を使えたんです。それで、今人の姿になってます。それが、この女性です」
「ターレンとやら。世話になったのう」
扇で口元を隠しながら、クレナイがヒラヒラと手を振る。
「はあ?」
まだ信じられないか。
さすがに広い場所ならともかく、ここでドラゴンの姿に戻ってもらうわけにもいかないし。どうしよう。
「ターレンよ。妾が分からぬか? お主が心配してくれておったあのレッドドラゴンじゃよ」
心配してくれてたんだ。いい人だ。
「はああ?」
まだ信じられないようだ。
「ほれ、妾にこんな餌しか用意出来なくて済まぬと、檻の前で言うておったじゃろう。前の主はろくでもない奴じゃったからのう」
「はあああ?!」
目玉が飛び出すんじゃないかというくらいに目を開けて、クレナイを見つめている。
「あ、あ、あ、あ、あの、レッドドラゴン…?」
「そうじゃ。ちなみに、こちらのいい男があのペガサス。こっちの美少女が妖精。こっちの幼児がグリフォンじゃ」
「はあああああああああああ?!!」
クレナイ、いきなりそんなに言ったら、さすがに混乱すると思うよ。
「な…、こ…、じ…」
混乱して言葉が出てこなくなっちゃったじゃないか。
「えと、ターレンさん、落ち着いてください。とりあえず、ドラゴンは私の側にいるので、大丈夫です」
「え…、な…、ド…」
「落ち着いて、息吸って、吐いて、もっと吸って、吐いて」
深呼吸してもらい、気を落ち着かせてもらう。
「はあ、はあ、じ、人化の術? 人の姿になる?」
「そうです。うちの子達、皆人化出来るんです。街中だとこの姿の方が動きやすいので、この姿になってるのです」
リンちゃんとハヤテはついでだけど。
「す、凄い…。初めて見た…」
感動したみたいな顔になってますターレンさん。
「は! そうだ。ヤエコさん。このことはあまり触れ回らない方が良いと思いますよ」
え? もうナットーの街で触れ回ってたけど。あれはシロガネだけか。
「世の中良い人間だけとは限りません。従魔も盗まれたりすることがあるのです。ヤエコさんの従魔は特に珍しく力があるものばかりだ。それに加えて人化の術まで使えるなんて知れれば、よからぬ輩に狙われないともかぎりません。できるだけ口外しないようお勧めします」
「え! 従魔って盗まれることあるんですか?!」
「ええ。従魔紋を扱える者がいれば、それを上書きすれば良いだけですから。身を守れと命令しておいても、押さえつけられるなどして無理矢理上書きされる事もあるそうです。お気を付けてください」
「はい!」
そんな輩、絶対にいい人じゃないよね。
せっかくハヤテも明るくなってきて、リンちゃんも嬉しそうな顔をするようになったのに。
変な人間がまた主になんかなったら大変だ。
「しっかりした宿に泊まっていれば、それなりに警護もしっかりしてますからね。良い宿に泊まることをお勧めしますよ」
今泊まっている所は、そこそこ良い所だと思う。ちょっと考えよう。
「まあとにかく、ドラゴンがどこにいるか分かったので、一安心です。あまり無茶はなさらないでくださいね」
「大丈夫じゃ。主の迷惑になるようなことはせぬ」
今の所は助けられてるね。
「そうそう、お主には世話になったでのう」
クレナイが1本髪を探し出し、プチリと抜いた。
「レッドドラゴンがいた証じゃ。ここに置いておくことを許そう」
髪の毛が光り、ドラゴンの鱗になった。え、髪って鱗なの?
「こ、これは見事な…。しかし、いた証、ということは…」
「妾は新しい主と共に世界を見に行く。ここにはもう戻っては来ぬじゃろう」
「左様ですか…。貴女がいなくなると、寂しくなりますね」
「ふん。どうせドラゴンでは誰も相手にせぬではないか。いなくなるくらいで丁度良いじゃろう」
「ええ。ですが、貴女の勇姿を心待ちにしている者も、少なからずいたのです。それは覚えておいてください」
「ふむ。まあ、覚えておいてやろう」
鱗を渡すと、ターレンさんは大事そうにそれを抱えた。
「達者での」
「貴女も」
ターレンさんに挨拶をして、コロシアムを出た。
うん、多分、ここには二度と来ないと思うんだな。多分ではあるけれど…。
皆人化したままだ。美男美女ばかりだ。目立つ。
ハヤテはまだ幼いけど、これ絶対大きくなったら美青年になる。
なんだ?!魔獣ってのは美男美女しかいないのか?!
ダンジョンの街までの情報をもらい、あればそこまでの警護の依頼でも探してみよう。
そんなことを話しながら、ギルドの扉を開けると、
ザワ・・・
なんだか空気が変なことに。
視線が集まる集まる。
痛いくらいだよ。
貴公子然美青年。妖艶な美女。清楚な美少女。可愛い男の幼児。
そして、平凡な私。ちくせう。
とりあえず窓口へ向かう。まずはダンジョンの街について情報をもらわねば。
たまたま空いていた窓口へ行くと、受付の可愛い感じのお姉さんが、しきりに髪型や服装を気にしている。
ああ、これ見たことあるね。
エリーさんを思い出した。
まあ、わざわざ言わなくてもいいでしょう。
「すいません」
「は、はい! 何かご用でしょうか?!」
声が上ずってますよ。
「ダンジョンがある街があると聞いたのですけど、何処にあるんでしょう?」
「は、はい! コーヒーの街のことですね! そ、それでしたら…」
そう言ってお姉さんが何かを探すように、書類の間をバサバサと探し始める。
コーヒーって…。とうとう豆から離れて…、いや、コーヒー豆《・》繋がりか?
それほどネタが無くなったんだろうか…。
お姉さんが一枚の紙を引っ張り出し、それを広げると、地図だった。
「こ、こちらの道を、こ、こちらにこう向かって頂ければ…」
指さして教えてくれる。
ほう、確かに王都とはちょっと違う方向みたい。
横道に逸れて行くことになるから、やはり遠回りになってしまう。
ま、しゃーないね。
私の持っている地図と見比べてみるが、あまり変わりないようなので、私の地図で場所を確認する。うむ。これで間違うことは、ないと思う。
「もし、なんですけど、そこまでの警護の依頼とかありませんか?」
「は、はい! 失礼ですが、冒険者ランクはおいくつでしょうか?」
「Fです」
お姉さんが怪訝な顔になる。
「Fですか? Fですと警護の依頼は出来ないはずなんですけど…」
「え? そうなんですか?」
そういえば、エリーさんもFランクの人には普通紹介しないと言っていたような。
「えと、つい先日護衛の依頼をしまして、きちんと達成したんですけど」
「え? Fランクの方に紹介した者がいるのですか? ちなみにどこの?」
「ナットーの街のエリーさんです」
「・・・なんでFランクの人に紹介したんだろう。バカ?」
小声でも聞こえてますよ。
「えと、私従魔持ちで、その従魔が強いから良いだろうと言われまして」
「ああ、従魔師の方でしたか。ちなみにどういった従魔で?」
「ペガサス、グリフォン、妖精。つい先日ドラゴンも仲間になりました」
後ろで皆が胸を張っている。見てない見てない。
「は…?」
お姉さんが固まってます。なんか久しぶりだな、コレ。
「ま、まさか、ペガサスを連れた冒険者の方ですか?!」
最初は黒猫を抱いた冒険者だった気がするけど。
「そうです。その冒険者です」
「従魔は豪勢なのに、その主となる人は平凡でどこにでもいるようなひ弱そうな女性…。あなたなんですね!」
なんだいその説明文。
「ま、まあ…。そうです…」
「うわ、出会えるなんて! 本当に平凡すぎて分からなかった!」
悪気は、ないよね?きっと。
「私は見てないんですけど、ドラゴンと試合して勝ったとか?! ペガサスが雷の魔法を使ったって聞きましたよ! 見たかった~!」
お姉さん、仕事してくれ。
「ペガサス持ちなら、護衛の依頼も納得できますね。それでしたら…」
また書類をバサバサ探す。
「あった。これなんかいかがでしょう? コーヒーの街までの護衛の依頼です。報酬は金貨8枚で、およそ7日間の護衛です」
依頼書を見せてもらう。
クレナイにも見てもらい、内容を確認。おかしな所は見当たらなさそう。
「分かりました。これ受けます」
「かしこまりました。では手続き致しますね。ああ、そういえば、コロシアムの方が、貴女を探していましたよ」
え?なんだろう?
手続きしてもらい、商人さんの所へ顔合わせに。
行く前にコロシアムに向かう。
探してたということは、そこそこ急ぎの用があるのだろうし。
ギルドの視線は出て行く時まで変わらなかった。もう公表しちゃった方が良かったかな?でもまたがっかりされるのもなんだし。わざわざ言うのもなんかおかしい気もするし。
実は八重子達一行が出て行った後、ギルドはちょっとした騒ぎになっていたのだけれど。
コロシアムに着くと、私の姿を見て、慌てて何処かへ去って行く係の人。
何かあったのだろうか?
少しすると、昨日のターレンさんが、係の人と一緒にやって来た。
「ヤエコさん! お探ししておりました!」
息を切らせている。余程急いでいたのか。
「何かあったのですか?」
「そ、それが、それがですね…」
乱れた息を整えて、ターレンさんが大きく息を吸う。
「ドラゴンが消えてしまったのですよ!!」
クレナイに視線が集まる。
そういえば、何も言わずに出て来ちゃったんだっけ。申し訳ない。
「え~と、ターレンさん」
「ヤエコさん、どこにやったのですか? あまりおかしな所へやると、大騒ぎになってしまいます。いくら従魔紋持ちとは言え、やはりドラゴンがそこら辺にいるかと思うと、皆怖がってしまうと思いますので、できれば所定の位置に戻して頂きたいのですが」
すいません。そのドラゴン街中を思い切りウロウロしてました。
「あの~、ターレンさん。人化の術ってご存じですか?」
「人化の術? 聞いたことはありますね。高位の魔獣の中には、人の姿に化ける事が出来る者がいるとか…」
「それです。それが、こちらです」
クレナイを手で示す。
「は?」
ターレンさん、何を言われているのか分かっていないようです。
「あのドラゴン、人化の術を使えたんです。それで、今人の姿になってます。それが、この女性です」
「ターレンとやら。世話になったのう」
扇で口元を隠しながら、クレナイがヒラヒラと手を振る。
「はあ?」
まだ信じられないか。
さすがに広い場所ならともかく、ここでドラゴンの姿に戻ってもらうわけにもいかないし。どうしよう。
「ターレンよ。妾が分からぬか? お主が心配してくれておったあのレッドドラゴンじゃよ」
心配してくれてたんだ。いい人だ。
「はああ?」
まだ信じられないようだ。
「ほれ、妾にこんな餌しか用意出来なくて済まぬと、檻の前で言うておったじゃろう。前の主はろくでもない奴じゃったからのう」
「はあああ?!」
目玉が飛び出すんじゃないかというくらいに目を開けて、クレナイを見つめている。
「あ、あ、あ、あ、あの、レッドドラゴン…?」
「そうじゃ。ちなみに、こちらのいい男があのペガサス。こっちの美少女が妖精。こっちの幼児がグリフォンじゃ」
「はあああああああああああ?!!」
クレナイ、いきなりそんなに言ったら、さすがに混乱すると思うよ。
「な…、こ…、じ…」
混乱して言葉が出てこなくなっちゃったじゃないか。
「えと、ターレンさん、落ち着いてください。とりあえず、ドラゴンは私の側にいるので、大丈夫です」
「え…、な…、ド…」
「落ち着いて、息吸って、吐いて、もっと吸って、吐いて」
深呼吸してもらい、気を落ち着かせてもらう。
「はあ、はあ、じ、人化の術? 人の姿になる?」
「そうです。うちの子達、皆人化出来るんです。街中だとこの姿の方が動きやすいので、この姿になってるのです」
リンちゃんとハヤテはついでだけど。
「す、凄い…。初めて見た…」
感動したみたいな顔になってますターレンさん。
「は! そうだ。ヤエコさん。このことはあまり触れ回らない方が良いと思いますよ」
え? もうナットーの街で触れ回ってたけど。あれはシロガネだけか。
「世の中良い人間だけとは限りません。従魔も盗まれたりすることがあるのです。ヤエコさんの従魔は特に珍しく力があるものばかりだ。それに加えて人化の術まで使えるなんて知れれば、よからぬ輩に狙われないともかぎりません。できるだけ口外しないようお勧めします」
「え! 従魔って盗まれることあるんですか?!」
「ええ。従魔紋を扱える者がいれば、それを上書きすれば良いだけですから。身を守れと命令しておいても、押さえつけられるなどして無理矢理上書きされる事もあるそうです。お気を付けてください」
「はい!」
そんな輩、絶対にいい人じゃないよね。
せっかくハヤテも明るくなってきて、リンちゃんも嬉しそうな顔をするようになったのに。
変な人間がまた主になんかなったら大変だ。
「しっかりした宿に泊まっていれば、それなりに警護もしっかりしてますからね。良い宿に泊まることをお勧めしますよ」
今泊まっている所は、そこそこ良い所だと思う。ちょっと考えよう。
「まあとにかく、ドラゴンがどこにいるか分かったので、一安心です。あまり無茶はなさらないでくださいね」
「大丈夫じゃ。主の迷惑になるようなことはせぬ」
今の所は助けられてるね。
「そうそう、お主には世話になったでのう」
クレナイが1本髪を探し出し、プチリと抜いた。
「レッドドラゴンがいた証じゃ。ここに置いておくことを許そう」
髪の毛が光り、ドラゴンの鱗になった。え、髪って鱗なの?
「こ、これは見事な…。しかし、いた証、ということは…」
「妾は新しい主と共に世界を見に行く。ここにはもう戻っては来ぬじゃろう」
「左様ですか…。貴女がいなくなると、寂しくなりますね」
「ふん。どうせドラゴンでは誰も相手にせぬではないか。いなくなるくらいで丁度良いじゃろう」
「ええ。ですが、貴女の勇姿を心待ちにしている者も、少なからずいたのです。それは覚えておいてください」
「ふむ。まあ、覚えておいてやろう」
鱗を渡すと、ターレンさんは大事そうにそれを抱えた。
「達者での」
「貴女も」
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うん、多分、ここには二度と来ないと思うんだな。多分ではあるけれど…。
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