キーナの魔法

小笠原慎二

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始まりの旅

心残り

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山々に囲まれた街、「ハチェート」
レイが先頭に立ち、街を歩いて行く。
なかなか賑わいがあり、通りを旅装束姿の者達が歩いているのがよく見える。
こころなしか、レイの表情が明るいように見える。

「懐かしい…、思ったほど変わってないな…」

レイが呟いた。

「あんたここ知ってるのか」

テルディアスが尋ねた。

「ああ、暮らしてたんだ」

レイの顔が興奮しているのか、頬が少し赤みを帯びている。

「こっちだ」

さりとて特徴のない曲がり角をレイがためらいもなく右へ曲がる。
道はゆるく左へカーブを描きながら伸びていく。

「懐かしい」

レイは少し早歩きでその細い通りを歩いていく。
裏通りらしく人の通りは少なく、小さい窓辺には花が飾ってあったりもしている。
と、突然レイがピタリと歩みを止めた。
その先では、親子が楽しそうに戯れている姿があった。
まだ若い母親と、5歳くらいの男の子だろうか。

「マリィ…」

レイが聞こえるか聞こえないかくらいの声で呟いた。
かろうじてその声が、遊んでいた母親に届いたらしい。
母親の視線がレイに向けられた。
その手からボールが落ちた。
一瞬にして顔色が変わる。

「レイ…? あなたなの…?」

男の子が落ちたボ-ルを拾い上げ、母親を見上げた。

「ママ?」

レイとその母親が少し見つめ合う。

「そうだよ。僕だよ…マリィ」

レイの瞳が潤んだ。
母親の瞳も潤む。
二人の間だけ、時間が遡ってしまっているようだった。
失ってしまったあの時に…。

「レイ…!」

母親が涙を溜めてレイの胸元に飛び込んだ。

「レイ!」
「マリィ!」

二人は固く抱き合った。
若い恋人がそうするように

「ママ…?」

突然の母親の行動に呆然とする男の子。
そして、事情がよく分からないキーナとテルディアスが残された。
















「はりゃ!」
「きゃー!」

キーナの投げた鞠のようなボールが、男の子の頭の上を高々と通り過ぎていく。
そのボールを追いかけてキーナと男の子が走り回る。
きゃっきゃと楽しげな笑い声を上げながら、二人は遊びまわっていた。

「ガキ…」

男の子と完全に同化(?)しながら遊ぶ姿はとても14歳には見えない。
同い年と間違えられてもこれはしょうがないのではないか?
さすがに5歳はきびしいか…。
キーナが腰にボールをうまく乗っけて足の間から顔を覗かせる。
その顔がまたおかしな顔で、男の子がけたけたと笑い転げる。

ガチャ…

と、扉の開く音がした。
テルディアスが気付いて目を向けるが、誰も出てくる気配がない。

「話が終わったのか…?」

扉の間からテルディアスが中をのぞいた。
すると中では、レイと女の人が抱き合って熱い口付けを交わしていた。
別れを惜しむ恋人同士のように…。
免疫のないテルディアスは耳まで真っ赤になりながら扉の影に隠れる。
フードとマスクで顔が隠れているのが丁度いい。
くすくす。
扉が開き、レイが出てきた。

「あ、レイさん」
「レイさん!」

すっかり仲良くなったキーナの言葉を、男の子が真似をする。

「待たせたね」
「ちっとも」

二人に声を掛けたレイだが、何故かテルディアスはそっぽ向いている。
キーナは男の子に別れの言葉を告げた。
レイは足早にその場から遠ざかっていく。
テルディアスとキーナもそれを追った。

「また遊んでね~」

と男の子がキーナたちに手を振る。
それに応えてキーナが男の子に手を振った。
その扉の影で、若い母親は肩を震わせていた。



















ハチェートを出てもレイの足は早かった。
何かから逃げるかのようにその足は止まらない。
突然、キーナがレイの服の裾をつかんだ。

「はっ!」

レイがそれに気付いて足を止める。
振り向くとキーナがレイを見上げていた。

「ご、ごめんよ。歩くの早かったかい?」

レイの顔がぎこちない作り笑いを浮かべた。
それを見てキーナが、

「レイさん大丈夫?」

と聞いた。

「え?」

思わぬ言葉がキーナの口から飛び出し、レイが一瞬戸惑う。

「無理しちゃダメだよ?」

何も知らないはずなのに、この少女は何に気づいたと言うのだろう?
向けられた優しい言葉に思わず抑えていたものが溢れ出しそうになった。

「ふ…」

慌てて顔に手をあて、それを押さえ込もうとする。

「なんでもないよ…大…丈…夫…」

意に反して涙が溢れ出す。

「あれ? あれ…おかしいな…。何で涙が…」

溢れ出した涙は止まることを知らず、ポロポロと顔を伝って下に落ちていく。
レイは必死にそれを止めようとする。
それを見たキーナは珍しく真面目な顔をすると、

「こっち」
「え?」

グイッとレイを引っ張って、森の中へ向かった。

「ど、どこへ行くんだい?」

木立をがさがさかき分けながらキーナは何も言わずレイを引っ張っていく。

(何をする気だ?)

わけの分からないテルディアスもとりあえずついて行く。
少し行った所の、少し太い木の前に来ると、

「座って」

キーナは強制的にレイを座らせた。

「はい」

素直に何故か応えてしまうレイ。
何を考えているのか、突然ぎゅう、とレイに抱きつくキーナ。

「え?」

突然のことにきょとんとするレイ。

(なにやっとんじゃあいつは!)

内心穏やかでないテル君。
顔がしかめっつらになっているぞ。
何故か胸がむかむかするが、何故なのかはわからない鈍感なテル君だった。

「いいよ。泣いて」

静かにキーナが言った。
一瞬ぎくりとしたレイ。
気持を整えて言葉を発する。

「そ、そんな、僕は大丈夫…」

言葉が続かなかった。
一滴の涙が頬を伝うと、とめどもなく涙が溢れ出てきた。

「れ?」

自分ではうまく押し込めているつもりだったのだが、心はそう簡単に操ることはできない。
抑えていたものがなくなれば、後は吹き出るだけだった。

「マリィ…」

いろんなものがこみ上げてきた。怒り、悲しみ、愛しさ、寂しさ、そして思い出…。
涙は更に頬を流れ、レイは意識せずに、声を張り上げていた。

「マリィ…マリィ!! マリィ!!!!」

キーナをかき抱き、レイは泣きじゃくった。
封じ込めていた全てを吐き出すかのように。
キーナはそれを優しく抱きしめた。
近くの木陰では、テルディアスがなんともいえないような顔をしながら、何かを深く考えているようだった。
















「婚約者だったの」

キーナの明るい眼差しが優しげにレイを見つめる。
一泣きして少しすっきりしたのか、レイがとつとつと昔話をしていた。

「数日後に式を迎えていた…。どうしてもいかなければならない行商があって出かけたんだ」

どこか虚気な感じで、レイが呟くように話す。

「その途中であの魔女に捕まった…」

キーナの顔が曇る。
レイの表情は変わらないままだった。
テルディアスも近くに来て、そばの木に寄りかかりながら、レイの話に耳を傾けている。

「今は、子供もできて、幸せそうだった…」

レイが行方不明になったあと、必死に捜索したが、何の手がかりも得られず、死んでしまったということになってしまったらしい。
それはどうしたって仕方のないことだった。

「できることなら…僕の手で幸せにしてやりたかったけどね」

レイが悲しそうに自分の手を見つめた。
失った過去はもう戻ってこない。
例え生きていたって、マリィはすでに別の人と結婚して子供までもうけてしまっている。
今更自分が帰ったところで・・・。
なんと言っていいのか分からず、キーナは悲しそうな顔をしてレイを見つめることしかできなかった。
テルディアスは相変わらずの無表情で、キーナとレイを見つめている。

「レイさん…」

キーナは言葉を紡ごうとするが、それ以上は何も言えない。

「いいんだ」

レイがにっこりと微笑を返した。

「今の僕に関わったら、彼女が苦しい思いをするかもしれない」

あの魔女のことだ。
何もしないとは言い切れない。

「今でも僕は彼女を愛している。彼女も僕を愛してくれている。それだけで十分さ」

テルディアスの顔が濁った。
何かを思い出しているのか。
その表情からは嫌悪感が滲み出している。

「すまなかったね。さて、そろそろ送るよ」
「うん…」

レイが立ち上がり、キーナも何となく消化の悪そうな顔をして立ち上がった。
しかし、これ以上自分ができることはない。
と、レイが不意に掌に力を集めた。

「レ、レイさん?」

キーナが警戒する。
テルディアスも敏感に反応した。

「ああ、大丈夫」

その力をキーナたちに向かって解き放つ。
思わずキーナをかばおうとテルディアスが飛び込む。
しかし、その力は二人を優しく包み込んだだけだった。

「ホエ?」
「これは…」

不思議そうに周りを囲む力を見る二人。

「単なる風の結界さ。これで後は送るよ」

レイがにこやかにそう呟くと、風の結界は二人を包み込みながらフワリと浮き出す。

「レイさん!」
「そろそろごまかすのも限界なんだ」

レイの姿がどんどん下のほうになっていく。

「きみ達は僕らの希望なんだ。あの魔女から逃げ切っておくれ」

レイがしっかりと二人の姿を見つめた。

「どいうことだ?」
「レイさん?」

二人もレイの姿を見つめかえす。

「過去、あの魔女の洗脳から逃れたのは君だけなんだよテルディアス。あの魔女の思い通りにならない者。そういう存在がいるというだけで、囚われた僕らは救われる」
レイの姿がどんどん小さくなっていく。

「元気で。君たちに逢えてよかった」

レイの瞳が再びしっかりと二人を見つめた。
まるでその瞳に写し取るかのように。

「レイさん!!!!」

キーナが嫌なものを感じて声を張り上げる。

「あんたまさか! 囮になる気か!」

テルディアスも事態を察して声を張り上げた。
しかし、十分な高さを得た風の結界は二人の叫び虚しく、レイの姿をかき消すかの勢いで、森の上を飛んで行った。
後に残ったレイはそれを見届けると呟いた。

「魔女はもう近くまで来ているんだ…」

嫌な汗が流れた。
あの魔女の気配が近づいてくるのが分かる。

「僕がどれくらい時間を稼げるかは分からないけど…」

そう言って振り向いた先に、暗い穴が現れた。
空間に開けられたその暗い穴からは、邪悪な気配が漂ってくる。
まるでレイを嘲笑っているかのように暗い闇が押し寄せてくる。

「思ったより早かったな…」

レイの瞳は決意の力に満ちていた。
だが、暗き闇は、そんな光さえ容易く飲み込んでいく。















「レイさん!」

風の結界の中でキーナは叫んだ。
届かないとは分かっていても。

「レイさん・・・」

キーナの肩が震える。
何もできない自分が情けなく思えているのだ。
だが仕方ない。
人は誰でもやれる範囲というものが決まってしまっているのだ。
抵抗できないものは抵抗できない。
テルディアスはうずくまり、やはり自身の力のなさに頭を抱えていた。
自分に出来ることは、逃げること。

「テルッ! 囮になるってどういうこと!」

キーナがテルディアスに駆け寄る。

「そういうことだ。俺達を助けたりしたんだ。ただで済むものか」

キーナは息を呑んだ。

「レイさん」

結界は崩れることなく二人を運んでいく。

「僕の…せい?」

キーナが呟いた。
意味が分からずキーナの顔を見るテルディアス。

「僕が…この世界に来たから…?」
「何言ってんだ」
「だってそうでしょう!」

堪えきれずキーナの瞳から涙が溢れ出す。

「僕がいなければ…僕をかばったりしなければテルだって、あんな目にあわなかったじゃない…。レイさんだって…」
「アホ違うだろ」

テルディアスがキーナの頭にポンと手を置いた。

「お前のおかげで俺は王国へ行く気になった。お前のおかげでレイは恋人にさよならを言えたんだ。お前が現れなければ俺は今も森を彷徨ってたし、レイも操り人形のままだったんだ」

キーナが顔を上げた。

「分かるか? お前が俺たちの止まっていた時を動かしたんだ」

テルディアスの瞳が優しくキーナを映す。

「お前のせいじゃない。お前のおかげなんだ」

キーナの瞳から新しく涙が溢れ出す。
思わずキーナはテルディアスにしがみついた。

「今の俺たちは魔女に敵わない。俺たちに今できることは逃げ切ること。そうすればレイも救われるんだ」
「テル…」

テルディアスの胸に顔をあずけ、肩を震わせるキーナ。
テルディアスの口から飛び出た珍しく優しい言葉は、キーナの苦しみを和らげたようだ。
キーナの柔らかい髪を優しく撫でるテルディアス。
その目の端に何かを捕らえた。

「キーナ、見てみろ」
「え?」

涙を拭いて顔を上げるキーナ。

「ミドル王国だ」

テルディアスの示す方向を見ると、大きな街が見えてきた。

「あれが…」

正確な円を描いた城壁、その合間に塔が等間隔に配置され、塔と塔がそれぞれ直線で結ばれている。

「六芒星だ…」
「六芒星? タペトリクスのことか?」
「竹とリス?」
「ちがうわい」

何のコントだ。

「タペトリクス! 円の中に三角形が二つあるだろ。この形は魔法的に、最も安定した形と言われているんだ。だから王都のほとんどはこのタペトリクスの形をしているものが多い。ま、例外もあるがな」

テル君のうんちく講座でした。

「へ~そうなんだ」

途端に

パン!

と風の結界が破裂した。

「でーーー!」
「ひーーー!」

重力は当たり前のように、まぬけな悲鳴をあげる二人の体を引き寄せる。

「風翔!」

テルディアスが呪文を唱えると、その言葉に従い風が渦を巻いた。
重力の戒めから解き放たれたテルディアスは、すぐ脇を落ちていくキーナの足を慌てて引っつかむ。

「無事か?」

別にスカートではないのだから隠す必要もないのだが、なんとなくまくりあがる服の裾を押さえつつ、キーナは自分の右足を引っつかんでいるテルディアスを見上げた。

「うん…、ありがと…」

何とか空中で体制を立て直し、キーナを再びお姫様抱っこし、二人は地上に舞い降りた。

「なんで結界が…? もしかしてレイさん…」
「いや、王国に近づいたからだろう」

不安げなキーナにテルが答える。

「結界張ったまま入ったら余計に怪しいだろ」
「そか」

優しくキーナを地面に降ろす。

「一つ言っておくが、あいつは殺されやしないぞ」
「え?」
「死ぬことも老いることもなく、心を封じられて、あの女のコレクションとして闇に囚われるだけだ。心配すんな」
「死ぬことも老いることもなく…?」

その言葉から想像できるものは…。

「人形?」
「ああ、人形にされるようなもんだ」
「そんな…」

王国に向かって歩きながらキーナが何か考えるような仕草をする。

「どうにかしたいと思っても無駄だぞ」

テルディアスが念を押すように強く言った。

「あの女を万が一にでも倒せたらできるかもしれんがな!」

キーナも考えたが、どう考えてもそれしか方法がないようだ。

「俺たちが今やるべきことは逃げ切ること! それだけだ!」
「むう~~~」

キーナが頭を抱えた。

「考えるな! 忘れろ…」

王国の入り口が森の陰から見え始めてきた。
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