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テルディアス求婚騒動編
プルーアの実
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四人の旅人が街道を歩いて行く。
しかし、その内の一人を中心に、両脇の男と女が何故か意見を戦わせている。
後に少し離れてフードの男。
真ん中に立たされたキーナは、両隣の男と女の口喧嘩?を止める術を知らない。
なんとなく離れるわけにもいかず、仕方なしに二人の言い合いの真ん中を歩いて行く。
この二人は仲が悪いのだろうか?
「ほよ?」
結界の外に、赤い実を付けた一本の木を見つけた。
「ねいねい、あの木、実がなってる」
これ幸いと二人に話しかける。
おかげで二人の言い合いもピタリと止まった。
「あら本当」
「ほ~、珍しいな」
足を止めた二人を置いて、キーナがさも当たり前にぴょいと結界を飛び越えて、その木へと駆け寄っていく。
「って! キーナちゃん!」
「んな簡単に結界から出るな!」
結界の外は何が起こるか分からない。
普通の人ならば絶対に出ようなんぞとは考えもしないはずなのだけれど。
(今まで道を外れて行くのが当たり前だったからなぁ…)
とテルディアスが今までの所業を振り返る。
自分の身を隠す為、はたまた追っ手の目を眩ませる為に、さんざん結界の外を歩いてきた。
そのせいかキーナには結界の外への危機意識というものが育たなかったのだろう。
教育を間違えた結果がもろに出た形となりました。
「綺麗な赤い実。美味しそう」
近寄ってみるとリンゴのような赤い丸い実がたわわになっている。
微かに甘い香りも漂う。
「プルーアじゃねぇか」
後ろから近寄ってきたサーガが木を見上げながら言った。
「プルーア?」
「ああ、こいつは美味いぞ」
食べた事があるらしい。
「下がってな。落としてやる」
とキーナを少し下がらせると、
「だっ!」
と木に勢いよく体当たりをかます。
木がぐらっと揺れ、木の実もぐらっと揺れ、耐えきれずにいくつかの実が地面へと落ちる。
「あだだだだだ」
当然、その真下にいたサーガの頭上に降り注いだ。
「アホね」
「アホだ」
その光景を見ながら、メリンダとテルディアスが呟いた。
その内の一つが、ものの見事にサーガの脳天にガツンと直撃する。
「ハラホレヒレハレ~」
どこのギャグ漫画だ。
「サ、サーガ!」
慌ててキーナがアホになった…それは元からか。頭を打って一段とアホになったサーガに駆け寄る。
サーガの手が、何か柔らかいものを掴んだ。
「むにゅ?」
素直にその柔らかさを口にする。
「プルーアにしちゃ柔らかい…」
と振り向くと、顔を赤らめ、視線を下に落とした怖い顔をしたキーナ。
「お?」
サーガがその柔らかいものを揉みしだく。
キーナが悲鳴にならない悲鳴を上げる。
「ほお!」
サーガが何やら感心したように声を出した。
そこに、
「フニャーーーーーーーーーーーーーー!!」
ドゴオ!!
下から突き上げられたキーナの足が、サーガの顎にクリティカル・ヒットした。
そのままドサリと倒れるサーガ。
逃げ出すキーナ。
「キーナちゃん!」
駆け寄ってくるメリンダに縋る。
「フニャア~~」
「どうしたの?! 何があったの?!」
メリンダが顔を赤くして俯くキーナの肩を、心配そうに抱きしめる。
「う…」
キーナが胸に交差させた腕に、力を込める。
「う…うぅ…」
何をされたのかはっきりと言葉にするのは、キーナにとってはまだまだ恥ずかしい事であった。
「フニ~~~」
何も言えず、ただメリンダの腕の中で泣き始める。
メリンダの後ろから、静かにテルディアスが忍び寄ってきた。
「テルディアス。半殺しで」
「任せろ」
メリンダとテルディアスには最大の共通項がある。
それは、二人にとってキーナという存在が、最上位に守るべきもの。
それを傷つける、泣かせるような者は絶対に許されない。
その点に置いてだけは、二人は阿吽の呼吸で意思疎通することができた。
「あでで…」
失い掛けた意識をなんとか拾い上げ、サーガが顎をさすりながら身を起こす。
「で?」
目の前に迫った黒い影。
うんぎゃあー
「キーナちゃん。敵は取ったからね」
「ミ?」
メリンダの敵という意味がちょっと分からなかったけれど、その前に響き渡ったサーガの声がそれなのだろうと、キーナは思った。
人が滅多に踏み込まない領域。
時折獣がそこを通り過ぎて行くだけだった。
風が吹いた。
木々がざわめく。
葉が一枚、枝から風に吹かれてひらりと落ちた。
風に舞い、そのまま地面にゆらりゆらりと落ちていくだけの葉であった。
ところが、その葉が突然宙に消えた。
その周りを、風に捲かれた葉が、当たり前のごとく落ちていく。
風が、木の葉をざわざわと揺らす。
誰も知らない森の中。
風に吹かれて、新たに木の葉が舞った。
街道を、四人の旅人が行く。
ただし、その内の一人は、足に縄を括られ、うつぶせの状態でズルズルと引き摺られていた。
さすがにこの状態はどうなのだろうとキーナは思っていたが、なんとなく口にはできなかった。
「ったく、こいつが風の一族かもしれないってのがなかったら、ここら辺に捨てて行けたのに」
「まったくだ」
テルディアスとメリンダが珍しく意見を同じくしている。
これはいいことなのかしら?とキーナ首を傾げる。
「ちょっとまてー!」
後ろから声が聞こえた。
どうやら引き摺られていたサーガが気付いたらしい。
「いくらなんでもこの扱いは酷いだろう! 鼻がもげるわ!」
(ち、気付いたか)
テルディアスとメリンダが心の中で舌打ちした。
気付いたならば自分で歩けと、サーガの足を縛っていた縄を解く。
「あんま酷い扱いすっと、俺の村探し協力しねーぞ」
とジロリと三人を見据える。
そりは困る!とキーナと、表面上冷静なテルディアスが慌てる。
ところがどっこい、
「だったら、あんたにもう用はないわね」
とメリンダ言い切った。
「じゃ、そーゆーことで」
くるりと背を向け、さっさと立ち去ろうとする。
それもそうだとテルディアスも背を向け歩き出す。
キーナは、え?それでいいの?と思いながらも、メリンダに促されて歩き出す。
「うおおおおい!」
三人の予想外の対応に慌てるサーガ。
「協力致しますのでお許しください」
なんでか、サーガが頭を下げる羽目になった。
「どうしようかしらねー」
メリンダが意地悪そうに答える。
「キーナの胸に触ったのは事故なんだよー!」
と弁明するも、
「どうだか」
とメリンダ冷たい視線。
「昨晩よりサービスするから」
サーガがメリンダに向かってぼそりと呟く。
いや、丸聞こえだけどね。
メリンダの顔が一瞬にして赤くなった。
そのまま鬼のような形相をしてサーガに迫り、
「しねえええええ!!」
「うぎゃあああああ!!」
サーガに殴りかかった。
「サービス?」
何をサービスするのかしらとキーナ首を傾げる。
その後ろで、
(悪趣味な…)
言葉の意味を捉えたテルディアスが、仄かに顔を赤くしていた。
なんとか生き残ったサーガも共に、街道を進んで行く四人。
「死ぬかと思った…」
「死ねば良かったのに!」
(同意…)
よくあれでピンピンしてるなぁと、キーナが感心した表情でサーガを眺める。
風の魔法で治してるのかしらん?
サーガが己の手を見て、何やら怪しげにワキワキと動かす。
「しっかしなぁ…。変わってないように見えても、ちゃんと成長してるなあ、キーナ」
と、またいらん事を口走った。
テルディアスとメリンダの顔が暗くなる。
キーナだけ顔が赤くなる。
「ん?」
その空気を察知し、サーガが目の前に立ち塞がった二人を見上げた。
「それは…」
「どういう意味だ…?」
サーガは今度こそ死ぬかもしれないと思った。
「バカ…」
キーナも助ける気は微塵も無いようだった。
街道の真ん中で、爆発音が巻き起こった。
しかし、その内の一人を中心に、両脇の男と女が何故か意見を戦わせている。
後に少し離れてフードの男。
真ん中に立たされたキーナは、両隣の男と女の口喧嘩?を止める術を知らない。
なんとなく離れるわけにもいかず、仕方なしに二人の言い合いの真ん中を歩いて行く。
この二人は仲が悪いのだろうか?
「ほよ?」
結界の外に、赤い実を付けた一本の木を見つけた。
「ねいねい、あの木、実がなってる」
これ幸いと二人に話しかける。
おかげで二人の言い合いもピタリと止まった。
「あら本当」
「ほ~、珍しいな」
足を止めた二人を置いて、キーナがさも当たり前にぴょいと結界を飛び越えて、その木へと駆け寄っていく。
「って! キーナちゃん!」
「んな簡単に結界から出るな!」
結界の外は何が起こるか分からない。
普通の人ならば絶対に出ようなんぞとは考えもしないはずなのだけれど。
(今まで道を外れて行くのが当たり前だったからなぁ…)
とテルディアスが今までの所業を振り返る。
自分の身を隠す為、はたまた追っ手の目を眩ませる為に、さんざん結界の外を歩いてきた。
そのせいかキーナには結界の外への危機意識というものが育たなかったのだろう。
教育を間違えた結果がもろに出た形となりました。
「綺麗な赤い実。美味しそう」
近寄ってみるとリンゴのような赤い丸い実がたわわになっている。
微かに甘い香りも漂う。
「プルーアじゃねぇか」
後ろから近寄ってきたサーガが木を見上げながら言った。
「プルーア?」
「ああ、こいつは美味いぞ」
食べた事があるらしい。
「下がってな。落としてやる」
とキーナを少し下がらせると、
「だっ!」
と木に勢いよく体当たりをかます。
木がぐらっと揺れ、木の実もぐらっと揺れ、耐えきれずにいくつかの実が地面へと落ちる。
「あだだだだだ」
当然、その真下にいたサーガの頭上に降り注いだ。
「アホね」
「アホだ」
その光景を見ながら、メリンダとテルディアスが呟いた。
その内の一つが、ものの見事にサーガの脳天にガツンと直撃する。
「ハラホレヒレハレ~」
どこのギャグ漫画だ。
「サ、サーガ!」
慌ててキーナがアホになった…それは元からか。頭を打って一段とアホになったサーガに駆け寄る。
サーガの手が、何か柔らかいものを掴んだ。
「むにゅ?」
素直にその柔らかさを口にする。
「プルーアにしちゃ柔らかい…」
と振り向くと、顔を赤らめ、視線を下に落とした怖い顔をしたキーナ。
「お?」
サーガがその柔らかいものを揉みしだく。
キーナが悲鳴にならない悲鳴を上げる。
「ほお!」
サーガが何やら感心したように声を出した。
そこに、
「フニャーーーーーーーーーーーーーー!!」
ドゴオ!!
下から突き上げられたキーナの足が、サーガの顎にクリティカル・ヒットした。
そのままドサリと倒れるサーガ。
逃げ出すキーナ。
「キーナちゃん!」
駆け寄ってくるメリンダに縋る。
「フニャア~~」
「どうしたの?! 何があったの?!」
メリンダが顔を赤くして俯くキーナの肩を、心配そうに抱きしめる。
「う…」
キーナが胸に交差させた腕に、力を込める。
「う…うぅ…」
何をされたのかはっきりと言葉にするのは、キーナにとってはまだまだ恥ずかしい事であった。
「フニ~~~」
何も言えず、ただメリンダの腕の中で泣き始める。
メリンダの後ろから、静かにテルディアスが忍び寄ってきた。
「テルディアス。半殺しで」
「任せろ」
メリンダとテルディアスには最大の共通項がある。
それは、二人にとってキーナという存在が、最上位に守るべきもの。
それを傷つける、泣かせるような者は絶対に許されない。
その点に置いてだけは、二人は阿吽の呼吸で意思疎通することができた。
「あでで…」
失い掛けた意識をなんとか拾い上げ、サーガが顎をさすりながら身を起こす。
「で?」
目の前に迫った黒い影。
うんぎゃあー
「キーナちゃん。敵は取ったからね」
「ミ?」
メリンダの敵という意味がちょっと分からなかったけれど、その前に響き渡ったサーガの声がそれなのだろうと、キーナは思った。
人が滅多に踏み込まない領域。
時折獣がそこを通り過ぎて行くだけだった。
風が吹いた。
木々がざわめく。
葉が一枚、枝から風に吹かれてひらりと落ちた。
風に舞い、そのまま地面にゆらりゆらりと落ちていくだけの葉であった。
ところが、その葉が突然宙に消えた。
その周りを、風に捲かれた葉が、当たり前のごとく落ちていく。
風が、木の葉をざわざわと揺らす。
誰も知らない森の中。
風に吹かれて、新たに木の葉が舞った。
街道を、四人の旅人が行く。
ただし、その内の一人は、足に縄を括られ、うつぶせの状態でズルズルと引き摺られていた。
さすがにこの状態はどうなのだろうとキーナは思っていたが、なんとなく口にはできなかった。
「ったく、こいつが風の一族かもしれないってのがなかったら、ここら辺に捨てて行けたのに」
「まったくだ」
テルディアスとメリンダが珍しく意見を同じくしている。
これはいいことなのかしら?とキーナ首を傾げる。
「ちょっとまてー!」
後ろから声が聞こえた。
どうやら引き摺られていたサーガが気付いたらしい。
「いくらなんでもこの扱いは酷いだろう! 鼻がもげるわ!」
(ち、気付いたか)
テルディアスとメリンダが心の中で舌打ちした。
気付いたならば自分で歩けと、サーガの足を縛っていた縄を解く。
「あんま酷い扱いすっと、俺の村探し協力しねーぞ」
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そりは困る!とキーナと、表面上冷静なテルディアスが慌てる。
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それもそうだとテルディアスも背を向け歩き出す。
キーナは、え?それでいいの?と思いながらも、メリンダに促されて歩き出す。
「うおおおおい!」
三人の予想外の対応に慌てるサーガ。
「協力致しますのでお許しください」
なんでか、サーガが頭を下げる羽目になった。
「どうしようかしらねー」
メリンダが意地悪そうに答える。
「キーナの胸に触ったのは事故なんだよー!」
と弁明するも、
「どうだか」
とメリンダ冷たい視線。
「昨晩よりサービスするから」
サーガがメリンダに向かってぼそりと呟く。
いや、丸聞こえだけどね。
メリンダの顔が一瞬にして赤くなった。
そのまま鬼のような形相をしてサーガに迫り、
「しねえええええ!!」
「うぎゃあああああ!!」
サーガに殴りかかった。
「サービス?」
何をサービスするのかしらとキーナ首を傾げる。
その後ろで、
(悪趣味な…)
言葉の意味を捉えたテルディアスが、仄かに顔を赤くしていた。
なんとか生き残ったサーガも共に、街道を進んで行く四人。
「死ぬかと思った…」
「死ねば良かったのに!」
(同意…)
よくあれでピンピンしてるなぁと、キーナが感心した表情でサーガを眺める。
風の魔法で治してるのかしらん?
サーガが己の手を見て、何やら怪しげにワキワキと動かす。
「しっかしなぁ…。変わってないように見えても、ちゃんと成長してるなあ、キーナ」
と、またいらん事を口走った。
テルディアスとメリンダの顔が暗くなる。
キーナだけ顔が赤くなる。
「ん?」
その空気を察知し、サーガが目の前に立ち塞がった二人を見上げた。
「それは…」
「どういう意味だ…?」
サーガは今度こそ死ぬかもしれないと思った。
「バカ…」
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