206 / 296
闇の宮編
運命の相手は
しおりを挟む
「それははぐれ闇になってしまった人達です。私達のようにきちんと力の制御をすることが出来れば、理性を失くして暴れ回ったりしません」
「え? じゃあ、はぐれになった奴捕まえて、力の制御の仕方を教えればいいんでない?」
リーステインの言葉に、サーガが指摘すると、リーステインとルイスが困ったように顔を見合わせた。
「それは、少し、難しいお話ですわね」
「なんで?」
リーステインは少し考え込むように、口元に手を当てた。
「皆様は、1つの村や街などに光の者が生まれた時、同時に闇の者も生まれているというのはご存じですか?」
「は?」
「ええ?!」
「うそん」
テルディアス、メリンダ、サーガが驚きの声を上げる。
「聞いたことないわ…」
「俺もねーな」
メリンダとサーガが顔を見合わせた。
その様子に、リーステインが微笑む。
「光と闇は対になる者。男がいれば女がいるようなものですわ。それぞれにお互いがお互いを必要とする者達なのです」
それぞれの顔に疑問符が張り付いている。
ただし、キーナは遠慮なく茶菓子を口に運び、ダンは静かに茶を啜っているが。
「特に、闇の力というのは、人々の負の感情を受けやすいと言いますか、その力に呑まれやすいのです。そして、呑まれてしまうと理性を失くし、暴れ回ってしまうのです」
「じゃああんた方はその理性を保っていると」
サーガの質問に、リーステインが頷く。
「そうですわ。私達は運良く理性を保っていられている者です。そして、その理性を保っていられる理由というのが、多分、光の者が側にいてくれたから、と考えています」
「「「「???」」」」
テルディアス達が首を傾げる。ダンだけ無表情に座っている。いや、何か反応しろよ。
「ここにいるほぼ全員の闇の者達が、力の発現時、光の者が側にいたという確認が取れております。つまり、力に目覚めて一番不安定な時に、光の者がそれを安定させてくれるのではないかと思っております」
「じゃあ、発現時にいないと…」
「理性を失くし、はぐれ闇になってしまうと思われます」
「なら、光の者達が動けば、はぐれ闇はいなくなるってことか?」
サーガの矢継ぎ早の質問に、リーステインの顔が少し悲しげに曇った。
「出来ない事はないでしょう。しかし、実際に動いてくれると思いますか?」
リーステインの言葉に、サーガも返す言葉を失ってしまう。
「しない。いや、やらないな、あいつらじゃ」
テルディアスが確信に満ちた声を出す。
「何かご存じで?」
「1度、御子と間違われて捕まったことがある。その時に中を見た」
「そうですか…」
リーステインが視線を落とした。その様子に、テルディアスはリーステインが光の宮の中のことを知っているのかと不思議に思った。
「いや、なんかおかしくね? 分かってんならなんで対処しないんだ?」
サーガが腕を組んで天井を睨み付けている。
「それが、人々が築き上げてきた、常識、だからですよ」
「常識?」
リーステインがサーガを見て頷く。
「光の力は希望の力。なので発現するとすぐに光の宮へ送られます。それはご存じですよね? 闇の力を発現すると闇の宮へと追い出されるように。光は希望、闇は厄災。そうやって世界の常識は築き上げられてきたのです。貴女方もそうではなくて?」
サーガが渋い顔をする。
メリンダも口元に手を当て、何かを思い出すようにしている。
テルディアスも視線を下げて、何かを考えているようだ。
キーナはよく分からない顔で相変わらず茶菓子を貪り茶を啜り、ダンは静かに茶を啜る。
誰かキーナを止めろ。すでに半分近く1人で食べ尽くしているぞ。
「私達の力はいつ発現するのかよく分かっておりません。ですから、発現する時に相手がいるというのは非常に幸運なことなのですわ」
サーガが何か口にしようとするも、言葉が出てこない。
「この話を世に広めようとしても無理ですよ。一体どれくらいの人達が信じると思います? 鼻で笑われるのがいいところですよ」
「・・・・・・」
皆肯定も否定も出来なかった。
いや、否定したくとも、出来なかった。結果は目に見えている。
テルディアス達でさえ、今までの常識をひっくり返されることを話され、微妙に半信半疑ながらもこれが真実であるとどこかで納得してもいた。それはまあ、光の宮とも敵対した事があるからかもしれない。
光の宮は希望の象徴。光の者がいる限り、厄災をもたらす闇の者を封じ込めることが出来る。それが世の常識。テルディアス達も光の宮の実情や、闇の宮の様子を見なければ、その教えをこれからもずっと信じていただろう。しかし、実際には光の宮はただその力を継承する子供を作るだけの機関と成り果てていた。相談事を受けるのも下っ端の下っ端。殆ど力を持たない者達ばかり。しかし教えを信じる者達は、それでも光の力を受けられる事に感謝を示す。
闇の宮は厄災を封じ込める場所と世間では言われているが、ところがどうしてこちらの方が光の宮と違いのんびりと過ごしている。厄災どころか、どことなくほっとするような落ち着くような安心感さえ覚える。
テルディアス達にどちらの宮に行きたいかと問えば、今は迷わず「闇の宮」と答えるだろう。
「ルイスは幸運なことに、御子様に正気に戻してもらえたようですが」
「いやほんと、キーナちゃんには感謝してるよ」
と、キーナにウィンクを飛ばす。
(…、僕なんかしたっけ?)
何かしたような覚えはあるものの、記憶はおぼろげで何をしたのかは覚えていない。
一応光の力を使った自覚はあるから、その時に何かしたのだろうと納得する。
「聞きたい事がある」
「なんでしょう?」
テルディアスがちらりとキーナを見る。
「その…、こいつが、光の御子が運命の相手とやらを探している。ということは、その相手というのは…」
リーステインが目をぱちくりさせると、
「光の御子様の運命の相手となると、お相手はやはり闇の御子様となるのではないかと思いますが」
「「「「!」」」」
一同揃って目を剥いた。
いやしかし、これまでの話しから行くと、そういう結論になるのは分かってはいたが…。
闇の御子。キーナの探す相手の手掛かりが初めて少し形を見せた。
「それで、その闇の御子様っていうのは、何処に行ったら会えるのですか?」
メリンダがちょっとワクワクと目を光らせる。やはり女性なのでその手の話題は好きなのだろう。
ところが、リーステインとルイスがまた困ったように顔を見合わせた。
「それは、私達にも分かりません」
「え?」
リーステインの答えに、今度はメリンダが目をぱちくりさせる。
「闇の御子様と光の御子様は特別な方々です。私達にもその所在を掴むことは容易ではありません。ただ、光の御子様がいらっしゃるならば、必ずどこかに闇の御子様もいらっしゃることは断言できます」
「さっきの1つの村とか街とか…?」
サーガが身を乗り出す。
「いえ、御子様方に限っては、その限りではないようです。私達も詳しいことはよく分かっておりませんので」
「うわあお」
「力の行使などがあれば、私達にも感知することが出来るかもしれません。ただ…その…」
再び困ったように顔を見合わせるリーステインとルイス。
「なんだ? 何かあんのか?」
サーガの問いかけに、リーステインが困ったように首を傾げ、慎重に言葉を紡ぎ出す。
「ここから先、私達にも詳しいことは分かっていないと言うことをご了承ください。これまでの御子様が現われた歴史から鑑みて、御子様の現れ方にはある種法則のようなものがあることが分かっております」
「法則?」
サーガが言葉を繰り返す。テルディアス達もより真剣にリーステインの言葉に耳を傾ける。
「はい。御子様は代々、女、男、女、男と交互に現われているのです。そして、1度現われた後は、50年近く姿を消します」
「ふむふむ」
サーガとメリンダが揃って首を振る。
「ところが、今回に限って、御子様方が100年近く姿を現わしておりません。そして、前回の光の御子様は、女性でした」
「・・・・・・」
皆一様に黙り込んだ。
「え? じゃあ、はぐれになった奴捕まえて、力の制御の仕方を教えればいいんでない?」
リーステインの言葉に、サーガが指摘すると、リーステインとルイスが困ったように顔を見合わせた。
「それは、少し、難しいお話ですわね」
「なんで?」
リーステインは少し考え込むように、口元に手を当てた。
「皆様は、1つの村や街などに光の者が生まれた時、同時に闇の者も生まれているというのはご存じですか?」
「は?」
「ええ?!」
「うそん」
テルディアス、メリンダ、サーガが驚きの声を上げる。
「聞いたことないわ…」
「俺もねーな」
メリンダとサーガが顔を見合わせた。
その様子に、リーステインが微笑む。
「光と闇は対になる者。男がいれば女がいるようなものですわ。それぞれにお互いがお互いを必要とする者達なのです」
それぞれの顔に疑問符が張り付いている。
ただし、キーナは遠慮なく茶菓子を口に運び、ダンは静かに茶を啜っているが。
「特に、闇の力というのは、人々の負の感情を受けやすいと言いますか、その力に呑まれやすいのです。そして、呑まれてしまうと理性を失くし、暴れ回ってしまうのです」
「じゃああんた方はその理性を保っていると」
サーガの質問に、リーステインが頷く。
「そうですわ。私達は運良く理性を保っていられている者です。そして、その理性を保っていられる理由というのが、多分、光の者が側にいてくれたから、と考えています」
「「「「???」」」」
テルディアス達が首を傾げる。ダンだけ無表情に座っている。いや、何か反応しろよ。
「ここにいるほぼ全員の闇の者達が、力の発現時、光の者が側にいたという確認が取れております。つまり、力に目覚めて一番不安定な時に、光の者がそれを安定させてくれるのではないかと思っております」
「じゃあ、発現時にいないと…」
「理性を失くし、はぐれ闇になってしまうと思われます」
「なら、光の者達が動けば、はぐれ闇はいなくなるってことか?」
サーガの矢継ぎ早の質問に、リーステインの顔が少し悲しげに曇った。
「出来ない事はないでしょう。しかし、実際に動いてくれると思いますか?」
リーステインの言葉に、サーガも返す言葉を失ってしまう。
「しない。いや、やらないな、あいつらじゃ」
テルディアスが確信に満ちた声を出す。
「何かご存じで?」
「1度、御子と間違われて捕まったことがある。その時に中を見た」
「そうですか…」
リーステインが視線を落とした。その様子に、テルディアスはリーステインが光の宮の中のことを知っているのかと不思議に思った。
「いや、なんかおかしくね? 分かってんならなんで対処しないんだ?」
サーガが腕を組んで天井を睨み付けている。
「それが、人々が築き上げてきた、常識、だからですよ」
「常識?」
リーステインがサーガを見て頷く。
「光の力は希望の力。なので発現するとすぐに光の宮へ送られます。それはご存じですよね? 闇の力を発現すると闇の宮へと追い出されるように。光は希望、闇は厄災。そうやって世界の常識は築き上げられてきたのです。貴女方もそうではなくて?」
サーガが渋い顔をする。
メリンダも口元に手を当て、何かを思い出すようにしている。
テルディアスも視線を下げて、何かを考えているようだ。
キーナはよく分からない顔で相変わらず茶菓子を貪り茶を啜り、ダンは静かに茶を啜る。
誰かキーナを止めろ。すでに半分近く1人で食べ尽くしているぞ。
「私達の力はいつ発現するのかよく分かっておりません。ですから、発現する時に相手がいるというのは非常に幸運なことなのですわ」
サーガが何か口にしようとするも、言葉が出てこない。
「この話を世に広めようとしても無理ですよ。一体どれくらいの人達が信じると思います? 鼻で笑われるのがいいところですよ」
「・・・・・・」
皆肯定も否定も出来なかった。
いや、否定したくとも、出来なかった。結果は目に見えている。
テルディアス達でさえ、今までの常識をひっくり返されることを話され、微妙に半信半疑ながらもこれが真実であるとどこかで納得してもいた。それはまあ、光の宮とも敵対した事があるからかもしれない。
光の宮は希望の象徴。光の者がいる限り、厄災をもたらす闇の者を封じ込めることが出来る。それが世の常識。テルディアス達も光の宮の実情や、闇の宮の様子を見なければ、その教えをこれからもずっと信じていただろう。しかし、実際には光の宮はただその力を継承する子供を作るだけの機関と成り果てていた。相談事を受けるのも下っ端の下っ端。殆ど力を持たない者達ばかり。しかし教えを信じる者達は、それでも光の力を受けられる事に感謝を示す。
闇の宮は厄災を封じ込める場所と世間では言われているが、ところがどうしてこちらの方が光の宮と違いのんびりと過ごしている。厄災どころか、どことなくほっとするような落ち着くような安心感さえ覚える。
テルディアス達にどちらの宮に行きたいかと問えば、今は迷わず「闇の宮」と答えるだろう。
「ルイスは幸運なことに、御子様に正気に戻してもらえたようですが」
「いやほんと、キーナちゃんには感謝してるよ」
と、キーナにウィンクを飛ばす。
(…、僕なんかしたっけ?)
何かしたような覚えはあるものの、記憶はおぼろげで何をしたのかは覚えていない。
一応光の力を使った自覚はあるから、その時に何かしたのだろうと納得する。
「聞きたい事がある」
「なんでしょう?」
テルディアスがちらりとキーナを見る。
「その…、こいつが、光の御子が運命の相手とやらを探している。ということは、その相手というのは…」
リーステインが目をぱちくりさせると、
「光の御子様の運命の相手となると、お相手はやはり闇の御子様となるのではないかと思いますが」
「「「「!」」」」
一同揃って目を剥いた。
いやしかし、これまでの話しから行くと、そういう結論になるのは分かってはいたが…。
闇の御子。キーナの探す相手の手掛かりが初めて少し形を見せた。
「それで、その闇の御子様っていうのは、何処に行ったら会えるのですか?」
メリンダがちょっとワクワクと目を光らせる。やはり女性なのでその手の話題は好きなのだろう。
ところが、リーステインとルイスがまた困ったように顔を見合わせた。
「それは、私達にも分かりません」
「え?」
リーステインの答えに、今度はメリンダが目をぱちくりさせる。
「闇の御子様と光の御子様は特別な方々です。私達にもその所在を掴むことは容易ではありません。ただ、光の御子様がいらっしゃるならば、必ずどこかに闇の御子様もいらっしゃることは断言できます」
「さっきの1つの村とか街とか…?」
サーガが身を乗り出す。
「いえ、御子様方に限っては、その限りではないようです。私達も詳しいことはよく分かっておりませんので」
「うわあお」
「力の行使などがあれば、私達にも感知することが出来るかもしれません。ただ…その…」
再び困ったように顔を見合わせるリーステインとルイス。
「なんだ? 何かあんのか?」
サーガの問いかけに、リーステインが困ったように首を傾げ、慎重に言葉を紡ぎ出す。
「ここから先、私達にも詳しいことは分かっていないと言うことをご了承ください。これまでの御子様が現われた歴史から鑑みて、御子様の現れ方にはある種法則のようなものがあることが分かっております」
「法則?」
サーガが言葉を繰り返す。テルディアス達もより真剣にリーステインの言葉に耳を傾ける。
「はい。御子様は代々、女、男、女、男と交互に現われているのです。そして、1度現われた後は、50年近く姿を消します」
「ふむふむ」
サーガとメリンダが揃って首を振る。
「ところが、今回に限って、御子様方が100年近く姿を現わしておりません。そして、前回の光の御子様は、女性でした」
「・・・・・・」
皆一様に黙り込んだ。
0
あなたにおすすめの小説
主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから
渡里あずま
ファンタジー
安藤舞は、専業主婦である。ちなみに現在、三十二歳だ。
朝、夫と幼稚園児の子供を見送り、さて掃除と洗濯をしようとしたところで――気づけば、石造りの知らない部屋で座り込んでいた。そして映画で見たような古めかしいコスプレをした、外国人集団に囲まれていた。
「我々が召喚したかったのは、そちらの世界での『学者』や『医者』だ。それを『主婦』だと!? そんなごく潰しが、聖女になどなれるものか! 役立たずなどいらんっ」
「いや、理不尽!」
初対面の見た目だけ美青年に暴言を吐かれ、舞はそのまま無一文で追い出されてしまう。腹を立てながらも、舞は何としても元の世界に戻ることを決意する。
「主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから」
※※※
専業主婦の舞が、主婦力・大人力を駆使して元の世界に戻ろうとする話です(ざまぁあり)
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。
けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、
やがて――“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
私と母のサバイバル
だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。
しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。
希望を諦めず森を進もう。
そう決意するシェリーに異変が起きた。
「私、別世界の前世があるみたい」
前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる