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WORLD WAR
極東決戦編その19
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十月十五日
入学願書を申し込み受験票がすぐに届いた。どこの宮を志望しているか書いていないため真っ白な受験票だ。本当に大丈夫なのだろうか。
十月十六日
人類の歴史を勉強している。一億年近く戦争と超氷河期によって荒廃した地球に適応するために魔法を身につけた人類だが、今も争いは続いている。ウチはこんな大雑把なことしか分かっていない。四大文明、モンゴル帝国、トゥール・ポワティエ間の戦い、世界大戦、核戦争、環境戦争って争いの歴史ばかりである。
「んあ~、全部覚えるのか・・・いやいや、こればかりは一般教養。うわ、宗教もあるのか。」
苦手教科の勉強には身が入らない。
十月十七日
あと二日で仕上げなくてはいけない。よく考えれば、脳の記憶媒体に全部焼き付けてしまえばいいのではないか。参考書は一切なしで、過去問の問題と答えを一から全て頭に入れ始めた。記憶操作の魔法使いにとっては楽な作業だと思っていたが1ページずつ問題と答えを見ていくだけでも大変である。
十月十八日
いよいよ明日に試験を控えたウチだが、ページ数と覚える時間を逆算すると今夜は寝る暇がない。寝ずに勉強である。十歳のウチは初めての徹夜で体力、精神力、魔力を全部使い果たした。
十月十九日
筆記用具、受験票、過去問とその答えをまとめ鞄にしまった。父と母に盛大に見送られて十二宮学園に送り出された。母からは昼食と試験への持ち込みが許されているドリンクを渡された。徹夜でふらふらだったが、笑顔で父と母の声援に応えた。試験会場に着くと周りは全員、年上で頭が賢いように見えてしまう。筆記試験会場の教室に着席すると記憶を整理する。頭の中が壊れそうである。解答用紙と問題用紙が配布され一限目の歴史の試験が始まった。昨日徹夜して覚えたことをすべて振り絞り試験問題を解いた。解答用紙に埋められるところは全て埋めた。白紙が一番よくないことは分かり切っていた。何か書かなくてはいけないのだ。しかし、どう考えても答えが分からない。周りの受験生は必死に解答欄を埋めている。そのときふと頭の中で何か聞こえた。
「魔法で他の受験生の頭の中を見ればいいではないか―――」
勿論、筆記試験では魔法を使ってはいけない。そもそも、魔力が感知されて即失格である。
「試験会場にいる全員の記憶を改竄してしまえばいい――――――」
ウチはそこまで魔法が強くないし、徹夜でそこまでの魔力は残っていない。
「周りの魔法使いの魔力を奪ってしまえばいい―――――――――」
核石なしに魔力の強奪なんてできるわけがない。頭の中に聞こえる声は大きくなってきている。悪魔の囁きは次第に大きくなっていく。ウチはそこまでして十二宮学園に入学したくない。気分を変えるため、机上にあるドリンクを飲むと急激な眠気に襲われた。そのまま寝てしまい一限目の試験終了時間になった。試験管の終了の合図で目を覚ますと解答用紙にはきちんと全て答えが記入されていた。書いた記憶はないのだが、そのまま解答用紙を提出して教室をあとにした。動揺しながら昼食を食べて二限目、三限目の試験が終わると急いで帰宅した。父と母は心配そうにウチを迎えたが、ウチには両親に構わずに自室のベッドに横になった。試験中に頭の中に聞こえてきた声は一体何なのだろうか。試験がすべて終われば考える時間はいくらでもあるのだ。とりあえず明日の試験に備えて勉強しようと机に向かった。しばらくすると母が差し入れにホットミルクを持ってきてくれた。いつもは何も差し入れしないのに珍しいと思った。母はウチに気を使っているのだろうと思った。
「ハンナ。今日は疲れたでしょ。無理はしないでね。」
「んあ~、母さんありがとう。ウチは疲れたから今日は寝るわ。」
そう言うと母が持ってきたホットミルクを飲み干すと急激な眠気が襲ってきた。いつもとは違うことに気が付いた。試験勉強のために書きためていた机上の魔方陣の札に触れて呪文を唱えようとしたが、抵抗できずに眠ってしまった。
「私はハンナを殺したくない!あなたもそう思うでしょ!」
「仕方ないのだ!悪鬼やゴブリンになるよりはマシだろう!」
「それでもハンナは私たちの大切な一人娘よ!失敗作ではないわ!」
「学園側の通知に嘘や偽りがあるとでもいいたいのか?」
「ええ。そうよ!ハンナが不正するはずないわ!」
「とにかく危険な因子は処分しなくては平和が保てないのだ。十二宮学園の判断にまかせよう。さもなければ私たちの手で処分することになるぞ!」
両親の大声でウチは意識を少し取り戻した。何の会話をしているのか頭が回らず分からなかった。ウチを処分?どういうこと・・・?
十月二十二日
「・・・ん?ココはどこ?」
「目が覚めたかね。ハンナ金城。」
手足が動かない。ウチは椅子に縛られ、拘束術式にかけられている。目の前には一人の男が立っていた。
「問題、6,718,627を素因数分解せよ。」
「んあ~、2017×3331・・・何ですか?」
「素晴らしい!君は合格だ!とてつもない魔力演算子を持っている。」
男がウチに迫って言い放った。魔力演算子とは何だろうか?
「私は十二宮学園魔法学部の教員の水戸部シモン(みとべしもん)です。君は十二宮学園魔法学部に入学したいのだろう。我々は歓迎するよ。」
いまいち、状況がつかめない。今日は筆記試験二日目のはずである。面接は一次試験合格者のみが後日、受験できるはず。
「あの・・・今日は何日?」
「十月二十三日だ。君は四日ほど眠らされていた。二十日の試験中にハーメルンの声を聞いたそうだな。しかも、その声に逆らわずに魔法を行使したようだ。」
「ハーメルンの声?ウチが試験中に魔法・・・それって、ウチは不正行為で不合格・・・。」
「君はあの日あの会場にいたすべての受験生や試験監督者に全く気づかれることなく魔法を使ったのだよ。君の満点の解答用紙を見たときから不自然だと思っていたが、どのような魔法を使ったのかね?」
「んあ~、記憶にありません。」
すると突然、シモンと名乗る男はウチの左頬を殴った。
「分をわきまえろ!君は殺されていてもおかしくない不正行為をしたのだよ。ハーメルンの声に逆らわずに禁忌の魔法を行使した。この世界の敵になってしまったのだよ。」
魔法社会では魔法を使って犯罪をおかすことは重罪であることは分かっている。そのため、魔法を使った犯罪を取り締まる専門の警察組織がある。十二宮学園の入学試験では魔法行使は不正行為で不合格であるのに・・・なぜ、ウチは・・・
「君が口を割らないならば他の方法をとろうか。二人を連れてこい。」
すると、ウチの目の前にボロボロになった父と母がぼろ雑巾のように投げ出された。
「!」
「感動の対面です。此奴らは君を処分したくないと言うから困った大人だ。三日三晩拷問にかけたけど全く口を割らない。娘の魔法を知らないはずがないだろうと高をくくっていたのだが本当に知らないようだな。いいですか、君の魔法は使い方次第では本当に危険なのだ。おや?動揺しないのですか?」
「ウチはきっとギフテットかつ記憶操作の魔法使いです。」
「やはりな。最初から分かっていた。」
ウチがここで騒いだところで父と母の状況は良くならない。この男は最初からウチの魔法の属性を知っていた。睨むように男の目を見ると卑しい身勝手な思惑が読み取れた。
「私の心を読んでもらえて幸いです。これ以上、お父さんとお母さんに迷惑をかけないようにしましょうか。」
「んあ~、ウチは十二宮学園の魔法学部に入学する以外に選択肢はないってことですね。」
「正解!ではあなたの記憶を両親から消去してください。」
「わかった。拘束術式を解いてくれないのですか?」
ウチの魔法を甘く見ないで欲しい。この男の記憶を操作してやる。そう思いながら時間稼ぎをここまでしてきた。頭をフル回転させている。そのとき、男は片手拳銃を取り出すと父の肩を打ち抜いた。
「なっ!何をする!」
すると今度はテーザー銃を取り出すとウチに向けて放った。とてもきつい高圧の電流がウチの体を流れ回った。考えていた魔法のスペルは忘れてしまい、事切れてしまった。
「いいか、お前は実験動物ぐらいにしか価値がもうないのですよ。わかったならばその目で私を見つめるのは辞めろ。」
こうしてウチの入学試験は合格に終わった。十二宮学園の入学と引き換えにいろいろなものを失ってしまった。四月の学園入学までの期間に様々な訓練と魔法を学んだが、誰からそれを教わったか。誰と一緒に勉強したか。十二宮学園のご飯は美味しかったか。すべて忘れてしまった。とても大切な人が居た気がするのだがその人のためにもウチは自分を含めた多くの人の記憶を書き換えた。
入学願書を申し込み受験票がすぐに届いた。どこの宮を志望しているか書いていないため真っ白な受験票だ。本当に大丈夫なのだろうか。
十月十六日
人類の歴史を勉強している。一億年近く戦争と超氷河期によって荒廃した地球に適応するために魔法を身につけた人類だが、今も争いは続いている。ウチはこんな大雑把なことしか分かっていない。四大文明、モンゴル帝国、トゥール・ポワティエ間の戦い、世界大戦、核戦争、環境戦争って争いの歴史ばかりである。
「んあ~、全部覚えるのか・・・いやいや、こればかりは一般教養。うわ、宗教もあるのか。」
苦手教科の勉強には身が入らない。
十月十七日
あと二日で仕上げなくてはいけない。よく考えれば、脳の記憶媒体に全部焼き付けてしまえばいいのではないか。参考書は一切なしで、過去問の問題と答えを一から全て頭に入れ始めた。記憶操作の魔法使いにとっては楽な作業だと思っていたが1ページずつ問題と答えを見ていくだけでも大変である。
十月十八日
いよいよ明日に試験を控えたウチだが、ページ数と覚える時間を逆算すると今夜は寝る暇がない。寝ずに勉強である。十歳のウチは初めての徹夜で体力、精神力、魔力を全部使い果たした。
十月十九日
筆記用具、受験票、過去問とその答えをまとめ鞄にしまった。父と母に盛大に見送られて十二宮学園に送り出された。母からは昼食と試験への持ち込みが許されているドリンクを渡された。徹夜でふらふらだったが、笑顔で父と母の声援に応えた。試験会場に着くと周りは全員、年上で頭が賢いように見えてしまう。筆記試験会場の教室に着席すると記憶を整理する。頭の中が壊れそうである。解答用紙と問題用紙が配布され一限目の歴史の試験が始まった。昨日徹夜して覚えたことをすべて振り絞り試験問題を解いた。解答用紙に埋められるところは全て埋めた。白紙が一番よくないことは分かり切っていた。何か書かなくてはいけないのだ。しかし、どう考えても答えが分からない。周りの受験生は必死に解答欄を埋めている。そのときふと頭の中で何か聞こえた。
「魔法で他の受験生の頭の中を見ればいいではないか―――」
勿論、筆記試験では魔法を使ってはいけない。そもそも、魔力が感知されて即失格である。
「試験会場にいる全員の記憶を改竄してしまえばいい――――――」
ウチはそこまで魔法が強くないし、徹夜でそこまでの魔力は残っていない。
「周りの魔法使いの魔力を奪ってしまえばいい―――――――――」
核石なしに魔力の強奪なんてできるわけがない。頭の中に聞こえる声は大きくなってきている。悪魔の囁きは次第に大きくなっていく。ウチはそこまでして十二宮学園に入学したくない。気分を変えるため、机上にあるドリンクを飲むと急激な眠気に襲われた。そのまま寝てしまい一限目の試験終了時間になった。試験管の終了の合図で目を覚ますと解答用紙にはきちんと全て答えが記入されていた。書いた記憶はないのだが、そのまま解答用紙を提出して教室をあとにした。動揺しながら昼食を食べて二限目、三限目の試験が終わると急いで帰宅した。父と母は心配そうにウチを迎えたが、ウチには両親に構わずに自室のベッドに横になった。試験中に頭の中に聞こえてきた声は一体何なのだろうか。試験がすべて終われば考える時間はいくらでもあるのだ。とりあえず明日の試験に備えて勉強しようと机に向かった。しばらくすると母が差し入れにホットミルクを持ってきてくれた。いつもは何も差し入れしないのに珍しいと思った。母はウチに気を使っているのだろうと思った。
「ハンナ。今日は疲れたでしょ。無理はしないでね。」
「んあ~、母さんありがとう。ウチは疲れたから今日は寝るわ。」
そう言うと母が持ってきたホットミルクを飲み干すと急激な眠気が襲ってきた。いつもとは違うことに気が付いた。試験勉強のために書きためていた机上の魔方陣の札に触れて呪文を唱えようとしたが、抵抗できずに眠ってしまった。
「私はハンナを殺したくない!あなたもそう思うでしょ!」
「仕方ないのだ!悪鬼やゴブリンになるよりはマシだろう!」
「それでもハンナは私たちの大切な一人娘よ!失敗作ではないわ!」
「学園側の通知に嘘や偽りがあるとでもいいたいのか?」
「ええ。そうよ!ハンナが不正するはずないわ!」
「とにかく危険な因子は処分しなくては平和が保てないのだ。十二宮学園の判断にまかせよう。さもなければ私たちの手で処分することになるぞ!」
両親の大声でウチは意識を少し取り戻した。何の会話をしているのか頭が回らず分からなかった。ウチを処分?どういうこと・・・?
十月二十二日
「・・・ん?ココはどこ?」
「目が覚めたかね。ハンナ金城。」
手足が動かない。ウチは椅子に縛られ、拘束術式にかけられている。目の前には一人の男が立っていた。
「問題、6,718,627を素因数分解せよ。」
「んあ~、2017×3331・・・何ですか?」
「素晴らしい!君は合格だ!とてつもない魔力演算子を持っている。」
男がウチに迫って言い放った。魔力演算子とは何だろうか?
「私は十二宮学園魔法学部の教員の水戸部シモン(みとべしもん)です。君は十二宮学園魔法学部に入学したいのだろう。我々は歓迎するよ。」
いまいち、状況がつかめない。今日は筆記試験二日目のはずである。面接は一次試験合格者のみが後日、受験できるはず。
「あの・・・今日は何日?」
「十月二十三日だ。君は四日ほど眠らされていた。二十日の試験中にハーメルンの声を聞いたそうだな。しかも、その声に逆らわずに魔法を行使したようだ。」
「ハーメルンの声?ウチが試験中に魔法・・・それって、ウチは不正行為で不合格・・・。」
「君はあの日あの会場にいたすべての受験生や試験監督者に全く気づかれることなく魔法を使ったのだよ。君の満点の解答用紙を見たときから不自然だと思っていたが、どのような魔法を使ったのかね?」
「んあ~、記憶にありません。」
すると突然、シモンと名乗る男はウチの左頬を殴った。
「分をわきまえろ!君は殺されていてもおかしくない不正行為をしたのだよ。ハーメルンの声に逆らわずに禁忌の魔法を行使した。この世界の敵になってしまったのだよ。」
魔法社会では魔法を使って犯罪をおかすことは重罪であることは分かっている。そのため、魔法を使った犯罪を取り締まる専門の警察組織がある。十二宮学園の入学試験では魔法行使は不正行為で不合格であるのに・・・なぜ、ウチは・・・
「君が口を割らないならば他の方法をとろうか。二人を連れてこい。」
すると、ウチの目の前にボロボロになった父と母がぼろ雑巾のように投げ出された。
「!」
「感動の対面です。此奴らは君を処分したくないと言うから困った大人だ。三日三晩拷問にかけたけど全く口を割らない。娘の魔法を知らないはずがないだろうと高をくくっていたのだが本当に知らないようだな。いいですか、君の魔法は使い方次第では本当に危険なのだ。おや?動揺しないのですか?」
「ウチはきっとギフテットかつ記憶操作の魔法使いです。」
「やはりな。最初から分かっていた。」
ウチがここで騒いだところで父と母の状況は良くならない。この男は最初からウチの魔法の属性を知っていた。睨むように男の目を見ると卑しい身勝手な思惑が読み取れた。
「私の心を読んでもらえて幸いです。これ以上、お父さんとお母さんに迷惑をかけないようにしましょうか。」
「んあ~、ウチは十二宮学園の魔法学部に入学する以外に選択肢はないってことですね。」
「正解!ではあなたの記憶を両親から消去してください。」
「わかった。拘束術式を解いてくれないのですか?」
ウチの魔法を甘く見ないで欲しい。この男の記憶を操作してやる。そう思いながら時間稼ぎをここまでしてきた。頭をフル回転させている。そのとき、男は片手拳銃を取り出すと父の肩を打ち抜いた。
「なっ!何をする!」
すると今度はテーザー銃を取り出すとウチに向けて放った。とてもきつい高圧の電流がウチの体を流れ回った。考えていた魔法のスペルは忘れてしまい、事切れてしまった。
「いいか、お前は実験動物ぐらいにしか価値がもうないのですよ。わかったならばその目で私を見つめるのは辞めろ。」
こうしてウチの入学試験は合格に終わった。十二宮学園の入学と引き換えにいろいろなものを失ってしまった。四月の学園入学までの期間に様々な訓練と魔法を学んだが、誰からそれを教わったか。誰と一緒に勉強したか。十二宮学園のご飯は美味しかったか。すべて忘れてしまった。とても大切な人が居た気がするのだがその人のためにもウチは自分を含めた多くの人の記憶を書き換えた。
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