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CASE1 広瀬 海翔
1-7 *
しおりを挟む「……」
「……」
俺には何が起こったのか分からず、偉丈夫は一仕事終わったとでも言うかのように長い息を吐き出してから俺を見た。
「私はアスール・ドラコ・カエルレウム、竜人青竜一族の長の次男になります。この度は誠に」
「なぁ、俺がいま、どんな、状態か、分かって言ってる、わけ?」
確かに、ちょっと驚いて一旦波が引いたような感じはしたけれど、そんなのは気のせいだったみたいで、身体は火照っているし、もうあそこもアレもうずうず、じんじんしていて我慢の限界が近い。
「……分かっている」
「じゃ、あ、さ! さっさと、出てって、くれない、かな。もう擦り、たく、て、しょうが、ないん、だよね」
わざとハスッパな言葉を投げつけてみれば、アスールと名乗った男は、その金色の瞳を見開いた。
驚いた、んだと思う。
こっちの世界では、こんなこと言うやついないのかな、なんて思ったけど、そんな事は俺にはどうでもよかった。
ああ、そうだよ、もう我慢の限界。
俺はアスールとやらが見ていても気にせず、ベルトのバックルを外し前を緩めた。
でも、欲情して体温が上がったせいで汗をかいているからか、肌に張り付いたジーンズがうまく脱げそうにない。
ああ、もう、面倒くさい。
上に着ていたノースリーブパーカーのジッパーを半分くらい下げて、中に着ていたTシャツごと脱ぎ捨てた。
すると、これ見よがしなほど、俺の両方の乳首がびんびんに尖っている。
これ触ったら、チクニーでいけちゃうんじゃね? なんてぼやけた頭で考えて、そのまま両手を使って触れた。
「ひゃあんっ」
それだけで全身に痺れるような快感が走る。
もちろん、そんな快感を得て我慢なんてできるはずない。もう、弄りまわして快楽を得る事に集中する。
「あ、あんっ、乳首、きもちいー、やば、いくっ、ちくびで、いっちゃうっんんっ」
ジーパンもパンツも脱いでいないのに、俺はそれだけで簡単にイッテしまった。
そして一瞬、冷静になる俺の意識は、ぐしょぐしょになったパンツと、俺の痴態を見ていただろう偉丈夫へと向ける。
けれど、その彼が俺の事を見下ろせるほど近くにいることに気づいて、ヒュッと息を飲んだ。
俺だって別に露出の気がある訳じゃない。
普通、こうなったら何も言わずに部屋から出ていくもんじゃないのかな。
「な、なに、見て……」
「……は、はあ……すまない。まさか、こんな痴態を見せつけられて、我慢など……」
まるで俺の熱にあてられたかのような偉丈夫に、俺はまだまだ治まらない熱に、口角をあげるしかなかった。
なぜなら、この身体は快楽を知っているんだ。
クスリで上げられた身体を熱を冷ますには、セックスが一番手っ取り早いし、気持ちもいい。それに、こんなにいい男が目の前にいて、俺を凝視しているとなれば、食っちまってもいいだろう、なんて、再び蕩けだした頭の片隅で思った。
「だったら、俺を抱いて、2人できもちいくなろ」
そうっと偉丈夫に手を伸ばせば、彼は俺の手を取ることなく、脇を掴んで身体を持ち上げる。けれど、そんな事をされたら、感じてしまう。
だって脇も性感帯の一つなんだから。
「あ、あ、だめ、カンジ」
「いくらでも感じてくれ、俺の……い」
子供のように身体を縦に抱くと、偉丈夫は器用に俺のジーパンとパンツをずり下げた。
けれど俺は、そんな事を気にしている余裕がない。だって、彼の動きがダイレクトに俺の乳首を刺激するんだ。
「あっ、やっ、いた、んんっ、あんっ」
そして俺は訳が分からなくなって。
ただ、ただ、快楽の波に流されるまま貪り続けた。
ーーーーーーーーーー
Hシーン軽くてすみません。がっつりはそのうち。
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