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第6話 見えないモノ見えるモノ
月女神の輝護(ルーブラ・ユエリアン)
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「まったく、姉妹揃ってお転婆なのも困りものだ。興が冷めてしまうだろ?」
ブランは怒りと狂気が入り混じった青黒い魔力を体全体から溢れさせていた。
「僕の夢の実現の一歩を邪魔しないで欲しいな。姉の方はまだ生かすが・・・ふむ、妹の方は要らないな。ここで死んでもらおう」
ブランの左腕が黄金に輝きだし、“極光の月弓”の真の力を解放する。
「・・・“極光の月弓”!? ホルグの武器!?」
「ふっ、君も姉と同じ反応をするのだね。いやいや大変愉快だよ」
倒したはずの敵の武器を目に驚愕の表情を見せるエルザに対し、嘲り笑うブラン。
「逃げて! エルザ! そいつの“極光の月弓”はホルグの比じゃない強さよ!」
「忠告が遅いよ!」
イルザの忠告が終わると同時に“極光の月弓”の弦を軽く爪弾く。半自動的に生成された黄金の矢は目が眩むほどの輝きを放って、エルザの魔法によって穴が開いた天井を通り抜けて空へと筋を描いて飛んでいく。
「・・・なにが、起こるの?」
放たれた黄金の矢は太陽の前で停止する。
その矢はまるで太陽の光を吸収するように球体を形作り、徐々に肥大化していく。
「さぁ・・・月の加護よ、“極光の月弓”に力を与えたまえ・・・“月女神の輝護”!」
その球体は太陽の光を全て吸収し、魔界の赤い月とは違う黄金の月へと変化し、空を月の光が支配する夜へと変えた。
「・・・黄金の・・・月?」
「君たちはもう逃げられないよ」
休む間もなくブランは詠唱を始める。
「闇を照らす月光。収縮し、月影を焦がせ!“ムーンサイド・レイ”」
魔力が込められた一本の矢を巨大な月に向かって穿つ。
その矢を吸収した巨大な月は、強く光を放ち、館をドーム状に幾何学模様の魔法陣で覆う。それは魔界で見る星空よりも美しい夜空であった。
「どうだい美しいだろ? だが、美しいだけではないのだよ?」
夜空に浮かぶ月に魔法陣が幾重にも展開される。
(・・・あれは危険。身体強化をかけないと)
闇属性の身体強化“ディストート・ロビスクリッド”を自身にかける。
魔法陣はエルザへと向けられていた。
そして、収縮された光の線がエルザに降り注ぐ。光速で放たれる“ムーンサイド・レイ”は身体強化で素早く動くエルザを休む暇もなく攻撃を続ける。
索敵方陣を同時展開し、紙一重で攻撃を避けるものの、反撃の隙を与えてくれない光の雨は確実にエルザの体力を削っていった。
ブランは怒りと狂気が入り混じった青黒い魔力を体全体から溢れさせていた。
「僕の夢の実現の一歩を邪魔しないで欲しいな。姉の方はまだ生かすが・・・ふむ、妹の方は要らないな。ここで死んでもらおう」
ブランの左腕が黄金に輝きだし、“極光の月弓”の真の力を解放する。
「・・・“極光の月弓”!? ホルグの武器!?」
「ふっ、君も姉と同じ反応をするのだね。いやいや大変愉快だよ」
倒したはずの敵の武器を目に驚愕の表情を見せるエルザに対し、嘲り笑うブラン。
「逃げて! エルザ! そいつの“極光の月弓”はホルグの比じゃない強さよ!」
「忠告が遅いよ!」
イルザの忠告が終わると同時に“極光の月弓”の弦を軽く爪弾く。半自動的に生成された黄金の矢は目が眩むほどの輝きを放って、エルザの魔法によって穴が開いた天井を通り抜けて空へと筋を描いて飛んでいく。
「・・・なにが、起こるの?」
放たれた黄金の矢は太陽の前で停止する。
その矢はまるで太陽の光を吸収するように球体を形作り、徐々に肥大化していく。
「さぁ・・・月の加護よ、“極光の月弓”に力を与えたまえ・・・“月女神の輝護”!」
その球体は太陽の光を全て吸収し、魔界の赤い月とは違う黄金の月へと変化し、空を月の光が支配する夜へと変えた。
「・・・黄金の・・・月?」
「君たちはもう逃げられないよ」
休む間もなくブランは詠唱を始める。
「闇を照らす月光。収縮し、月影を焦がせ!“ムーンサイド・レイ”」
魔力が込められた一本の矢を巨大な月に向かって穿つ。
その矢を吸収した巨大な月は、強く光を放ち、館をドーム状に幾何学模様の魔法陣で覆う。それは魔界で見る星空よりも美しい夜空であった。
「どうだい美しいだろ? だが、美しいだけではないのだよ?」
夜空に浮かぶ月に魔法陣が幾重にも展開される。
(・・・あれは危険。身体強化をかけないと)
闇属性の身体強化“ディストート・ロビスクリッド”を自身にかける。
魔法陣はエルザへと向けられていた。
そして、収縮された光の線がエルザに降り注ぐ。光速で放たれる“ムーンサイド・レイ”は身体強化で素早く動くエルザを休む暇もなく攻撃を続ける。
索敵方陣を同時展開し、紙一重で攻撃を避けるものの、反撃の隙を与えてくれない光の雨は確実にエルザの体力を削っていった。
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