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19章 宮節日 支度をするのも一苦労
③
***
キシュワールはその風のような素早さに、つい遅れをとりそうになる。
「その面布はいつまでつけるんですか?」
「後宮をでたら外してもいいって言ってましたけど。」
「なんか、もう意味ないですよね。」
2人はガヤガヤと並んで話す。
妃と護衛としてはあり得ない距離感だ。
ノイを呼び戻そうかと口を開きかけたが、思い直してやめる。
キシュワールは2人に遅れを取る事はわかっていたが、テーブルに置かれたクラバットピンを手に取った。
針の上に六角形の飾りがついた、シンプルなクラバットピン。
高級感と威厳を演出するに相応しいものだった。
金のクラバットピンを、巻いてもらったクラバットに差し込む。キラリとゴールドの飾りが光ると、今は胸にない胸章が思い浮かぶ。
ーー寂しい胸元に、ちょうどいいな。
いまだに親衛隊長の責務を恋しがっていることに嫌気がさす。
キシュワールは自嘲した。
このやるせなさをどこにぶつければいいのか。
誰にぶつけてもいいのか。
『異常だよ。』
ノイの呆れた声を思い出す。
ーー俺が……傷つけていいのは……。
キシュワールは額を押さえる。そしてボルドーのクラバットを丁寧に畳んで、胸の内ポケットにしまったのだった。
***
「アリム、間に合って良かったわ……!」
神殿に着くと、すでに着いていたリアナが駆け寄ってきた。
「リアナ様、お似合いですね!」
アリムはリアナの装いを見て、素直に歓声をあげた。
真っ白な長衣のドレスは、アリムと同じように金の縁取りがしてあるが、男性用とは違い、タイトで体の線が出ている。細身のリアナが着ると、百合のようだった。
菫色の瞳と、栗色の髪の毛の優しい色合いが、白い衣装の清楚なイメージをより際立たせる。
リアナは頬を綻ばせた。
「あら、ありがとう。アリムもとても素敵よ!」
「朝は侍女を送ってくださって、ありがとうございました。素敵に仕上げてもらいましたよ。」
アリムは、ニコリと笑った。
リアナは何故かキシュワールを一瞥して、それから柔らかく微笑む。
「本当に素敵だわ。アリムは額の形が綺麗なのだから、前髪を上げるのも良いわね。」
リアナの後ろに控えていた侍女のサミーが咳払いをした。
振り向いたリアナが眉を顰めて、小首を傾げる。
「サミー、風邪?部屋に戻る?」
「違います、妃殿下!」
アリムはこの2人のやり取りにもすっかり慣れてしまった。
最初こそサミーも敵意を剥き出しにしていたが、何度かリアナに睨まれた所に助け舟を出していたら、いつの間にか態度も軟化していた。
なんだかんだで仲がいい2人だ。
アリムは微笑ましく2人を見つめた。
「あんまり遅いから、間に合わないと思ったわ。」
椅子に隣り合って座り、ラシードとマーシャを待つ。相変わらずマルグリットは遅い。
「キシュワールに教えてもらうことがあって。」
「あら、何を?」
「今日出席する方々の名前です。お兄様はユージン=マコガレン侯爵ですね。」
「ふふ、そうよ。マコガレン家は、貿易を生業にしているの。兄は最近、砂漠の織物に興味があるみたいよ。」
「へぇ!」
アリムは目を輝かせた。
「今度見せてもらう事はできますか?」
「もちろんよ。良かったら、今日話を聞いてみては?色々な布を、邸宅に溜め込んでいるのよ?」
「宝の山ですね!紹介してもらえますか?」
「兄も喜ぶわ。」
リアナは嬉しそうに頷く。
ユージン=マコガレンの名前は、アリムも知っていた。
城下で絶対的な勢力を持つ“マコガレン商会”の会長である。
まさかそれがリアナの兄だったとは。
カツカツと高いヒールの音が聞こえてくる。
扉を見ると、輝く金髪を高い位置で結ったマーシャが、神殿にやってきた所だった。
マルグリットは先に来ていた2人を見ると、途端に眉を顰める。
「ご機嫌よう。マルグリットさん。」
リアナがニコリと微笑んだ。
アリムも胸に手を当て、丁寧に会釈をする。
マルグリットはそれに答えず、ジロジロとアリムを見つめた。
「朝の侍女は、所用で洗濯部屋に行きましたわ。」
リアナが澄んだ声でマルグリットに告げる。
「なんですって?」
マルグリットが目の険を強める。
ーーこわ……っ。
しかしその人をも殺せそうな目付きにも、リアナはふわりと微笑みかけた。
「アリム、素敵でしょう?私のお気に入りの侍女が仕上げましたの。……朝の彼女が持っていた保湿クリームは、おすすめということでしたので、マルグリットさんの部屋にも送っておきましょうか。」
「結構よ!」
マルグリットはギリギリと歯噛みしながら、リアナの隣に腰掛ける。
裾が触れるのも嫌そうに、長衣を捌く姿が、ヒステリックに映る。
リアナはニコニコとアリムに向き直った。
「アルバシウムを育てるのは難しくはなかった?」
アリムはちらりとマルグリットを伺いみたが、どうでもよくなり、リアナとの会話を楽しむことにする。
「花を育てた事がないので、右往左往しました。」
「そうなのよね。でも今年はある程度育ったものをいただいたんでしょう?」
「はい。なので、枯らさないようにするだけでしたけど。」
「来年からは、種子から育てないとならないから、もっと大変よ?私のアルバシウムは、今年はちょっと花弁が小振りで……。あまり自信がないのだけれど。」
少し声を落とす様子が可愛らしく、ちょっとイタズラを仕掛けたくなる。
アリムはそっとリアナに顔を近づけた。
「リアナ様に似たんじゃないですか?」
「まぁ!」
囁いてニヤリと笑いかけると、リアナは目元を赤くして、頬を膨らませる。
「ならあなたの花は、随分と大きいんでしょうね!」
「はい。肥料も水遣りも、庭師直伝ですから。」
「あなたがそこまでやったの?」
リアナは目を丸くする。アリムは少し誇らしくなり、子供のように胸を張った。
「楽しかったですよ。庭師に他の花の苗も分けて貰ったんです。プランターで育ててるんですけど、一つ贈ってもいいですか?」
「本当に?」
リアナは胸の前で手を合わせて、瞳を輝かせて笑う。
「嬉しいわ!ダリアはある?」
「ありますよ。紫のダリアが一番綺麗に咲いているので、そちらを差し上げますね。」
「嬉しい!」
少女のように跳ね上がったリアナは、アリムの手を握りしめる。
アリムは驚いて「おっ!」と声を上げた。
後ろに控えていたキシュワール、ノイ、サミーがガタガタと身じろぐ。
「近いっ!」
「いけません!妃殿下!」
ノイとサミーが慌てて2人を引き離す。
リアナも慌てて姿勢を正した。
「ごめんなさいね?嬉しくて。」
「喜んでもらえて、僕も嬉しいです。」
リアナは火照った頬を冷ますように、パタパタと手で仰ぐ。
アリムも驚きで激しくなった鼓動をおさめようと、ゆっくりと呼吸を整えた。後ろに控えた侍従と護衛騎士と侍女は、はぁ……と各々頭を抱えている。
マルグリットが嫌そうに「うるさくて敵わないわ。」と毒吐いた。
この時ばかりは、マルグリットの反応が正しかった……。
突如。
部屋の中の空気が変わった。
冷えたような、頭の中が途端にクリアになるような感覚。
神殿にいた全ての人間が、居住いを正す。
それはラシードが入場した瞬間だった。
アリムは思わず息を飲んだ。
いつもの騒がしいラシードとは違い、彼の面差しからは一切の表情が抜け落ちている。
沈黙と静寂以外の全てがなくなっている顔は、まるで神の彫刻のようだった。
「みな、良く集まってくれた。夏の祈りをーー始めよう……。」
ラシードのよく通る声が、儀式の始まりを告げたーー。
キシュワールはその風のような素早さに、つい遅れをとりそうになる。
「その面布はいつまでつけるんですか?」
「後宮をでたら外してもいいって言ってましたけど。」
「なんか、もう意味ないですよね。」
2人はガヤガヤと並んで話す。
妃と護衛としてはあり得ない距離感だ。
ノイを呼び戻そうかと口を開きかけたが、思い直してやめる。
キシュワールは2人に遅れを取る事はわかっていたが、テーブルに置かれたクラバットピンを手に取った。
針の上に六角形の飾りがついた、シンプルなクラバットピン。
高級感と威厳を演出するに相応しいものだった。
金のクラバットピンを、巻いてもらったクラバットに差し込む。キラリとゴールドの飾りが光ると、今は胸にない胸章が思い浮かぶ。
ーー寂しい胸元に、ちょうどいいな。
いまだに親衛隊長の責務を恋しがっていることに嫌気がさす。
キシュワールは自嘲した。
このやるせなさをどこにぶつければいいのか。
誰にぶつけてもいいのか。
『異常だよ。』
ノイの呆れた声を思い出す。
ーー俺が……傷つけていいのは……。
キシュワールは額を押さえる。そしてボルドーのクラバットを丁寧に畳んで、胸の内ポケットにしまったのだった。
***
「アリム、間に合って良かったわ……!」
神殿に着くと、すでに着いていたリアナが駆け寄ってきた。
「リアナ様、お似合いですね!」
アリムはリアナの装いを見て、素直に歓声をあげた。
真っ白な長衣のドレスは、アリムと同じように金の縁取りがしてあるが、男性用とは違い、タイトで体の線が出ている。細身のリアナが着ると、百合のようだった。
菫色の瞳と、栗色の髪の毛の優しい色合いが、白い衣装の清楚なイメージをより際立たせる。
リアナは頬を綻ばせた。
「あら、ありがとう。アリムもとても素敵よ!」
「朝は侍女を送ってくださって、ありがとうございました。素敵に仕上げてもらいましたよ。」
アリムは、ニコリと笑った。
リアナは何故かキシュワールを一瞥して、それから柔らかく微笑む。
「本当に素敵だわ。アリムは額の形が綺麗なのだから、前髪を上げるのも良いわね。」
リアナの後ろに控えていた侍女のサミーが咳払いをした。
振り向いたリアナが眉を顰めて、小首を傾げる。
「サミー、風邪?部屋に戻る?」
「違います、妃殿下!」
アリムはこの2人のやり取りにもすっかり慣れてしまった。
最初こそサミーも敵意を剥き出しにしていたが、何度かリアナに睨まれた所に助け舟を出していたら、いつの間にか態度も軟化していた。
なんだかんだで仲がいい2人だ。
アリムは微笑ましく2人を見つめた。
「あんまり遅いから、間に合わないと思ったわ。」
椅子に隣り合って座り、ラシードとマーシャを待つ。相変わらずマルグリットは遅い。
「キシュワールに教えてもらうことがあって。」
「あら、何を?」
「今日出席する方々の名前です。お兄様はユージン=マコガレン侯爵ですね。」
「ふふ、そうよ。マコガレン家は、貿易を生業にしているの。兄は最近、砂漠の織物に興味があるみたいよ。」
「へぇ!」
アリムは目を輝かせた。
「今度見せてもらう事はできますか?」
「もちろんよ。良かったら、今日話を聞いてみては?色々な布を、邸宅に溜め込んでいるのよ?」
「宝の山ですね!紹介してもらえますか?」
「兄も喜ぶわ。」
リアナは嬉しそうに頷く。
ユージン=マコガレンの名前は、アリムも知っていた。
城下で絶対的な勢力を持つ“マコガレン商会”の会長である。
まさかそれがリアナの兄だったとは。
カツカツと高いヒールの音が聞こえてくる。
扉を見ると、輝く金髪を高い位置で結ったマーシャが、神殿にやってきた所だった。
マルグリットは先に来ていた2人を見ると、途端に眉を顰める。
「ご機嫌よう。マルグリットさん。」
リアナがニコリと微笑んだ。
アリムも胸に手を当て、丁寧に会釈をする。
マルグリットはそれに答えず、ジロジロとアリムを見つめた。
「朝の侍女は、所用で洗濯部屋に行きましたわ。」
リアナが澄んだ声でマルグリットに告げる。
「なんですって?」
マルグリットが目の険を強める。
ーーこわ……っ。
しかしその人をも殺せそうな目付きにも、リアナはふわりと微笑みかけた。
「アリム、素敵でしょう?私のお気に入りの侍女が仕上げましたの。……朝の彼女が持っていた保湿クリームは、おすすめということでしたので、マルグリットさんの部屋にも送っておきましょうか。」
「結構よ!」
マルグリットはギリギリと歯噛みしながら、リアナの隣に腰掛ける。
裾が触れるのも嫌そうに、長衣を捌く姿が、ヒステリックに映る。
リアナはニコニコとアリムに向き直った。
「アルバシウムを育てるのは難しくはなかった?」
アリムはちらりとマルグリットを伺いみたが、どうでもよくなり、リアナとの会話を楽しむことにする。
「花を育てた事がないので、右往左往しました。」
「そうなのよね。でも今年はある程度育ったものをいただいたんでしょう?」
「はい。なので、枯らさないようにするだけでしたけど。」
「来年からは、種子から育てないとならないから、もっと大変よ?私のアルバシウムは、今年はちょっと花弁が小振りで……。あまり自信がないのだけれど。」
少し声を落とす様子が可愛らしく、ちょっとイタズラを仕掛けたくなる。
アリムはそっとリアナに顔を近づけた。
「リアナ様に似たんじゃないですか?」
「まぁ!」
囁いてニヤリと笑いかけると、リアナは目元を赤くして、頬を膨らませる。
「ならあなたの花は、随分と大きいんでしょうね!」
「はい。肥料も水遣りも、庭師直伝ですから。」
「あなたがそこまでやったの?」
リアナは目を丸くする。アリムは少し誇らしくなり、子供のように胸を張った。
「楽しかったですよ。庭師に他の花の苗も分けて貰ったんです。プランターで育ててるんですけど、一つ贈ってもいいですか?」
「本当に?」
リアナは胸の前で手を合わせて、瞳を輝かせて笑う。
「嬉しいわ!ダリアはある?」
「ありますよ。紫のダリアが一番綺麗に咲いているので、そちらを差し上げますね。」
「嬉しい!」
少女のように跳ね上がったリアナは、アリムの手を握りしめる。
アリムは驚いて「おっ!」と声を上げた。
後ろに控えていたキシュワール、ノイ、サミーがガタガタと身じろぐ。
「近いっ!」
「いけません!妃殿下!」
ノイとサミーが慌てて2人を引き離す。
リアナも慌てて姿勢を正した。
「ごめんなさいね?嬉しくて。」
「喜んでもらえて、僕も嬉しいです。」
リアナは火照った頬を冷ますように、パタパタと手で仰ぐ。
アリムも驚きで激しくなった鼓動をおさめようと、ゆっくりと呼吸を整えた。後ろに控えた侍従と護衛騎士と侍女は、はぁ……と各々頭を抱えている。
マルグリットが嫌そうに「うるさくて敵わないわ。」と毒吐いた。
この時ばかりは、マルグリットの反応が正しかった……。
突如。
部屋の中の空気が変わった。
冷えたような、頭の中が途端にクリアになるような感覚。
神殿にいた全ての人間が、居住いを正す。
それはラシードが入場した瞬間だった。
アリムは思わず息を飲んだ。
いつもの騒がしいラシードとは違い、彼の面差しからは一切の表情が抜け落ちている。
沈黙と静寂以外の全てがなくなっている顔は、まるで神の彫刻のようだった。
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