無能と追放された大賢者様は少女と共に悠々自適な旅をする。

Coco@

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16.海水浴

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アリスと合流して2人で海に向かう。
青い海に照り付ける太陽、白い砂浜に沢山の観光客。
何時来ても人気だな。ここは。 

「ほら、早く早く!」

いつの間にか砂浜まで行っていたアリスが手を振って言った。
アリスの出身地は山奥の街だし海自体初めてだと言っていたからな。
よっぽど楽しみなんだろう。

「俺はそこら辺にいるから着替えておいでよ。」

俺がそう言って近場にパラソルを立ててビーチチェアを置く。
アリスはと言うともう居なくなっていた。

暫くするとアリスが駆け寄ってくる。
白い肌に黒いビキニ姿だ。

「じゃーん!どう?」

「うん、似合っているよ。ただちょっと背伸びしてるかもだけどね。」

俺が言った。
アリスは小柄だし胸も小さいからビキニよりはワンピースの方が似合いそうだ。

「これからおっきくなるもん!」

アリスはそう言って俺の手を引く。

「ほら!遊ぶよ!泳ご!」

アリスがそう言って俺の手を引いて海へと入ろうとする。

「はぁ、もう。《換装》」

俺が唱えると服装が黒い水着に変わる。
換装魔法と言って装備を自由に変更する魔法だ。

「やっほー!」

アリスが海に飛び込む。
あんなにはしゃぐ程楽しみだったのか。
俺がアリスを見ているとアリスから水をかけられる。

「ほらほら!オズも遊ぼうよ!」

アリスがそう言って海に潜る。
そして次の瞬間一気に海から飛び出した。
3m程水面から飛び上がって見せる。
魔族だけあって身体能力は高い。
だが、やはりまだ幼すぎる。

アリスがばしゃんと水に落ちると俺は流れてきた黒いビキニを手にアリスの元へ向かう。

「そう言う事をするならしっかりと身の丈にあった水着を着ようね。」

俺がそう言ってビキニを見せるとアリスは咄嗟に胸を隠す。

「うぅ・・・」

「ほら、俺が壁になるから。
それに、さっきのジャンプなら殆ど見てる人居なかったし誰にも見られてないと思うよ。」

「うん。」

アリスは俺を壁にしてビキニを着直すと俺の背中に抱き着いた。

「オズって結婚とかしないの?」

アリスが呟く。

「するつもりは無いよ。
しても俺が残されて皆先に逝っちゃうからね。」

俺が言った。
創世龍の寿命は長い。
故に、俺はいつも見送る側だ。

「そっか、そうだね。ごめんね?変なこと聞いて。」

「構わないさ。
良く聞かれる事なんだ。」

俺がそう言って静かにアリスの頭に触れた。
その瞬間、大波が起こる。
俺は咄嗟に波に魔力波をぶつけて波の強さを弱める。
が、それでもかなりの波だ。

「な、なにこれっ!?」

アリスが驚く。

「恐らく、水のエレメントスフィアのせいだね。
いつもより多くのエネルギーが溢れ出ているみたいだ。」

俺がそう言いながらアリスの手を引いて海岸へと上がる。
先ほどの高波で観光客達も皆避難を始める。

「アリスは着替えてからおいで。
俺は先に神殿に向かうから。《換装》」

俺がそう言って元の服に戻る。
しかし、アリスが俺の服の裾を掴んだ。

「この格好でも武器は出せるもん。一緒に行くよ。」

アリスが言った。
俺はアリスの肩に羽織っていたコートをかける。

「さすがにその格好は不味いからね。
それを羽織ると良い。
けど、袖を通してはダメだよ?」

俺がそう言ってアリスの手を握る。
アリスは嬉しそうに微笑んで頷いた。
俺とアリスは神殿へと駆け出した。
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