現実は非モテでも、転生先ではモテモテで求婚されまくりで迷惑です

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見た目とは裏腹に

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全く動かない二人。そして走りゆくメイドの足音だけが廊下に響いていた。

「あの…行かなくていいんですか?」

私の声に二人は見合ってから私を見る。

「クロウ、お前、先に行けよ。あやかさんは俺が連れて行くから」
「あ?なに言ってんだ?あやかは俺が連れてきたんだから俺が連れて行くのが当然だろ?」

ただ部屋に案内するだけなのに喧嘩し始めた…。
多分出産場所はお互い分かってるからその場所に連れて行くだけ…なのにどちらが連れて行くかでやり合っている。

「そんな事で喧嘩しないで下さい!生まれるんですよ?早く行くべきでしょ!どっちかなんていい、早く行きましょう!」

私は二人に部屋を案内するように怒鳴った。

「はい…」
「あぁ…」

「こっちです」

アランさんの声で急いで私達は王様の子が出産される場所に向かった。
部屋に近づくと警備の為だろうか、兵が多数いた。

「クロウ様、アラン様…んっ、誰だ?貴様?」

「こいつは俺の連れだ、気にするな」

クロウさんは私の事を兵に伝え、不問にする様に命令した。
しかし…

「いくらクロウ様でも今は大事な時です。知らない顔の奴がこの場にいるのは承知できません。お前、こっち来い!」

兵が私のカーディガンを掴み、来た道を引き返す様に引っ張っていった。

ドンッ   ガチャン

アランさんが私を引っ張る兵を蹴り倒した。

「アラン様…何故?」

「クロウが言ったはず。連れ、だと。君は僕らに逆らう権利は無いはずだ。今すぐあやかに謝れ」

アランさんが私を呼び捨てにして呼んだのもビックリしたが、それよりも怒る顔が相手を怯ますくらいの威圧感があった。

「も、申し訳ありません…」

兵は私に土下座をして謝った…。

「いやいや。そんな…頭を上げてください、お願いします…」

「いや、上げさすな、あやか」

「そうだよ、あやかさん。しっかりケジメはつけさせないといけない。だから…」

アランさんは兵に近づき、膝をついて話す。

「君はもう屋敷にはいらない、出てけ」

(そんな事で、クビにするなんて…アランさんって優しそうで何かあったらキレるんだ…。クロウさんみたいに自己中、なのかな…?)

「さぁ、あやかさん、こっちに」

私をエスコートするアランさんを私は少しビビリながら見る。
そして、アランさんにクビ宣告された兵は項垂れ屋敷の扉に向かい歩いていった…。

「あ、アランさん。やっぱり可愛そうです…」

「…いいえ、規律は必要です。あやかさんはお気になさらず」

口調は優しいが、顔は険しい感じだった…。

「何か?」

「あっ、いえ…」

私はアランさんの近くを歩くのが少し怖くなった。

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