陛下!私、好きな人が出来ちゃいました、だから私を諦めて下さい?!

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陛下の暴力

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ニックさんが部屋を出て行ってから私はベッドに潜り込んだ。
会えて嬉しい気持ちと直ぐ離れていく寂しさ、両方が入り混じっている。
もっと話したい、触れて欲しい…抱き抱えて貰った時に感じた暖かさをもっと感じていたい。
説明がなければもっと…と思っていたが、無理矢理納得させるしか無かった。

気付いたら、私は寝ていたみたいだ。
日が真上に来ている所を見ると昼になろうとしているのがわかる。

「お嬢様、大丈夫ですか?」
なかなか起きない事を心配した給仕が近くにいた。
「えぇ…すみません。朝も食べれなくて…」
「いえ、大丈夫ですよ。もうすぐお昼になりますが、ご用意しましょうか?」
「お願いします」
「かしこまりました」

給仕が部屋を出て、私の昼食を用意にしに行く。

「おまたせしました」

用意してくれたパンと珈琲を口にしながら、窓の外をみて、ハッと思った。
ニックさん達の話し合いはもう終わってしまったのだろうかと。
慌てて欅の間に向かう中、まだしていて欲しいと願った。

しかし…

欅の間に父以外の人影はなかった…。
あれからかなり時間が経っているので普通に考えたら当然の事なのだが、居ないことに落胆していた。
「ソマリア、どうした?体はいいのか?」
「はい…ご心配をおかけしました…それより鎧については…」
私は体の事よりニックさんがこれからも行商に来てくれるのかそれだけが気掛かりで仕方なかった。

「あぁ、あの若造の鎧を今回使ってみる事にした。必死に売り込むあいつに押されてな」

「それは…今回だけですか?それ以降は…」
堪らず、ずっと来てくれるのか必死に聞いてしまった。
必死に聞く私に「今回は、だ」と一回限りを強調した。

ずっとじゃないんだ…と目を伏してしまう私を察して
「何を落ち込んでいる、まさかあいつに何か感情をもっているのか?もし、そうなら破棄するぞ」
と脅しをかけてきた。

「そんな事ありません…」

「なら良い、カブスがもうすぐ来る予定だ、出迎えろ」
カブス陛下が来る…その言葉が重くのしかかる。


「あぁ、ソマリア!会いたかった」
「私もです、陛下」
いざ陛下を前にすると、萎縮する。
笑顔で私に接する陛下とは裏腹に会えて嬉しいと言う気持ちが湧いて来なかった…。

部屋に入り、給仕がお茶を持ってくる。
陛下はソワソワした感じを見せ、早く給仕が出て行かないかを気にしてるように見えた。
あれをしたいんだろう…。そんな風にしか見えず給仕に私はアレコレとお願いを頼み、二人きりになるのをなんとか阻止しようとした。

頻繁に出入りをする給仕に少しずつ苛立ちを見せ、
何故、今そんなに頼み事をするのか、と私を捲し立ててきた。
どうしても必要なので…といっても納得はせず、
「なら次で終わりにしろ」と苛立ちから大声を上げた。
周りの給仕達もなるべく早く二人に…と思ったのか最後のお願いも素早く済ませ、部屋を出て行った…。

二人きりの部屋が嫌で、トイレに行くふりをして部屋を出ようとしたが、陛下に捕まった。
「どこに行く、こっちだ」と腕を掴まれ、ベットに押し倒される。
「やめて下さい、陛下」
私の言葉なんて無視し、キスを迫る。
顔を背けたりして拒否したりしたが、男性の力には勝てるはずもなく、唇を奪われた。
「んっ…」
前回、私が拒否したからか陛下の力は強く、逃げる事が出来ない。
また強引に舌を入れにくるし、体を触る手に嫌悪感を強く感じる。
されるがまま…は絶対に嫌だと思い、体を捻ったりして拒否の姿勢を見せ続けた。

そんな行動に陛下は私に手をあげてしまった。
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