陛下!私、好きな人が出来ちゃいました、だから私を諦めて下さい?!

mock

文字の大きさ
27 / 37

私の気持ちに気づいて…

しおりを挟む
「お邪魔します…」
もう何回も入った事ある部屋だが、今日は何故か緊張する。
そう…今までは夜だったが今日は昼。
前回は陛下がいたが、今回誰にも邪魔されずにいれると思うと緊張が徐々に上がってくる。

「ソマリア様、そんなとこに立ってないで座って下さい」
「あ…すみません」
用意してくれたコーヒーにミルクと砂糖を入れ、スプーンでクルクルと回す。
なんか緊張するなぁ…と思い、下を向き、ずっとスプーンを回している。
「今日はどうされたんですか?王宮から出てきて大丈夫なんですか?また兵が探しにきますよ…?」
「今日は、大丈夫なんです。理解ある人と来たので…」
「理解ある人?」
ニックさんにブラックさんの話をし、兵は来ないと伝えた。
「そうなんですか…ブラックさん」
「もしかして、知ってるんですか?」
「少し先にある花屋ですよね…?昔はよく買ったりしてましたから。そうですか…ブラックさんと一緒とは…」

話しながらでも顔を上げず、下を向き、時折目だけ上げたりしていた。
直視するのが何故か出来ない…。

「前回はごめんなさい、あんな事しようとして…」
「そ…そんな事言わないでください…私もごめんなさい」

お互いが求めあったことを思い出し、言葉が詰まり、黙ってしまった。
兵が探しに来なかったら…と思うとあのまま…。

「ソマリア様、あれから考えたのですが…」
「なんでしょうか?」
「私があなたを求めるのはダメだと思います…私とは身分が違いますから。それに前回の陛下と婚約されているのでは?」
「なんでそんな事言うんですか…」

ニックさんに言われた求めるのはダメだと言う言葉が辛かった。本気で好きになった人であり、この人なら婚約破棄してでも、身分を剥奪されても良いと思っていたから。

「ありがとうございます、ソマリア様。良い思い出を僕にくれて。ここで…」
「嫌です!私は…嫌です…。あなたがいい…」
「でも…これは納得してもらわないと…」
「納得ってなんですか!私の気持ちに気づいて下さい」

堪らず立ち上がりコーヒーをこぼしてしまった。

「私は…あなたが好き…陛下より…っく、うぅ…」
「ソマリア様…」

目を手で押さえ私の泣き声だけが部屋に響き、ニックさんは俯いたまま何も言わなかった。
想いをぶちまけた私はストンと椅子に座り、ずっと泣いている。

カタっと椅子を引く音がし、ニックさんが隣にきた。
そして、私を優しく抱きしめた。

「これ以上求めたらダメですから…」と抱きしめた腕を離していった…。でも、私は無理だった…。
私からニックさんに飛び込んだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

俺様上司に今宵も激しく求められる。

美凪ましろ
恋愛
 鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。  蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。  ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。 「おまえの顔、えっろい」  神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。  ――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

ナッツアーモンド
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模S子。新入社員として入った会社でS子を待ち受ける運命とは....。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

《完結》「パパはいますか?」ある日、夫に似た子供が訪ねて来た。

ヴァンドール
恋愛
嫁いですぐに夫は戦地に赴いた。すると突然一人の男の子が訪ねて来た「パパはいますか?」 その子供の顔は戦地に行った夫にそっくりだった。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処理中です...