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8 (翔平視点)
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もちろんこの値下げはすんなり決まった訳じゃない。
業務時間を超え残業になろうとも俺は引き下がらなかった。
そして最終的には今までの営業成績を鑑みてくれ、支店長が折れ、判を押してくれた。
契約を結んでからは様々な事務処理が必要なため、足繁く建設会社へと向かった。
この仕事を始めてからこんなにも打ち合わせが待ち遠しいと思った事はない。
「こんにちは!」
俺は彩に声を掛けるとにこやかに対応してくれた。
そんな様子を見せる彩を益々手に入れたい欲が強くなっていった。
すると、そんな俺の気持ちを知っている課長はお礼にか会社の忘年会なんかに誘ってくれた。
すぐに彩の隣をゲットし、情報を仕入れていくと、お互いの実家が割りと近いという事が判明し、そこから同郷の話などを通じて仲良くなっていき、1年が過ぎた頃には念願の彼氏の座を手に入れた。
その頃の俺はなんでも買い与えようとした。幸いにも金だけは同年代よりも遥かに多く貰っている。
その気になれば家なんかポンと買えなくもないくらいに。
だけど、彩はブランド物などにあまり興味を示さず、300円くらいの小物で喜んでくれた。
しかし、守ってやりたい!という熱心な気持ちは徐々に薄れていった。
だっていつ会っても俺に向ける顔は初めて会った時からあまり変わらなかったからだ。
そして付き合って1年が経った春、俺に大きな転機が訪れた。
務める会社に伊藤香澄が新卒で入ってきたからだ。
部に配属された彼女に俺を含め、男数人は目を奪われた。
まるで小動物かと思うくらい小柄な体型と陶器のように白い肌と軽く茶色に染めた長髪。
だが、それ以上に目が行ったのは体型には似合わない程のモノを持っていたから。
(……彩とはえらい違いだ)
そう思った俺の脳は即座に指令を出しており、それがバレないようズボンのポケットに手を入れた。
(……アホ!いま反応してどうする!!)
多分、他の男達も皆同じだと思う。
だって隣の奴もほぼ同時に同じ行動を取っているから。
だが、それよりも気になるのは彼女の処遇だ。
「伊藤くんは……」
新卒で入った子は大体俺ら営業のサポート役に就く事が常となっており、心の中で俺に来いと願った。
「斉藤、お前につかせる」
部長の一言で俺は叫んだ。
と言っても心の中だが…。
(よっしゃー!!!)
他の男達は落胆の色を見せつつ自席へと戻っていき、部長に背を押され香澄が一歩、俺に近づいてくる。
「あの……伊藤、香澄です。宜しくお願いします」
頭を下げる香澄だが、やはり目が行くのはその下。
濃紺のベストに揺れるものをおれはしっかりと焼き付けていく。
「あ、あぁ……俺は斉藤翔平。これから宜しく」
至ってクールに対応し、まずは紳士を装っていくことを決めた。
業務時間を超え残業になろうとも俺は引き下がらなかった。
そして最終的には今までの営業成績を鑑みてくれ、支店長が折れ、判を押してくれた。
契約を結んでからは様々な事務処理が必要なため、足繁く建設会社へと向かった。
この仕事を始めてからこんなにも打ち合わせが待ち遠しいと思った事はない。
「こんにちは!」
俺は彩に声を掛けるとにこやかに対応してくれた。
そんな様子を見せる彩を益々手に入れたい欲が強くなっていった。
すると、そんな俺の気持ちを知っている課長はお礼にか会社の忘年会なんかに誘ってくれた。
すぐに彩の隣をゲットし、情報を仕入れていくと、お互いの実家が割りと近いという事が判明し、そこから同郷の話などを通じて仲良くなっていき、1年が過ぎた頃には念願の彼氏の座を手に入れた。
その頃の俺はなんでも買い与えようとした。幸いにも金だけは同年代よりも遥かに多く貰っている。
その気になれば家なんかポンと買えなくもないくらいに。
だけど、彩はブランド物などにあまり興味を示さず、300円くらいの小物で喜んでくれた。
しかし、守ってやりたい!という熱心な気持ちは徐々に薄れていった。
だっていつ会っても俺に向ける顔は初めて会った時からあまり変わらなかったからだ。
そして付き合って1年が経った春、俺に大きな転機が訪れた。
務める会社に伊藤香澄が新卒で入ってきたからだ。
部に配属された彼女に俺を含め、男数人は目を奪われた。
まるで小動物かと思うくらい小柄な体型と陶器のように白い肌と軽く茶色に染めた長髪。
だが、それ以上に目が行ったのは体型には似合わない程のモノを持っていたから。
(……彩とはえらい違いだ)
そう思った俺の脳は即座に指令を出しており、それがバレないようズボンのポケットに手を入れた。
(……アホ!いま反応してどうする!!)
多分、他の男達も皆同じだと思う。
だって隣の奴もほぼ同時に同じ行動を取っているから。
だが、それよりも気になるのは彼女の処遇だ。
「伊藤くんは……」
新卒で入った子は大体俺ら営業のサポート役に就く事が常となっており、心の中で俺に来いと願った。
「斉藤、お前につかせる」
部長の一言で俺は叫んだ。
と言っても心の中だが…。
(よっしゃー!!!)
他の男達は落胆の色を見せつつ自席へと戻っていき、部長に背を押され香澄が一歩、俺に近づいてくる。
「あの……伊藤、香澄です。宜しくお願いします」
頭を下げる香澄だが、やはり目が行くのはその下。
濃紺のベストに揺れるものをおれはしっかりと焼き付けていく。
「あ、あぁ……俺は斉藤翔平。これから宜しく」
至ってクールに対応し、まずは紳士を装っていくことを決めた。
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