貴方に出会った幸せ〜人生初の恋〜

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答えと決断

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大きく深呼吸をし終わると、私を見る。
鋭く見るからつい目線を外してしまう。
「実は、俺、卒業したらアメリカに行く。親父の異動に合わせて家族であっちに暮らすつもりなんだ」
いきなりの海外への引っ越し宣言。
よくよく聞くと佐藤君のお父さんは世界的に有名な会社で役員をしているらしい。
それでこんな大きな家に住んでるのか、と納得する部分もあるが、いきなりの展開で付いていけてない。
そもそも、親の異動なら家族で行かなくても単身赴任や奥さんと行くなら納得なんだが…。
「なんで家族で?言葉とか喋れるの?」
「言葉は昔から習ったりしてるよ、親父が先見越したら日本語以外も話せんといかんとか言うし、いまでも会話教室とかいったりして勉強してる」
なんか普段会ってる佐藤君からは想像つかないくらい真面目で、親に言われたからかもしれないが、英語を習ってる。
おもむろにテレビをつけると、衛星放送だろうか、英語で話す番組が映し出され、それを会話を聞き取る勉強にも当ててるそうだ。
「凄い…」ポロッと本音が漏れた。
そんな私を、あれあれ惚れちゃった?みたいな顔してみるから、否定しておいた。

「ここに残る選択肢はないの?」
「ん~、いずれ親父が社長とかなっちゃうみたいだし、そうなったら俺も同じ会社にいれるつもりらしいから、日本にいるよりあっちに行くのがいいかなと。
それに、あっちの文化とか言葉とか早めに慣れた方が暮らしやすくなるかなってね」

急に来年卒業したらアメリカに行くという佐藤君。
いつもみたいに迫ってきたりする時間も卒業までかと思うと、少し寂しさが生まれてきた。
この引っ越す話を前回、翔太君と2人で話していたんだろうか。翔太君は、何も言わず、ただ聞いてるだけだった。
でも、話はこれだけじゃなく…。

「えりちゃんと一緒にいれるのもあと少しだし、これからもこうやって会ったり遊んだり出来るかな?」
「3人で会ったりとかならいいよ…」
「いや、2人で」
2人…正直2人だけは嫌だなと前から思っていたからしばらく黙ってしまい、沈黙の時間を作ってしまった。そんな私が黙ってる所に今まで黙っていた翔太君が佐藤君にもう言ったらって促す。
言うって何を…?って思いながら黙って聞いていた。
そうだな、って決意したような顔で言う。

「……アメリカに行くのは親父についていくだけじゃなく、手術するためでもある。あっちなら治せるかも知れないから」

引っ越しだけじゃなく、手術。
一度に2つも知らなかった事を明かしてきた佐藤君。
この後に話す言葉の一つ一つに共に居れる時間が少ないと感じられた。
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