貴方に出会った幸せ〜人生初の恋〜

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デート⑦

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「そうだね、それを話すのが目的でここに来ているんだし」
「そうだな。遅くなる前に話すか」
以前揉めた際に2人で出かけ、そこで何かしら話あったのか神妙な顔になり、私の方を向く。
しかし、よほどいいづらいのか、なかなか切り出してこない。
頭を掻いたり、目線をテーブルに落としたりしている2人を私はモヤモヤしながら待つ。
段々と日は落ち、暗さが増してきて辺りは部屋の明かりをつけ始めるのを窓の外を見て分かった。
「いいづらいなら今日はもうやめにしない?だいぶ暗くなってきてるし…」
堪らず私から今日じゃなく後日に改めて、と提案してみるが、うんともすんとも言わず黙ってる2人に段々と苛立ちを覚えてしまった。

時計の秒針だけがカチコチいいながら時を進めていき、沈黙と静寂だけが私達を包む。
時計は18時をまもなく指そうとしている。
私は18時を回っても何も言わなかったら帰宅したい旨を伝えようと決めた。

そのまま時は過ぎ、18時まで残り数分のところで
佐藤君が、フゥと息を吐き、私に話してきた。
「えりちゃん…大事な話だからちゃんと答えてね」
ようやく話してきたけど、まだ本題まで長いのかもしれないなぁって思ってたので、少し苛立ちながら
「何?」と答えた。
「俺はえりちゃんが大好きだから近くにいたいって言ったのは覚えてる?」
「クラスで言ってましたね、覚えてます」
敬語で話すのは辞めてと言われていたが、イライラが募り、敬語で答え、2人からも分かるくらいトゲがある言い方をした。
佐藤君はそれだけを言い、また黙った…。
翔太君も何も言わずに黙り込んだまま…。

「…もう!何がいいたいんですか!男なんだからハッキリ言ってください!!」

ついキレてしまった…。
人にそんな風に言うのはほとんど無かったが、段々と日が落ち、暗くなる景色と帰りが遅い私を心配するだろう家族を思い、つい声を荒げてしまった。

そんな私の怒りの言葉に2人は顔を上げ、ようやく本題を話してくれた。

しかし、それは私にとって重く、重要な話になった。
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