皇帝陛下!私はただの専属給仕です!

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迷いなんてもう無い

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「おかえりなさい、あなた」
リース妃が私達を出迎えた。
あんな事をした後のため、急に妃を意識してしまう。陛下は至って普通で、あぁ、と返事をしている。
私だけなんでこんなにドキドキしてるんだろう、陛下の心の中を覗いてみてみたくなる…。

「ミク、他もご苦労だったな、ゆっくり休んでくれ」
陛下の心遣いで給仕は部屋で休むことを許されたが、ミク専属長と私はそのまま呼ばれ、陛下について行く。陛下の隣を歩く妃は陛下にベッタリくっついて歩いているが、それを見る私は目を下に向けてしまう。
なんだか恥ずかしさがふつふつと湧き上がってくる。
別に私が陛下の隣にいるわけでもないのに、だ。

「あなた、遠征お疲れ様です。これから遠征が増えますが、体調には気をつけてくださいね」
「あぁ、リース、後で話がある」
「分かりました」
もしかして、陛下、私との事言うんだろうか…。
それか、別れて欲しいと言うんだろうか…。
どちらにしても私に関する事だから給仕なんてしてる場合じゃない…。
私とミク専属長は給仕もそこそこに部屋を追い出され部屋に戻ることにした。
不意に、「あなた、陛下と何かあったでしょ?」と私に振る。
どうして…と動揺する私に、あなたは分かりやすいから。とアッサリと見抜かれ、ミク専属長の部屋に私招かれた。 

「いつから分かったんですか…」
「皇帝様の葬儀の後、そして昨日ね」
ミク専属長は私達の仲についてすぐ気付いたが、何があったとかは一切聞いてこなかった。
優しさ、なんだろうなと感じた。給仕と陛下の関係性…。それはおおっぴらにしてよい事実じゃないと思うから。
ミク専属長なら…と思い、正直に陛下に言われた事、そして昨日の事を話した。
「そう…」としか言わず、もっとこうだ!とかやめなさい!とか言ってくる事はなかった。
ただ、その一言だけ…。

「私はどうするべきですか?」
「あなたの人生です。皇帝様と進みたいのならしっかり自分を持ちなさい。誰かに言われて決める事ではありません。後ろを向かず、前を見なさい」

全ては自分次第…。
当たり前の答えだが、その通りだと思った。
陛下は私が好き、私も陛下が好きだ…。
答えは出ている、なら後は進む勇気があるかないか、ただそれだけ。

「ありがとうございます。私、決めようと思います」
「えぇ、真っ直ぐ進むのがリーシャだったからあなたも出来るはず、頑張りなさい」

ミク専属長からの激励が嬉しく、もう迷いは無かった。
私は陛下と未来を進もうと決めた。

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