天啓の海

日本とK国議員連盟合同の幼年部の合宿研修で昴とチヨちゃんが2対2で喧嘩してフルボッコの血祭にする。

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K国と日本の有力者の子供幼年部の研修が2泊3日で今日から始まるので、昴など子供3人が帝国ホテルのフロント前に集合している。日本とK国で50人ずつの100名である。

会長の孫娘に副首相の孫娘も参加している。2人には昴達が清掃作業員派遣会社の社長と役員の子供たちということにしてあることを伝えてある。従って王子とかそういう言葉は出てこない。

侍従1名に護衛が2人、あくまで目立たないように控えている。あらかじめ殴り合いの喧嘩になっても、なるべく介入しないように申し渡されている。

5名づつの部屋になったが幼年の子供なので男女が一緒である。会長と副首相の孫娘と同部屋である。初日の講習は世界情勢を子供向けにわかりやすく伝えるものである。

講習が終わって昼食の時にトラブルが起きた。昴達5人が順番に並んでいるとガタイがいい2人とその仲間が5人程割り込んできた。

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ガタイがいいのは兄弟で後は取り巻きである。昴[何やっているんだ！順番を守れよ。]
兄[よわっぴーやつは黙ってろよ。どっちみち口だけ達者ですぐに泣いちゃう奴だろ。]

弟[身体も小せえし、一発お見舞いすればお終いだわな。ウッヒャッヒャッハ。]取り巻きもニタニタ笑っている。昴[能書きはいいや。それなら勝負するか。2対2だ。

ただしこの勝負はお前らが仕掛けてきたので、どんなにけがしようとお互いに責任は持たない。それでいいならすぐにやろうか、この娘と2人だ。]

兄[ウッヒャッヒャッハ。こんなしょんべん臭せえ小娘と相手するんか。俺はテコンドーの幼年部のチャンピオンで弟は3位だが、土下座をして謝れば許してやるよ。]

[このボケ！能書きはいいっていっているだろ。建物の裏に行こうか俺はあんたと、チヨちゃんは弟だ。]

見物客を引き連れて建物の裏手にやってきた。
すぐにはじまった。さすがにチャンピオンだけある、隙が無い。

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兄の方がテコンドーの足蹴りの連続技を仕掛けてきた。昴はそれを見越した動きをして、ひざの関節裏に蹴りを入れて倒して、顔面にパンチではなく足蹴の連発でボコボコにしてしまった。

チヨちゃんの方も同じような展開で顔面に蹴りの嵐で血だらけのグチャグチャな顔である。昴[ご飯の前にいい運動になったな。食べに行こうか。]

仲間の取り巻きは介抱しながらどこかに連絡をしているようである。喧嘩を見ていた侍従も王様に連絡を入れ、王様はサムライ弁護士事務所に手はず通りに2人を派遣するように伝えた。

まず、このようになることを見越して、サスケが昴とチヨにテコンドーの対処法を5日間徹底的に教えた。それと共にどっちみち相手は金があるので訴訟になると思い、

サムライ弁護士事務所と打ち合わせてあったのである。そのことを昴もチヨも王様から直接言われているので、普段と変わらない様子で皆と一緒にランチを取っている。

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兄弟の母親が血相を変えて昴のところにやってきた。

母[あなたたちが私の子供達にけがをさせたのね。親を呼んで責任を取ってもらうわ。]
昴[おばさん！あんた常識がないね。ご覧のとおりランチをしているので迷惑だ。

終ったらちゃんと応対するのでフロントで待っていなさい。]母親は憤怒の形相でにらみつけていたが、仕方なくフロントの方に行った。

侍従は携帯電話でしっかりと映像を撮っていたので、やって来た弁護士に見せて状況を説明した。やがて昴とチヨたちがやってきて喧嘩のいきさつを説明したが、納得しないので親を呼べと喚いている。

そこで始めて侍従と弁護士が名乗り、希望の通りとことん裁判で決着を付けましょうと言ったら一瞬ひるんだが引っ込みがつかずに応戦するということだ。

日本とK国は弁護士の相互乗り入れをしているが、いずれにしろ向こうからの訴訟を待つだけである。子供2人を連れて帰国するようだ。

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予定通りに講習は全日程を終了したが、K国と日本の子供たちにも昴とチヨちゃんは一目置かれたようだ。

副首相と会長がやってきた。副[だいぶ派手にやったようだな。いきさつは孫娘から聞いたのでボコボコにしちゃってもしょうがないだろうよ。

K国の議員連盟の会長から早速連絡があったけど、今までに負けたことのない弁護士が250人付いているので絶対に勝てんよと言っておいた。

それにしても2人ともに鼻骨が折れて歯も2・3本づつ抜けちゃっているというからそうとうなもんだぞ。]

[K国の奴らとはだいたいこんなことになるだろうと予想していたので、とことんやっちゃっていいと言っておいたので、そのようにやったようです。]

副[それとテコンドーの3位が同学年の女の子にノされちゃってみっともないだろうと言ったら、それで会話は終わってしまったよ。まだ王様のことは言っていないぞ。]

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会長[しかし明日香の弁護士は100名ぐらいで、あとは日本の弁護士だと聞いていますがそんなものですか。][そうですね。日本の弁護士は多くなりすぎて就職先が無いので、優秀な人は受け入れていますよ。

年5名しか新規の明日香人の弁護士は登録できない決まりですので、その穴埋めもあります。特に優秀な人は全額こちら持ちで米国の資格が取れるようにしていますので、とても励みになっているようです。]

副[米国は800人ぐらいになったのかな。][そうですね。そのくらいで全米で2・3番目の弁護士を抱えている事務所ですが、売り上げと勝率それに信用力は全米一という評判です。

英国も入れた欧州圏では500人を抱えています。]副[王様の所で今話題のKちゃんを面倒見てくれないかな。][まあ、無給でもいりませんね。信用力が大事ですから。]

副[そんなもんだろうな。困ったもんだ。それよりもベネズエラに本格的に介入ということを聞いているが、あそこはかなり手ごわいぞ。]

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[そうですね。最初に6個師団を入れて制圧の予定ですがまだ決まっていません。]副[財産の3割をいただくとともに、

4つある商業港のうちの1つをいただくとともにマルガリータ島にある財閥の土地150万坪をいただき、それと市街地の40万坪もだな。エアトレインを乗り入れて高層ビルを建てるから。

しかし米国やEU諸国それに日本もグアイドを暫定大統領としているけれど、何にも権力はありゃあしないわな。斎藤道三一派に大統領をやらせてグアイドは安藤伊賀守に次ぐ、氏家卜全と並ぶNO3あたりか。

王様の所は代理統治の実績を積んでいるので世界中から信用されるだろうよ。しかし話は戻るが、昴王子は2つ年上のテコンドーチャンピオンに良く勝ったな。チヨちゃんもな。]

[はっはっはっ。たぶんそういうことになるだろうと、サスケさんからテコンドーの対処の仕方を習っていたんでそれを実践したまでですよ。

喧嘩になったら容赦なく、徹底的にやっちまえと言っておきましたけれどね。]

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会長[顔面にパンチではなく徹底的に蹴りを入れたのは効果的だった。サスケさんの指導かな。
サンフランシスコの公演は先方と話が折り合い、3週間後になりました。

入場料は予定通りに5ドルでたぶんチケットは即日完売だと思います。王様作曲のピアノ協奏曲がラフマニノフ以来の名曲ということで話題になっているとともに、

同じく王様作曲のヴァィオリンソナタは初演ということで興味を持たれています。][ロンドンではヴァイオリン協奏曲の初演にしますかね。チャイコフスキーの1番の2・5倍のものにしますよ。]

会長[それはびっくりするでしょうね。どっちみちならシンフォニーも新しいのを入れちゃったらどうですか。][そうですね。ドヴォルザークの2.5倍にしましょうか。]

会長[そんなところが王様の個性に合うと思いますよ。]

真田社長がやってきた。真[どうもゆっくりさせていただきました。

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ブエノスアイレスとサンチャゴにプエルトイグアスのスーパーマーケット付きの300室ですか。ここの1階に私共の事務所を広く取っていただきまして、とてもやり易いですよ。

観光とバスの両方を入れようと思っています。パラグアイの日本人町にはいい人材がいるようですね。既に王様が派遣した支援組織から情報が入っています。

とりあえずイグアス町の300室とサンパウロの130階建てで350人を採用して、観光の方にも少し入れようと思っています。支援組織が合気武道の道場を5か所に設けると言っていますので、

バスの運転手や新門警備とタイアップして警備員そして頭が良くて意欲のある人は私共とは関係ありませんが、奨学金を貰って斎藤さんのところの高校や大学に行かせるようにします。]

[そうですね。高校や大学を拡張して宿舎も作るようにします。それから日系人が多くいるところに合気武道場を造り、武道と共に日本語と礼儀を教えようと思っています。]

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すず[経営コンサルタントから連絡があり、メイシーズの株の買収が70パーセントを超えたので人事の変更と定款の改定それに販売システムの変更にかかるそうです。

ついにメイシーズも社販の対象になっちゃったんですね。]長[独逸の2社の株価は90パーセントに戻りましたが、あと1か月で元に戻ると思います。株価が元に戻れば5兆円の利益ですかね。

何といっても米国の2,500店舗は大きいですよ。][そうだな。全米のネット販売や小売店舗をまとめる部署を造るかな。バラバラでなく連携したほうが効率的だから。]

すず[一番喜んでいるのはブランド会社をまとめている会社の、正芸さんの所じゃあないんですか。英国や仏国でデパートはたくさん増えましたし、米国でも690店舗です。

明日香のブランド以外は60パーセントの持ち分というのはもったいないですね。][今と買収方法が違っていたからね。何事も余裕が生まれてくれば方法も違ってきます。]