16 / 20
決戦【2】
しおりを挟む
「無茶だ!利き腕にあんな怪我をしているのに・・。それに拳銃なんてどうして持ってるんだ?」
司が呟く。
「アオイ・・。」
「貴方も軍人の端くれなら正々堂々と勝負するのね?」
更に煽る。
「生意気な女だ!良いだろう、のってやるよ。」
「そう。」
葵の顔から笑みが消えた。
お互い背を向けた。
「じゃあ、いくわよ?」
「5・4・3・2・1!!」
シュヴェルツが振り返ると既に葵が銃口を向けていた。
「なにっ?」
「遅いのよ。」
左手で拳銃を持った葵の弾丸はシュヴェルツの拳銃を正確に弾き飛ばした。
「勝負あったね。ちょっと自分の力を過信し過ぎじゃない?貴方の部下の方がよっぽど優秀だったわよ?」
シュヴェルツに銃口を向けたまま葵が近付く。
「くそっ!お前何者だ?」
「・・・。」
葵は酷く冷たい表情でシュヴェルツを見下ろした。
「銃を下ろしてください、葵さん。」
声の方を見ると、瑞希の首にナイフを突きつけた従者が歩いてきた。
「フェルナンド!良くやった!!はははっ!これで形勢逆転だなぁ?」
シュヴェルツは勝ち誇った様に言う。
「・・・・。」
葵の表情は変わらず冷静なままだ。
「このっ!生意気なんだよ!たかが女のくせにっ!!」
シュヴェルツが葵の頬を叩いた。
パタパタと血が地面に落ちる。
「っつ・・・。」
落ちている銃を拾うと葵に突きつけた。
「レオン王子隠れてないで出てこい!!この女とお友達がどうなってもいいのか?」
シュヴェルツが叫ぶ。
レオンは飛び出そうとするが樹達に止められた。
「駄目です、出ていっては危険です!」
「でもっ!!」
「ははっ!腰抜けが!!信頼していた従者に裏切られた気分はどうだ?」
フェルナンドは悔しそうな顔をしていた。
「シュヴェルツ、貴方本当に卑怯な人ね。人間としても男としても最低だわ。」
「つくづく生意気な女だ、まずはお前から始末してやるっ!!」
引き金を引こうとした瞬間レオンが飛び出した。
「やめろっ!」
「ふん。やっとお出ましか?」
レオンの前に司と樹が立つ。
「フェルナンド・・・どうして?」
「レオン王子・・。申し訳ありません。」
今にも泣き出しそうな顔をしていた。
その時葵の電話が鳴った。
「・・・。人生最後の電話になるかもしれないから出ても良いかしら?」
「はっ!こんな時に電話とはな?良いだろう。せいぜい、別れを言っておくんだなぁ?」
「もしもし。・・・・・。わかりました。ありがとうございます。」
「別れは済んだか?」
葵はシュヴェルツを無視してフェルナンドに視線を向けた。
「貴方の娘さんは無事保護されましたよ。だからもういいんです。」
「ほ、本当ですかっ?」
「ええ。もう大丈夫です。」
「ありがとうございますっ・・・。」
フェルナンドは涙を流しながらナイフを下ろした。
「ふふっ、これで形勢逆転ねシュヴェルツ。」
「どういうことだっ!?」
叫んだ瞬間、上空に警察庁のヘリが現れた。
「司法省のマークレガーだっ!!全員大人しく投降しろっ!!」
「マーク?」
レオンが呟くと、ヘリが着陸した。
中からマークレガーに続き男性達が降り立つ。
シュヴェルツは観念したようにその場にへたりこんだ。
マークレガーはレオンの元に走り寄る。
「レオン無事かっ?」
「マーク?何故君が日本に居るんだ?」
「お前を助けに来たに決まってるだろ!」
マークレガー達によってシュヴェルツ部隊は全員が拘束された。
「葵!大丈夫かっ?」
司が真っ先に走りよって葵を支えた。
「ははっ、大丈夫っつ・・・。」
右肩を押さながら笑った。
レオンの元にフェルナンドと瑞希が近付く。
「レオン王子申し訳ありませんでしたっ。私は・・わたしは・・」
「マークから事情は聞いた。娘さんが無事で良かったな?」
レオンがフェルナンドに笑顔を向けるとその場に泣き崩れた。
「世良さん。」
樹が真剣な顔で葵と司の元に来た。
「橘さん・・・。私を逮捕する?銃刀法違反だもんね?」
「樹っ!!」
「・・・。ありがとう、世良さん。司の事守ってくれて。あの時庇ってくれなかったら、司は今ここにいない。」
樹が頭を下げた。
「橘さん。頭を上げて?私は私の仕事をしただけだよ。気にしないで。」
そこにレオンとマークレガーがやってきた。
「貴女が世良葵さん?レオンを俺の親友を守ってくれてありがとう。」
「マークレガーさん。こちらこそありがとうございます。色々協力して頂いて。助かりました。レオンも皆が無事で良かった。」
「アオイ・・・。」
「葵、とにかく病院へ!樹後の事頼めるか?」
「ああ、任せとけ。お前は早く世良さんを病院に連れていってやれ。」
司と葵は車に乗り込むと別荘を後にした。
「いい女だな?レオンが惚れるのもわかる。」
「マーク?・・・ああ。いい女だよアオイは。」
二人顔を見合わせて笑い合った。
司が呟く。
「アオイ・・。」
「貴方も軍人の端くれなら正々堂々と勝負するのね?」
更に煽る。
「生意気な女だ!良いだろう、のってやるよ。」
「そう。」
葵の顔から笑みが消えた。
お互い背を向けた。
「じゃあ、いくわよ?」
「5・4・3・2・1!!」
シュヴェルツが振り返ると既に葵が銃口を向けていた。
「なにっ?」
「遅いのよ。」
左手で拳銃を持った葵の弾丸はシュヴェルツの拳銃を正確に弾き飛ばした。
「勝負あったね。ちょっと自分の力を過信し過ぎじゃない?貴方の部下の方がよっぽど優秀だったわよ?」
シュヴェルツに銃口を向けたまま葵が近付く。
「くそっ!お前何者だ?」
「・・・。」
葵は酷く冷たい表情でシュヴェルツを見下ろした。
「銃を下ろしてください、葵さん。」
声の方を見ると、瑞希の首にナイフを突きつけた従者が歩いてきた。
「フェルナンド!良くやった!!はははっ!これで形勢逆転だなぁ?」
シュヴェルツは勝ち誇った様に言う。
「・・・・。」
葵の表情は変わらず冷静なままだ。
「このっ!生意気なんだよ!たかが女のくせにっ!!」
シュヴェルツが葵の頬を叩いた。
パタパタと血が地面に落ちる。
「っつ・・・。」
落ちている銃を拾うと葵に突きつけた。
「レオン王子隠れてないで出てこい!!この女とお友達がどうなってもいいのか?」
シュヴェルツが叫ぶ。
レオンは飛び出そうとするが樹達に止められた。
「駄目です、出ていっては危険です!」
「でもっ!!」
「ははっ!腰抜けが!!信頼していた従者に裏切られた気分はどうだ?」
フェルナンドは悔しそうな顔をしていた。
「シュヴェルツ、貴方本当に卑怯な人ね。人間としても男としても最低だわ。」
「つくづく生意気な女だ、まずはお前から始末してやるっ!!」
引き金を引こうとした瞬間レオンが飛び出した。
「やめろっ!」
「ふん。やっとお出ましか?」
レオンの前に司と樹が立つ。
「フェルナンド・・・どうして?」
「レオン王子・・。申し訳ありません。」
今にも泣き出しそうな顔をしていた。
その時葵の電話が鳴った。
「・・・。人生最後の電話になるかもしれないから出ても良いかしら?」
「はっ!こんな時に電話とはな?良いだろう。せいぜい、別れを言っておくんだなぁ?」
「もしもし。・・・・・。わかりました。ありがとうございます。」
「別れは済んだか?」
葵はシュヴェルツを無視してフェルナンドに視線を向けた。
「貴方の娘さんは無事保護されましたよ。だからもういいんです。」
「ほ、本当ですかっ?」
「ええ。もう大丈夫です。」
「ありがとうございますっ・・・。」
フェルナンドは涙を流しながらナイフを下ろした。
「ふふっ、これで形勢逆転ねシュヴェルツ。」
「どういうことだっ!?」
叫んだ瞬間、上空に警察庁のヘリが現れた。
「司法省のマークレガーだっ!!全員大人しく投降しろっ!!」
「マーク?」
レオンが呟くと、ヘリが着陸した。
中からマークレガーに続き男性達が降り立つ。
シュヴェルツは観念したようにその場にへたりこんだ。
マークレガーはレオンの元に走り寄る。
「レオン無事かっ?」
「マーク?何故君が日本に居るんだ?」
「お前を助けに来たに決まってるだろ!」
マークレガー達によってシュヴェルツ部隊は全員が拘束された。
「葵!大丈夫かっ?」
司が真っ先に走りよって葵を支えた。
「ははっ、大丈夫っつ・・・。」
右肩を押さながら笑った。
レオンの元にフェルナンドと瑞希が近付く。
「レオン王子申し訳ありませんでしたっ。私は・・わたしは・・」
「マークから事情は聞いた。娘さんが無事で良かったな?」
レオンがフェルナンドに笑顔を向けるとその場に泣き崩れた。
「世良さん。」
樹が真剣な顔で葵と司の元に来た。
「橘さん・・・。私を逮捕する?銃刀法違反だもんね?」
「樹っ!!」
「・・・。ありがとう、世良さん。司の事守ってくれて。あの時庇ってくれなかったら、司は今ここにいない。」
樹が頭を下げた。
「橘さん。頭を上げて?私は私の仕事をしただけだよ。気にしないで。」
そこにレオンとマークレガーがやってきた。
「貴女が世良葵さん?レオンを俺の親友を守ってくれてありがとう。」
「マークレガーさん。こちらこそありがとうございます。色々協力して頂いて。助かりました。レオンも皆が無事で良かった。」
「アオイ・・・。」
「葵、とにかく病院へ!樹後の事頼めるか?」
「ああ、任せとけ。お前は早く世良さんを病院に連れていってやれ。」
司と葵は車に乗り込むと別荘を後にした。
「いい女だな?レオンが惚れるのもわかる。」
「マーク?・・・ああ。いい女だよアオイは。」
二人顔を見合わせて笑い合った。
0
あなたにおすすめの小説
マッチ率100%の二人だが、君は彼女で私は彼だった
naomikoryo
恋愛
【♪♪♪第19回恋愛小説大賞 参加作品♪♪♪ 本編開始しました!!】【♪♪ 毎日、朝5時・昼12時・夕17時 更新予定 ♪♪ 応援、投票よろしくお願いします(^^) ♪♪】
出会いサイトで“理想の異性”を演じた二人。
マッチ率100%の会話は、マッチアプリだけで一か月続いていく。
会ったことも、声を聞いたこともないのに、心だけが先に近づいてしまった。
――でも、君は彼女で、私は彼だった。
嘘から始まったのに、気持ちだけは嘘じゃなかった。
百貨店の喧騒と休憩室の静けさの中で、すれ違いはやがて現実になる。
“会う”じゃなく、“見つける”恋の行方を、あなたも覗いてみませんか。
恋と首輪
山猫
恋愛
日本屈指の名門・城聖高校には、生徒たちが逆らえない“首輪制度”が存在する。
絶対的支配者・東雲財閥の御曹司、東雲 蓮の「選んだ者」は、卒業まで彼の命令に従わなければならない――。
地味で目立たぬ存在だった月宮みゆは、なぜかその“首輪”に選ばれてしまう。
冷酷非情と思っていた蓮の、誰にも見せない孤独と優しさに触れた時、みゆの心は静かに揺れはじめる。
「おめでとう、今日から君は俺の所有物だ。」
イケメン財閥御曹司
東雲 蓮
×
「私はあなたが嫌いです。」
訳あり平凡女子
月宮 みゆ
愛とか恋なんて馬鹿らしい。 愚かな感情だ。
訳ありのふたりが、偽りだらけの学園で紡ぐカーストラブ。
橘若頭と怖がり姫
真木
恋愛
八歳の希乃は、母を救うために極道・橘家の門を叩き、「大人になったら自分のすべてを差し出す」と約束する。
その言葉を受け取った橘家の若頭・司は、希乃を保護し、慈しみ、外界から遠ざけて育ててきた。
高校生になった希乃は、虚弱体質で寝込んでばかり。思いつめて、今まで養ってもらったお金を返そうと夜の街に向かうが、そこに司が現れて……。
冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない
彩空百々花
恋愛
誰もが恐れ、羨み、その瞳に映ることだけを渇望するほどに高貴で気高い、今世紀最強の見目麗しき完璧な神様。
酔いしれるほどに麗しく美しい女たちの愛に溺れ続けていた神様は、ある日突然。
「今日からこの女がおれの最愛のひと、ね」
そんなことを、言い出した。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
一条さん結婚したんですか⁉︎
あさとよる
恋愛
みんなの憧れハイスペックエリートサラリーマン『一条 美郷(※超イケメン)』が、結婚してしまった⁉︎
嫁ラブの旦那様と毒舌地味嫁(花ちゃん)....とっ!その他大勢でお送りしますっ♡
((残念なイケメンの一途過ぎる溺愛♡))のはじまりはじまり〜
⭐︎本編は完結しております⭐︎
⭐︎番外編更新中⭐︎
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
お前が欲しくて堪らない〜年下御曹司との政略結婚
ラヴ KAZU
恋愛
忌まわしい過去から抜けられず、恋愛に臆病になっているアラフォー葉村美鈴。
五歳の時の初恋相手との結婚を願っている若き御曹司戸倉慶。
ある日美鈴の父親の会社の借金を支払う代わりに美鈴との政略結婚を申し出た慶。
年下御曹司との政略結婚に幸せを感じることが出来ず、諦めていたが、信じられない慶の愛情に困惑する美鈴。
慶に惹かれる気持ちと過去のトラウマから男性を拒否してしまう身体。
二人の恋の行方は……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる