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第5章 佐久間修、ここにあり!
第71話 女の子を守りたいんです
しおりを挟むチラッ…、チラッ…。
「…ん?」
あわわわわわっ!!
なんか見られてるな…、そんなふうに感じた僕が周りを見ると円陣を組み人間の盾となって僕を守ってくれているバレーボール部のみなさんがなぜだかみんな慌てて視線を逸らした。
「どうしたの?みなさん」
気になった僕が思わず尋ねてみるとさらにみんな焦った様子で応じる。
「なっ、ななななっ、なんでもないよ!」
「そ、そうだよっ!これがフツー、ウチらのフツー!」
「そ、そう?」
どう考えても普通ではなさそうだけど彼女達がそう言うならあえて言わないようにしよう。
「……………」
じー。
かと思えば僕をずっと見つめている人もいる、他の誰でもない粟原さんだ。
「あ、あの…粟原…さん…?」
「………はい」
「だ、大丈夫?」
「…はい」
「……ホ、ホントに?」
「………」
じー。
見てる見てる、粟原さん。なにやら僕に熱視線。
「あー、メグもうダメかも」
「ねー」
周りの女子生徒達がなにやらそんな事を言っている。
「ど、どういう事?」
気になった僕は小声で尋ねてみた。
「うーん、佐久間君に高言うのもアレなんだけど…」
言葉を選びながら一人の女子生徒が話し始める。
「メグさー、ずっとバレーボールひとすじで来たから…。あと、男の子を実際に見るのも初めてで…」
「う、うん…」
「それで今日初めて会った人が佐久間君で…、横で歩いているだけでも大興奮なのに転んだところをお姫様抱っこだなんて…」
「きっと運命の人…みたいに思ってるかも…」
「いや、見てたウチらだってヤバいよ!マジ興奮したッ!」
「そうそうッ!アーシなんか一発で濡…モガッ!!」
「それは言わせねーよッ!!」
「ブロ~ック!!」
「ふがふがっ!!」
状況を色々説明してくれる女子生徒、その口を塞ぐ女子生徒、色々な子がいるけど言える事は僕のお姫様抱っこが原因らしい。
「でもさ、分かるよ…」
ふざけ半分みたいなノリだったバレーボール部員のひとりが急にマジメな声で呟いた。たしかキャプテンの…三早江さんだったっけ?制服の襟元で結ばれたリボン、その色は緑色。三年生の先輩だ、やはりこの人も背が高い。
「元々、誰もが興味あったワケだし…。それであんなに優しくされちゃ…ね?粟原じゃなくたって…」
「あれぇ~?キャプテンも…、もしかしてぇ~?」
マジメな雰囲気を茶化すようにとある部員が軽口を叩いた。
「かも…しれないな」
ヒューッ!!きゃー!!
指笛を鳴らす子、盛り上がる子、反応は様々だ。からかうような雰囲気もある。だが、それに三早江さんはビシッと対応する。
「ふん!なら、今茶化した奴は外側だ!代わりに今まで外側だった奴、内側で良いぞ!」
「「「「ええええっ!!!?」」」」
「「「「マジでーッ!!」」」」
悲鳴と歓声が同時に起こる。
「いやいやいやいや、それはないよキャプテン!!」
「何言っても駄目ッ!とにかく駄目ッ!それにいつまでも同じ奴が佐久間君の側に居座るのは不公平だからな!分かったら交代ッ!メンバーチェンジだ!ほらっ!」
そう言うと三早江キャプテンは強権を発動、不満の声はあったが素早く陣形を組み直す。
「さ、佐久間君…」
「お、男の子だ…、本物…」
新たに僕の近くに来た女子生徒が幻を見ているかのように呟いた。その中のひとりに見覚えがある、バレー部以外の一般の女子生徒の平均身長くらい…いやそれよりもさらに少し低いくらいの…同じクラスの子だ…。
「よろしくね、竹下さん」
「ッ!!?う、うんっ!!私の事、覚えててくれたのっ?」
「そ、そりゃあ…一時間目に自己紹介してくれたし…。えっと…ポジションはリベロ…って言ってたよね?僕はあまり詳しくないけど、たしか守備的の要みたいなポジション…だよね?」
「う、うん!守る…、絶対に守る!私の命にかけても…。ぜ、絶対に守るからねっ、佐久間君っ!ずっと…ずっとぉ!!」
僕が話しかけると竹下さんは嬉しそうに応じてくれた。…同時にものすごく前のめりに…。その勢いに僕は若干押され気味だ。
「あ…、ありがとね…。でも、む、無理はしないで良いから…ね?」
「ううんっ!ううんっ!」
そんな僕の声に竹下さんは全力で首を横に振る。
「私、背も低いし目立たないから…。でも覚えててくれてたから…だから私っ、ずっと…ずっとぉ…佐久間君を…」
その手を固く握り締めての決意表明みたいなものまで飛び出した。
「あー、ヨッシー…堕ちたわー。間違いない」
ヨッシー…?あ、そうだ、竹下さんは名前がよし…えさんだっけ?よしのさんだっけ?帰宅したらクラスの人の名前を書いたメモを読み直そう。
「分かる、あれは堕ちる」
え?これで落ちちゃうの?うーん、なんて恋愛イージーモードな世界なんだろう…。でも、これがオタサーの姫とか工業高校内の女子生徒みたいな感覚なのかな…よくは分からないけど。
そんなやりとりをしてる間に目的地のかつてのアルバイト先に着いた。途中でアクシデントはあったがあっさりと到着。もともと正門から数百メートルほどの距離だし十分徒歩圏内だ。懐かしい、見慣れた牛丼チェーンの看板が付いた電信柱ほどの高さの鉄柱が目に飛び込んでくる。
「変わってない…なぁ…」
ここから南へ1キロか、いや…2キロまではいかないくらいか、そこまで行くと関東平野を環状に走る某有名二ケタ番号の国道がある。しかしそこは日中は大変混雑する為に今僕達がいる県道はその抜け道となっている。国道と並行するように東西に延びるこの道は北は住宅地、南は田園とそれぞれを分ける境界線にもなっており時折地響きを立てて走るような大型車が通り過ぎていく。
南側の田園風景を見る。その視界を妨げない平坦な風景を見回せば色々な事を思い出す。あっちの方向には大きな沼があったっけ…。小学校の時に口下手な父と釣りをしたっけ、その時は桜舞う春にハンバーグをご飯の上に乗せただけのお弁当を滸で食べたあの沼が…。そんな昔の事を思い出した時に僕の足がズキッと痛みを訴えた。
「いたたっ…」
「ッ!?ど、どうしたの、佐久間君ッ!?」
隣で歩いていた竹下さんが慌てた様子で問いかけてくる。
「あ…うん、ちょっと膝が…」
先程、粟原さんを受け止めた時に腕だけではその体を支えきれず僕はアスファルトに両膝を打ちつける感じになったんだけどその傷が疼き出したようだ。
「膝?…あっ、佐久間君…ズボンが擦り切れて…傷になってるみたい…痛そう…」
そのやりとりを聞いてバレー部のみんなも心配そうな声を上げる。
「え?なになに、大丈夫?」
「穂亥美~、佐久間君を診て~!」
保険委員の原野さんがやってくる、相変わらずマイペースな感じだ。
「おおう!?オラ、来たゾ~。イケメン君、久しぶりぃ~。張り切って見ちゃうゾ!」
そう言うと原野さんは僕の膝あたりを観察し始めた。
「ちょっとひどい擦過傷(すり傷のこと)なんだゾ!これはちゃんと消毒しとかなきゃなんだゾ。さあさあ、早くぅ~ん。オラがしっかり患部を処理するからねぇ~ん」
言い方はアレだけど肩掛けのカバンから消毒液や脱脂綿、ピンセットを原野さんは手際よく取り出している。腕は確かなようだしここは彼女にお任せしよう。
「よろしくお願いします、原野さん」
僕は制服のズボンを膝の上あたりまでまくり上げた。膝には思っていた以上の傷が出来ていた、これじゃ痛いはずだよ…。
「おおう、綺麗な御御足ぃ~ん。オラ、思わず頬擦りしたくなるぅ~ん」
ぽかり。
いつの間にかキャプテンの三早江さんがやってきていて原野さんの頭に拳骨を落とした。
「真面目にやれ…、な?」
「…は、はぃ~」
原野さんが手早く消毒を塗り手早く処理していく、やはり原野さんはふざけなければ腕は確かなようだ。
「ふう、こんなもんなんだゾ。でも、どうしてこんなケガをしたんだゾ?」
「あ、あの…もしかして…佐久間君…、さっき私を助けてくれた時に…」
申し訳無さそうに粟原さんが会話に参加してくる。
「粟原さん…。う、うん…」
別に隠すような事でもないから僕が頷くと次の瞬間、粟原さんは猛烈な勢いで頭を下げた。
「ごッ、ごめんなさいッ!!」
「えっ?」
「わ、私のせいでッ!佐久間君にケガさせちゃって!ごめんなさい、ごめんなさい…」
涙ぐみながら粟原さんは僕に頭を下げ続ける。
「あ、謝らないで。僕が勝手にやったんだし!」
「でも…でも…、男の子にケガさせちゃうなんて…許される事じゃない」
粟原さんは泣きじゃくる。
「ねえ、粟原さん」
そんな彼女に僕は呼びかける。
「粟原さんはテレビカメラの盗撮めいた撮影から僕を守ってくれてたよね」
「うん…、でも…」
「だから…ね、僕も…そんな粟原さんを守ろうと思ったんだよ」
「まも…る…?」
「うん」
彼女の目を見て僕は答えた。
「だってあのまま倒れたんじゃ粟原さんケガしちゃってたと思うよ。そんなの僕は嫌だし…」
「で、でもっ!それで男の子が…さ、佐久間君がケガしたら…。それにね…私、バレーしかやってこなかったから可愛い事とか出来ないし…。こんな背が高いだけの…が、頑丈なだけが取り柄な女だから…その…ひとつやふたつ擦過傷できたって…」
粟原さんは自虐的に微笑んでいる、僕にはそれがどんな擦り傷を作るよりも痛ましく思えた。
「そんな事ないよ」
「えっ?」
「女の子だもん、ケガなんかさせられないよ。それに傷跡が残っちゃったら…嫌…でしょ?」
男の子だから…女の子だから…、そんな事を言うとうるさい人がどこからか現れるかも知れない。だけど今はそれをどこかに置いておこう。
「佐久間君…、でもっ!私なんか…」
「粟原さんッ!」
思わず僕は粟原さんの言葉を遮った。
「私なんかっ手いわないで!少なくとも僕は…、粟原さんがケガするの嫌だよ。もし…、もしもまた転びそうだったら何度だって僕は手を伸ばす。それで出来るこんな擦り傷ならいくら付いたって良い!少なくとも僕はそう思う!」
「「「「…さくま………くん…」」」」
粟原さん…、だけじゃない。周りのバレー部の皆さんも僕の名を呼んでいた。視線が集まるのを感じる…見られてる、それを文字通り肌で感じる。今までの僕ならきっと恥ずかしくなって何も言えなくなってたと思う。だけどこうして…、僕の為に何かしようとしてくれている女の子達を放ってどこかに逃げるみたいなマネはしたくなかった、不思議と勇気みたいなものが湧いてくる。
「粟原さんだけじゃない、バレー部の皆さんだって文字通り体を張って僕を守ろうとしてくれてたんだし…。それなのに何の感謝もしないで…、守ろうとしてケガしそうになったのに平気な顔をしてるんなんて…そんなの僕じゃない」
「さ…佐久間…くぅん…」
僕にかけられた声の主の方を向いた、そこには粟原さんが涙でべちゃべちゃになった顔で僕の名を呼んでいた。僕は不思議とそんな彼女の事を可愛いと思った。
「粟原さんは僕を守ろうとしてくれた、僕も粟原さんを守ろうと思った…」
「………」
「一緒だね…。似た者同士…だね」
最後の方は照れてしまって聞こえるか聞こえないか…そのくらいまで声が小さくなってしまった。だけど粟原さんにはちゃんと伝わったみたい。
「さ、佐久間君、佐久間君ッ!!」
粟原さんは僕に縋って何度も何度も名を呼んだ、そして同時に大きな声で泣き出してしまった。今までこんな経験なんてないからどうしたら良いかなんて分からない、どんな事をすれば正解かなんて知らないけど僕はそんな粟原さんの横にいる事にした。そうする事が彼女の気持ちを落ち着ける事につながるんじゃないかと思って…。
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