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第5章 完結させた王子様
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あくる朝、太郎は自室のソファの上で目覚める。ベッドに向かうと、エカチェリーナは静かに寝息を立てていた。こんな美人相手に、理性を保てる自信はなかったのだ。
あの後、クロードの根回しの甲斐あって、エカチェリーナが王城に泊まった事実が問題になることはなかった。やはり持つべきものは、優秀な友といったところか。
セイラは、時期王妃候補であると触れ周り、王城内でもかなりの横暴を働いていたらしい。彼女を擁護する者は、誰もいなかった。恐らく近々、城下町から追放される筈だ。
「ふう……」
太郎は、溜息を吐く。ようやく、長きに渡る静かな戦いが、幕を綴じようとしているのだ。こんなに喜ばしいことは無い。
「エカチェリーナ、そろそろ起きようか。」
眠っている彼女を揺り起こす。
「ん……」
目を擦る彼女は、割とすぐに反応する。
「じゃあ、俺、部屋の前で待ってるから。」
「……!」
自分が下着姿であることに気づいたらしいエカチェリーナは、頬を赤らめる。太郎は彼女が起き上がってしまう前に、寝所を出て行く。流石に、自分に見られるのは嫌だろう、そう思ったからだ。
「あれ、タロウさん!」
寝所の前でエカチェリーナの支度を待っていると、いつもと同じ調子でエドガーが手を振ってくる。これも、後何回見られることやら。
「おお、お前、昨日すごかったんだろ?」
「んもう、やだなあ……」
昨晩、馬車が襲撃された時の話を聞いた。それはもう、凄まじい気迫だったとか。迫って来る軍勢が、ばったばったと倒されていくところは、当に圧巻のひと言だったらしい。当の本人は、頭を掻いて締まりのない顔をする。照れているらしい。
「いやあ、タロウさんの読みも凄かったですよ!」
「あれはたまたまだよ。」
本当に、あの発想は偶然の産物だった。自分がこちらに来たこと自体がイレギュラーなのなら、作者が紛れ込んでいるという可能性もあると考えた。しかし、作者があの女で良かったとも思う。色んな箇所に、物語の破綻がなければ、きっとその可能性に気づけなかった。結局、答え合わせは出来なかったが、きっと正解だろうと、太郎は思う。
「ええ? なんですか、それ。」
肘でこちらをつついてくるエドガーの様子は、やはりいつもと変わらない。
「……まだここにいたのか。」
そう言いながら近付いてくるクロードの目の下には、クマがあるように見える。フィデリオ公爵の説得に、かなり手間取ったらしい。
「根回し、ありがとな!」
「……ふん。」
照れたように鼻を鳴らす。そして、
「……お待たせしました。」
寝所の扉が開くと、そこには
「……その、綺麗だね。」
真っ白なドレスを身に纏った、美しい女性が立っていた。
あの後、クロードの根回しの甲斐あって、エカチェリーナが王城に泊まった事実が問題になることはなかった。やはり持つべきものは、優秀な友といったところか。
セイラは、時期王妃候補であると触れ周り、王城内でもかなりの横暴を働いていたらしい。彼女を擁護する者は、誰もいなかった。恐らく近々、城下町から追放される筈だ。
「ふう……」
太郎は、溜息を吐く。ようやく、長きに渡る静かな戦いが、幕を綴じようとしているのだ。こんなに喜ばしいことは無い。
「エカチェリーナ、そろそろ起きようか。」
眠っている彼女を揺り起こす。
「ん……」
目を擦る彼女は、割とすぐに反応する。
「じゃあ、俺、部屋の前で待ってるから。」
「……!」
自分が下着姿であることに気づいたらしいエカチェリーナは、頬を赤らめる。太郎は彼女が起き上がってしまう前に、寝所を出て行く。流石に、自分に見られるのは嫌だろう、そう思ったからだ。
「あれ、タロウさん!」
寝所の前でエカチェリーナの支度を待っていると、いつもと同じ調子でエドガーが手を振ってくる。これも、後何回見られることやら。
「おお、お前、昨日すごかったんだろ?」
「んもう、やだなあ……」
昨晩、馬車が襲撃された時の話を聞いた。それはもう、凄まじい気迫だったとか。迫って来る軍勢が、ばったばったと倒されていくところは、当に圧巻のひと言だったらしい。当の本人は、頭を掻いて締まりのない顔をする。照れているらしい。
「いやあ、タロウさんの読みも凄かったですよ!」
「あれはたまたまだよ。」
本当に、あの発想は偶然の産物だった。自分がこちらに来たこと自体がイレギュラーなのなら、作者が紛れ込んでいるという可能性もあると考えた。しかし、作者があの女で良かったとも思う。色んな箇所に、物語の破綻がなければ、きっとその可能性に気づけなかった。結局、答え合わせは出来なかったが、きっと正解だろうと、太郎は思う。
「ええ? なんですか、それ。」
肘でこちらをつついてくるエドガーの様子は、やはりいつもと変わらない。
「……まだここにいたのか。」
そう言いながら近付いてくるクロードの目の下には、クマがあるように見える。フィデリオ公爵の説得に、かなり手間取ったらしい。
「根回し、ありがとな!」
「……ふん。」
照れたように鼻を鳴らす。そして、
「……お待たせしました。」
寝所の扉が開くと、そこには
「……その、綺麗だね。」
真っ白なドレスを身に纏った、美しい女性が立っていた。
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