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「あんたが何かコンプレックスを抱いているのは知っています。でも、今回のコンペでAOCに勝てる可能性が残されているとしたら、それは俺のような小手先じゃない、あんたがつくったデザインなんです」
瀬戸の言葉に、さきほどまであれほど犬飼の心を荒らしていた激情は消えていた。ただ、瀬戸の言葉が静かに犬飼の心を満たす。
瀬戸が自分の仕事を認めてくれていたことを知ったからじゃない。いや、もしかしたらそれも多少はあったかもしれないが、大事なことを忘れていたことに気づいたからだ。
そうだ、俺はどうしてもこの仕事がしたくてこの会社に入ったんだ。
涙が頬を伝い落ちるのを、犬飼は手の甲でぐいと拭った。顔を上げ、瀬戸を見る。犬飼の中に、もう迷いはなかった。
「お前も手伝ってくれるか」
ええ、もちろんです、と瀬戸がうれしそうにほほ笑んだ。
瀬戸の言葉に、さきほどまであれほど犬飼の心を荒らしていた激情は消えていた。ただ、瀬戸の言葉が静かに犬飼の心を満たす。
瀬戸が自分の仕事を認めてくれていたことを知ったからじゃない。いや、もしかしたらそれも多少はあったかもしれないが、大事なことを忘れていたことに気づいたからだ。
そうだ、俺はどうしてもこの仕事がしたくてこの会社に入ったんだ。
涙が頬を伝い落ちるのを、犬飼は手の甲でぐいと拭った。顔を上げ、瀬戸を見る。犬飼の中に、もう迷いはなかった。
「お前も手伝ってくれるか」
ええ、もちろんです、と瀬戸がうれしそうにほほ笑んだ。
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