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005 ピクニック
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朝から電話。
母が出た。間に合わなかった。
「電話よ。デート?彼氏?」
「違うってば。」
じゃあ、冷蔵庫のは何よ。
私はお弁当要らないわよ。
母には何でもバレバレ。
二人分のお弁当を作るのが見え見えでした。
「晴れたでしょ!予定どおりでいいよね?」
こうちゃんは、遠いのに家まで迎えに来てくれた。
「ずいぶん嬉しそうだね。」
「そりゃうれしいさ。手料理だよ。」
「彼女の手料理、初めて?」
「え???彼女の、って言った?言ったよね?」
「け、、あ、危ないってば!」
運転に集中させなくては。
「いや、彼女の手料理を食べたことないのか?っていう意味だよ。」
なんとか取り繕えた。
ドライブにピクニックにお弁当。
幸せな時間だった。
少し夕暮れになってきた頃、彼が切り出してきた。
「もしかして今日、答えをもらえる感じ?」
「うん。そんな感じ。」
「晴れたね。」
「そうだね。そういうことだね。」
「え?それって!」
「お願いがあるの。もう一度ちゃんと言って欲しい。」
「もちろん。あなたのことが大好きです。付き合ってください。」
「・・・」
「答えてよ」
そう言われるかと思った。
でも私はやはり引っかかっていた。
「あのさ、ずっと引っかかってるものがあるんでしょ?」
「え?私、サトラレ!?」と心の中で思った。
「彼には交際お断りしたの?」
「うん。」
「じゃあいいじゃない。」
「それだけじゃないの。」
「言いたくないことは言わなくていいよ。」
「気にならないの?聞きたくないの?」
「そりゃ気になるさ。好きな子のことだもん。」
「こんなこと言うのはバカだと思うけど、ずっと負い目に感じたくないから言わせて。嫌いになったら付き合う前に終わりにしようってことで。」
「なんだよー、ドキドキするじゃん。もしかしてもう男女の関係とか?」
「女から言いにくいこと、切り出してくれるのね。優しいね。」
「え?マジで?うわぁー!って叫びたいよ。、。だからどうって話ではないけど。」
「私ね、まだ経験ないの。で、彼とならいいかなって思ったの。」
「ちなみにオレも経験ないから、その辺はわからないことだらけだよ。」
「でも最後まではしてない。」
「最後って?あ、聞いちゃダメか。」
「まだ未経験者。。。」
「悩ませてごめんね。誰にだって過去はある。でもさ、やっぱり最初の人って大事だもんね。もしそこにオレがいて君がいるならば、オレたちの人生にとって最高になるかもね。」
「受け入れてくれるの?」
「もちろん!付き合ってください!」
「はい。よろしくお願いします。ありがとう。」
母が出た。間に合わなかった。
「電話よ。デート?彼氏?」
「違うってば。」
じゃあ、冷蔵庫のは何よ。
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「そりゃうれしいさ。手料理だよ。」
「彼女の手料理、初めて?」
「え???彼女の、って言った?言ったよね?」
「け、、あ、危ないってば!」
運転に集中させなくては。
「いや、彼女の手料理を食べたことないのか?っていう意味だよ。」
なんとか取り繕えた。
ドライブにピクニックにお弁当。
幸せな時間だった。
少し夕暮れになってきた頃、彼が切り出してきた。
「もしかして今日、答えをもらえる感じ?」
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「もちろん。あなたのことが大好きです。付き合ってください。」
「・・・」
「答えてよ」
そう言われるかと思った。
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「うん。」
「じゃあいいじゃない。」
「それだけじゃないの。」
「言いたくないことは言わなくていいよ。」
「気にならないの?聞きたくないの?」
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